恋愛において「自立」できない女性の特徴は?協力・甘やかしの線引きのルール
河瀬直美監督の最新作『光』をご存知ですか?2017年5月に公開されたこちらの映画は、カンヌ国際映画祭でエキュメニカル審査員賞を受賞しました。
水崎綾女さん演じるヒロイン・美佐子の仕事は、視覚障害者向け音声ガイドの作成です。
彼女の未熟な仕事ぶりを手厳しく批判する弱視の元カメラマン・雅哉を永瀬正敏さんが演じています。
二人はぶつかり合いながら互いの過去を紐解き、だんだんと心惹かれていく…というストーリーです。
◆バトルする人々
この映画には、様々な「喪失」を体験した人々が出てきます。
認知症で記憶を失った美佐子の母。幼い頃に父が失踪し、父親という存在を知らないまま育った美佐子。そして、視力を失いつつある元カメラマンの雅哉。
彼らは「喪失」という現実を前にして、ままならない現実にもがき、苦しみながら、それでも「光」を見出そうとしています。戦い続ける美佐子と雅哉は、やがて恋に落ちるのです。
そこまで壮絶な「喪失」を経験していなくとも、人は日々、何かと戦っています。
忍び寄る老いに抵抗し、人間関係の狭間で神経をすり減らし、恋人とわかり合うために言葉と時間を費やす。それらも立派な「戦い」