今年101歳の女性報道写真家に学ぶ「人生を楽しむ秘訣」とは?
■どこにいても自分らしく暮らす姿勢
骨折の一件が起きるまで、笹本さんは一貫して「老人ホームには入らない」とかたくなに拒んできました。ところが、リハビリ中にさらにもう片方の大腿骨も骨折してしまい、周囲の説得もあり、ついに老人ホームに入ることを決心したそうです。
そのときも、「どうせ自分なんかみんなに迷惑をかけるだけだし……」なんてことはつゆにも思わないのが笹本さんです。
老人ホームが鎌倉にあることから、「手紙を出すとき、自分の住所を『鎌倉』と書くのが楽しみだと考えればいいわ」と自分を納得させたというのですから、本当にそのポジティブシンキングには頭が下がります。
老人ホームに入った後も、習慣の食後のワインや香水といった心の楽しみは手放さず、「どこでも自分らしく過ごせるように折り合いをつけていくことが大事だ」という笹本さん。「老人ホームは、姥捨て山ではなく、復活山」という言葉は、けだし名言です。■苦労しても顔に出さないようにする
もちろん、1世紀も生きていれば、つらいことも悲しいこともあったと思います。実際、笹本さん自身も「本気で自殺したいと思ったことは2回あった」とあとがきで書いています。