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『子どもはイギリスで育てたい! 7つの理由――住んでわかった。子育てと教育から見える日本へのヒント』(浅見実花著、祥伝社)の著者は、タイトルからもわかるとおりイギリス在住。大手広告代理店のマーケティング部門を退職したのち、2010年に移民として、イギリスで起業する夫を含む家族4人で移住したのだそうです。ところが暮らしてみると、日本で慣れ親しんできたものとは違うやり方や考え方に何度も出会うことになったのだとか。そしてそのたびに、「ああ、そういうものか」と思いなおし、適応するように努めてきたのだといいます。イギリスで教わった重要なことは、「あらゆることに期待しない」という人生の教訓。悲観的な意味ではなく、物事を大きすぎもせず、小すぐもせず、ありのままに捉えることなのだそうです。そのうえで実践的に行動すれば、人生が少しだけリラックスしたものになるという考え方。本書でもそこを軸として、子育てや教育の観点から、イギリス社会を個人的に深索しているというわけです。そしてそれは、子育てや教育の観点から、日本社会を深索する作業にもなるはずだといいます。きょうはなにかと気になる「お金」のトピックスのなかから、保育費の問題を引き出してみたいと思います。■保育費が高額なのに復職する母親たちイギリスにおいて、子どもを保育所に預けることは、日本でいわれるほど罪悪感に結びつかないものなのだそうです。むしろそれ以上の問題は、保育所にかかる費用がとんでもなく高額であること。なにしろロンドンで3歳未満の子どもを週5日のフルタイムで保育所に預けた場合、毎月800~1,300ポンド(約15万~24万円)もかかるというのですから驚き。そんなことになるのには理由があって、つまりは3歳未満の公的保育サービスがないから。そのため保育にかかる費用はほぼすべて、各家庭が負担することになるというのです。家庭の経済状況に応じた育児手当や、全員に与えられるわずかな無料保育日など、多少の公的支援があるとはいえ、あまりにも高額な保育費には太刀打ちできないというわけです。いっぽう、保育所への公的資金援助がある日本では、各家庭が保育所に支払う費用はずっと安いものになります。たとえば東京であれば、認証保育所にフルタイムで預ける場合、3歳未満の子どもは上限が8万円。それ以上の子どもは7万7,000円で、認証保育所はさらに低額。もしロンドンの保育所が東京の価格水準で利用できるとしたら、おそらくイギリスの親たちは、国庫に多大な負担をかけるほど保育所を使い倒すだろうと著者は推測しています。■イギリスの保育費は住宅ローン以上!いずれにせよ、いくらフルタイムで働いたとしても、毎月20万円前後の保育費を払うことは決して容易ではないはずです。事実、母親が朝から夕方まで毎日必死で働いたとしても、手取りがほぼ保育費に消えてしまう家庭は決して少なくないというのです。月々に返済する住宅ローンよりも保育費のほうが高くつくという、私たちの感覚では信じられないような話も有名な話。もちろん費用やライフスタイルのバランスをとって、どちらの親がフルタイムからパートタイムに切り替える場合もあるでしょう。しかし不思議なのは、保育費が高くついたとしても、多くの母親たちがなんらかのかたちで復職しているという事実。イギリスで労働可能な年齢の女性のうち、専業主婦は10人に1人にすぎないというのです。■なぜイギリスの母親たちは復職する?でも、母親たちはそんな状況下で、なぜ復職することを選ぶのでしょうか? それは、長い目で見たとき、収入面でプラスになるからというだけではないと著者はいいます。家庭に入るより働くほうが、充実感や満足感を得られるから。働くことによって、自分が健全でいられるから。自分の仕事が好きだから。子どもが成長したあとも、自分のキャリアを続けられるから。働くことで、子どもに手本を示したいから。などなど、復職する母親に関するさまざまな記事に目を通してみると、彼女たちの動機は実にさまざま。つまり母親たちは、復職すること・復職をやめることの、よい点と悪い点とを自分なりに秤にかけ、シビアに判断しているということです。*この話に限らず、イギリスと日本では感覚的に違いすぎることばかり。しかし、だからこそそこを直視すれば、私たちが日本で進むべき方向も見えてくるのではないでしょうか?(文/書評家・印南敦史) 【参考】※浅見実花(2015)『子どもはイギリスで育てたい! 7つの理由――住んでわかった。子育てと教育から見える日本へのヒント』祥伝社
2016年03月02日「先週の水曜日、なにをしていましたか?」この質問に、即座に答えられる人はどれくらいいるでしょうか。週末が休みの会社員であれば出勤、子どもも幼稚園や学校に行きます。多くの人がなんの気なしに通り過ぎてしまう週のまんなか・水曜日。そこに意味を見いだをした取り組みがいま、注目を浴びています。取り組みの名前は「赤崎水曜日郵便局」。そのプロデューサー兼管理人で新刊『赤崎水曜日郵便局見知らぬ誰かとの片道書簡』(KADOKAWA)の著者・楠本智郎さんにお話を伺いました。見えてきたのは、“平凡な1日”の持つ重みでした。■3年で5,000通以上が集まった「赤崎水曜日郵便局」は、熊本県津奈木(つなぎ)町が運営する公立美術館「つなぎ美術館」が2013年からことし3月まで、3年間の期間限定で行うアートプロジェクト。楠本さんはこの美術館の学芸員として、活動を主導しています。水曜日に起こったできごとを専用の便せんにしたためて「赤崎水曜日郵便局」宛に送ると、知らない誰かの水曜日について書かれた手紙が名前を伏せたかたちで届く、というもの。熊本県の小さな町で始まった取り組みは口コミから新聞やラジオ、テレビなどで取り上げられ、ことし2月現在で5,100通以上が寄せられました。送り手の多くは30代、20代の若い世代。全体の8割ほどが女性です。「アナログからデジタルの過渡期に育った、手紙も経験しインターネットも使いこなせる世代が多く参加してくれている印象です」と楠本さん。■100人いれば、100通りの幸せこのプロジェクトを特徴的なものにしているのが、“水曜日”のできごとをしたため合う、という設定です。水曜日を選んだ理由は、プロジェクトのシンボルになっている小学校の廃校舎が海の“水”の上に立っていること、そして、週の真んなかであるということ。「日常性を大切にしたかったんです。ともすれば思いだせないような1日に、あえて思いをはせてほしくて」。当初の思いをそう振り返った楠本さん。プロジェクトの活動をまとめた書籍「赤崎水曜日郵便局」では、そのうち101通を読むことができます。給食に出たカップアイスの“お気に入りの食べ方”を教えてくれる8歳の女の子。娘の恋人が結婚を申し込みに訪ねてきた1日を振り返る57歳の女性。仕事が休みで、娘を保育園に迎えに行った48歳の男性。何気ない日常がつづられた手紙ですが、読んでいると胸を突かれます。「たとえば土曜、日曜なら特別なできごとを書いた手紙が多かったと思いますが、水曜日にしたことで、日常のできごとから自分の人生まで掘り下げて思考した手紙が多かった。親しい人にはいいにくいけれど誰かに聞いてほしい悩みを抱えている方が、手紙を出すことで一歩前に踏み出すきっかけにできた、ということも聞きました。受け取った人も、100人いれば100通りの幸せのかたちがあると感じられたんじゃないかと思います」あえて週のうち最も平凡な1日を見つめることで、自分自身とじかに向き合う機会になったのでは、と楠本さんは考えています。■ゆるやかなつながりがもたらすものそしてもうひとつ、手紙という手段からも気づかされるものがあった、と楠本さん。「赤崎水曜日郵便局は、きずなのあり方を問いかけているんじゃないかなという気がします。SNSで人と人が簡単に、密につながれる時代、赤崎水曜日郵便局のようなゆるやかなつながりだからこそ伝えられることもあるんじゃないか、と。いまは、メッセージを送ってもすぐに返事が来なかったら『どうしたんだろう』と思うし、もらって返しそびれていると『早く返さなきゃ』と思いますよね。でも、昔はそうでもなかった。時代は本当に変わったけども、手紙のように、送ってから相手に届くまでの間にワンクッションあるということは、人間が思考する上で必要なことなんだな、と感じました」*「赤崎水曜日郵便局」の活動はことし3月末で終了しますが、書籍『赤崎水曜日郵便局』では、そのエッセンスを感じることができます。アートという枠組みで、普通の1日の重みを世に問いかけた今回のプロジェクト。その集大成である本書には様々な物語がつづられ、まさに「現代の万葉集」。何年か後にもう一度読むと、新たな発見もありそうです。毎日の忙しさに追い立てられ、昨日のことも思い出せないほどのスピードで生きている――そんな人にぜひ読んでほしい1冊です。(文/よりみちこ) 【取材協力】※楠本智郎・・・1966年福岡県生まれ。タイ国立大学の常勤講師などを経て2001年からつなぎ美術館主幹・学芸員。社会教育事業としてのアートプロジェクトを考案し、アーティストと住民が年間を通じて地域資源を活用しながら表現活動に取り組む「住民参画型アートプロジェクト」を2008年から実施している。近年は複数のプロジェクトを同時に運営しながら地域密着型アートプロジェクトの功罪を踏まえた上で、都市部から離れた地域におけるアートの可能性を探っている。 【参考】※楠本智郎(2016)『赤崎水曜日郵便局見知らぬ誰かとの片道書簡』KADOKAWA※アートプロジェクト「赤崎水曜日郵便局」公式サイト(毎週水曜日のみオープン) 【撮影】※森賢一
2016年03月02日「これから先、より豊かな暮らしをするためにいちばん大切なものは?」もしもそう問われたとしたら、なんと答えるでしょうか?『ストレスゼロの伝え方』(木村英一著、CCCメディアハウス)の著者は、それは間違いなく「対話力」だと断言しています。そしてその理由は、コンサルタントという自身の仕事に関係するのだといいます。起業家や業界トップ企業の経営者、新入社員、60代のビジネスマンまで、さまざまな人々のトレーニングを行なってきた結果、対話力がないことで「見えない壁」にぶつかって悩んでいる人を数多く見てきたからだというのです。いっぽう、「対話力の達人」「コミュニケーションの達人」といってもいい人たちにも数多く出会ってきたのだとか。そういう人たちは、なにか特別なことを話すわけでもないのに、相手の心をしっかりとつかんでしまうそうです。つまり、そんなたくさんの達人たちと出会い、その対話力を分析する機会にも恵まれてきた著者は、本書を通じて彼らの「伝え方」を公開しているのです。ちなみに、対話の達人たちが自在にこなしている「対話力を上げる7つの要素」があるのだそうです。それは、「伝える目的」「伝える方法」「相手」「環境」「印象」「影響力」「自分」。これらを「整える」ことで、対話力は格段にレベルアップするという考え方です。きょうは「印象」に関する章のなかから、ひとつのトピックを抜き出してみたいと思います。■重要なのは「動く5%」!私たちのDNAのなかに、動物だったころの記憶が刻み込まれているという話は有名です。事実、私たちは、動くものがあるとその対象に意識を集中させてしまうもの。それは、持って生まれた記憶によるものだということです。ところで、話すときに手を動かすクセのある人がいます。ちなみに手の大きさは、体全体からするとせいぜい5%程度。にもかかわらず、他の95%が動いていなかったとしても、残り5%の手が動いただけで、相手の視線はその手に釘づけになってしまうものです。そして無意識のうちに、動かない95%の方ではなく、動く5%によって相手を判断しようとします。■不快に感じさせる動きとは著者は約700名に対し、対面の印象トレーニングを実施したことがあるそうです。おもしろいのは、その結果、ほぼ100%の確率で人々が無意識に行なった行動があったということ。書く必要のないときに筆記具を持った場合、ほとんどの人が無意識に筆記具を使って手で遊びはじめたというのです。そしてその映像を見せると、多くの人が「手の動きが気になる」「不快である」と反省の弁を述べるのだとか。どれだけ真剣に話を聞いているような顔をしていても、手が動いていると真剣さや誠実さに疑問符がついてしまうということです。では、手を隠してしまえばいいのかというと、それも違うと著者はいいます。賄賂や悪だくみを指す「机の下」「袖の下」という言葉があることからもわかるように、手が見えない状態は相手を多少なりとも不安・不快にさせるもの。もしも人にいい印象を与えたいのだとすれば、手は机の上に置き、書く必要がない場合は手を組むといいのだそうです。■話すときのクセは色々ある私たちには誰にでも、「話すときのクセ」というものがあります。たとえば立って話してもらった場合、体の重心をずらしながら話す人、左右に微妙に揺れる人、首で表紙をとりながら話す人など、さまざまなタイプがいることがわかります。しかし体のどこかでリズムをとりながら話す人に対し、「その動きを止めて話してください」というと、まるで話せなくなるのだとか。体を動かしながら話すというクセは、一度習慣になってしまうとなかなかなおしづらいもの。しかし、決して見過ごせないと著者はいいます。理由はいたって明快で、すなわち「この動きはあったほうが好印象」だといえる動きに出会ったことがないから。だからこそ、今後相手に嫌な思いをさせたくないと思うのなら、なおしておいたほうがいいと著者。いってみれば、これも「5%」の範疇に収まること。どうでもいいように思えることが、実は印象を大きく左右してしまうというわけです。*このように、意外とも思える角度からも「伝え方」を検証している点が本書のおもしろさ。人になにかを伝えること、好印象を与えることは楽ではないだけに、目を通しておくといいかもしれません。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※木村英一(2015)『ストレスゼロの伝え方』CCCメディアハウス
2016年03月01日「お灸をすえる」、「ツボを押さえる」などといった慣用句があるくらい、鍼灸(しんきゅう)やツボは私たち日本人の生活に浸透しています。でも、実際には一般的に勘違いされていることがたくさんあるのだそうです。そこで、関西にある鍼灸専門学校で鍼灸師の卵たちを9年にわたり指導しながら、ご自身でも鍼灸院を経営して患者さんを診ている佐々木友子さんに、鍼灸の「本当のところ」を伺ってみました。■8割の日本人が「鍼灸=怖いもの」と勘違いしている!佐々木さんによると、一般の人が鍼灸に対して持っているイメージは、8割がたが「怖い」「痛い」「熱い」だそうです。でも実は、肌をさするだけの「鍼」もあるそうですよ。というのも、ひとくちに「鍼灸」といっても施術方法には種類も多く、流派や各鍼灸師によっても違うから。たとえば、前述の肌をさするだけの鍼は「小児鍼」といって、生後1ヶ月から受けられます。大人でも敏感な方なら、皮膚をさするだけの鍼で充分だとか。どうしても怖いという方は、トライしてみてはいかがでしょうか?一方、「お灸」は大きく分けて2種類。[1]有痕灸(ゆうこんきゅう)=直接灸[2]無痕灸(むこんきゅう)=間接灸。「有痕灸には、透熱灸(とうねつきゅう)、焦灼灸(しょうしゃくきゅう)、打膿灸(だのうきゅう)などがあり、直接皮膚に艾(もぐさ)を乗せ、強めの温熱刺激を与えるので、痕が残ります。無痕灸には、棒灸(棒状にした艾を皮膚にかざすだけ)、台座灸(せんねん灸など)、隔物灸(塩やしょうがスライスの上に艾を置く)などがあり、痕も残らず心地良い温熱刺激です。小児にも可能ですよ」と佐々木さん。無痕灸なら、「お灸に興味はあるけど熱そうで怖い……」という人でも無理なくできそうですね。■8~9割が「鍼灸=肩こりや腰痛の治療法」と勘違い!みなさんは、どんなときに「鍼灸」をすると思いますか?佐々木さんによると、8~9割の人が、「肩こり」「腰痛」に対する施術だと思っているのだそうです。でも実際は、神経症やノイローゼといった神経系の疾患から、高血圧のような循環器系疾患、そして仮性近視や貧血など、多くの疾患に対して有効だということが、米国国立衛生研究所により認められています。佐々木さんはさらに、こうした疾患のうち、神経痛、リュウマチ、頚肩腕症候群、頚椎捻挫後遺症、五十肩、腰痛は日本で鍼灸の健康保険の適用が認められているという耳寄りなお話を教えてくださいました。健康保険適用なら出費も抑えられるし、安心して受けられそうですね。■9割が「鍼灸=体調が悪くなって受けるもの」と勘違いほとんどの方(9割)が、鍼灸は「なにか疾患や症状があって施術を受けるもの」と認識しているようですが、健康維持のための鍼灸もあるのです。元気な人なら、より元気になれるそうですよ。健康維持の鍼灸の場合、プロの目から診て全身のバランス(上下、左右、陰陽など)を整えます。佐々木さんは、「鍼灸施術が患者様の疾患や症状を直接治すのではなく、患者様の自然治癒力を高めて正常に戻るためのお手伝いをしていると考えています」とおっしゃいます。つまり、ツボを鍼灸で刺激することで、自然治癒力が発動するようなイメージです。■鍼灸師が教えてくれた「ツボや経路」に関する真実最後に、ツボや経絡について基本的な点について教えていただきました。私たちが「ツボ」と呼んでいるものは、中国医学では経穴(けいけつ)と呼ばれています。これには正穴(せいけつ)=経絡上のツボ、奇穴(きけつ)、新穴(しんけつ)があり、正穴は全身に361個あります。奇穴は、腧穴(ゆけつ)や特効穴(とっこうけつ)ともいわれ約32種類48穴あります。新穴は1949年以降に定められたもので数は不明です。その他、「押すと痛気持いい」と感じる反応点を阿是穴(あぜけつ)といい、人により数が異なります。次に経絡ですが、経とは経脈のこと。経は「縦糸」を意味し、ツボとツボを結び人体を縦に走行するものです。経脈には、正経十二経脈(せいけいじゅうにけいみゃく)と奇経八脈(きけいはちみゃく)とがあります。正経十二経脈は全身に12本の経脈があり、手と足には陰経と陽経が各3本ずつあって関連する臓腑の名前が付けられています。陰経と陽経は表裏関係があります。奇経八脈は全身に8本ありますが、そのなかで陽経を統括する督脈(とくみゃく)と陰経を統括する任脈(にんみゃく)は重要とされ、正経十二経脈と合わせて『十四経脈(じゅうしけいみゃく)』といわれています。絡は、絡脈のこと。絡は「つながる」「からまる」「まとう」を意味し、経脈と経脈を連絡するもので、全身に気血(きけつ=エネルギーと栄養)を巡らせていると考えられています。ちなみに、中国医学は2千年以上前に成立していますが、ツボの数は成立当初から361個だったわけではなく、年代により増えてきました。経脈は成立当初は11本でしたが、その後12本となり現代までそのままです。*私たちの体には、たくさんの「パワースポット」が潜んでいると考えると興味深いですね。そして鍼灸は、肩こりや腰痛以外にもいろいろな症状に効果があって、痛くない、熱くないなら、試してみる価値はありそうですよ。(文/松丸さとみ) 【取材協力】※佐々木友子・・・平成13年 北京中医薬大学日本校卒業、平成14年 国際中医師資格取得、平成18年 はり師きゅう師国家資格取得、平成21年 鍼灸教員資格取得。現在は、鍼灸専門学校で非常勤講師として指導するかたわら、「はり・きゅう茉莉花(ジャスミン)」を開院し、患者と向き合っている。 【参考】※奈良県近鉄高田市駅前の鍼灸院 はり・きゅう茉莉花(ジャスミン)※奈良県大和高田市の鍼灸院(はり・きゅう) 友ちゃん先生の東洋医学的養生法
