2022年10月5日 12:40
「心地よい疲労感を感じて」 戸次重幸&益岡徹出演の舞台『A・NUMBER』がまもなく開幕
舞台『A・NUMBER』が10月7日(金)から東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAほかで開幕する。
本作は英国の劇作家キャリル・チャーチルが手掛け、2002年にロンドン・ロイヤルコート・シアターで初演された話題作。今回は、第29回読売演劇大賞で最優秀演出家賞を受賞した上村聡史の演出のもと、戸次重幸と益岡徹による二人芝居として上演される。
クローン技術が進み、人間のクローンをつくることも技術的には可能だが、法的にはグレーゾーンにあたる、そんな近未来。自分が実はクローンだったと知った息子と、父の対話から舞台は始まる。父は、亡くなった実の息子を取り戻したくて医療機関に息子のクローンをつくり出してもらったと言うが、実は医療機関のほうでは依頼者には黙って一人ではなく複数のクローンをつくっていたらしい。父親は、なぜ息子のクローンをつくったのか。自分がクローンだと分かった息子は、どうするのかーー。
息子を演じる戸次は、脚本を精読するいわゆる本読み稽古を経て、内容の理解が深まったものの、「スッと頭に入ってこない、難解な話でした」と脚本の第一印象を素直に語る。ただ一方で、「観た後には心地よい疲労感を感じてもらいたい」