林家たい平「円楽師匠に頼んだよと言われた気がした」
とたい平は言う。「いろいろな落語家が次から次へと出てくるので、その打順の流れを楽しむのも一興。全くネタ出しはしていませんから、若い人たちもどういうネタで勝負しようか考えていると思います。それにお客さんも『若い人たちはこの中で何をやるんだろう?』と楽しみにされているのではないかな」。
たい平にとって円楽は「落語小僧で、優しくて格好いい師匠でした。『たいちゃんこうした方がいいよ』『これはよくないよ』ということを言ってくれて、一門は違うけれど、円楽イズムをずっと享受させてもらっていました」と話す。
観客に対しては「何の予習も要らないです。落語は特別なハレの日の演芸ではなく、日常の暮らしの中に寄り添った演芸。
人気の公演からチケットが売れてしまうかもしれませんが、ぜひふらっと立ち寄ってみてほしいですね。思いがけない出会いがあるのも、この《まつり》ならではだと思うので!」とPRした。
取材・文:五月女菜穂