2016年03月01日おじいちゃんやおばあちゃんが認知症になったとき、みなさんはどうするでしょうか。まずは医者に行って診断をしてもらい、お薬を受け取るのではないでしょうか?しかし、宅老所よりあい代表の村瀬孝生さんとフリーライター兼編集者の東田勉さんの共著書『認知症をつくっているのは誰なのか』(SBクリエイティブ)には、衝撃的な内容が書かれています。なんと、“認知症の問題行動の8割は薬のせいではないか”というのです。また、薬害認知症も認知症全体の3割はいるのではないか、という話も出ています。そこで今回は本書より抜粋した、「認知症の薬物療法を勧めない理由」をご紹介していきたいと思います。■知っておきたい認知症の「症状」まず、認知症には、大きくふたつの症状があるそうです。ひとつは、認知機能が障害されたことで出る中核症状。具体的には記憶障害(直前のことを忘れる、出来事全体を忘れる)、見当障害(ここがどこで、いまいつか、自分が誰だかわからなくなる)、実行機能障害(これまでできていた家事や趣味がなくなる)など。もうひとつが周辺症状で、かつては問題行動と呼ばれていたもの。現在は「BPSD」とも呼ばれているようです。具体的には徘徊、暴力、介護抵抗、失禁、不潔行為、昼夜逆転、幻覚、妄想、不穏などがこれにあたります。■認知症の薬物療法には問題がある筆者が問題提起するのは、この認知症の薬物療法です。中核症状については抗認知薬を、周辺症状については向精神薬(抗精神病薬、抗うつ薬、精神安定剤、睡眠薬など)が使われるのが一般的だそう。最初に抗認知薬の問題点を上げてみましょう。(1)抗認知薬は認知症を治す薬ではない厚生労働省や医学会、医者、マスコミによる認知症キャンペーンでは、よく「早期受診・早期診断・早期治療」を勧めています。その後に必ず「進行を遅らせる薬があるから」といわれるそうです。しかし、アリセプトに代表される抗認知症薬は進行が止まるものではなく、飲み続けても緩やかに進行していきます。一部の人(4~6割)で9カ月~1年間は進行速度が弱まるものの、その時期を過ぎたら効かなくなるそうです。飲むのをやめれば飲まなかったのと同じ症状になってしまうとのこと。認知症を治す薬ではないので、効果に過剰な期待はしないほうがいいようです。(2)抗認知症薬のうち3種は興奮系の薬剤ということ確実に存在する“副作用”について見ていきましょう。抗認知症薬のうちメマリーという薬を除く3種は興奮系の薬剤で、「病的な怒り」を引き起こす点が大きな問題です。高齢者が認知症の薬を飲んで、興奮して暴れたという報告はものすごく多いとのこと。認知症の人を介護する側はこれらの薬によって、かなり大変なことになってしまうようです。(3)抗認知症薬には必ず増量規定があるそのような副作用が出るにも関わらず、抗認知症薬には増量規定があります。たとえばアリセプトという薬は1日3mgから服用を開始し、3週目からは5mgに増量しなければなりません。個人差があっても増量です。約20%に出てしまう“病的な怒り”にもお構いなく、医者は規定通りに増量しようとするそうです。それは、規定以外で処方すると、医者の診療報酬がカットされて保険診療にならず、薬代が病院・医院の自腹になる可能性があるから。抗認知症薬の副作用で大変な思いをした家族は医者にすがると、今度は多くの医者が増量規定を守りながら、お年寄りを鎮静させる「向精神薬」を処方します。これはつまり、アクセルとブレーキを両方踏むような薬物療法です。これが現在の70歳代、80歳代、90歳代のお年寄りに行われているのです。■問題行動の約8割が薬害性の疑い著者は「問題行動といわれるものの約8割は薬害性なのではないか」と疑っています。一昔前までは、認知症でも悩まず明るく、混乱もしていないお年寄りがいたそうです。しかし、いまでは「早期受診・早期診断・早期治療」で大量の薬を飲まされているから、“病的なボケ”が蔓延しているとのこと。お年寄りは医療では生活の支援が受けられず、著者の施設のような所へ来るのですが、みんな薬漬けになって来るそう。そして、薬によって元々もっている人間としての排泄や睡眠のリズムが崩れてしまいます。薬ではコントロールができていないのです。著者は経験として、薬を断ったお年寄りが心身ともに安定した例を多数見てきたこともあり、「できれば薬を使わない、減らしていくことが必要」と訴えています。また、著者と同じ考えで協力してくれる医者もいるとのことです。*自分の身近な人が認知症になったとき、医者の指示どおり、処方された薬を飲ませてしまう人は少なくないでしょう。しかし、薬はどんなものであっても、効き目には個人差があり、たくさん飲めば副作用も出てくるかもしれません。だからこそ、その時々で本人の様子を観察し、本当にこの薬でいいのか疑う目も必要なのではないでしょうか。認知症に関する疑問や興味がある人は、ぜひ読んでほしい本だと思います。(文/齊藤カオリ) 【参考】※村瀬孝生・東田勉(2016)『認知症をつくっているのは誰なのか』SBクリエイティブ
2016年03月01日実は、老後という言葉は戦後に生まれたものです。その証拠に、以下の数字を見てください。1947年の平均寿命:(男性)50.06歳(女性)53.96歳1980年の平均寿命:(男性)73.35歳(女性)78.76歳2014年の平均寿命:(男性)80.50歳(女性)86.83歳終戦直後の昭和22年日本人の平均寿命は、男性約50歳・女性約54歳しかありません。つまり、60年前まで日本に「老後」という価値観は存在しなかったことになります。いい方を変えれば、いまの60代は「老後」という言葉が誕生してから「老後」を迎えている初めての世代となるわけです。ですから、「老後にいったいどのくらいのお金が必要なのか?」ということも、日本人はいま初めて体験しているところなのです。では、いったい老後にはいくらのお金が必要なのでしょうか?■老後までに3000万円ぐらい必要!総務省が出した統計調査によれば、毎月の生活費に62,326円の不足が発生します。老後が仮に20年続くとすれば、約1,500万円の不足です。しかし、これはあくまでも生活費の不足を補うための金額。他に住宅リフォーム費用や医療費・介護費用、葬儀等の準備資金などを考慮すると、ざっと2,500万円から3,000万円の金額を老後までに準備する必要があります。たとえば現在35歳の夫婦が、65歳までに3,000万円を準備しようとなると毎年100万円ずつ老後資金を貯めていかなければなりません。こう考えると、誰でも焦ってしまうものではないでしょうか。■老後の資金を貯めるタイミングが大事しかし、焦って個人年金保険や投資信託に手を出すのは禁物です。そこには、老後資金の準備を焦られて金融商品を売ろうとする営業マンがたくさんいるから。大切なのは、冷静になること。30代のいちばんのテーマは「マイホームをどうするのか?」と、この先に増える「教育費の準備」です。まず、この大きな山を乗り越える必要があります。慌てて、老後資金の準備を金融商品ではじめてしまった結果、教育費のピークに預貯金がなくなり、その金融商品を解約する。そんなケースをよく見かけます。金融商品は、長期運用することでメリットが生まれるもの。多くの場合、中途解約では損失が出てしまいます。その結果、家計のお金を減らしてしまったのでは本末転倒です。つまり、老後の資金の上手な貯め方のコツは、「どのタイミングからはじめるのか?」ということなのです。現実的には、教育費のピークが終了したタイミングからでないと、とりかかるのが難しいケースが多いでしょう。子どもが大学を卒業するときに自分が55歳だったとすれば、「その先10年間でどれだけ老後資金を貯めることができるのか?」ということになります。それ以降は子ども教育費がかからないのですから、ちゃんと取り組めば年間数百万円単位でお金を貯めることが可能です。しかし、多くの家庭では子ども教育費が終わると気が抜けてしまい。家計の支出が大雑把になってしまうのです。そこを引き締めていけば、意外と老後の資金は貯まります。ただ、家庭によっては子ども教育費が終わるタイミングと老後に入るタイミングとが重なるケースや、住宅ローンが多すぎて繰り上げ返済をすると老後のお金がなくなってしまうこともあるでしょう。そうならないように、まずはライフプランをちゃんと作成することが必要なのです。(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝) 【参考】※岡崎充輝(2015)『20代・30代で知っておきたい これからかかるお金で困らない本』日本実業出版社
2016年03月01日『自分を磨く働き方』(安田佳生著、フォレスト出版)の著者は、普通の人があまり経験したことのない、できれば経験したくないような苦境を乗り越えてきた人物。1990年に「ワイキューブ」を設立し、斬新な人材コンサルティング事業によって話題となったものの、2011年には同社が倒産。それどころか、結果的には自己破産に至ったというのです。本書の根底にあるのは、そんな著者がその後3年の歳月を経てたどりついたという「理想の働き方」。それは「人は楽しむために生き、そして楽しむために働く」というシンプルなもの。そんな視点を軸として「仕事をつまらなくしているものの正体」を明らかにし、やりがいを持ち、楽しく仕事をするにはどうすればいいのかを解き明かしているわけです。そのなかからきょうは、お金についての考え方を見てみたいと思います。■お金が犯した罪とは?世の中にまだお金がなかった時代、人が一対一の物々交換によって欲しいものを手に入れていたという話は、いまさら語るまでもないこと。米を肉と、または肉を魚と交換していたわけです。そしてそののち、交換の道具として「お金」が登場します。それまでは相手が欲しがるものを持っていなければ交換が成立しませんでしたが、お金を介在させることによって取引がしやすくなったのです。肉や魚と違って、お金は腐ることがありませんし、いつまでも蓄えておけます。だからお金さえあれば、時を選ぶことなく、欲しいものが欲しいときに手に入るようになったわけで、これはお金の功績。しかしお金は同時に、矛盾も生み出すことになったといいます。蓄えられるという性質があるため、お金そのものが価値を持つようになったということ。その結果、お金を大事にする人が増えたのです。本来は肉や魚を手に入れるための道具だったはずなのに、それ以上の価値がお金についてしまったという、ある意味では予想外の結果。では、お金そのものが価値を持つようになると、どんなことが起きるのでしょうか?簡単にいうと、お金を基準として世の中の価値がはかられるようになっていくのです。そしてそうなった結果、「本当に価値あるものはなんなのか」ということが見えにくくなってくるわけです。その結果、社会の発展よりも株主や経営者の儲けが重視されるようになり、社員はいつでも替えがきく歯車となっていくことになっていきます。著者によれば、これこそが「お金が犯した罪」。■誰も働かなければいいだとすれば、どのようにすればそんなシステムから抜け出ることができるようになるのでしょうか?この問いに対して、著者はこういいます。資本家に対抗するには、誰も彼らのために働かなければいいのだと。お金がない者同士がみんなで集まって、「どんなに金を積まれても、嫌いな人の仕事は絶対にやらないぞ!」と同盟を組めばいいというのです。そして、資本家の仕事をボイコットすればいいというのです。それは、あまりにも非現実的な話であるように聞こえます。けれど著者は、そんな意見に対して、「社員がみんな会社をやめたらどうなるのか」と反論します。もしもそんなことになったら、当然のことながら会社は利益を出せなくなり、資産家は金儲けができなくなるでしょう。■資本主義社会は終り!しかし一方で、この考え方が成功することもないともいうのです。ボイコットは歩調を合わせなければ効果がないものなのに、そんな流れのなかからは「私がその仕事をやります!」と抜け駆けする人が出てくるものだから。いってみれば賢い投資家は、そこまでお見通しなのです。だからこそ、「お金の価値を暴落させる作戦」に出るしかないと著者は主張します。どういうことかといえば、「お金のために働く」ことをやめるということ。「もっと収入を増やしたい」「お金持ちになりたい」と考えるのではなく、「生きていくのに十分なお金さえあればいいじゃないか」と考える。みんながお金を欲しがらなければ、お金の価値は下がり、誰もお金で動かされなくなるというわけです。そしてお金の価値が暴落すれば、資本主義社会は終りを告げることになります。そこにこそ、人間にとっていちばん大切な生き方があるというのです。*おわかりのとおり、これは極論中の極論です。つまり、ある意味で著者は一種のジョークとしてこの考え方を展開しています。しかし重要なのは、冗談めかした極論の向こう側に、本質的な部分もはっきりと見えるということ。つまり、「誰もが忘れかけていたお金についての大切なこと」を再認識するためにも、読んでみて損はないと思います。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※安田佳生(2015)『自分を磨く働き方』フォレスト出版
