「母にとって私は恥ずかしい娘…」雨宮まみの“穴の底でお待ちしています” 第27回
彼氏がいなくても、結婚してなくても、「この子の良さをちゃんとわかってくれる男とつきあってほしいなぁ。変な男にひっかかって、傷つけられたりしてほしくないなぁ」と思うでしょう。こるさんは、客観的に見て、そういう人です。十分すぎるほど親孝行な娘さんだと思います。
成長過程で子供は、人としてありえないクラスの甘えを親にふっかけますし、理屈の通用しないわがままを全力で通そうとしてきます。子供側からすると「記憶にございません!」で済ませたいところですが、そうもいかないですよね……。そのせいで、お互いにちょっと普通の人間関係ではありえない要求を親子の間では通そうとしてしまう、というのがあるのかもしれません。
でも、ある程度育ってくると、たとえ親子で一緒に暮らしていても違う価値観を持ったり、まったく別の性格の人間同士になったりするんだ、ということもお互いに受け入れなければ、やっぱり関係はおかしくなっちゃうと思うんです。
こういう小さなひずみは、表面化してないだけで、すごくたくさんあると思います。「絶縁するほどひどい親ではないけれど、なんか合わない」「実家に帰るのが苦痛」「父か母、どちらかとどうも衝突してしまう」