「もう34才なのに、音信不通になった彼が忘れられず苦しいです」と題する女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。
婚活バーで4歳下の男性と仲良くなり、何度もデートを重ねていたトピ主さん。毎日連絡を取るような関係になりましたが、3か月ほどで音信不通になってしまったとか。友人には
「時間がもったいない」ので早く次を探すよう言われているものの、トピ主さんは以降2か月間ずっと落ち込んでおり、「行き場のない思い」をつづっています。
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人生の主体は、自分。「私はどうするか」という視点に立とう
投稿には、「いつか連絡が来るんじゃないかと年甲斐もなく愚かなことを考えてしまう」という記述も。「私が決め手に欠けていたのだろう」といった受け身な捉え方も目立ちますが、こんなときこそ、「自分の人生では自分が主人公」ということを忘れないでくださいね。「彼にとっての自分」ではなく、「自分にとっての彼」と考えるよう努めていきましょう。
良い関係を維持するためには「相手側の視点に立つ姿勢」も必要ですが、関係が断たれた後では、相手側の気持ちを考えたところで推測の域を出ず、ひとりよがりな思考の暴走に陥ってしまいがちです。
親密になり「もう付き合っているつもりなのかな?と悩んでいました」とのことですが、彼の中で付き合っている自覚があったにしろ、なかったにしろ、今はっきりしているのは、彼が「交際直前でトピ主さんの人生からいなくなった」という事実のみ。友人が立ち直りを勧めるのも、
トピ主さんから去った相手にこだわるのは徒労でしかない、彼側の都合に振り回されるのではなく、トピ主さん自身の人生を生きてほしい……そんな思いからだと思います。
私の人生から音信不通で消えた男性がいる。では、「私は」ここからの私の人生をどうしたいのか、どう動かしていくのか――。そんなふうに考える姿勢を大切にしていきましょう。
立ち直る過程は、「現実を見ること」から始まる
ポール・ヴァレリーという詩人は、「恋とは一緒にバカになることだ」などと述べていますが、恋愛中はそれこそ“バカみたいに”幸せにのめりこむものですよね。しかしそんな恋も、終わりを迎えることがある。
そのとき、立ち直るための一番の近道は「分別ある自分を取り戻すこと」です。
見ないふりをしない。自分の期待するストーリーに逃げ込まない。悲劇のヒロインにならない。分別ある人間に欠かせないのは「現実をしっかり見つめる姿勢」です。
現実を認めない限り、その現実には決して立ち向かっていけないからです。
今トピ主さんの目の前にあるのは、「彼が連絡を断った」という現実です。このつらい現実を変えるためには、恋が終わったと認め、「現実を変えるための行動」を始めることが肝心です。
自分でも感傷に浸りすぎ、夢見がちと思う……という記述もありますが、彼が再び現れてこの現実から引っ張り出してくれることを期待するのではなく、「自分の足で、感傷の世界から出ていこう」と思うことが、本気で立ち直るための第一歩になるでしょう。
その時々の自分に合った「出会い方」を試してみよう
「年齢のせいで(恋が)ダメになった」という思いも強いようですが、年齢を理由にカタをつけるのが気持ち的に楽ならば、それもひとつの選択です。ただ、
恋がうまくいかない原因を年齢のせいにばかりしていると、「本当の原因」を見落としてしまうこともあります。それに、年齢はたえず重ねていくわけですから、今後の恋愛でも年齢の引け目はずっと付いてまわるでしょう。自分の未来のためにも、これを機に、魅力的な諸先輩たちを参考にしながら「前向きな年齢の重ねかた」を学んでみるのもおすすめです。
また、イチから婚活を始めることを考えると苦しくて……という記述も見られますが、大人になればなるほど、異性とイチから信頼関係を築いていく過程が「面倒だ」と思う人は決して少なくないと思います。学生時代の同級生や昔からの知り合いと再会してパッと結婚するような人がいるのは、そうした理由も一因にあるのでしょう。
トピ主さんも同じように思うならば、古い知人や信頼のおける紹介のツテを辿ってみるのも一案です。
もちろん、気持ちが元気になり、見知らぬ人に出会う期待やワクワク感が芽生えてきたら、新しい出会いを探ってみるのもいい。「今までと違う職業や趣味の相手、性格の違うタイプとの相性を探ってみよう!」なんて目標を立ててみるのもいいと思います。ここからどんな「行動」をしていくかは、すべてトピ主さんの自由です。
「人があなたから離れるとき、無理に止めないこと。あなたの将来は、離れていく人の先にはありません」。最後に、そんなマリリン・モンローさんの言葉を贈りたいと思います。本気でこの恋の終わりを受け入れ、「これからまた誰とでも出会える可能性がある」その自由な状態を楽しめるようになってきた暁には、また新しい素敵な出会いがきっと訪れるのではないかなと思います。応援しています。
(外山ゆひら)