2016年03月01日しっかりダシがきいていてトッピングも豊富、つるつるっと食べられるうどんはいわずと知れた人気メニュー。自宅でも簡単につくれますし、ここ数年の讃岐うどんブーム以降セルフ式うどん店も多数く出店。「早い、うまい、安い」の三拍子がそろったジャパニーズ・ファーストフードのひとつとして、ますます身近な存在になっています。でも、その一杯のカロリーは果たしてどのくらいでしょうか?そこで今回は、管理栄養士の望月理恵子さんに「高カロリーなうどんトップ10」を伺いました。それぞれ1人前での比較です。要注意なうどんメニューを早速チェックしていきましょう!■10位:うどんすき(432kcal)具は野菜やしらたき、鶏肉など、そこまでカロリーが高くはならないのですが、醤油や砂糖を入れたつゆがカロリーを上げています。卵を入れるのをやめるだけでも50kcalダウンに。■9位:天ぷらうどん(435kcal)注意したいのは天ぷらの持つカロリー。エビ天が一般的ですが、意外にもしいたけやまいたけの天ぷらは油を吸いやすく、高カロリーになってしまいます。衣の少ない天ぷらを選ぶか、衣を外して食べればカロリーダウンできます。■8位:力うどん(441kcal)“力”の言葉が示すとおり、おもちは高カロリーな食材。1個につき約120kcalプラスされてしまいます。焼きもちでなく揚げもちを載せるとさらにカロリーアップになるので気をつけましょう。■7位:明太バターうどん(463kkal)カロリーが高そうですが、明太子自体は1食分で50kcal弱。注意したいのはバターの方です。バター10gで90kcal弱なので、使われるバターの量で全体のカロリーが左右されます。バターの溶け込んだつゆは残した方がよさそうです。■6位:カレーうどん(492kcal)カレールウを使ったものは高脂肪・高塩分になりがち。ほかのうどんと同じように、かつおや昆布などでとる「だし」、しょうゆや砂糖、みりんなどの「かえし」を活かし、ルウは使わずカレー粉で風味付けする程度に仕上げれば、脂質が抑えられます。■5位:鍋焼きうどん(519kcal)熱々の鍋焼きうどんは寒い時期の定番ですが、具材に卵、餅、麩、天ぷら、揚げ玉などハイカロリーな具材が多いため、全体のカロリーも高めに。衣の少ないエビ天や、野菜、きのこ類などをメインにすることでカロリーダウン。■4位:味噌煮込みうどん(570kcal)具材はヘルシーな鶏肉やネギ、しいたけ、かまぼこなど。〝鍋料理〟と考えればヘルシーですが、味噌ベースのつゆはうどんメニューの中では高カロリー。具に卵や天ぷら、油揚げなどが入ると、さらにカロリーが増してしまいます。■3位:ジャージャーうどん(587kcal)実は、お肉はブロックよりスライス、スライスよりひき肉の方が、同じ重量あたりの表面積が大きい分、油の吸着がよくなりカロリーも高くなります。豚ひき肉を炒めて載せるジャージャーうどんは、その分カロリー高めです。■2位:サラダうどん(643kcl)ヘルシーなイメージのサラダうどんが意外にも2位。野菜だけでなくツナなど、カロリーの高い具もあるのがその理由です。麺つゆ以外にフレンチドレッシングやマヨネーズをかけると、さらにカロリーはアップ。和風だしで食べるとカロリーが抑えられます。■1位:豚キムチうどん(693kcal)脂身の多い豚バラ肉を使うことが多い、豚キムチうどんは高カロリーメニュー。キムチの辛さで食欲がアップして、食べすぎる危険もあるので要注意です。自分でつくる場合は、ロースやヒレ肉を使えばカロリーダウンに。肉よりも野菜を多くすれば満腹感も得られます。*ヘルシーなイメージのサラダうどんが上位に来ていたり、カロリーの高そうな天ぷらうどんがそうでもなかったり、意外なランキング結果になりました。自分でつくる場合は具材の野菜を多めにしたり、肉を豚バラではなくヒレや鶏肉などに変えたりすることでカロリーを抑えられます。このほか、たっぷりの野菜をソースと炒める焼きうどんは、つゆがないこともあり1人前415kcalとややカロリー低め。自宅でも手軽に楽しめるうどんメニューだからこそ、カロリーダウンの工夫でおいしくいただきたいですね。(文/よりみちこ) 【取材協力】※健康検定協会を運営しながら、栄養専門誌など、幅広い媒体で執筆活動中。
2016年02月29日女性の初婚年齢はどんどん上がっています。平成5年の日本の平均初婚年齢は26.1歳でしたが、平成23年では29.0歳と、20年ほどで3歳上がっています。これからも上がっていくことが予想されますが、実は、結婚は20代よりも30代にしたほうがいいという意見があるのです。アメリカの恋愛相談サイト『YourTango』が発表した、20代に結婚、離婚し30代に再婚した女性の経験から、30代で結婚するべき10の理由をまとめました。■1:男性を見る目が肥えているから酸いも甘いも嚙み分けた30代だからこそ、「この人は」という男性に巡り合えるもの。20代のころとは違って、見た目がいいだけのプレイボーイに騙されることはありません。■2:恋愛は数人としたほうがいいから関係がうまくいっているうちは、誰でも「この人よりいい人はいない!」と思ってしまうもの。しかし、くらべる対象があったほうが、より冷静に客観的に関係を築いていくことができます。■3:20代はまだ人格形成途中だから20代は、まだ自分を知りはじめたばかり。自分の本当に好きなことや嫌いなこと、絶対に許せないこと、性格などを把握しきれていません。そんな時期に結婚しても、うまくいかないことが多いのです。■4:人間関係を築くスキルを持っているから結婚すると、人間関係も変わります。30代くらいになると、人生経験も豊富になってきて、人間関係を築くためのいろいろなスキルが身についています。百戦錬磨の30代なら、アプローチのしかたがひとつではないことをよく知っていますよね。■5:自分に必要なことをよくわかっているから自分のことをよく知っている30代は、関係が進みそうにないデートで時間を無駄にしたりしません。自分に必要なことがよくわかっているので、相手が自分と合うかどうかもすぐに見極めることができます。■6:自分に自信があるから自分に自信がない20代のうちは、自分を癒してくれる異性にすぐに飛びついてしまいがち。でも30代になると自分に自信が出てくるので、自分の承認欲求を満たすためではなく、きちんと相手を見て関係を築くことができます。■7:お金の管理のしかたがよくわかっているから残念なことですが、若いカップルが離婚を決める理由の大半は、お金の問題です。30代になると、お金の大切さも、それをどう管理したらいいかも、誰かに教わる必要がありません。■8:キャリアが充実しているから30代は仕事も楽しく、できることも増えて、もっともキャリアが充実しているとき。経済的に安定しているので、結婚準備も楽に進めることができます。■9:一人暮らしの経験があるから一人暮らし経験ゼロからいきなり結婚してしまうと、まず生活そのもので手一杯になってしまいます。一人暮らしの経験があれば、その点はまず安心です。■10:周りの声に惑わされないから20代のうちは、親や友だちのいうことにいちいち影響されてしまうもの。30代になると、まわりの声に惑わされず、自分の意志をしっかり持つことができます。実は、結婚生活をうまくいかせるには、これがとても重要なことなのです。*まわりが結婚しているからといって、30代でも焦る必要はありません。年齢にこだわらず、自分にとって最高のパートナーを見つけましょう。(文/スケルトンワークス) 【参考】※10 Valid Reasons You Should Get Married In Your 30s, Not Your 20s-YourTango※平成23年人口動態統計月報年計の概況-厚生労働省
2016年02月29日「文章なんて書けない」「文章を書くのは嫌い」と思っている人でも、たった40分で小説が書けてしまうというのが、『たった40分で誰でも必ず小説が書ける「超ショートショート講座」』(田丸雅智著、キノブックス)。著者は、若手ショートショート作家の田丸雅智さん。新世代を担うショートショートの旗手として活躍中です。本書は、田丸さんが小学生から年配者までを対象に実施している「ショートショートの書き方講座」を一冊にまとめたもの。文章に縁がなかった人も、作文嫌いの人も、田丸式メゾットのワークを行えば、たった40分で小説が書けるといいます。著者の田丸さんに、ショートショート創作の秘訣と、そのワークによって磨かれる能力について聞いてみました。■ショートショートは短くて不思議な物語ショートショートとは、一般的定義では原稿用紙20枚程度以下。新鮮なアイデア、完全な筋書き、意外な結末の3つの条件を満たしていることが条件で、田丸さんはそれを「短くて不思議な物語」だと表現します。さらに、「『構想はあるけれど小説は書いたことがない』という声をよく耳にします。小説を書くことはハードルが高いようですが、そんなことはありません。作文を書く際には『書かないといけない』という意識が働きますが、ショートショートならなにを書いても自由。書きたいという衝動に基づきワクワクしながら書いていると、いつの間にか文章になるのです」と、田丸さんはいいます。こうしたメソッドに従って書くと、40分で小説がつくることができるというのです。そんなショートショートの書き方は次のとおり。【事前ワーク】制限時間7分[1]名詞を探して書く(3分)太陽・タコ・発電・傘など、なんでも思いつく名詞を20個記入。[2]名詞から思いつくことを書く(4分)最初に書いた名詞からひとつを選び、その言葉から思いつくことを書きます。(「太陽」の場合、「ぽかぽかする」「発電に使える」「夕焼け」など)■ショートショート創作の「3ステップ」いよいよ書き方の実践。次の3つのステップに従って書いていきます。【ステップ1】制限時間5分:不思議な言葉を作る「発電に使えるタコ」や「ぽかぽかする傘」など、日常では耳にしないような言葉を考えます。事前ワークで書いた名詞と思いつくことを組み合わせてつくります。【ステップ2】制限時間8分:不思議な言葉から想像を広げるステップ1で作った不思議な言葉から1つを選び、「それはどんなものなのか」説明します。次に「それは、どこで、どんな時にどんないいことがあるか」、また「どこで、どんな時にどんな悪いことがあるのか」と、メリット、デメリットを書きます。【ステップ3】制限時間20分:想像したことを短い文章にまとめるここまで書いた内容をまとめれば、超ショートショートの完成です。所要時間は40分、文章は短くても長くてもOK、その文章がいいか悪いかも関係なし。■ショートショートで磨かれる4つの能力田丸さんの実施する講座は、仲間と見せ合いセッションしながらワークを行います。「人と言葉などを見せ合い、意見を論じ合うことが大事なのです。人のアイデアや発想を知ることで、自分の作品への相乗効果をもたらすからです」そして40分で書き上げた超ショートショート作品を膨らませて、少し長い文章にも挑戦していきます。ここまで行くと、小説を書くことも夢じゃないですよね。田丸さんは「このプチ成功体験で、作文が苦手な人でも文章が書けるという創作の楽しみを味わってほしい。体験を通して、自分が表現したいという欲求から文章力はどんどんついていきます」とおっしゃいます。このショートショート創作のワークを継続して行うことで、(1)文章力、(2)発想力、(3)論理的思考力、(4)コミュニケーション力の4つの能力が磨かれるともいいます。また、「ワークでは、アイデアを考えて広げる発想力と、考えたことの整合性を合わせて論じる論理的思考力の2つの力が同時に問われます。いいかえると、発想をつかさどる右脳と論理をつかさどる左脳が、ワークをしている間フル回転しているわけで、脳のトレーニングにもなるのです」とも。さらに、コミュニケーション力の強化にもつながると強調します。「書いたことを人に伝えること、また何人かとワークをし、アイデアを出し合ってセッションすること、この2つでコミュニケーション力が磨かれます。よってビジネスシーンにも応用することが可能です。広報や企画、開発に携わる方は、このメソッドを活用してみてほしいですね」(田丸さん)*ショートショート講座のワークは、言葉遊びの感覚で自由に楽しくできるのが魅力です。アイデアの考案からまとめて文章にするまで、40分とは短いようですが、制限時間の中で一生懸命考えるからできてしまうのです。普段は使わない頭を活用するのも健康面でいいのでしょう。講座の終了後は、「まるで私の頭じゃないみたい」「こんなに簡単に書けるなんて」という驚きの声が上がっています。名詞を書き出し、そこから不思議な言葉を発想するところなどは、仕事場で革新的なアイデアを考案するときにも役立ちそうです。物語を書きたい人、アイデア不足に嘆く人は、手に取ってみてはいかがでしょう。(文/森美奈) 【取材協力】※田丸雅智・・・1987年、愛媛県生まれ。東京大学工学部、同大学院工学系研究科卒。2011年12月『物語のルミナリエ』(光文社)に「桜」が掲載され作家デビュー。12年3月には、樹立社ショートショートコンテストで「海酒」が最優秀賞受賞。新世代ショートショートの旗手として精力的に活動している。主な著書に、『海色の壜』(出版芸術社)、『ショートショート・マルシェ』(光文社)、『日替わりオフィス』(幻冬舎)などがある。 【参考】※田丸雅智(2015)『たった40分で誰でも必ず小説が書ける「超ショートショート講座」』キノブックス
2016年02月29日なんだか頭がぼんやりして、集中できない午後。そのぼんやりした気持ちを2秒で切り替える方法があるのをご存知ですか?答えは、「背筋を伸ばす」だけ。拍子抜けするほど簡単な方法ですが、科学的に効果が実証されているというのです。そこで、背筋を伸ばすことの驚きの効果をご紹介します。■背筋を伸ばすだけで心拍数が上昇する!姿勢によって作業効率が変わってくることが、研究からわかっています。背筋を伸ばす、あるいは立ち上がることで、心拍数は1分間で10回ほど増えます。これにより血液が効率よく脳に送られ、集中力が上がるのです。やっかいな仕事があるとき、また、成果を出したい大事な仕事に取り組むときは、一度立ち上がるか、背筋を伸ばすことで集中力を高めることができます。また、座り心地がよすぎるイスも、集中力を奪うといわれています。オフィスのイスはちょっと硬いくらいのほうが仕事に集中できるのだそうです。■仕事によって姿勢を変えると効率アップいずれにせよ、同じ姿勢でい続けると集中力は下がってくるもの。人間工学の専門家であるマックス・ヴェルクライセン氏は、仕事の大変さによって姿勢を変えることを勧めています。大変な仕事に取り組む場合は立ち上がったり、背筋を伸ばしたりするなどの緊張した姿勢が適しています。ずっとその姿勢だと疲れてきて、集中力が落ちてきます。そのあとの単純作業などの簡単な仕事は、ゆったりとした楽な姿勢で行いましょう。■猫背はネガティブな気持ちになりやすいまた、姿勢は気持ちにも影響します。サンフランシスコ大学の研究によると、背中が丸まった姿勢でいると、ネガティブな感情が沸き上がってくるのだそうです。逆にピンと背筋が伸びた姿勢では、ポジティブな感情や思い出が沸き上がってきます。これは動物の本能に関係しているのだとか。哺乳類が背中を丸めた姿勢をするのは、危機に直面しているときです。ですから、背中を丸めていると、自然にネガティブなことが想起されてしまうのだといいます。ちなみにこの研究から、同じ場所で30秒スキップするだけで気持ちが明るく前向きになったということも報告されています。*体と気持ちはダイレクトにつながっているもの。体をうまく使って、上手に気持ちをコントロールしていきたいですね。(文/スケルトンワークス) 【参考】※How to Improve Your Job Performance in Two Seconds-Bloomberg business
2016年02月29日『1万人が実践している 売れる店長の全技術』(丹羽英之著、かんき出版)の著者は、船井総合研究所の経営コンサルタント。商業施設のテナント活性化のプロフェッショナルとして、ショッピングセンターの集客プロモーションから開発・リニューアルまでを積極的に支援してきた実績の持ち主です。入社してから23年間で1万店舗の店長と出会ってきたそうで、その1万人から教わったことがあるのだとか。それは、成果を出している店長には共通したキーワードがあるということ。また同時に、誰にでも簡単に真似できるコツもあるといいます。だとすれば店長さんだけでなく、販売に携わっているすべての人は、ぜひ応用したいところです。■1:「おかげさまで」を口ぐせにする相手がお客様でも取引先でも、なにか聞かれたら「おかげさまで」と最初に返すようにするといい。著者はそう主張しています。なぜなら「おかげさまで」が口ぐせになると、自然に否定的な印象ではなくなるものだから。例をあげてみましょう。たとえば「最近、ご商売はいかがですか?」とたずねられたとします。そんなとき、「いやぁ、よくないですねえ」と答えてしまったら、そこで会話は終わってしまいます。それどころか、たずねた相手もそれを聞いていたスタッフも、「悪いんだ」という印象を持つだけです。でも、「おかげさまで……」と先にいえば、「売り上げはちょっと厳しいんですけど、お客様は増えていまして」と肯定的に締めくくることが可能。つまり「おかげさまで」が口ぐせになると、ポジティブになり、人あたりも変わってくるということ。また対応もよくなり、感謝の気持ちも伝わるというわけです。■2:休憩に入る際、「ついで」に声をかける休憩に入るとき、気が利く人は「休憩に行きます。なにか帰りに買ってくるものはありますか?」と同僚に聞けるのだといいます。そして店長を含めた全スタッフが、日ごろからこうしたことを実践しているお店は、チームワークを感じさせるもの。実際のところ著者も、長年続いている老舗には、そのような文化が根づいていることが多いと感じるそうです。口先だけでなく、店長自ら率先してやる。そうすることで、スタッフが自然と真似するようになるわけです。■3:スタッフに「教えて、助けて」と素直に聞く部下の力を借りるためには、本気で褒めて、感謝することが大切。また、それに加えて最強の店長は、スタッフに「教えて」と素直に頼ることができるのだといいます。本当はわかっていて、できることであったとしても、「私と違うやり方もあると思うから助けて」とスタッフに軽くアドバイスを求める。そんなことができる店長には、力量があるということ。そういうことがいえる人は、どこかのタイミングで「こうすることでいちばん人が育つ、こうすることで現場のモチベーションが上がる」ということに気づいたのだろうと著者は分析しています。■4:気配りで、女性によく働いてもらう流通・小売業で働く人には、店長を筆頭として女性が多いもの。そこで、彼女たちにいかに気持ちよく働いてもらうかが重要だといいます。しかし現実的には多くの店長が、女性スタッフを使うことに苦手意識を持っているものだというのも事実。また女性店長にはバリバリ働いて昇格した人が多いため、「普通」の女性の気持ちがわからないことがあるのだとか。だとすれば、女性特有の気持ちや事情がわからない男性店長にとって、それはなおさらわからないことであるはずです。なお女性に対して特に気をつけるべきは、次の2点。・オンリーワンであることを認めて、順序はつけない・マメに気づくことで、関心を持っていることを伝える特に2つ目の「関心を持っている」ことが伝わるのは、男性にとってもうれしいことではないでしょうか。■5:女性スタッフには順序をつけない女性のほめ方は難しいもの。あまり露骨にやってしまうと、波風が立つこともあるからです。また女性には横並びを好む傾向があり、そうでなくとも順序をつけるようなほめ方はよくないと著者。変に評価されてしまうと、逆に「まわりからいじめられるのでは?」と気にして、ドキドキしてしまう人もいるのだといいます。つまり大切なのは、順序をつけないこと。順序でほめるのではなく、「これは◯◯さんだからできるんだね」「さすが◯◯さん!」というように、行動や成果をほめることが大切だというわけです。*店長をターゲットにしているとはいうものの、このように販売の仕事に携わっている多くの人が活用できる内容。売れる店をつくるために、店長もスタッフも、ともに読んでおきたい一冊だといえます。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※丹羽英之(2015)『1万人が実践している 売れる店長の全技術』かんき出版
