「言葉の認識のズレ」から生まれる物語『すべての人類が家にいる』開幕
レプロエンタテインメント・浅草九劇が主催、箱庭円舞曲・古川貴義が脚本・演出を務める舞台『すべての人類が家にいる』が12月9日より東京・浅草九劇にて上演される。本作はWキャスト制で上演。開幕に先駆け、7日にAチームの公開稽古が実施された。
舞台となるのはコロナ禍に入る少し前、父、母、姉、弟のある4人家族が、戸建てを購入するかどうか、下見に来るところからはじまる。独特の間合いをもつ不動産屋勤務の女性・ホカベ(Aチーム・谷田奈生)に案内されたその家は、相場よりも良い条件で、母・桂尾奈美恵(同・岩本えり)、高校生の弟(同・堀家一希)は広い部屋に気に入った様子を見せる。対して姉(同・田中なつ)はこれまで住んでいたマンションへの思い入れが強く、父・桂尾壮真(同・竹井亮介)は、家族に実母との同居を考えていることをきちんと伝えられていない。家族4人、思いがそろわないままに新居を購入。しかし入居後、コロナ禍1年目、緊急事態宣言が出るかどうかという状態から、一見普通の家族にみえた4人の関係がそれぞれ変わっていく。
登場人物は5人ながら、家族4人はほぼ全員出ずっぱりで、つねに誰かが喋っている、まさに会話劇。