恋愛情報『西山繭子の「それでも恋がしたいんだ!」第九十六回目。』

2019年1月19日 18:30

西山繭子の「それでも恋がしたいんだ!」第九十六回目。

しかし、会ってすぐに「ピンとこなかったので帰ります」と踵を返すわけにもいきません。さらに地獄なのは、相手だけが私のことを気に入ってしまうというパティーン。友人の手前、邪見にも扱えないしね。なので、人を介さない出会いが望ましいのです。そんな世の中うまくいかないよー、とお思いのあなた!

私は先日、山手線でミラクルな出会いの場に遭遇しましたよ。帰宅ラッシュでそこそこ混んでいた車内でのことです。遠藤周作著『女の一生』を読みながら難しい顔をしていた私の耳に「すみません!ひっかかっちゃいました!」という声が飛び込んできました。目を向けると、そこには焦った様子の大学生風の男の子と女の子。
よく見ると、彼が背負っていたリュックの金具が女の子のニットにひっかかっていたのです。男の子が取ろうとするも、なかなかうまくいきません。女の子が「あの私…、次で降りるんですけど…」と言うと、男の子が「あ!僕もです!」と答えました。

二人は顔を見合わせてはにかんだように笑い、「同じ駅で良かったですね」とひっかかったまま恵比寿駅で降りて行きました。私はその様子を見て思いました。リブニットなんて着てる場合じゃねえ!メッシュだ、メッシュ!金具にひっかかりやすいメッシュ着るぞ!

2019年の西山繭子は、この貪欲さで恋に邁進していきたいと思います。今年もどうぞよろしくお願いいたします!

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