2016年9月28日 10:15
鏡リュウジ×寺山マル×田波有希~タロット×漫画『サングリアル』座談会vol.3【恋占ニュース】
モデルとして何かのカードを見ると、どうしてもそれに捉われて先生らしくなくなるから、「悪いけど、もう少しこういう感じにしてください」「もっと強く描いてください」って。
瀬尾:そのダメ出しの仕方が面白いんです。「バーンってやって」とか、“世界”や“太陽”は「あっぱれって感じでお願いします」とか。田波:“死”は「もう、一目で“死”ってわかるようにしてください」って言いました(笑)。
鏡:あはは。僕もこれまで、いろんな雑誌やメディアでタロットの監修をしてきたのですが、仰る通り、みなさん、絵を描くのが非常に難しいようです。タロットって少なくとも300~400年変わっていないので、構図としてある意味、完成度高いんですよね。つまり、下手をするとコピーになってしまうんです。
田波:そうですよね。
鏡:なかなかオリジナリティーを出しにくいと思います。逆にオリジナリティーを出しすぎると、今度はタロットじゃなくなるっていう、かなり微妙なところだなと。
田波:今回、監修するにあたっていろいろなカードを見ていて、鏡先生のカードも改めて拝見したのですが、『ソウルフルタロット』(※3)は、カードの象徴をはっきり出して別の絵にしているという意味で、ものすごい成功例だと感じました。