2023年1月19日 15:00
日本橋高島屋にて渡辺おさむ展「ユートピアをさがして」を2月1日~6日に開催 ―お菓子のユニコーンやペガサスなど幻想的な作品が集結―
本来理想の世界を指すユートピアは16世紀英国の社会思想家トマス・モアが定義し、そもそも「どこにもない場所」を意味する新しい造語でした。
理想の世界と楽園は永遠にこの世には存在しないのです。
私の作品のモチーフになっているお菓子は神話の中でたびたび、理想郷の中で登場します。
日本書紀では海の彼方にある理想郷「常世の国」から、田道間守命が持ち帰った「非時香菓(ときじくのかぐのこのみ)」が「お菓子」の起源とされています。
お菓子は人間が生きていく上の食の中で、必ずしも必要なものではないかもしれません。
日本書紀では元々、常世の国(神の世界)から持ち帰ったもの、神が創造したものだとの表記があるように、生きるための食べ物ではない、人間の時間軸を越えた存在だったのではないでしょうか。
理想郷が永遠に到来しないのならば、自分で創造するしかありません。
作品の世界は自分が創造主なので、ユートピアを実現する事も可能です。
神の国が起源とされるお菓子をモチーフにユートピアを創り上げました。
■渡辺おさむについて
山口県出身。スイーツデコの技術をアートに昇華させた第一人者として「東京カワイイTV」(NHK)