東北工芸ことはじめが「絵ハガキづくり体験キット」を9月14日からminneで期間限定販売 ~購入者限定のオンラインワークショップも開催~
●手すき和紙工房 潮紙について
紙すき職人の塚原 英男氏は、東日本大震災前は、就労支援施設の職員として、手すき和紙の指導にあたっていましたが、沿岸部にあった職場が被災。津波で流された道具を拾い集め、元の職場の了解を得て、宮城県柴田郡川崎町の笹谷という地域の空き家を改修し、工房をスタートしました。サンショウウオが生息するほどのきれいな軟水が豊富に流れているという笹谷の地の利を生かすとともに、工房の裏の畑では、和紙の原料となるコウゾとトロロアオイを自家栽培しています。
●和紙の原料について
和紙の原料には、コウゾ(楮)やミツマタ(三椏)、ガンピ(雁皮)などのほか、竹などがありますが、ユネスコの無形文化遺産に登録されている和紙は、全て国産のコウゾのみを原料としています。一方、国産のコウゾは減っていて、日本で消費されるコウゾの7割が外国産です。(日経テクノロジーオンライン2009年6月4日付記事より)
また、流しすきで薄い紙をすくためには、コウゾが水の中ですぐに沈まず、まんべんなく浮遊する状態をつくるためにトロロアオイの根っこを潰して出てくるネリ(粘剤)を水に混ぜます。しかし、トロロアオイを栽培する生産者も減り続けていて、手すき和紙であっても、保存・管理が簡単な化学粘剤が主流となっています。