2016年02月28日日本は世界的に見ても、豊かなことで知られる国。実際、GDP(国内総生産)ランキングでは現在も世界3位の座をキープ(2015年4月現在)しています。しかし、「一人当たりの購買力ランキング」を見るとどうでしょう。なんと、市民一人あたりの豊かさは世界29位なのです! 「豊かな国」とは言い難い、シビアな現実を見た気がします。ライフネット生命保険株式会社 代表取締役会長兼CEOの出口治明さんと、内閣府と大学教員の経験を持つエコノミスト・島澤諭さんの共著書『自分の半径5mから日本の未来と働き方を考えてみよう会議』(SBクリエイティブ)では、日本人の労働生産性について警鐘を鳴らしています。そこで今回は、この本より抜粋した「日本人の働き方の5つの課題」を紹介したいと思います。■1:「おもてなし」は自己満足?日本のサービスは質が高いのですが、それが料金に含まれていないことが、労働生産性を低くしている原因にもなっているそう。たとえば、ブラック企業として取り上げられる企業はほとんどがサービス業です。賃金も上がらず、労働時間ばかり長く、離職率も高くなっています。従業員に見合った対価を与えられないのに、「おもてなし」ばかり強制するのはおかしいこと。お金のとれない「おもてなし」は自己満足に過ぎない、と著者はいいます。なぜ日本は一人あたりのGDPの順位が29位と低いのかといえば、労働生産性が低いから。労働生産性とは「いかに効率よく人と時間と資源を活用しているか」の指標で、「生産量(GDP)÷(就業者×労働時間)」で割り出されます。生産性が低いとそれに見合った給料しか貰えず、いつまでたっても生活が豊かにはならないのです。■2:年功序列は時代遅れ!同一労働・同一賃金のすすめ年功序列とは、勤続年数が増えていくに従い、地位も賃金も上がっていく仕組みです。著者は「若いときに搾り取られた給料以上の働いた分を、年をとったら取り返す仕組み」とも表現しています。これが維持される限り、年をとれば必然的に働かなくなります。現状維持で給料がたくさんもらえる人は、わざわざ生産性を上げる努力はしないでしょう。やる気がある人でも、いくらがんばっても賃金が上がらないとなれば、やりがいを感じられずにやめてしまうかもしれません。高度成長の時代はうまくいったシステムも、現在ではうまくいかないとのこと。やはり同一労働・同一賃金の、生産性に応じた給料体系にするべきのようです。■3:残業禁止が生産性を上げる日本の生産性を上げるためには「残業の廃止が必要」と著者はいいます。ダラダラ残業してしまう人は、労働生産性が高いとはいえません。日本の生産性の低い理由のひとつに、「仕事のコストパフォーマンスを重視されない」ことがあります。これは「いくら仕事ができても、給料はそんなに変わらない」ということとイコールです。コストパフォーマンスに重きが置かれない場合、ロイヤリティー(忠誠)に重きを置かれるようになるそう。すると「残業する人ほど真面目」、「遅くまで仕事をするほど愛社精神がある」などと評価され、余計に生産性が上がらなくなってしまうのです。残業禁止については個人の意識よりも、企業や管理職が率先して取り組まないとなかなか解決できない問題のようです。■4:「どのくらい仕事をしたか」という評価の仕組みをつくる今後は「なにをどれだけやったか」という評価の仕組みをつくる必要があるでしょう。生産性に見合った賃金を支払う仕組みを作るためには、各人の生産性を正確に計測し、それを評価した上で、その評価に対して上司と部下の双方で対話が必要とのこと。また個人では、自分の頭で人とは違うことを考えることも重要。仕事の生産性を上げるために、自分でいろいろな方法を「ラン&テスト」で試すのがいいようです。仕事のスピードが上がれば、生産性の向上に繋がるでしょう。■5:労働生産性のアップは今後の日本に不可欠!日本は少子高齢化の影響で、労働人口は減少傾向です。2060年には労働人口が約4割も減ってしまうそう。このまま労働生産性が変わらなければGDPも約4割減ってしまいます。労働生産性の向上を阻む最大の壁は「時間もスタッフも無限に使える」といった誤った考え方です。著者も「『長時間働いたから良い仕事ができた』と言う例は67年間の人生で見たことない」とのこと。ご飯をしっかり食べて、しっかり寝て休養するほうが、何倍も良い仕事ができるはずなのです。世界を見ても、今は「時短」に向けて動いています。例えばドイツはGDPが世界4位の経済大国ですが、午後6時以降の残業は禁止にする法改正に取り組んでいます。日本も働き方を見なおすときが来ているようです。*日本は一人あたりの豊かさで考えると、決して世界に誇れる状況ではありません。今後の日本を考えると、働き方を改革し、労働生産性を上げるように努めていかなくてはならないようです。この本は“日本の未来と働き方を考えたい”すべての人に、ぜひ読んでほしいと思います。(文/齊藤カオリ) 【参考】※出口治明・島澤諭(2016)『自分の半径5mから日本の未来と働き方を考えてみよう会議』SBクリエイティブ
2016年02月28日職場の人間関係が原因で離職や転職を決意する人は多く、厚生労働省がまとめた「個別労働の紛争に関わる相談件数」の内容のトップは、いじめや嫌がらせでした。2010年度に約32,000件だった相談件数は、2015年度には約59,000件にまで増加しています。せっかく手に入れたポジションを、人間関係のために離れなければならなくなったら大変です。アメリカのビジネスサイト『Entrepreneur』の紹介する、職場の人間関係を良好にしたければしてはいけない9つのことを知り、いじめや嫌がらせから距離を置きましょう。■1:噂話をする噂話は風邪のウイルスのように職場を駆け巡り、あっという間に会社じゅうに広まります。人々の仕事の質を下げ、下手すると会社の利益に関わってくることさえあります。職場の噂話を止めさせるのはたやすいことではありませんが、まず噂を聞いた自分自身が、それを広めるのを防ぐことです。もしかしたら、噂を流した張本人に止めさせることもできるかもしれません。いずれにせよ、早いうちに手を打つことが肝心です。■2:信頼を失うことをするどんな職場にも必ずひとりは、遅刻の常習犯や会議の出席をドタキャンしたりする人がいるもの。こういう人がいるだけで、仕事を最後までやり抜く上での障害になります。チームワークを崩さないためには、自分の能力以上の仕事を引き受けるときや、締切前に間に合わないと思ったときにはきちんと同僚に伝え、アドバイスを受けるなどコミュニケーションを怠らない努力をすることが大事。これができれば、同僚の信頼を得られるだけでなく、自分の仕事を広げるチャンスにもなります。■3:仕事を先延ばしする会社はひとつのチームです。ひとりが仕事を先延ばしするだけで、多くの人を慌てさせ急がせることになります。同僚は不必要なストレスだけでなく、あなたに対する大きな失望も感じるはず。そうならないために、仕事に優先順位をつけましょう。そして、大変な仕事を1日の早いうちに済ませてしまう習慣をつけるのです。そうすれば、やり残しはなくなります。■4:パワハラをするパワハラとは、職場で優位に立つ人が、下位の人に身体的・精神的苦痛を負わせること。子ども時代でいう「いじめっ子」と「いじめられっ子」の関係です。子どものいじめと一緒で、パワハラははじまってしまうと、それを止めさせるのは簡単ではありません。日ごろからのコミュニケーションも大事ですが、もしパワハラがはじまってしまったら、企業のパワハラ相談に行くなど、誰かに相談しながら解決していくのが効果的です。■5:嘘をつく私たちはときどき他愛ない嘘をつくことがあります。しかし嘘をつくと、重大な問題になることもあります。職場では、地位争いで相手に痛手を負わせるために嘘をつく人もいて、これは深刻な影響を与えます。企業の最高幹部に、病的に虚言癖のある人がいたら、企業全体の統一感を揺るがせることになるでしょう。■6:口でいうことと、実行することが違う同僚のなかには自分の仕事をちゃんとやらない人もいて、まわりを苛立たせます。たとえば、ウェブサイトの立ち上げが完了していつでも稼働できるのに、ひとりの同僚の書類作成が間に合わずに待たされているときなどは特にそうです。職場の平和を守るためには、約束を果たすことでチームの信用を維持することが大切です。■7:人の功績を横取りするこういうことをする人は、相当に自己中心的な人です。結果的には信用を失い、敵対する同僚を増やしてしまうことでしょう。ですから、いい仕事をした人がいれば、その人にはちゃんとした功績が与えられるように見守るべきです。■8:1日に4回以上SNSを見るみなさんは1日に何回ぐらいSNSを見ていますか?1回だけと答えた人でも、おそらくその4倍の4回は見ているもの。SNSにハマってしまうと、メールの返信を後回しにする人が多いそうです。メールは仕事上の大切な要件が多いので、見る優先順位は必ずメールからにしましょう。■9:チームの和を乱す1匹狼になる大勢の職場で働く時は、「1匹狼」になってはいけません。チームで働くということ自体が、いろんな意味で人を成長させます。また個人の目標よりも、チームの目標を達成できたときのほうが、企業にとっても、個人にとっても大きな利益をもたらします。チームプレーは、個人の信用を築くだけでなく、互いをサポートし合うことで、やる気も起きて、プロジェクトをまとめやすくします。*どれも、当然だと思えることばかりですが、実行するのは難しいもの。長年の慣れから周囲に対してルーズになってしまったり、最初は小さかった問題が気づかないうちに大きくなったりしがちです。職場の同僚への感謝や尊敬の気持ちを忘れずに、チームの一員としての自分という立場を常に意識して行動しましょう。(文/スケルトンワークス) 【参考】※10 Habits That Destroy Workplace Relationships-Entrepreneur※平成25年度個別労働紛争解決制度施行状況-厚生労働省
2016年02月28日うるう年は、2月29日が存在することで知られています。4年に一度、暦を調整するために設定されているものですが、なんとなく特別な感じがしますよね。ところで過去のうるう年には、どんなエピソードがあり、どんな出来事があったのでしょう?意外と知られていないトリビアをご紹介します。■1:うるう年なのにオリンピックがなかった年もあるうるう年というと、オリンピックが開催される年というイメージですが、実はうるう年だからオリンピックが開催されるわけではありません。きっかけは、たまたま4年に1度、4で割り切れる年に開催されることになっているオリンピックの第1回目がうるう年に開催されたこと。過去には平年(うるう年ではない通常の年)に行われたオリンピックもあり、そもそも、100で割り切れる年はうるう年としないというルールがあるのです。ちょうど、オリンピック第2回目のパリオリンピックはその年に当たったため、実質うるう年ではなかったことになります。この法則でいくと、2100年のオリンピックはうるう年ではない年に開催されることになりますね。■2:2月29日生まれの人の平年の誕生日は3月になる日本では通常、日付が変わる瞬間に加齢するという考え方が一般的です。日本の法律に、年齢計算に関するものがあり、それによると、加齢の定義は誕生日前日の終了時なのだそうです。なので、本来2月29日が誕生日の人は、平年においては3月1日になった瞬間に実質的に誕生日を迎えることになるのかもしれません。しかし、2月生まれなのに、3月生まれになってしまうことには違和感があるかもしれませんね。■3:3回連続うるう年に出産した女性がいる近年では、アメリカ、ユタ州に住むルイーズ・エステスさんという女性が、2004年、2008年、2012年の3回連続でうるう日(2月29日)に出産をした記録があります。それ以前にも、ノルウェーのヘンリクセン家の3人兄弟がうるう日生まれだという世界記録を持っています。家族のなかに誕生日の同じ人が3人もいると、それだけでにぎやかそうですが、4年に一度となると、さらに一大イベントになりそうです。■4:昔はうるう年に女性からプロポーズできたヨーロッパのいくつかの国では、「2月29日は女性から男性へプロポーズできる日」という法律がありました。もともとは、5世紀頃にアイルランドの修道院で始まった慣習だといわれています。アイルランドからスコットランドへ伝わり、1288年にはスコットランドのマーガレット女王により、「うるう年には女性が好きな男性にプロポーズでき、男性が断る場合は、罰金を支払うか、シルクのドレスをプレゼントしなければならない」という法律が制定されたのです。似たような法律はフランスにもあり、さらに15世紀にはイタリアにもあったそうです。男性にとっては、ちょっと緊張感のある日になってしまいそうですね。■5:世界の「うるう年」の中心地がアメリカにあるアメリカ、テキサス州のアンソニーという町は、自称「うるう年の世界の中心地」。町の商工会議所にうるう年生まれの人が2人いることに由来し、世界中で誰もいっていないからいいはじめたのだそうです。すると、なんとなくそのキャッチフレーズが浸透するようになったのだとか。今年も2月29日は町のお祭りがあるそうですが、なんでもいったもの勝ちですね。■6:カエルはうるう年のシンボルであるうるう年を英語で「Leap Year」といいます。これは、通常365日が366日になることで、曜日がずれる、つまり「曜日を跳び越える=leapの年」ということに由来しています。カエルはぴょんぴょんと跳ぶことから、カエルがシンボルになったようです。余談ですが、英語で馬跳びを「Leap frog」と言います。この表現からも、Leap=「跳ぶ」ものの表現として、英語圏ではカエルをイメージすることがわかります。■7:世間をにぎわせたあのビックリ事件がうるう年に起きている近代の出来事だけでも、うるう年には歴史に残るような大きな事件が起きていたことがわかります。日本国内をはじめ、世界でもいまだにメディアが取り上げられるような大きな事件もありました。[1960年]安保条約反対闘争[1964年]新潟大地震・東海道新幹線開通(東京オリンピックもこの年に開催されました)[1968年]三億円事件[1972年]日中国交正常化・沖縄返還・連合赤軍浅間山荘事件[1976年]ロッキード事件[1980年]イラン・イラク戦争[1984年]グリコ・森永事件・長野西部地震・イギリスと中国による、香港返還に関する文書合意・調印[1988年]青函トンネル・瀬戸大橋開通[1992年]ロサンゼルス暴動事件・PKO協力法案成立[1996 年O157による食中毒事件・ペルー日本大使公邸人質事件*こうして見てみると、意外にうるう年にはいろいろなエピソードがあることがわかりますね。ちょっとした雑学としておぼえておくと、話のタネになるかもしれません。今年、2016年もうるう年ですが、ハッピーなニュースがたくさんあるといいですね。(文/hazuki) 【参考】※Louise Estes, Utah Woman Gives Birth To Third Leap Day Baby-The Huffington Post※All You Need To Know About February 29-news.com.au※5 Weird Facts About Leap Year-About.com
