倉持裕×杉原邦生『SHELL』が、熱い稽古を展開中
落ちてきたマネキンを手にしたのは、岡田義徳演じる中年男の高木。その場に居合わせた未羽(秋田)には、それが友人の希穂(石井)に見えた。そうしていよいよドラマが動き出し──と思った瞬間、なだれ込むようにして始まるオープニングシーン。観る者を物語の世界へと引き込む、杉原ならではの迫力ある場面だ。音楽を手がけるのは、20歳の新進気鋭の若手音楽家・原口沙輔。その躍動感あふれるサウンドが、心地よく響く。
「若き俳優たちの溢れるエネルギーと瞬発力、少しだけ先輩な俳優たちの豊かな発想と安定感、そして、スタッフたちの惜しみない情熱と技術により稽古場は躍動し続け、日々がアッという間に過ぎていきます」とコメントを寄せた杉原。彼のもと、若い俳優たちが生き生きと力を発揮する、魅力的な舞台が期待される。
公演は11月11日(土)から26日(日)、KAAT神奈川芸術劇場 ホールにて。チケットは発売中。
取材・文:加藤智子
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