福田悠太の“非モテ”仕草が爆笑を生む、『ボーイング・ボーイング』開幕
撮影:木村直軌
福田悠太(ふぉ~ゆ~)が主演を務める『ボーイング・ボーイング』において、開幕3日目の公演を鑑賞した。
フランスの劇作家マルク・カモレッティが戯曲を手がけた本作は、1960年にパリで初演されたコメディ。日本を含めた世界中で上演が繰り返され、2008年度のトニー賞ではリバイバル演劇作品賞と主演男優賞を獲得した。1965年には映画化もなされている。
物語の舞台は1960年代のパリ。国際線のキャビンアテンダント(以下CA)3人との三重生活を謳歌している建築家の“モテ男”ベルナール(室龍太)のもとに、旧友の“非モテ男”ロベール(福田)が訪ねてくる。驚き戸惑うロベールに、ベルナールが「フライトスケジュールをうまく管理すればバレない」と自慢した矢先、婚約者の3人(大友花恋・飯窪春菜・愛加あゆ)が同じタイミングでベルナールの暮らす空港近くのアパルトマンに立ち寄ることになって──。
ベルナールの婚約者3人が顔を合わせることのないよう、悪戦苦闘するロベールの姿が何ともおかしい。
演じる福田の“非モテ”仕草は絶品で、タイプの異なる美女揃いのCAに翻弄され鼻の下を伸ばしたかと思えば、事態が収集せず虚無の表情で立ち尽くすなど枚挙にいとまがない。