くらし情報『「ドラッグ・ロスをいかに解消するか」世界と日本における小児用医薬品開発の現状と課題の比較』

「ドラッグ・ロスをいかに解消するか」世界と日本における小児用医薬品開発の現状と課題の比較

日本における課題また米国やEUでは、小児用医薬品の開発が法制化されており、成人薬の開発時に小児用への対応検討が義務付けられていますが、日本にはこのような法制度はありません。

2023年3月時点において、欧米で承認されているものの日本では未承認の薬が143種類存在。
そのうち未着手のものが86種類もあり、内訳をみると、その37%が小児薬であることも分かりました。
「ドラッグ・ロスをいかに解消するか」世界と日本における小児用医薬品開発の現状と課題の比較
三重病院・長尾みづほ氏も登壇し、現場からの意見として次のように見解を述べました。

「アトピー性皮膚炎の有症率は小児~30代が多く、重症度は大人より子どもの方が圧倒的に高いです。
子どものうちに発症すると、長期化・重症化するリスクが高まり、QOLに支障をきたします。
だからこそアトピー性皮膚炎は早期に適切に管理することが重要です」(長尾氏)

治験の承認が進んだ2021年以降、注射薬や経口薬といった全身療法が増え、保護者からは「イライラが減り親子関係が良好になった」、子ども本人からも「痒くないことがこんなに楽だなんて!」などの声が届いているといいます。

適切な薬が迅速に届く未来を目指して「ドラッグ・ロス」「ドラッグ・ラグ」

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