2016年02月28日みなさんにはどんな強みや才能がありますか?もしかしたら、「自分にはなんのとりえもない」「特別な能力なんてない」なんて思っている人も多いかもしれません。しかし『明日、会社を辞めても「稼げる人」になれる本』(東洋経済新報社)の著者で、集客コンサルタントの金子欽致氏は、誰にでも、人にはない自分の「商品価値」があると主張しています。金子氏は、「マグネット集客」という独自の方法を編み出し、1,000人以上の独立起業希望者を成功に導いた「集客の達人」。そして本書では、顧客を引きつける「ウリ」を見つけ出し、磨く方法を明らかにしています。きょうはそのなかから、「隠れた才能を発掘する10の質問」をご紹介しましょう。自分独自の強みや才能の多くは、日常生活でごく当たり前のようにやっていることのなかにあるそうです。以下の質問を、自分自身に問いかけてみてください。■1:日々の生活で気づいたら「自然にやっていること」は?自分にとっては当たり前にできることが、他人からは「そんなことができるなんてスゴイ」と映ることはあるもの。すぐに思いつかなくても大丈夫。たとえば、1週間と期間を決めて自分の行動を記録してみます。客観的に自分の行動を見返してみれば、「これって意外とスゴイかも」ということを発見できることがあるそうです。■2:まわりからビックリされるほどお金をかけて「自己投資」していることは?自己啓発や勉強のためにお金をかけていることを考えてみてください。多額のお金を使っているということは、その学びを通して得た知識や情報は膨大なものになっているということ。それらをSNSなどで発信していけば、「~を知りたいときは◯◯さん」という風に思われるようになり、ビジネスにつながる可能性もあるそうです。■3:これまでの人生で関わった時間が一番長い仕事、または趣味は?ひとつのことを習得するために必要な時間は、「1万時間」だといわれています。つまり1万時間経験を積めば、その分野で一流になれるということ。なにかを成し遂げようというとき、累積時間は非常に重要。たくさんの時間を費やすことで、平均的な人たちよりも、抜きん出ることができるからです。それがなんなのかを探っていくことで、自分の商品価値を見つける大きなヒントになるというわけです。■4:小さいころ「性格的なコンプレックス」になったことは?それによりできた「思い込み」は?その「思い込み」により獲得したスキルは?性格的なコンプレックスとは、自分の性格について自分自身がネガティブな評価をしている部分のこと。しかしその部分が、スキルや才能の獲得につながることも。たとえば人見知りだという人には、「他人と人間関係をうまく構築できない」という思い込みがあるかもしれません。この思い込みにより、人と関わることなく、自分だけの世界を追求するという行動に出る場合があります。その結果、小説を毎日読むようになったり、編み物にハマったり……。コンプレックスをきっかけに、ある分野において知識や技術を獲得することがあるのです。■5:他人の仕事ぶりや才能で、どんなものに異常に嫉妬を覚えますか?強烈な嫉妬を感じてしまうのは、自分にもその人と同じ才能が眠っているからだと著者は考えているそうです。自分にも才能があるからこそ、その人のすごさがわかってしまうということ。嫉妬をネガティブな感情として考えるのではなく、それを自分の才能を開花させるきっかけにするとよいそうです。■6:チームで仕事や活動をするとき、どのポジションにいるときに、もっとも力を発揮できますか?集団にいるとき、リーダーになりたい人、裏方に回ってサポートしたい人など、自分にとって居心地のいいポジションがありますよね。居心地がいいのは、自分らしくいられるということ。そのポジションにまわれる仕事を選べば、より人の役に立つことができるというわけです。■7:人生でもっとも輝いた体験は?「あのときの自分はキラキラしていた」という経験を思い出してみましょう。すると、自分がいったいなんに充実感を覚えるのかがわかってくるそう。チームでがんばることが好き、ひとりで動く方が実力を発揮できるなど、自分が輝ける働き方を見つけるヒントにもなるのです。■8:心の傷として今でも残っている体験は?トラウマになるような体験は、自分のなかに「偏った思い込み」を生み出すといいます。たとえば「私はなにも考えずに行動すると他人を困らせてしまう人間だ」というような偏った思い込みは、その後の自分を縛り、本来の才能を発揮できなくさせることも。トラウマを書き出すことで、過去の経験から得た「偏った思い込み」から自分を解放するのです。■9:仕事で大切にしていることは?仕事で大切にしているポリシーや価値観はなんでしょうか。難しい場合は「仕事をしていて、強烈な怒りを覚えるときはどんな場面か」を考えてみるとよいそうです。なぜなら怒りや悲しみの感情には、人の価値観がよく反映されるから。仕事をしていくうえで価値観は重要。自分の仕事での価値観を再確認し、価値観とズレたことは自分の「ビジネス」として選ばないようにすればいいと著者はアドバイスしています。■10:自分の仕事や趣味で10分以上話し続けられることは?あることを長く話せるということは、それだけ多くの知識や情報を持っているということ。まわりの人を圧倒するほどの知識や情報は、自分にとっての商品価値となる可能性があるといいます。*本書を読み進めるうちに、自分の隠れた商品価値を発掘することができるはず。独立しようと思っている人はもちろんのこと、会社を辞めずに副業を考えている人もおすすめです。ビジネスのルールやオリジナル商品のつくり方など、「稼げる人」になるためのヒントが満載の一冊。ぜひ、手に取ってみてください。(文/椎名恵麻) 【参考】※金子欽致(2015)『明日、会社を辞めても「稼げる人」になれる本』東洋経済新報社
2016年02月28日『飛び抜けたアイデアを出す人がやっている ブレイクスルー思考トレーニング』(ひもとあやか著、日比野省三監修、日本実業出版社)は、「普通」の思考法から抜け出して、「飛び抜けたアイデア」や「突き抜けた発想」を得るためのメソッドを紹介した書籍。「この発想はなかった!」と大勢の人から称賛されるような商品やサービスを考えたい人に“使える”思考習慣がつまっています。監修を担当しているのは、1990年に南カリフォルニア大学のG.ナドラー教授とともに「ブレイクスルー思考」を発表して世界的に注目を集めたという人物。そして、ブレイクスルー思考研究に従事、企業・行政・学会等での講演、研修の講師を務めている著者が、その考え方をまとめています。まず意識しておくべきは、「いかに賢く考え選択するか」を意識的に行うことでブレイクスルーを可能にする選択者たちを「スマートセレクター」と呼んでいる点です。人間だれしも、「あの選択は間違いだった」という後悔の一つや二つはあるもの。プライベートでもそうですが、ビジネスでも選択肢を間違えて大損するのはよくあることです。しかし、賢い選択ができるようになれば、そんな失敗はなくなります。自分自身がスマートセレクターになって飛躍するためには、「3つの選択力」が重要な意味を持つのだといいます。■第1の選択力:セルフメイド選択私たちは、上司や親、先輩、友人、歴史上の人物、著名人、世間の同世代などがうまくやってこられたことを、「みんなできたんだから、きっと安全に違いない」と考えてしまいがち。たとえばビジネスの世界でも、「競合他社が成功したのだから、我が社もきっと大丈夫だ」というような話はよくあります。しかしこれは、著者によれば「レディメイド選択」。レディメイドとは大量生産される既製服のことですが、つまりは前例や成功例に依存しきった選択方法だということ。たしかに誰かがやってうまくいったのであるなら、楽で安全なように思えても無理はないでしょう。しかし、実はそこが落とし穴。なぜなら誰かがうまくいったとしても、主役や場所や時が違えば当然のことながら同じ結果は生まれないはずだから。いわば、そんな状況下で「同じような問題だから、同じように解決できるはずだ」と楽観視し、選択してしまうのがレディメイド選択だということです。いっぽう、違いを見落とさないだけでなく、違いを最大限に活かすのがスマートセレクター。どんなときにも、「万物にはユニークな差がある」ということを前提として選択するわけです。どれだけ状況が似ていたとしても、関わる人や目的、価値観、場所、時が違えば、「似て非なる問題」と考える。そして、どんな場合にもあてはまる「ほどほどの解」ではなく、特定の場(主役、場所、時)にとって最適な解決策を考え抜いて選ぶ「セルフメイド選択」をするべきだということ。■第2の選択力:目的情報選択当然といえば当然ですが、人は「より多くの情報を収集してから分析するほうが、適切な答えを得られる」と考えてしまいがち。しかし、主役・目的が違えば、必要な情報も違ってきます。だからこそ、「誰が主役で、目的はなんなのか」を明確にしないまま、情報を集めることだけにとらわれてしまうと、混乱してしまうだけ。しかしスマートセレクターは、闇雲に多くの情報を集めるのではなく、問題解決に必要な、解決策に関する情報を“最小限”集めるもの。まず「セルフメイド選択」で場を設定し、主役の視点から目的を明確化。次いで「目的のためにはどうあるべきか」を考え、必要最小限の情報を効果的に集める。それが、スマートセレクターの第二の選択である「目的情報選択」。■第3の選択:ズームアウト選択スマホやカーナビで地図を検索したとき、目的地にズームインしすぎると周辺の道やお店はわかっても、現在地からの道順がわからなくなってしまいます。だからそんなときはズームアウトして、全体を確認する必要が出てくるわけですが、物事についても同じことがいえるそうです。全体が見えていない場合は、選択そのものを誤ってしまう可能性があるということです。そこで必ずズームアウトし、目的性・連動性・全体性を見ることが大切。現実的には、安全だと思っていたルート(手段)がなくなってしまうことも少なくないでしょう。だからこそズームアウトして全体を見渡しながら事前に危険を察知し、柔軟にルート変更できるようにしておくことが重要。そうでないと衝突・沈没したり、行き詰まったりしてしまうわけです。著者によれば、「夢や理想があっても叶えられない人」と、「次々と実現していくスマートセレクター」との違いはここ。そこで、行き詰まったら、ズームインしすぎていないかを確認してひとまずズームアウトし、「目的を達成するためには、どんな仕組みが必要なのか?」を考えてみることが大切だということ。*さまざまなキャラクターを設定し、彼らの考え方や行動に沿って「ブレイクスルー思考」が解説された内容。「突出したなにか」にたどりつくためのヒントを、ここから見つけ出すことができるかもしれません。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※ひもとあやか、日比野省三(2016)『飛び抜けたアイデアを出す人がやっている ブレイクスルー思考トレーニング』日本実業出版社
2016年02月28日これからの日本の子どもは、世界を視野に入れて活躍できるように、従来の「覚える」から「考える」能力にシフトチェンジを求められています。2020年に受験システムが変わり、大学入試センター試験がなくなるのも大きな変化のひとつです。その根幹といわれる「学力の3要素」が、「基礎的な知識・技能をしっかりと身につけること」、「知識・技能を活用し、自ら考え、判断し、表現する力をはぐくむこと」、「学習に取り組む意欲を養うこと」の3本柱。実は、これらに対応する能力を身につけるには、「断捨離」が最適なのです。断捨離の提唱者・やましたひでこさんは、著書『子どもの学力は「断捨離」で伸びる』(SBクリエイティブ)の中で、「断捨離とは単なる片付けテクニックではない。自分の頭で考えて決断する“考える”トレーニングである」、「断捨離をすることで子どもの学力が伸び、受験の成功にも導ける」といっています。そこで、今回は本書の中から抜粋した「断捨離をすると学力がアップに繋がるワケ」に加え、親子で実践したい「断捨離」の5つのコツをご紹介したいと思います。■1:断捨離の第一歩はシンプルに断捨離とは、目の前のモノと向き合い、「その物が自分にとって必要か不要か」、「適切か不適か」、「快か不快か」を思考・感覚・感性をすべて使って選択をする方法です。そして「不要、不適、不快」なものは捨て、「必要、適切、快適」なものは残す、というやり方を繰り返していきます。著者は「この一連の流れを親子で取り組むことにより、子どもの“考える力”が鍛えられていく」といいます。思考・選択・決断を何度も行うことで、脳も心も鍛えられ、自尊心を育む「実践的トレーニング」となるそうです。難しいことをいっても、目の前にあるモノと向き合うのが断捨離の第一歩。まずは机の中のボールペン1本からでも、はじめてみるのがおすすめです。■2:最終的な判断は本人が下す親はついつい子どもの無駄に見えるモノを「捨てなさい」といいたくなってしまいます。しかし断捨離では、モノを捨てるか、残しておくかを決断するのは、そのモノの所有者だけ。いくら自分が買い与えたモノでも、価値がなく見えるモノでも命令はNG、とのこと。子どもの意見をないがしろにしてモノを捨てることは、単なる親の自己満足です。時間がかかっても子どもが自分の力で考えて挑戦させることが重要。断捨離は自分軸によって選びとる主体性が一番大切なようです。■3:断捨離は「引き算」で考えていく断捨離は引き算で考えるもの。「いまの自分に機能していないのなら決別する」、「不要・不適・不快なものは捨てる」が正解です。実はこれは、勉強においても効果的な考え方とのこと。子どもには無限の可能性があると考えて、足し算の発想で「この勉強方法も効果的」「あの塾も評判いいから通わせよう」など、子どもにすべきことを押しつけるのはよくないそう。子どもの意の反していることも多く、あれもこれもと与えてしまうと、子どもは「押しつけられている」と感じてしまうでしょう。「これはいらない」「これだけやればいい」のような熟慮された引き算の考え方が大切なようです。■4:空間に余裕を作りセルフイメージを高める「いまの私に機能していない」と感じるモノに別れを告げると、意外にも空間に余裕が生まれるのを実感できるでしょう。余裕のある空間でモノをていねいに扱って暮らす人は、心に余裕もでき、思考も豊かになってくるそう。これがセルフイメージの向上にも繋がるようです。著者は「断捨離はモノだけでなく、コト・ヒトとも向き合い、関係性を見直す人生の片づけ」といっています。断捨離によって、そんな好循環を呼び込めるようになるのを知っておきましょう。■5:親は自己満足を自覚し「心の断捨離」を「子どもを有名な学校に入れたい」という親は多いのですが、その気持ちの奥にはどんな本音が隠されているのでしょうか。子どものため、といいながら、「子どもがいい学校に入れば親のステータスになる」、「周囲の人から褒められたい」、「他人に自慢したい」、または「自分が有名校卒だから、子どももせめてあのレベル以上の学校には入ってもらわないといけない」など考えていませんか。それは、親の完全なエゴだそう。子どもはとても敏感なので、親のエゴを正確に察知します。親の自己満足の道具にされた子どもは、無意識に親に報復をしかけてくるもの、とのこと。そんな事態を招かないためにも、親は“心の断捨離”をして、自問してみることが必要なようです。*断捨離はモノ、コト、ヒトと向き合う行動哲学とのこと。親子で行う断捨離を子どもの生きる力に繋げ、考える力を養いながら学力の向上を目指していく。2020年からの教育新時代にも視野を向けて、今から前向きに準備することが大切なようです。そして、相手を尊重できるような親子関係を築いていきたい方にも、ぜひおすすめしたい本だと思います。(文/齊藤カオリ) 【参考】※やましたひでこ(2016)『子どもの学力は『断捨離』で伸びる』SBクリエイティブ
