ペヤンヌマキ×向島ゆり子が強力タッグ、杉並区民の“声”届けるブス会*最新作
と心を寄せる。
「いま現実に起こっていることを、無理やりまとめて物語にするのは乱暴。だから多様な“声”があることを、ただ提示したかった」とペヤンヌ。そこで様々な思いや悩みを抱える人にインタビューして“声”を採集した。
多様な“声”を演劇にするにあたってキャストも取材に同行。声を提供した協力者の想いがキャストに伝承されていく様子を、向島は「聞いたばかりの話をもとに即興で演技すると、その土地に生きる人たちの切実さが伝わるの。立場を問わず、みんな懸命なんだよ」と驚きを口にする。
キャストの体を通じて発される“声”と呼応するように、向島は音楽を奏でているという。
その現場を目の当たりにしたペヤンヌは「音楽があるから、俳優も語りやすくなる側面があるみたいで」とコメント。向島も「役者さんの口調が高まっていくときに音楽も一緒に盛り上がっていく。一方でトゲのある“声”はオブラートで包んであげたりしてね」とセッションの舞台裏を覗かせた。上演会場である東京・西荻窪の遊空間がざびぃは、道路拡張が決定したら立ち退きを余儀なくされてしまう立地に位置する。これを踏まえ、ペヤンヌは「道路問題は劇場のあるこの場所でいま起こっていることだと感じられるお芝居です。