東南アジアで体験するイスラム教徒の断食月「ラマダン」
「イドゥル・フィトリ」「ハリラヤ・プアサ」「ハリラヤ・アイディルフィトリ」「エイド・エルフィトリ」などと国により呼び名は異なるが、シンガポールやマレーシア、ブルネイでは、ラマダンが明けた2、3日を国民の祝日に制定している。イスラム教徒たちは、この日に合わせて新調した伝統服に身を包み、モスクへ参拝に訪れ、その後家族や親しい友人らと集まって伝統的なイスラム家庭料理をいただくのが慣例だ。
シンガポールでは、サルタン・モスクを中心にカンポン・グラム界隈で特に盛り上がりを見せる。街中に華やかなデコレーションが施され、各店舗ではセールやキャンペーンを開催。お隣の国マレーシアでは、王宮や首相官邸が一般人を招きお祝いの食事を振る舞う「オープン・ハウス」も催される。豪華絢爛な佇まいで有名なブルネイの王宮では、オープン・ハウス時に一般人にマレー料理のビュッフェが振る舞われる上、王様、王妃様との握手まですることができるそう。
ブルネイの王宮のオープンハウス ©かめいさおり(TRIPPING!ブルネイレポーター)
ラマダン期間中は、イスラム系の店舗や施設は営業時間を短縮・休業したり、日没後もレストランで豚肉やお酒のオーダーがご法度になったりと、日本人にはあまり馴染みのない常識も存在。