秋の風物詩「十五夜」は満月じゃない?暦と月が一致しない不思議
秋になると空気が澄んで、夜の月がとても美しく輝いて見えますね。そして今月27日は十五夜、つまり「中秋の名月」です。
十五夜=「中秋の名月」といえば、9月の満月というイメージですが、ところが実際には、この日の月は満月ではないそうなのです。
■「中秋」と「旧暦」の関連性とは
というのも「中秋」は、実際の月が満月であるかどうかとは関係なく決められているから。
三省堂の新国語中辞典によると、「中秋」とは「陰暦八月十五日」のこと。「陰暦」はいわゆる「太陰暦」で、現在の太陽暦が導入されるまで日本で使われていた「旧暦」がこれにあたります。
■「中秋」と「仲秋」の微妙な違い
余談ですが、「仲秋」ということばもありますね。同じく三省堂の新国語中辞典には、「秋の三ヶ月(七・八・九)の中の意。
陰暦八月の別称」と書かれています。
いまではほとんど同じような意味で使われている「中秋」と「仲秋」ですが、「ちゅうしゅうのめいげつ」は「中秋の名月」と書いたほうが相応しいといえそうです。
■十五夜と満月が一致しない理由
さて、話を「十五夜」と「満月」に戻しましょう。
上記の理由から、「中秋の名月」とは「旧暦8月15日の月」