恋愛情報『ストーカー規制法が改正の見通し…「SNSの嫌がらせ」が規制対象になるとどうなる?』

ストーカー規制法が改正の見通し…「SNSの嫌がらせ」が規制対象になるとどうなる?

 

■刑罰法規は劇薬!言論の自由を奪わない運用になるのか?

ただし、ストーカ規制法に限らず、刑罰法規というのは一種の「劇薬」ですから、適切な運用がなされないと市民の行動・行為を必要以上に制限してしまうことにもなります。今回の改正に即して言えば、ストーカー規制法の対象となるのは「拒まれたにもかかわらず、連続して」電子メールの送信等を行った場合ですが、「連続して」という文言をそのまま機械的に解釈・適用すれば、例えば、「もう書かないでください」と言われた後に、ブログのコメント欄に2回書込みをすれば規制対象となります(もちろん、前提として「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的」などの要件を満たしている必要がありますが)。

もとより、事件の発生を未然に防ぐことが最優先であるのは論をまちませんが、他方で、法の適切な運用にも留意する必要があるのではないかと思います。

*著者:弁護士 櫻町直樹(パロス法律事務所。弁護士として仕事をしていく上でのモットーとしているのは、英国の経済学者アルフレッド・マーシャルが語った、「冷静な思考力(頭脳)

関連記事
新着まとめ
もっと見る
記事配信社一覧 上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.