ダリや草間彌生、ヴィヴィアンも夢中!「アリス展」があべのハルカス美術館で開催中
さらに、サルバドール・ダリや草間彌生らさまざまなアーティストの作品から、カウンターカルチャーやドラッグカルチャーをも飲み込んだ新たなアリス像を知る3章のほか、舞台衣装やヴィヴィアン・ウエストウッドによるアンサンブルと、約300点もの作品や映像演出が集結する。
とりわけ目を引くのが、物語を象徴するシーンを具現化した独創的なインスタレーションだ。消えては浮かぶチェシャー猫、移りゆくマーブル模様が投影されたマッド・ハッターのお茶会。加えて、アリスの体が大きくなったり首が伸びたりする場面を立体的に体感できる造作も交え、脳内をアリス・ワールドに塗り替えられる不可思議なアート体験がもたらされる。
開催に先立って行われた内覧会には、本国V&Aの展示部門責任者、ダニエル・スレーターが登場。「本展は、ただアリスと彼女にまつわる遺産を紹介するものではありません。長く引き継がれる創造性、世代を超えて広がる影響力。ある人物の創造性が他の人物の創造性をどのように刺激するのか、そのプロセスを視認できるものでもあります」と語る。
さまざまな視点で描き出すアリスの物語は、鑑賞後に全く新しい創造の世界を開くことだろう。