8割以上のケースで親権は母親に…父親が「子供の親権獲得」に向けて準備すべきこと
「親権者は、子供の成長、幸せのために父母どちらに持たせるのがいいか、親の側の事情、子供の側の事情を総合的に比べて決められます。
しかしながら、従前から子供が幼いうちは母性的な養育と愛情が重要であるという、母親優先の考えがあります。現代では家庭の在り方や父母の役割が変化していることもあり乳幼児の母親優先が理由とされることは減っていますが、実際に主に母親が育児を担ってきて、別居時に母親の元に子供がいる状況が多いため、養育の継続性・実績から、母親が親権者となることが多いです。
別居時に母親の元に子供がいると、離婚の際に父親が親権を得るのは相当難しいです。両親を行き来して環境が不安定になるのは子供のために好ましくないこともあり、養育環境に問題がなければ、現状を維持して母親を親権者とする判断がされやすいです。」(渡邉寛弁護士)
■子供が親権者を選ぶことはできないのでしょうか?
「子供の年齢が高くなるにつれて子供の意向が尊重されます。10歳くらいから本人の意思として配慮され、15歳以上になると子供の意向が親権者の判断において大きな要素になります。」(渡邉寛弁護士)
子供の意志も重要ではあるものの、子供の物心がつくまでは育児を担った実績がある親が親権を得やすいのです。