劇作家・演出家の永井愛率いる二兎社が、沢口靖子、生瀬勝久ら豪華俳優陣を迎えて『パートタイマー・秋子』を上演する。
本作は永井が20年前に劇団青年座に書き下ろし、高畑淳子の主演で再演を繰り返してきた、今回は、永井愛自らが演出を手がけ、現代の日本を舞台にした新しい作品として蘇る。稽古を前に、ヒロイン・秋子をつとめる沢口靖子と永井愛に話を聞いた。
お馴染み『科捜研の女』をはじめ、映像を中心に活躍する沢口が二兎社の舞台に登場するのは、2011年の『シングルマザーズ』以来2度目。「永井さんが膨大な資料をもとに、登場人物1人1人について丁寧にお話して下さるのが私にとっては新鮮で。ぜひまたご一緒したいと思っていました」と振り返る。一方の永井は、「沢口さんは台本に付箋をびっしり貼って、わからないところをどんどん質問されるんですよ。すごく真面目な方ですけど、ちょっと天然な魅力もあり、そのバランスが絶妙で面白いと思いました」と当時の沢口の印象について語った。
セレブな主婦だったにもかかわらず、夫の会社の倒産により、スーパー「フレッシュかねだ」でパートとして働くことになった秋子(沢口)は、それまで縁のなかった“ディストピア的世界”に身を置くことになる。