年下彼との甘い生活は僅か数日間でした…幸せの絶頂から地獄に落ちた「30歳女性の哀れな末路」
危ない危ない。こんな危ないことしたことない。頭の中の理性が「そんなことしちゃダメ」と警報を鳴らす。
ゆきずりの男の人なんて、家に入れちゃダメに決まってる。でもイケメンなんだもん。
玄関。組んでいた腕をほどいて、ショウジはキスをしてくる。お酒臭い。
でも、顔がきれいだからいいや。
わかってたはず。こうなることは。
信子はあんまし経験がないので痛かったけれど、真っ暗なおかげで体型もバレず、いい感じで終わった。
朝は彼にコーヒーを入れてあげた。無防備な寝顔がかわいい。
ショウジの家が決まるまで…ということだったけれど、信子にとってこの生活は夢のよう。いつまでもいてほしくて、メンズの部屋着や下着までそろえた。
仕事は早めに切り上げて、自炊にも力を入れて。
でも、ある日、帰ったら…消えていた。
信子は、震える手でLINEを送る。既読がつかない。1分1秒が長く感じる。眠れない。
次の日も、その次の日も、彼のことが頭から離れない。仕事中、「LINE 既読つかない なぜ」「ブロック 確かめる方法」とググる。
必死の形相だったのか、中田さんに恐る恐る聞かれる。
「あの、クマがひどいですけど何かあったんですか?」