「愛され女性はやってます…!」長続きカップルなるために「彼氏に伝えるべきこと」
「なに、そのツン反応。一緒に喜んでくれるって思ったのに」
達彦は気落ちした声でそうつぶやき、寝室を出ていった。あ、まずいって思ったけど、ガンガン響く頭痛のせいで、起き上がって追いかける気力がない。鎮痛剤が効いてきてそのまま爆睡。
翌朝、いつもと同じように8時起き。達彦はもう家を出ているようだ。LINEを開いたけれど、メッセージはない。いつもなら「いってきます」って連絡が入っているはずなのに。
やっぱり、昨日の反応がよくなかった?でも体調悪くて、あれが限界だったし。
瑠奈は、薬剤師として週5で9時半から17時半まで働いている。わりと時給のいい店舗だ。ボーナスはないけれど、達彦とそこまで年収の差はない。
お財布は別々。このクイーンサイズのベッドだって、折半して買った。だから達彦のボーナスに喜びすぎるのも、自分が使っていいって勘違いしているようで逆に図々しいんじゃないかって思ってた。
昼休み。
達彦は、オフィスの下に来ているおにぎり屋さんのキッチンカーでランチを購入中。「あれ、いつもより顔色悪くないですか?ちゃんと寝てますか。唐揚げ1個サービスしますね」
達彦の顔を、おにぎり屋の小松さんがのぞきこむ。