<世界初>人気のメダカ水槽に発生するコケの正体を調査・発表
本研究は、12月に発行される日本珪藻学会誌『DIATOM』2021年37巻 p.30-37に論文(短報)として掲載される予定で、すでに11月3日からオンライン公開されています。
図1.珪藻が出現した室内飼育容器
■背景
アクアリウムにおいて、コケと呼ばれる付着藻類が多くの飼育者にとって負担になっています。飼育容器の壁面などに付着することで景観を損ね、それを除去する手間がかかるためです。現在、アクアリウム用に藻類を防除する商品が販売されていますが、利用者によって効果の感じ方にばらつきが見られます。より効果的な防除方法が求められていますが、藻類は種によって生理活性が異なり、アクアリウムにどのような藻類が出現するのか、網羅的に調べた研究は無いに等しい状態でした。そこで、アクアリウムにおける有効な防藻方法を検討する最初の研究として、同環境に出現する藻類を明らかにすることを目的として調査を行いました。
アクアリウムの飼育環境は多様です。そこで今回、近年人気が高まっているメダカを飼育する環境を調査対象としました。
事前にいくつかの屋内メダカ飼育容器を観察すると、容器壁面に褐色の付着物が見られました。