くらし情報『まもなく開幕。藤田俊太郎が放つ『東京ローズ』日本初演』

まもなく開幕。藤田俊太郎が放つ『東京ローズ』日本初演

米国人として誇りを持って生きてきたはずの彼女。検察側も弁護側の人々も、別の場面ではヒロインを演じる俳優たちだ。時間はそこから一気に遡り、戦争に翻弄され続けてきた彼女の人生が語られてゆく。最初期のアイバは若手の山本咲希。輝かしい未来へのワクワク感を隠しきれない、屈託のない笑顔が美しい。両親を演じる飯野めぐみ、シルビア・グラブも、いずれアイバとしてこの場に立つ。それぞれの時代のアイバは、どんな思いで、どんな姿勢で戦中戦後を生き抜くのか、目が離せない。

藤田の言葉は、穏やかで明快で、そこはかとなく温か。
「この表現は、研究しましょう」、「そこに辿り着くために、これはいまのうちに解決しておきましょう」──。アイバの人生の様々な局面を、6人の俳優の演技をもってより丁寧に、きめ細やかに表現したいという藤田の思いが、随所に滲む。争いのニュースが絶えないいまこそ、体験すべき舞台となるだろう。

公演は12月7日(木)から24日(日)まで、新国立劇場 小劇場にて。チケットは発売中。

取材・文:加藤智子

新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
漫画家・脚本家募集LPバナー 上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.