「母にとって私は恥ずかしい娘…」雨宮まみの“穴の底でお待ちしています” 第27回
私も田舎では、とてもここには書けないレベルのことを親戚に言われています(PC的配慮をすると一文字も書けないレベルのことです)。
「出世しそうな子供」や「孫を産みそうな子供」は「望ましいもの」なのでしょう。まぁ、理解はできますけど、ときおり「半径5メートル以内に近づいたら撃つからね」と言いたい気持ちに駆られます。
親子の間って、これまで愛情の深さばかりがクローズアップされてきましたし、そこには何ものにも代え難い絆がある、ということになっていましたが、私はこの思い込みこそが、諸悪の根源なのではないか、と思います。「親子の間は特別なんだ」という思いが、特別な甘えを許容し合う関係を作ってゆくのではないか、と思うんです。だって、子供に対して「就職してお金は入れろ。大学には行かせられない。でも自慢できる子供でいてほしい」なんて、無理難題もいいところの甘えでしょう?しかももう20代後半の立派な大人の人生なんて、親の人生とは切り離されてしかるべきなのに、まだそんなこと言ってるなんて。
私だったら、高卒でちゃんと就職して、7年勤めて、会社に不満もなくうまく働いてる娘がいたら、ホッとします。いい子に育ったなぁ、と思うし、そのいい子がいい環境に恵まれて良かったなぁ、と思います。