工学院大学・伊藤博之教授(建築学部)設計の集合住宅「天神町place」が2024年度グッドデザイン金賞を受賞
3. 建物内で部位毎に違う住環境に丁寧に対応することで、賃貸価値の向上と住戸のバリエーションを実現した。
■審査員コメント ※同賞サイトより
高層集合住宅にまだこのような新しい形式があったのか、と気付かされる建築である。共用部は極端に少なく、各室は数珠繋ぎとなってU字型を構成しており、中庭を囲んでいる。刻々とうつろう光と影、人々の暮らしが適度な距離感で垣間見える中庭の風景は、見ていて時を忘れるような体験である。光、風、視線が交錯する中庭の環境そのものを共有することで、緩やかでありながら強烈な関係性が構築されている。この関係性の距離感が極めて現代的であり、それが建築デザインによってもたらされていることが秀逸である。また、中庭に複雑な影を生み出す外観は、林地残材を活用した型枠によって生み出されており、設計者が型枠化までの試行錯誤を行って実現に結びつけた点についても高く評価したい。
金賞受賞 集合住宅「天神町place」紹介ページ(同デザイン賞サイト):
https://www.g-mark.org/gallery/winners/27550■伊藤博之教授コメント (建築学部建築デザイン学科、写真左)