8時間8人のオーケストラを『エンジェルス・イン・アメリカ』上村聡史×水 夏希インタビュー
(水)
「ハーパー役のアプローチも面白かったんだけれど、水さんの立ち姿、動き、声を見ているうちに『この存在感は天使だな』と」(上村)
今回は小田島創志による新訳で挑む。昨年夏にキャストたちは3日間かけて本読みを行い、そこでの“声”を元にブラッシュアップした上演台本ができあがっているという。
「脚本を読めば読むほど、発見があるんです。今朝も登場人物について新しい気づきがあった。目に見えない宝がいっぱい隠されている作品だと思います。その宝を、観客の皆さんに気づいていただけるように演じなければ」
と水が言えば、上村も
「あらすじはもちろん変えられないけれど、それに縛られすぎず、稽古場での発見や遊びをどんどん取り入れていきたい。それが舞台の熱量になると思います」と返す。
「2、3時間という公演時間はもちろんちょうどいいとは思います。
でも、人間の在り様を見るのに本当に必要な時間を考えたら、2時間で足りるの? という捉え方もあって。長い時間をかけて俳優が演じる生き様を見るのも時には良いと思います。8時間を8人で演じる、そのオーケストラを楽しんでください」(上村)
8人のキャストとともに、8時間かけて作品の中にある宝を探すのは、人生で幾度もない貴重な体験となりそうだ。
取材・文:釣木文恵
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