「数字を使う=伝わる」ではない?本当はどう使うかが大切だった
「ランキング1位」という数字は、あくまでも「すごく売れている」ということばを客観的に実証するための裏づけにすぎないと著者。
「数字」があるから伝わっているのではなく、「裏づけ」ができているから理解してもらえるのだという考え方です。
著者によれば、数字は客観的かつ具体的に理解できるものではなく、人の主観次第で捉え方が変化するもの。
たとえば「家から会社まで30分」だという場合、
A「家から会社まで30分しかかからない」
B「家から会社まで30分もかかる」
と、数字の前後のことば次第でイメージは変わってくるはず。つまり数字は、トークのなかにおいては記号にすぎないということ。
科学の資料で得られた数値、細かな数字が並んだ決算書などは、見ただけでは理解できない場合が少なくありません。
そこで報告書やプレゼン資料では、グラフを使って数字を可視化するわけです。
なぜなら細かい数字は、ときに話をややこしくしてしまうから。
■大切なのは「伝える→伝わる」
たとえば、ある敷地の広さを表現するとき「1万4265㎡」といわれても、ピンとくる人は少ないでしょう。
しかし「1万4,265㎡は、東京ドーム3個分の広さです」