2016年02月28日子育ては初めてのことばかり、「これってどうすればいいの?」の連続です。たとえば、お小遣い。いくらあげるか、週ごとか、月ごとか。進級につれてどのくらい金額をアップするか……。お財布と相談しつつ、ほかのお宅の状況もリサーチしながらの手探り状態です。一昨年、あるママが実践したユニークなお小遣い制度“お小遣い一括払い制”がネットで大きな話題になりました。発信したのは、2人の子どもを育てながら運動教室『MIKIファニット』を起業した働くママ・太刀山美樹さん。お小遣い一括払い制にも触れた著書『前傾姿勢でいいじゃない~子育て、起業、いま女子大生』(西日本新聞社)を出版した太刀山さんに、ユニークな子育てに込めた思いを伺いました。■一括払い制のきっかけは携帯料金9千円ことの始まりは、高校に入学したばかりの娘さんの携帯電話料金。高校入学と同時に携帯電話を持った娘さんにとって初めての請求書の金額は9,085円。「高すぎる!」と一喝したい思いをこらえ、太刀山さんは娘さんに話しかけました。「たしか将来はひとり暮らしをしたいんだよね。どんな生活がしたいの?」高校生になったばかりの女の子の描く“夢のひとり暮らし”にかかる金額は、しめて月35万円。ショックを受ける娘さんに、太刀山さんはこう続けました。「今度は、高校生活3年間でかかるお金を考えてみよう」すると、地下鉄の定期券代が3年間で45万円。加えて洋服代、コンタクトレンズ代、参考書代、お昼やおやつ代、友達と遊びにいくお金も必要です。2人で話し合って出した金額は、100万円。「通帳を作って、将来の練習をしたい」という娘さんの希望で、3年分の「経費・お小遣い100万円一括払い制」導入となったのです。■持つ手が震えた「帯封つき100万円」とはいえ、100万円といえば大人にとっても大金。当初は周囲も反対や、理解できないといった反応が多かったといいます。「私自身も改めて『高校生活ってお金がかかるなぁ』とビックリ。渡したお金は家のローンの繰り上げ返済のためにコツコツ貯めていた貴重なお金です。帯封付きの100万円なんて持つのも初めてで、下ろす時に手が震えました(笑)」その後、周囲の心配をよそに3年間かけて100万円をきっちりと使い切った娘さん。毎月ほしいものを比較し、3年目は「参考書以外はぼぼ我慢した」という涙ぐましい努力の結果でした。太刀山さんは振り返ります。「この3年間があったので、娘が大学に入ってからは本当に安心していられましたね。お金の管理はちゃんとできるだろう、と信頼できたので」太刀山さんは、娘さんのお小遣い一括払い制に取り組んだ3年間が、親子関係を育てる3年間でもあったといいます。「どんなやり方も、根底に必要なのは愛情だと思うんです。『できる』って信じてあげないと、本人もしんどいですよね。一括払い制をやってみたいという方に話しているのは、子どもと一緒に考えるのが大事だということ。わが家の場合は、将来の生活費から考えを広げていけたことがよかったと思います。子どもは、親ががんばって仕事をしている姿を見ているもの。そういう親子関係ができていれば、子どもが巣立った時に親も自分自身の人生を肯定できると思うんです」■「転んだ時に手がつける」角度がベター現在、『MIKIファニット』で運動を通じた子どもの心身育成に取り組むかたわら、子育てに悩むママに向けた講演活動も行う太刀山さんですが、約20年前は1歳と0歳の子どもを抱える“フツーの主婦”でした。26歳で「自分の人生は自分で決める!」と一念発起。子どもたちをおんぶして講座で学び、両肩におやつがわりの野菜スティックの青いシミを作りながら健康運動指導士の資格を取得。ゼロから子どものための運動教室をスタートしました。そのあゆみをまとめた『前傾姿勢でいいじゃない』には、思わず笑ってしまう失敗談だけでなく、目の前の子どもよりも仕事を優先してしまい後悔の涙を流したことなど、働くママなら誰しも経験がある苦い思いもたくさんつまっています。それでも前向きな印象を受けるのは、本の根底にあるこんな思いから。「がんばっているお母さんをホッとさせてあげたくて。子育て中の方は、みんなパンパンにがんばっている。でも『私、大丈夫かな』って思う瞬間が絶対あると思うんです。読みながら、そんな気持ちを笑い飛ばして『いまのままでいいんだ』って思ってもらえたらいいな、という思いが、この本の出発点なんです」本のタイトル“前傾姿勢”にも、そんな思いが表れています。「斜め前で、ちょっと前が見えればいい。それで、転んだときにちゃんと手がつけるくらいの角度でいいんです。別に地面が近くていいんですよ。先のことなんて、目を凝らしたって見えないんですから」子育てに迷ったとき、ちょっと立ち止まってしまったとき、手に取りたい1冊です。(文/よりみちこ) 【取材協力】※『MIKIファニット』をゼロから起業。2014年、米国マサチューセッツ工科大学卒業生運営のMITビジネスコンテストで審査員特別賞を受賞。女性の自立や子育てなどをテーマに講演する傍ら、地元テレビ局で教育コメンテーターも担当。2015年、九州大学大学院経済学府(QBS)に入学。著書に『子どもの!ママの!やってみたいを引き出す運動あそび集』(日本レクリエーション協会)、『ファニットリズムでどうぶつ体操』(MIKIファニット)。 【参考】※太刀山美樹(2015)『前傾姿勢でいいじゃない~子育て、起業、いま女子大生』西日本新聞社
2016年02月27日今年はすでに飛散が始まっているスギ・ヒノキ花粉。地域によっては、昨年よりもはるかに多い花粉が飛ぶと予測されています。敏感な人はもう、ムズムズどころか、ティシュが手放せなくなっているかもしれませんね。毎年だいたいこの時期だとわかっているとはいえ、年によって早かったり遅かったりもします。花粉症に悩まされている人は、果たしていつごろから飛び始めるのか、前もってわかったらいいなと思ったことはありませんか?じつは、毎日の天気予報さえチェックしていれば、簡単にわかる方法があるそうなのです。■2月の気温が低くても飛散が早いことがあるその方法を教えてくれたのは、首都圏にある、とある気象情報会社に勤務している春風さん。「スギ・ヒノキ花粉は、少し暖かくなってから飛びはじめるというイメージがありますよね。それは大まかにいって間違いではないのですが、今年のように、2月の冷え込みが厳しくても、花粉が飛びはじめるのが早くなることがあります」(春風さん)たしかに、気温の高い日には花粉が飛びやすくなるのは間違いありませんが、その年のいつごろに初めて花粉が飛ぶのか、ということに関しては、直接の影響は大きくなさそうです。■1月1日からの「積算最高気温」がポイントでは、気温はまったく関係ないのでしょうか?「いいえ。やはりカギになるのは気温です。目安となる数値としては、その年の1月1日からの積算最高気温が挙げられます」(春風さん)この「積算最高気温」とは、毎日の最高気温の数字をひとつひとつ足していった数字のこと。つまり、2016年の東京でいうと、1月1日の最高気温が12.1℃。1月2日が13.4℃、1月3日が16.2℃。この3日間の積算最高気温は41.7℃、ということになります。1年前の2015年の東京の場合、1月1日が6.6℃、1月2日が7.9℃、1月日が8.9℃で、3日間の積算最高気温は23.4℃。去年にくらべて今年は、新年早々に積算最高気温が大きく積みあがっていたことがわかります。■東日本では300~350が花粉の飛ぶ目安「そうやって毎日の最高気温を積み重ねていって、ある数値に達したころに、まるでコップに注いだ水があふれだすかのようにスギやヒノキの花粉が飛びはじめるのです。その数値は、東日本で300~350、西日本では400~500が目安とされています」(春風さん)ちなみに、今年の東京の場合、積算最高気温が300に達したのは、なんと1月28日。例年は2月10日ごろとされていますから、今年は随分ハイペースで数値が増えていったことがよくわかりますね。思い返してみれば、1月末から寒波がやってきて2月も寒さが続いていました。そのため今年の冬はとても寒かったイメージがありますが、寒波がやってくる前の1月は、春を思わせるような暖冬でした。そのため積算最高気温は例年よりも早く、飛散の基準とされる数値に達してしまっていたんですね。*飛散量そのものは、春風さんによると「前の年の夏の気候に左右される」のだとか。全国的に見ると多少の地域差はありますが、多くのところで、今年は例年より多くのスギ・ヒノキ花粉が飛散することが予想されています。毎年この時期を憂鬱に迎えている花粉症のかたはもちろんのこと、まだ花粉症の症状が出ていないというかたも、外出先から戻るときには衣類や持ち物についた花粉を軽く落としてから室内に入るなどして、悩ましいこの時期を穏やかに乗り切りましょう。(文/宮本ゆみ子)
2016年02月27日1週間の家事で使われるエネルギーをご存知ですか?その合計は、なんと2000kcal!1時間の洗濯は腹筋100回、窓ふきは腕立て40回に相当するエネルギー消費です。スポーツと栄養のショッピングサイト『MuscleFood.com』が発表した、ダイエットに取り入れられる、エネルギー消費の多い家事トップ10をご紹介します。■10位:ベッドメイキング(65kcal)面倒だからとベッドメイキングを怠っていませんか?小さなことでもカロリーを消費するチャンスです。■9位:洗濯(78kcal)腹筋100回と同じだといわれると重労働のように思えますが、毎日しているとあまり気になりませんよね。干すときには腕を上げたりかがんだりするので、カロリーが消費されます。■8位:掃除機(90kcal)意外と重い掃除機は、かけるだけで15分間のキックボクシングと同じカロリー消費。毎日のお掃除が楽しみになりますね。■7位:風呂掃除(100kcal)毎日行う風呂掃除はジャンピングスクワット30回分に相当します。ジャンピングスクワットを30回する気は起きませんが、風呂掃除なら毎日できますね。■6位:掃き掃除(145kcal)掃除機よりもカロリー消費を増やしたいなら、断然掃き掃除です。ほうきとちりとりを使って家中を掃除しましょう。■5位:庭仕事(213kcal)たった30分の庭仕事でも自転車こぎ45分と同じカロリー消費になります。かがんだ姿勢が多くなるので、下半身の筋肉が鍛えられそうです。■4位:草刈り(325kcal)重い草刈り機を持っての作業は、全身の筋肉を使います。そのカロリー消費はスポーツ選手も行う高強度インターバルトレーニング20分と同等です。■3位:窓ふき(334kcal)腕を上下に動かし、さらに膝を曲げてかがむ動きも加わる窓ふきは、エネルギー消費の大きい家事です。腕立て40回と同じくらいのカロリーを消費します。■2位:アイロン(420kcal)意外な重労働、アイロンがけ。ちょっとシャツがたまると、時間がかかってしまいますよね。その消費エネルギーはなんとズンバクラスへの参加に相当。腕の筋肉が鍛えられそうです。■1位:皿洗い(560kcal)1番カロリー消費の多い家事はなんと皿洗い。夕食後の15分間の皿洗いを1週間続けると、2,500メートルの水泳と同等の消費エネルギーです。*毎日何気なくやっていることですが、意外にもいい運動になっているようです。面倒くさがらずに、毎日ていねいに家事をして、身も心もきれいになっちゃいましょう!(文/スケルトンワークス) 【参考】※The chores that burn the MOST calories: How doing the laundry is the same as 100 sit-ups and a week’s worth of ironing is as good as a Zumba class-Daily Mail Online
2016年02月27日怒りは誰にでもある感情。すぐにイライラする、怒りが顔に出てしまうという人もいるかもしれません。しかし、つい怒ってしまい「また怒っちゃった……」と後悔することはありませんか?怒りやすいと自分が不快な気持ちになるだけでなく、「いつもカリカリしていて嫌な人」「そんなに怒ること?」など、周囲からの悪い評価にもつながってしまいます。また怒りをぶちまければ、その場の雰囲気まで悪くしてしまうものです。そこで、怒りの感情が抑えられずに悩んでいる人におすすめしたいのが、『「もう怒らない」ための本』(アスコム)です。著者は精神科医であり、『感情的にならない本』が40万部超えのベストセラーとなった和田秀樹氏。本書では、精神医学に基づいた「怒りを収める24のメソッド」が紹介されています。実践すれば、ささいなことで怒らない生き方を身につけることができるはず。まずは本書から、怒りが起きる理由を確認してみましょう。■そもそも怒りは「脳」で起きている感情は、脳が生み出すもの。怒りが湧きあがってきたときも、脳内ではある変化が起こっているそうです。たとえば誰かに殴られたとき、もっとも速く反応するのが大脳辺縁系というところ。人間以外の動物にも共通の原始的な脳だといいます。辺縁系では複雑なことは考えず、殴られたからカッとするなど、単純な反応を起こすのだそうです。同時に恐怖という感情が生み出され、逃げ出すという行動をとることもあるのだとか。これに対して大脳皮質という部分は人間的な脳で、ゆっくりとした反応が起こるといいます。「人を殴っちゃダメ」「上司とケンカしたら職場にいづらくなる」といったことを考え、衝動的な行動に走ることをストップさせるのです。怒りに関しては、辺縁系はアクセル役、皮質がブレーキの役割を果たすというわけです。■酸素が足りないと怒りやすくなる!ところが感情が高まっているときや不安が強いときは、皮質に酸素が不足していて窒息状態になることが実験でわかったそうです。ブレーキ役である皮質が故障してしまえば、怒りはどんどんエスカレートしてしまいます。「怒りでなにもいえなくなる」「頭に血が上って頭が真っ白」というときには、脳が酸素不足でSOSを出していると思ってよいとのこと。つまり、脳に酸素を送ることが大切になるわけです。そこで必要なのが、呼吸です。皮質が酸素不足になっていると思い、意識してゆっくりと呼吸するといいそうです。何度も呼吸をすることで、皮質にも酸素が行き渡り、次第に怒りも収まってくるといいます。■軽くイラっときたら深呼吸するべし日常生活のなかでは、ちょっとしたことにムカっとすることもあるでしょう。そんなときにも、呼吸が重要。著者は軽くイラっとしたときの対処法として、「3秒間深呼吸をすること」を勧めています。深呼吸なら道具不要で、どこでも気軽にできますよね。怒りのブレーキ役の皮質が正常に働いていれば、怒りを感じても、それが行動に移ることは防げるということ。怒りそうになったら「酸素」を意識してみるのです。また、イライラしたときにはシチュエーションを変えるのもよいそうです。たとえば、家のなかでイラッとしたなら、一度外に出てみて酸素が体中に行き渡るように深呼吸。身体のなかの古い空気とともに、怒りをすべて吐き出す感覚で行うのです。■しつこいイライラには3秒だけ怒るではしつこいイライラの場合は、どうすればよいのでしょうか。なかには怒りを溜め込んでしまい、ある日突然爆発してしまう人もいますよね。そうならないためのコツのひとつが、怒りを小出しにすること。「ポイントは3秒だけ怒ること」と、著者は主張します。ダラダラと怒り続けると、不快な気持ちが継続してしまうからです。そしてもうひとつのコツが言葉選びと表現方法。たとえば相手に同意できない場合には、「なるほど。でもちょっと賛成できませんね」など、言葉を選んで怒りを出すのもいいそうです。また皮肉や嫌味も、立派な怒りの表現だといいます。ただし怒りを小出しするときには、怒りの表情は抑えること。怒りの表情は、せっかくの小出しや皮肉も逆に相手の怒りを買う可能性があるからです。*怒りとの付き合い方を間違えると、体調が悪くなったり、心を病んだりしまうことも。かといって暴言や暴力で人を傷つけるようなことはしたくはありませんよね。本書には、実践的ですぐに効果がある怒りを収める方法が紹介されています。対処法を身につけられれば、「もう怒らない」自分になれるはず。怒りっぽい人、イライラがすぐに顔に出てしまうという人は、ぜひ手にとってみてください。(文/椎名恵麻) 【参考】※和田秀樹(2016)『「もう怒らない」ための本』アスコム
