名作を映像で体感! 五感で体験する没入型展覧会「ゴッホ・アライブ」開催中
ゴッホが描いた「ヒマワリ」「夜のカフェ・テラス」などが、クラシック音楽に乗って、走馬灯のように目の前に迫ってくる――。世界で850万人を動員した、ゴッホの3000点以上の絵画を映像で見せる没入型の展覧会「ゴッホ・アライブ」が、兵庫県立美術館ギャラリー棟3階ギャラリーで開催中だ。
「ゴッホ・アライブ」チケット情報
ギャラリーの入り口付近には、ゴッホの生涯を時代別にしたパネルが並ぶ。心引かれるのは、ゴッホが残した言葉の数々だ。「絵画にはそれ自身の命があり、それは画家の魂から発する」「僕は、朽ちて、病み、バラバラになるほどに、芸術家へと近づく」など哲学的で、これから作品を見る上で、ゴッホの心情を理解する道しるべとなった。
会場では、最大7メートルという壁の大型スクリーンや床、柱など至る所に、ゴッホの作品が全体像だけではなく細部に渡って切り取られ、次々とスピーディーにクローズアップされていく。ひとつの作品の今まで気に留めてこなかったような小さな“脇役たち”の部分も大きく投影されるので、筆のタッチや息遣いまでもが伝わってくる感覚だ。ヴィヴァルディやサティらの音楽と作品の映像の切り替えがピタリと合っていて、映画を見ているようでもある。