「嘘も方便」と「苦しい真実」はどっちが幸せ?嘘についての心理学
といった、関係を壊しかねない事実と直面するのは、精神的なダメージが大きいです。
一度壊れた信頼関係の修復は難しく、ゼロどころかマイナスからの出発となるでしょう。
本当のことを言ったところで傷つけて終わりなら、相手のために言わないほうがいいのではないか、と思ってしまうかもしれません。
しかし、それは結局のところ、誠心誠意、相手に向き合い続ける困難を抱え込みたくない「自分」や、真実を打ち明けて傷つく相手を見て傷つきたくない「自分」を守っているにすぎないんですね。
そこにあるのは「相手への愛情」ではなく、「なかったことにしたい自分都合」なのです。
■罪悪感がもたらすもの
とはいえ、聞き手のほうでも「本当のことを聞きたくない」と思う人もいます。では「嘘」をつかれたところで、事態は何も変わらないのでしょうか?
やってはいけないことをした場合、大概は「申し訳ない気持ち」を抱くでしょう。この「申し訳ない」が、時の経過とともに「罪悪感」へと成長するんですね。
「罪悪感」が負い目となって、日々の行動や意識に変化をもたらします。
例えば、相手の顔色をうかがうようになったり、ささいな出来事に「バレたのではないか」