2016年02月27日恥ずかしながらきょうは、発売されたばかりの私の新刊をご紹介させていただきたいと思います。『遅読家のための読書術―――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(印南敦史著、ダイヤモンド社)がそれ。『Suzie』をはじめとする複数のウェブメディアで毎日書評を書き続け、年間700冊以上の本を読んでいる立場から、自分なりの読書術を披露した書籍です。などと書くと、あたかも速読の達人であるように思われてしまうかもしれません。しかし実は私自身、放っておくと1ページ読むのに5分もかかってしまうほどの「遅読」派なのです。でも、そんな人間でも年間700冊の壁を越えることができる、それこそがまさに、本書で伝えたいこと。■ポイントは「フロー・リーディング」!私の読書術の根幹をなすには、「フロー・リーディング」という考え方です。いうまでもなく「フロー(flow)」とは、「流れる」という意味。ストック(ため込む)ことに重きを置いた従来の読書法とは違い、「その本に書かれた内容が、自分の内部を“流れていく”ことに価値を見出す読書法」です。「流れて行ったんじゃ、なにも残らないじゃないか」と思われるかもしれませんが、ポイントはそこにあります。なぜならどれだけ熟読しようとも、結果的には忘れてしまうことのほうが多かったりするものなのです。逆に、さらっと読んだとしても、自分にとって重要な部分は必ず心に引っかかります。むしろ大切なのはそちらなのだから、「流して読んで引っかかった箇所」に重点を置きましょうという考え方。■読書習慣をつくるための3つのステップ別ないいかたをすれば、「音楽を聴く」ような気軽さで本を読もうということなのですが、しかし、それ以前にも問題はあるでしょう。「忙しくて、読みたくてもなかなか読書の時間を確保できない」という、現代人にとって切実な悩みです。その気持ちは私も同じなので、本書では読書習慣をつくるための3つのステップをご紹介しています。(1)「毎日・同じ時間」に読むようにするなにかを習慣化するうえでの極意は、毎日・同じ時間に行うこと。読書を習慣化するうえでも、読む時間帯を決めることはとても重要です。小学校の「朝の10分間読書」のように、「仕事をはじめる前の10分間」「昼食後の10分間」「就寝前の10分間」など、読書時刻を自分のライフスタイルのなかに設定することが最初の一歩。なお個人的には、頭をスッキリさせることのできる朝の時間がおすすめ。逆に夜寝る前は、酔っていたり眠かったりするので、あまり効果的ではない気がします。また同じように、読書の場所、シーン、シチュエーションを決めることも大切。「自宅のこの場所」「このカフェのこの席」など“場所”だけでなく、「コーヒーを淹れる」「好きな音楽をかける」などのシチュエーションも意識すべきです。(2)「速く読める本」を中心に選ぶ次に「どんな本を選ぶか」という問題について。もし読書を習慣化したければ、「読みたいかどうか」だけでなく、「速く読めそうか」という基準で本を選ぶことも大切です。1.そもそも読まなくていい本2.速く読む必要がない本3.速く読める本基本的に、本はこの3つに分類されると考えています。「読まなくていい本」というのは価値がないという意味ではなく、「自分にとって必要のない本」。「速く読む必要がない本」は、小説などプロットを楽しみたい本。そして「速く読める本」とは、どこから読んでも相応の価値を見出せる「切れ目」が多い本。この「速く読める本」を中心に据えることによって、「前に進んでいる感じ」をつくり出すことが可能になり、それがモチベーションの向上につながるわけです。(3)「昨日とは違う本」をいつも読む読書を楽しむための原則として、「1冊の本に10日以上かかりきりになっている状態」は望ましいものではありません。いちばんいいのは、時間のかかる本を、別途用意した「速く読める本」と並行して読み進めていくこと。そして、できることなら、本は「1日で1冊読みきる」のが理想的。毎日違う本が自分のなかを通り抜けていく状態をつくることが、フロー・リーディングの基本だからです。大切なのは、「熟読の呪縛」に縛られないこと。「10日間のダラダラ読みより、60分間のパラパラ読み」を意識すれば、読書体験のクオリティは格段に向上します。ちなみにこれは経験的なエピソードですが、現実的には1時間ですばやく読んだほうが、本のポイントはしっかりと記憶に残ることが多いものです。*これ以外にも、読書習慣を身につけるためのちょっとした工夫をたくさんご紹介しています。また、スラスラと読み進めることができるように配慮して書いたつもりです。すぐに読めると思いますので、週末にでもぜひ読んでみてください。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※印南敦史(2016)『遅読家のための読書術―――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』ダイヤモンド
2016年02月26日「ライター」というと、雑誌やウェブメディアなどに名前を出して活躍して、いずれは書籍を出版……なんて世界だと思われがちですが、インターネットの普及後にはさまざまな「ライティング」の仕事が多岐にわたって存在しています。企業のオフィシャルサイトの会社案内や、生活でのお役立ち情報の執筆や、求人サイトの会社紹介など、「ライター」の仕事の領域は広がっています。中でも最近目につくのが、クラウドソーシングサービスによる「ライティング」の募集です。『ランサーズ』『クラウドワークス』といった大手サービスで検索してみると、数えきれないほど多数の仕事が登録されています。内容は体験談の募集というものから、ブログの執筆、美容・医療に関する専門知識を必要とするものまで、ピンからキリまでありますが、問題はその報酬額。500文字の記事3本で1,000~1,500円という案件はザラで、中には1,000文字で150円といった「ライター」に割に合わないものも珍しくありません。「300円でブログ(1,000文字以上)1記事」といった内容の仕事も典型的ですが、仮に1文字単位で計算してみると0.3円。30分で書き上げたとしても時給換算で600円となり、宮崎・沖縄県の最低賃金693円(2015年10月)を下回ります。■なぜ低価格なライター仕事が多いのか?このような低価格で募集している案件の多くは、ウェブ制作やPRを受託している企業がクライアントです。このような会社が、なぜ「ライター」を募集して記事を量産しているのかといえば、企業が任意のサイトのSEO(検索エンジン対策)が目的な場合や、PR目的のオウンド(自社)メディアの場合があります。前者はGoogleが「パンダ・アップデート」と呼ばれるアルゴリズムの変更を2012年7月に実施しており、独自性や専門性が低く外部サイトからのリンクが張られていないサイトは検索上位に上がらないようになっています。つまり、SEO対策でブログ記事を量産するというのはこの被リンクを増やすために実施しているのですが、Google側もアルゴリズムの更新を実施しており、以前ほど効果的ではなくなっています。言葉は悪いですが、このようなブログ記事を増やすことはGoogleの検索結果を「汚している」と見なされかねません。後者のオウンドメディアに関しては、企業の本業と関係のない内容でもいいからとにかくコンテンツを増やす、という本末転倒な方針で行っているところもあります。大企業のオウンドメディアの中には、ネットメディアと同様の編集方針を持って運営されているところもあります。しかし、クラウドソーシングサービスで募集されている案件は編集者やディレクターがいないことも多いために、充分なサポートを得られず、書き直しや支払い拒否といったトラブルが起こりがちです。また、このどちらもサイトの収益が目的ではない、もしくはめどが立たないために、一つの記事にかけるコストは限界まで下げざるを得ません。低価格の「ライティング」の案件が無数に存在するのはこういった事情があるということについて、仕事を受ける側も認識する必要があるでしょう。■キャリアアップには絶対つながらない?クラウドソーシングサイトに登録されているライティング仕事を受ける人の中には、主婦や学生がお小遣い感覚で応募するというケースもあるでしょう。一方で、「ライターという肩書きがほしい」「物書きとしてキャリアアップをしていきたい」と希望する人もいるのではないでしょうか。しかし、このようなサイトで募集されている案件の数をこなしても、より原稿料の高いウェブメディアや紙媒体の仕事ができるようになる可能性は、かなり低いと言わざるを得ません。多くの場合が署名記事ではない上に、求められている仕事の内容があまりにも違っているからです。先述のように、SEO対策目的のブログ記事は本サイトへの被リンクを増やすことが目的で、内容は問われません。しかし、ネットメディアにしろ紙媒体にしろ、求められるのはその記事が読む人にとって「面白いか」「役立つか」です。しかも各媒体によって書く上での約束事があります。そこに合わせて書くスキルが必須になってくるのですが、クラウドソーシングサービスで募集されているような案件をこなしても、約束事に合わせるという柔軟性を学ぶことはできないでしょう。同じ「書く」ことをして「ライター」と呼ばれたとしても、1記事数百円といった案件から名前のあるメディアで活躍できる書き手になるのは、かなり難しい道。単純に言えば、「世界が違う」のです。もし、「ライター」としてキャリアアップを考えているのならば、単価の安い仕事を多くこなすのではなく、ネットメディアやニュースサイトの編集・ライターの募集に応募するのが無難です。幸いなことに、どのメディアも優秀な「書ける」人を求めています。自分に自信があるならば、ぜひチャレンジしてみて下さい。(文/ふじいりょう)
2016年02月26日社会の情報化により、ネット環境さえあればオフィスに行かなくても仕事ができるようになりました。自宅で仕事をする人が世界中でもっとも多いのはインドで、「週に1回か2回は自宅勤務」という企業も含めると、なんと80%が出勤せずに仕事をしています。働き方が多様になることはいいことですが、実はこれには問題もあるのです。■自宅勤務でエネルギー消費が20%も増えるイギリスの大手ブロードバンドプロバイダーのBTグループの調査から、在宅での仕事は環境に悪影響を与えることが判明しました。もし、すべての人が自宅で仕事をすると、エネルギー消費量が20%も増加するという計算になったのです。照明や冷暖房など、オフィスで共用していたエネルギーがすべて個人の家で消費されると、エネルギー消費は大幅に増えてしまいます。■車より電車のほうがエネルギー消費は少ないとはいっても、オフィスへ行くとなると、移動するためにエネルギーを消費しなくてはなりません。人が移動しないほうがエネルギーは節約できるのではないでしょうか?実は、人の移動に使われるエネルギーは、公共の交通機関を使えばさほど多くはありません。それよりも、個人がそれぞれの家庭で消費するエネルギーのほうがずっと多いのです。特に冬場の暖房は大きなエネルギーを消費します。自宅がオフィスから遠く、移動手段が車しかない場合には、自宅から動かないほうがエネルギー消費は少ないのですが、公共交通機関がある地域に住んでいる人は、オフィスに出勤したほうがエネルギーの節約になります。なんと、車で23キロ走るよりも、電車で51キロ移動するほうがエネルギー消費はずっと少ないのです。*調査では、世界中の企業の35%が少なくとも週に1回から2回、従業員を自宅で勤務させていることがわかっています。企業側としては負担する光熱費が減らせるので、自宅勤務させたいという気持ちもわかります。しかし地球のことを考えると、みんなでオフィスで仕事をしたほうがよさそうです。これからの勤務環境がどうなっていくか、注目です。(文/スケルトンワークス) 【参考】※Working from home can cost the earth-the straits times
2016年02月26日老若男女、どんな人にも便利なものが揃う100円均一のお店ですが、子連れで訪れると特に、おもちゃの種類が多いことに驚きます。昔のラインナップは、サイコロやビー玉など駄菓子屋に置いてある程度のおもちゃばかりでしたが、いまは凝った商品もたくさん!そこで今回は、子どもと一緒に大人もきっと楽しめる「知育玩具」をご紹介します。遊びながら多くのことを身につけられそうです。■1:文字や歴史の勉強になる「かるた」小学校に通う前の未就学児にとって、人生初のお勉強となるのが「あいうえお」を覚えることですね。子どもは楽しんでいるうちに、いつの間にか覚えてしまうことが大得意!50音も、このかるたで遊ぶうちに習得できてしまうでしょう。札を紛失したときのための白札までついてきてお得。他に「日本史」や「国旗カード」などもあるので、小学生や大人でもみんなでワイワイと遊べそうです。■2:貼って覚える「シールブック」子どもはシールが大好き。これは繰り返し貼ってはがせるシールが100枚以上入っているので、「いくらでも使っていいよ!」といってあげられてコスパは最高。「ひらがな」などのおけいこシール以外にも「乗り物」や「どうぶつ」、「おてつだいできるかな」などもう少しやさしいシリーズも。■3:描いて消せる「おえかきノート」白い紙に自由におえかきするのはもちろんですが、なにかテーマを持たせてその絵を好きなだけ描くと、創造力と表現力が身につきます。このノートはつるつるとした特殊な紙を使っており、なんとクレヨンで描いたあと、ティッシュでゴシゴシと拭き取ればキレイに消えてしまいます。繰り返して使えて経済的。物の大切さまで教えることができそうですね。■4:どこでも描ける「らくがきボード」おえかきが子どもの脳によいことは知っていても、「いつもお部屋を汚されて困る!」……そんなお母さんにおススメなのがこちら。昔からあるおえかき用のマグネットボードが100均で手に入るのです。しかもコンパクトなので子連れでお出かけするときにも便利。おえかきに集中してくれれば、外出先でもニコニコ親子で過ごせそうですね。■5:脳を使う元祖知育玩具「木製パズル」ジグソーパズルの類は珍しくはないですが、おススメポイントは木製であること。木の香りやぬくもりが感じられるので木製玩具は人気ですが、大抵の物が高値です。なのに、100均で出会えるとは驚き。紙製だと小さな子が舐めてパズルのピースが使い物にならなくなることがありますが、これなら問題ありません。この写真パズルは、飾ってもおしゃれですね。他にも国旗や車の形をはめて遊ぶ木製パズルもありました。■6:集中力を育む「魚つりゲーム」どんどん増え続ける我が子の玩具を見て苦笑いする親御さんも、知育と結びつけて考えれば少し許せてしまうのでは?こちらの「魚つりゲーム」も意外と集中力を使いますし、取った魚の数を競えば数の練習にもなります。お風呂に浮かべて遊ぶことも可能。リールを回転させてつり糸を引っ張る動きもおもしろいです。■7:水に浮かべて科学を学ぶ「ボート作りキット」「自由研究に最適!」と書かれているだけに、上記の商品よりは少し上の児童向き。小さな部品があるので、3歳未満の子には与えないでください。このキットは石けんを付けたプラスチックボートを水に浮かべ、自走する様子を楽しむことができます。単純な実験ですが、きっと大人が「おぉ~」と声を出してしまうでしょう。■8:お買いものごっこが盛り上がる「お金あそび」子どもは大人のマネを繰り返して、多くのことを学んでいきます。「ごっこ遊び」は、社会性や言語力を高めるといわれ、お金を使った遊びをすると「やりとり」や、簡単な計算の力も身につけられそうです。どんな袋でもいいので、自分専用のお財布をつくってあげると、とても喜ぶでしょう。対象年齢は7歳以上なので、まだ物を口に入れてしまう小さな子どもは誤飲のおそれがあるので使用できません。■9:大人もハマる「ムービングボール」赤ちゃんのガラガラおもちゃのような見た目は「なにこれ?」という印象ですが、手にしたら遊ばずにはいられない玩具です。混ざった2色のボールを振ったりしながら、同じ色のボールを左右に分ける遊び。これが脳を活性化させるのです。実際に、すでにいい大人の私がやってみましたが、10分50秒かかりました。集中力を高める効果も期待できます。やっている最中は「話しかけないで!」と思いましたし、残り数個の移動が本当に難しく、子どものおもちゃに本気になってしまう自分がいました。「あきらめない心」や「達成感」も学ぶことができそう。*このように、子どもになにかを身につけさせるための「知育玩具」は、大人もついやりたくなってしまうおもちゃばかり。少し頭を使うものや、ひと工夫されていておもしろいものであれば、いくらあっても困らないですね。新商品も続々と出ていますので、ぜひお店で見つけてみてください。(文/中田蜜柑) 【参考】※ダイソー
