2022年9月26日 10:20
世界的演出家のもと、佐々木蔵之介が“どケチ”な老人に
何よりも優先すべきは金!だから彼にとっては本当に大変な、生きるか、死ぬかの1日で…。まぁ1ミリも共感はしませんが(笑)。ただやはりこれは演劇だからやれる、という面はあると思います。やっぱり舞台と客席が、ある種の了解の上で進めていかなければいけない作品なので。それはつまり、やりがいのある作品ということだと思います」
プルカレーテの舞台が唯一無二の魅力を放つ理由は、驚きの演出とドラゴッシュ・ブハジャール(舞台美術・照明・衣裳)による劇空間の美しさ。「前回のような、ああいうグロテスクで残酷な作品を、あれだけ美しく見せることが出来ますし、さらにその中には絶対にユーモアが調合されている。リチャードの時は最後、みんなで歌って踊っていましたからね(笑)。今回も僕らが考えるような喜劇とはまた違う匂いの、彩りの、笑いなり何なりがあるんだろうなと。
ただの喜劇にはならないでしょうし、またいろんなことで驚かされると思います」
そんなプルカレーテの世界の住人になるため、俳優に必要なものとは?「その登場人物の哲学を迷わずにやり遂げる、ということでしょうか。きっと今回のアルパゴンにしても、ただのどケチにはならないと思いますよ」
取材・文:野上瑠美子
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