くらし情報『シェイクスピアの“問題作”を交互上演』

シェイクスピアの“問題作”を交互上演

お客さんが入って初めて成立するものではないかと思う。問題作と言われている作品をお客さんがどのように捉えるのか。劇場で体験してもらいたい」と話す。ソニンは「2ヶ月間稽古をして、2倍大変なのかなと思っていたら、4倍大変だった。稽古初日から足を止めず、セリフを喋り続け練習をしてきたけれど、『まだ足りない』とずっと思いながら稽古をしてきた。『2倍』の2乗の『4倍』の2乗で、16倍味わい深い本番になったら」。

新国立劇場が2009年~20年に展開した「シェイクスピア歴史劇シリーズ」のチームが再結集している本作。浦井健治は「節度は持っているが、家族のような人が集まっている。
10年以上一緒にやらせてもらっていて、亡くなった方もいるが、面影や思いを板の上で感じる瞬間がたくさんある」といい、中嶋朋子も「みんながぽろっと言ってくれる一言で、すごく大きな転換が訪れたり、目から鱗が落ちたりするカンパニー。その一言を待っている自分がいる。この信頼関係は本当に宝物」と語っていた。

公演は11月19日(日)まで。

取材・文:五月女菜穂
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