くらし情報『植物、天然バイオマス由来の乳酸系可塑剤を開発 脱炭素、カーボンニュートラル社会構築に貢献』

2023年2月28日 11:00

植物、天然バイオマス由来の乳酸系可塑剤を開発 脱炭素、カーボンニュートラル社会構築に貢献

などの熱可塑性樹脂に柔軟性を与え、製造時に成形や加工しやすくなる添加剤で、混合される樹脂によっては、数十%以上添加されていることもあります。用途としては、食品用ラップフィルムや、ゴム手袋などの食品接触材料、テキスタイル印刷用色材インキ、家電製品の電源ケーブル被覆材、自動車内装材、床材、壁紙、建材など、非常に多岐にわたります。

可塑剤にはいくつかの種類があり、フタル酸系、トリメリット酸系、シクロヘキセンジカルボン酸系、アジピン酸系、リン酸系やポリエステル系のものがあります。しかしながら、これらの石油由来の可塑剤は、生分解性もなく、また再生資源から作られているものではないので、廃棄後、CO2を放出します。また特にフタル酸系可塑剤は、環境や人体への悪影響が懸念されている化学製品でもあります。

これらの観点から、GSアライアンスの神野 卓彦研究員と、森 良平博士(工学)は、植物、天然バイオマス由来の乳酸系可塑剤を開発しました。最近はポリエステル系、クエン酸系や大豆油エポキシ系の天然可塑剤が他社から提案され始めていますが、乳酸系可塑剤は海外を含めてもあまり見受けられません。乳酸の原料は再生可能資源である植物を原料とすることから、低炭素社会の実現にも貢献できます。

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