2016年02月26日高齢者、女性、無職でありながら、彼女にはツイッターで58,000人ものフォロワーがいます。(2016年2月現在)現在、81歳のミゾイキクコさん。11台のタブレットやパソコンを自在に操る人物で、そのツイートは、歴史と深い思索と、なによりも生活に裏打ちされた、含蓄に富んだものになっています。このたび、そんな彼女の名ツイートを一冊にまとめた本が発売されました。『何がいいかなんて終わってみないとわかりません。』(KADOKAWA)。本著からいくつかのツイートをピックアップし、生のミゾイさんに、つぶやきの奥にあるもの、さらには女性の生き方についてお聞きしてきました。■1:失敗からなにかを学ぶべし!ミゾイさんの名言が詰まった本著ですが、まず、「人にだまされるということも、自分の責任なのだという自覚を持つべきだ」という一文が目に飛び込んできました。これは、 具体的にどういうことなのでしょうか?「たとえばDVで離婚した人が、再婚してまたDVに遭うことがあります。それは本人のなかに、DVをひきつけてしまうなにかがあるからなんでしょうね」気づかない、つまり学ばないから、「次に行っても同じような男性と出会ってしまう」とバッサリ。ミゾイさんの佇まいや言動には、人生でなにが起きても自分の責任だと腹をくくっているようなところが見受けられます。いつからそのような考えになったのか、お聞きしたところ、「子どものころからですよ。大人の世界を横目で見ながら、苦労している人はなにかしらの力がないからであって、だったらその力をつければいいのに、と思っていました」それをしないで、被害者ぶっているのは怠慢ということなのですね。■2:考えることを習慣にすべし「若いときに考えない人、年を取ればなお考えない」という痛快なミゾイさんのツイートがあります。「考える人と考えない人の違いはどこから生まれるのだろう?」と思ったら、答えはやはりミゾイさんのツイートのなかにありました。「感ずるから考えるんですよね。考えるから学ぶんですよね。その積み重ねをする人としない人とでは差がつきますよね」つまり、考えない人は感じないということになりますね。では、感じないまま行くと、その先にはなにがあるのかお聞きしたところ、「しっかりした自分が持てないでしょうね」ミゾイさんを見ていると、とても認知症にはなりそうもないですね、とお伝えしたら、ミゾイさんのお母様がまさにそんな風だったのだとか。明治生まれのお母様は、とてもしっかりした方だったそうです。明治時代の女性の権利は、ほとんどないに等しいものでした。その時代の流れに逆らうことはしませんでしたが、世の中の矛盾を鋭く感じ取っていた女性だったといいます。ミゾイさんのルーツが垣間見えた気がしました。■3:全ての女性は賢くあるべし「考えなしの女は自分で自分の首を絞めていることに気づかない。考えなしの女は女の敵である」というミゾイさんのツイートは、女性に向けた「賢くあれ」というメッセージのようです。それはミゾイさんの恋愛観、結婚観にも表れます。ミゾイさんに、盲目的な恋愛体験の有無について、お聞きしたところ、「ないです」のひとこと。時代的な背景もありますが、恋愛するよりも結婚をしたかったそうです。当時の結婚は、基本的にほとんどの人がお見合いや紹介によるものだったといいます。「見合いっていうと嫌う人もいますけど、お互いの資産状況や親子関係だとか、初めからふるいにかけてから結婚するので、間違いがないんですよ。いまは恋愛してから結婚するから、恋愛気分が冷めたあとに問題が露呈しちゃうんですね」では見合いを勧めるということでしょうか、とお聞きすると、「勧めはしないが、見合いは安全です」とのことでした。■4:女性側も男性を理解すべしミゾイさんの鋭いツイートは、男女観にまで及びます。「女は夫に自分の気持ちをわかってくれなどと思わないほうがいい。男はそれが苦手なのだ」昨年、ご主人を亡くされるまで、ミゾイさん夫婦はずっと仲がよかったそうです。そのベースに、上記のツイートにみえるミゾイさんの男女観があったからでしょう。ミゾイさんにいわせると、「配偶者が自分の気持ちをわかってくれない」と愚痴る女性は、「器が小さすぎるんです。女ができていないんですよね。すべては女次第なんですから、もっとどんと構えていればいいんです」とのこと。また、子どもが生まれた後に、女性が配偶者をないがしろにしがちなことにも、以下のツイートで言及しています。「夫と仲良く暮らすことを後回しにして、子どものことに熱中する母親は愚かです。子どもはいずれ巣立ちます」そのことに気づかないから産後クライシスなどの悲劇を招いている、というのが日本の現状だといえます。*実際のミゾイさんはとても気さくで、よく笑う方でしたが、伸びた背筋に確固たる自分のある人、という印象を受けました。ミゾイさんの深みのある言葉に触れて、芯のある女性を目指してみてはいかがでしょうか。(文/石渡紀美) 【取材協力】※ミゾイキクコ・・・1934年生まれ 81歳。お茶大理学部卒業後、教職に就き、26歳から専業主婦に。ツイッター開始2010年1月28日。 70年前から見てきた人々の生活、戦争中、敗戦後の生活、高齢者問題について呟く。含蓄に富むツイートが共感を呼び、2016年2月現在でフォロワーは58,000人超。2010年に電通と東京大学大学院が立ち上げた「DENTSU デジタルシニア・ラボ」のアドバイザーも務める。趣味は、茶道、園芸、料理、写真。 【参考】※ミゾイキクコ(2016)『何がいいかなんて終わってみないとわかりません。』KADOKAWA
2016年02月26日仕事ができる人や幸せに成功している人たち、とくに一流であればあるほど、まず住まい(部屋)やオフィスなどの周辺環境を整えることに徹底的にこだわっている。そして、自らがつくった環境に成功を後押しされている。そう断言するのは、『なぜ一流の人は自分の部屋にこだわるのか?』(八納啓創著、KADOKAWA)の著者。一級建築士として多くの人の家やオフィスの設計、改築などに関わり、自身が開催する「家づくりのセミナー」を通じて、たくさんの人と出会う機会があるという人物です。そんな著者が本書で伝えようとしているのは、「人生や仕事がうまくいく人といかない人の差・違いはその人の能力差ではなく、住環境、職場環境つまりは過ごしている場所や部屋の活かし方の差である」ということ。なかでもとくに印象的なのは、パフォーマンスを最大限に発揮するためには、環境をうまく活かすことが不可欠であるという考え方。そして環境を活かすための感性を磨き上げるためには、4つのポイントがあるのだそうです。■1:その場所でどう感じるかを意識する場所や空間は、たとえば商談や打ち合わせの結果、仕事の成果、体調や精神的なバランスなどに大きく働きかけるもの。そこで、さまざまな環境下において、自分が「どう感じるか」を意識してみることを著者は勧めています。たとえばオフィスでも、「ここに座ると、なぜか落ち着く」「この部屋で打ち合わせをすると、いつもいいアイデアが出る」といった場所があるはず。その場所が、自分にどういう感覚を抱かせるのかを意識してみるということ。そうすることで、「場」のもたらす影響力を実感できるようになってくるのだそうです。■2:その場所を使う意図を明確にする人生がうまくいく人は、住む部屋を探すとき「公園の近くに住んで緑に囲まれたい」「富士山が見える部屋で毎朝目覚めたい」など、明確な目的を持っているのだと著者はいいます。まずは、それが大前提。そして場所が持つよい力を感じることができたら、次にすべきは「なぜその場所なのか」を決めること。なぜなら、そうすることにより「どう活用するか」が見えてくるから。つまり、ハイパフォーマンスを実現するためには、「そうなるために、なぜそこにいるのか」をはっきりと意識することが大切だという考え方です。とはいっても、新たに目的を考えなおし、その目的に合った住まいに引っ越さなければならないというわけではありません。「なぜ、いまの家に住んでいるのか」を、もう一度考えてみることが重要だということ。たとえば会社が用意してくれた社宅に住んでいるとしたら、「会社に近くて便利だから」「家賃が安いから」などの理由が思い浮かぶでしょう。しかし、もう少し前向きで楽しめる意識に結びつくように考えなおしてみればいいのです。会社に近いのが理由なら、「通勤電車のストレスにさらされずに体力を温存できる。家賃が安いなら「そのぶん、自分の勉強や経験を広げるためにお金が使える」というように、視点を前向きに変えてみるわけです。■3:目的によって場所を使い分ける著者は、原稿を書いたり、本の執筆をしたりするときには、意図的に近所のチェーン系コーヒーショップやファミリーレストランに行くのだそうです。理由は、その場所にあるエネルギーをうまく活用したいから。自宅やオフィスで考えていると専門的な思考に陥りがちになるため、一般社会に近い状況に触れるわけです。いっぽう、社外でクライアントと打ち合わせをするときは、一流ホテルのラウンジを使うようにしているそうです。質の高い空間で、よい記憶のエネルギーを受け、好ましい結果を手に入れるためだといいますが、つまりは目的によって場所を使い分けることが大切だというわけです。■4:相手との快適な距離感も常に意識する部屋や空間以外の大切な環境のひとつが、「人との距離感」。環境を考えるのであれば、相手との距離感についても考えるべきだという考え方です。知らない人ばかりが乗っているエレベーターのなかは、緊張感が漂うもの。しかし知り合いが乗り合わせたときは、さほど緊張しません。このように、「心地よい距離感」は違うものだということ。つまり距離をうまく縮めることができれば、信頼できる関係になることも可能だということです。また、「どこに座るか」も大切な要因なのだとか。仕事のときでも、「この相手とは信頼関係を築きたい」と思ったら、座る位置を変えるだけで相手との距離感が変わる可能性があるそうです。*睡眠環境から風水・家相まで、住まいをさまざまな角度からとらえた一冊。読んでみれば、意外な気づきがあるかもしれません。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※八納啓創(2015)『なぜ一流の人は自分の部屋にこだわるのか?』KADOKAWA
2016年02月26日書店に足を運んでみれば、あるいはアマゾンでビジネス書をチェックしてみれば、「起業」に関する書籍はいくらでも見つかります。そしてそれらは、起業の素晴らしさをアピールし、読者をその気にさせようとやっきになっているようなものが大半。でも、起業したら本当に、その先にあるのはバラ色の未来なのでしょうか?そんなことはあり得ないと考えるほうがいいのではないでしょうか?そう思わずにはいられないからこそ強い説得力を感じさせるのが、きょうご紹介する『7人のトップ起業家と28冊のビジネス名著に学ぶ起業の教科書』(大賀康史、苅田明史著、ソシム)。著者は、「本の要約サイト」として知られる「フライヤー」の代表取締役と取締役。(1)「筆者の経験にもとづいた起業ノウハウ」、(2)「先輩起業家からの生々しいアドバイス」、(3)「起業家必読といえる名著の要約・紹介」という3つの要素で構成されています。■起業家は「天才」ばかりではない起業には特別な人にしかできないことのようなイメージがあり、最近の起業家は、ロックスターのようにも見えるもの。しかし、起業とはごく一部の天才だけが行えるものではないと 著者はいいます。起業家の世界に身を置いてみると、たしかに天才的な人もいるそうです。たとえば大学生時代に起業して、20代後半でベテラン社長としての風格を身につけ、特有のオーラを放つような人など。しかし決して、そのような人がすべてだというわけではないということ。起業家同士で話をしてみると、その多くは悩みを山ほど抱える普通の人間だというのです。数々のトラブルに直面しながら努力を重ねるなかで、名声を手に入れて行っているわけです。だからこそ、「遣り抜くという覚悟さえ決められるなら、起業家には誰でもなれる」と著者はいいます。■起業がしやすくなった3つの理由昔の起業のイメージは、「一世一代の大博打」というようなものだったかもしれません。しかしいま、起業環境は大きく前進したといいます。誰にとっても起業をすべきかどうかについては、もちろん簡単にいい切れない部分はあるでしょう。しかしそれでも、さまざまな要因から、起業にチャレンジしやすい環境へと変化しつつあるのは事実だというのです。そして最近の起業環境については、次の3つのポイントがあるのだとか。(1)借入金の融資の際に、必ずしも連帯保証を求められなくなってきたかつてスタートアップが借入をする際には、ほぼ例外なく社長の連帯保証が入り、万一資金が返せなくなった場合には、個人資産で返すか自己破産しか道がなかったそうです。もちろんいまでもその慣習は残っているものの、日本政策金融公庫の制度融資など、一部のローンは無担保・無保証(連帯保証人なし)で提供されるようになっているのです。(2)投資家に厚みが出てきており、資金の調達手段が広がってきた投資家は、数・質ともに、いままでになく充実してきているといいます。たとえば過去にベンチャーを成功させている「エンジェル投資家」、アイデアとメンバーだけの状態のスタートアップを育成する「ベンチャーアクセラレーター」、小規模から大規模のファンドを運営する「ベンチャーキャピタル」、新規事業の種を探してスタートアップへの投資に積極的な事業会社などがそれにあたるそうです。(3)スタートアップを支える支援組織が充実してきた最近はスタートアップと大企業をつなぐイベントが盛況。経済産業省も近年、『TOKYO イノベーションリーダーズサミット』というイベントで、スタートアップと大企業がマッチングできる機会を提供しているのだそうです。他にも、証券会社、監査法人の組織や、スタートアップと大企業のマッチングを担う企業が主催するイベントも増加傾向。大企業との事業提携の機会が得やすい環境になってきているというわけです。また、テレビや新聞などのメディアもスタートアップに注目しており、サービスの露出の機会も増加傾向にあるといいます。■起業家は金銭的な困難に直面するこのような企業環境のなか、誰もがうらやむような大企業から転じて企業したり、スタートアップに転職したりする人が増えているということ。そして著者は、こうもいいます。もしも起業のアイデアがあって、それは何度検証しても有効だと思え、自分がやり遂げたい「志」にも沿っている。そして、一緒に起業してくれそうな仲間もいる。だとすれば。起業に必要なのは、腹を決めて一歩を踏み出すことだと。ただし冒頭でも触れたとおり、本書ではやみくもに起業を勧めているわけではありません。それどころか、「起業すると、ほとんどの起業家は金銭的な困難に直面する」という、多くの人が触れたがらない現実にもしっかりと目を向けています。単なる机上の空論ではないからこそ、強い説得力が生まれているわけです。*起業を本気で考えている人にとって、とても意義ある内容。また「要約サイト」の著者であるだけに、読む価値のある多くのビジネス書も紹介しています。密度の濃い内容であるだけに、ぜひ読んでおきたい一冊だといえるでしょう。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※大賀康史、苅田明史(2015)『7人のトップ起業家と28冊のビジネス名著に学ぶ起業の教科書』ソシム
2016年02月26日毎日、残業続きで疲れていませんか?『Vorkers』の調査によれば、会社員の平均残業時間は平均47時間。41.2%の人が20時間から40時間の残業をしていることがわかっています。残業を減らすためには、作業効率を上げることが必要です。しかし、どのようにすれば作業効率は上げられるのでしょうか?今回、『itv』を参考に作業効率を上げるためのポイントを10個にまとめました。■1:残業しない疲れているときに2~3時間仕事をしたところで、成果は上がりません。残業すると、なんとなく仕事をしたような気持ちになりますが、実際には集中して定時までに仕事を終えたほうが能率はいいのです。仕事はダラダラ長時間するのではなく、メリハリをつけて短時間で終わらせる習慣をつけましょう。■2:5分休憩してリフレッシュする人間の集中力は25分から、せいぜい45分くらいまでしかもちません。30分に一度くらいを目安に、休憩するようにしましょう。コーヒーを飲む、立ち上がってストレッチする、外を眺めるなど、少しデスクから離れるだけで、集中力が回復します。■3:体を動かす立ち上がって少し体を動かすことで、脳に血液が送られ、気持ちがリフレッシュされます。疲れがたまって思考が鈍ってきたら、15分ほど体を動かしましょう。ストレッチや、フロアを歩き回るのも効果的です。■4:短いミーティングを行うやることが山積みになっている状態では、なにがいちばん大事なことかわからなくなってしまいがち。毎日チームで重要事項を共有するミーティングを行うことで、仕事の優先順位を確認しながら効率よく仕事を進めることができます。こまめに短いチームミーティングを行うと、会議を短時間に収めることもできるようになります。■5:メールの処理に時間をかけないビジネスで本当に大切なことは、すべてメールの受信トレイの外で行われています。メールの処理は時間をかけずに、必要なものだけ迅速に行うようにしましょう。メール処理に時間を取られるのはナンセンスです。■6:「イヤなこと処理時間」を設定するクレーム処理などのイヤな仕事、気が重くなるような仕事を後回しにしていませんか?仕事を後回しにしても、結局1日中そのことで頭がいっぱいになってしまうもの。どうせやらなければならないことなのですから、業務開始後の1時間を「イヤなこと処理時間」として設定し、はじめにすべて終わらせてしまいましょう。■7:やるべきことは覚えずメモする人の脳には限界があります。自分の頭で覚えなくてもいいことは、外部メモリに頼りましょう。やるべきことやスケジュールなどはメモしてしまい、考える作業だけに脳を使うのです。便利なアプリもありますし、普通のメモ帳でも構いません。それだけで作業効率がぐっと上がります。■8:考える時間をつくる仕事中に黙って考え込んでいると、「ボンヤリするな」と怒られてしまいそうですが、実はこうした「考える」時間こそが重要なのです。いま優先すべきことはなんなのかと考えたり、また、新しいアイディアなどを生み出したりするためにも、「ただ考える」時間は重要です。■9:会議に出席しない議題や終了時間が明確でない会議はもちろんですが、こうしたことがハッキリしている会議でも、基本的には時間の無駄です。欠席する旨を伝える謝罪メールを打ったほうが、よほど時間を有意義に使えます。■10:自分の言葉を意識する言葉は自分にも相手にも影響を与えるもの。言葉の使い方ひとつで、仕事へのモチベーションも変わってきます。後輩を注意するときでも「なんでこんなミスをしたのか」と言うより、「このミスは次回からしないように」と言ったほうが素直に聞いてくれるでしょう。言葉も仕事の道具のひとつです。意識して使うように心がけましょう。*仕事は長時間すればいいというものではありません。大切なのは、効率を上げること。短時間で、よりよい成果を上げるように心がけましょう。(文/スケルトンワークス) 【参考】※Top 10 tips to increase productivity in the workplace-itv※約6万8000件の社員クチコミから分析した’残業時間’に関するレポート-Vorkers
2016年02月25日