なぜ+や-はあんな変な形になったの?数学記号の「起源」に迫る
になったというのです。「ここまで減った」ということを示す印だったので、-(マイナス)という記号の意味とも合っています。
■+(プラス)の起源は旧ライン区別のため
とはいえ、樽のお酒は飲んで減る一方ではありません。時には、新しく買い足して増えたでしょう。
その時に、たとえば「増えてここまでになりました」と再度横線を引いたら、減ったのか・増えたのかが一見分からなくなります。
そこで、区別するため、下の横線に縦線を入れて「今はこの線じゃないよ、増やしたから」という記号にしました。これが、+(プラス)の起源です。
つまり、マイナスが最初で、それを打ち消すのがプラスだったのですね。
ただ、+(プラス)と−(マイナス)の起源については、これ以外にもいくつか説があります。
お酒管理説とほとんど同じものだと、“船乗りが樽で管理していた飲料水の印”説とかアルファベットを急いで書いていたらいつの間にかできた“アルファベット早書き”説など。
いずれにせよ、生活の中で自然に+(プラス)や−(マイナス)は生まれたものです。これからも、末永くお酒にもこれらの記号にも、私たちはつきあっていくことでしょう。
(文/シール坊)