2022年3月1日 10:30
GSアライアンス株式会社がアルミニウム硫黄電池(二次電池)を開発
■開発の社会的背景
人口爆発による気候変動、森林の消滅、砂漠化、生物種の絶滅、水汚染、プラスチック汚染などの環境破壊は深刻になってきています。地球温暖化の主な原因は、メタンやCO2などの温暖化ガスの急増と言われています。ゆえに今後はエネルギーを石油などの化石燃料に依存することが難しく、EVや、風力や太陽光発電などのクリーンエネルギー用の二次電池(蓄電池)の開発に世界中の企業、大学、研究機関が開発生産に乗り出しています。しかしながら今後のEV、スマートグリッドの需要に対応していくにはどうしても二次電池のさらなる大容量化が必要となっており、現行のリチウムイオン電池と比較して、より高い電池容量を持つ革新的な二次電池の開発が強く望まれています。
GSアライアンス株式会社はこれまで、リチウム硫黄電池、リチウム過剰型正極、シリコン系負極、全固体電池などの次世代型二次電池の研究を続けています。またアルミニウム空気電池の研究も行っていました。しかしながら、アルミニウム空気電池では、その構造に由来する電解液の蒸発などによる大型化の難しさや、アルミニウムが電解液に溶解後、還元されてアルミニウム金属に戻る反応が不安定で、製品化が困難でした。