【旅を深めるミニ講座】人間とワニが共存!? フィリピン映画コンビが語る驚愕の世界
そこで実際に現地を訪れ、最初に出会ったのがディヴィナさん家族だった。
「彼女には12人の子供がいて、ロウィーナさんはその一人でした。この一帯では家が点在しているため、子供たちは学校で寝泊まりするという風習があるのですが、ロウィーナさんは親元を離れて、2時間かけて学校に通学していました」
その通学路がワニのいる川というから想像を絶するのだが、実際に現地で撮影を行った二人の感想は?
「とても大変でした。宿から撮影現場まで2時間かかるし、撮影は夕方で切り上げなくてはならないし。夜暗くなると、ワニが活動し始めて危険ですからね」(監督)
「自分の想像を超える環境で、精神的以上に肉体的に大変でした。まず現地の人になりきるために、平気な顔でいかだの上を裸足で歩いたり、子供の頃から舟を漕いできたように見せないといけない。と同時に、ディヴィナさんに感情を寄せていくことに頭がパニック状態になり、監督に『こんなこと出来るわけない!』とぶつけたかったです(笑)」(アンジェリ)
フィリピン女優として体現する“強い女性”
(上)『クロコダイル』(下)『イロイロぬくもりの記憶』
さらに、ディヴィナさん本人とも話す言葉が異なるために、最初は通訳を介しても、彼女の言葉がうまく理解できなかったというアンジェリさん。