更新日:2023/04/09
LGBTや性同一障害(ftm)の方は生命保険に加入できる?メットライフ生命の保険には加入できる?
内容をまとめると
- 現状は受取人に同性のパートナーを指定して生命保険料控除を受ける事は不可能あ
- 受取人に同性パートナーを指定することは可能であるが、書類が必要な場合も
- 少額短期保険は保険金の受け取りに同性パートナーを指定しやすい
- 同性パートナーをお金を残してあげたいと思う方は、無料相談でお金のプロに相談してみるのがおすすめ
- 性同一性障害の方はGID専用保険相談窓口がおすすめ
目次を使って気になるところから読みましょう!
LGBTの方が生命保険に加入する際に不利になること
自分にもしものことが起こった場合に、残されたパートナーにお金を残してあげたいと思い生命保険の加入を考えている方もいらっしゃると思います。
しかし、現在の日本の保険契約ではLGBTの方が加入する際に不利に感じることが多いです。
例えばLGBTの方が保険金の受取人を同性パートナーにしたい場合
- 生命保険控除を受けることができない
- 保険金の受取人に指定すること自体が難しいことがある
生命保険控除が受けられない
LGBTの方同士で同性パートナーを保険金の受取人にしている場合、公的な税金控除の制度である生命保険料控除を受けることができません。
生命保険料控除とは生命保険、介護医療保険、個人年金保険の保険料を支払うときに総所得から所得控除を受けることができる制度のこと。
この控除を受けるには条件があり、保険金受取人に指定している人が
- 契約者かあるいは配偶者
- その他の親族(6親等以内の血族と3親等以内の姻族)
生命保険控除が受けられないと、どれだけ損かシミュレーション
控除を受けるか受けないとではどの程度差が出るのか、下記の表にシミュレーションしてみたのでご確認ください。
生命保険控除は、所得税と住民税が控除対象です。
まず控除額は契約した年によって2つに分けられています。
- A:2012年(平成24年)1月以降の契約
- B:2011年(平成23年)12月31日までの契約
A | B | |
---|---|---|
死亡保険契約(生命保険) | 所得税上限:40,000円 住民税上限:28,000円 | 所得税上限:50,000円 住民税上限:35,000円 |
192万円ー43万円(基礎控除)ー4万円(生命保険控除)=145(課税所得)
- 所得税:145万円×5%=72,500円
- 住民税:145万円×10%=145,000円
- 所得税:149万円×5%=74,500円
- 住民税:149万円×10%=149,000円
所得税 | 住民税 | |
---|---|---|
控除あり | 72,500円 | 145,000円 |
控除なし | 74,500円 | 149,000円 |
保険金の受取人に指定すること自体が難しいことがある
LGBTという言葉の普及とともに各保険会社もお金の受取人を同性のパートナーに設定できるようになってきていますが、条件は会社によって様々ですので指定できない場合も出てきます。
指定条件の一例として
- 住民票の提出
- 保険会社所定の書類を提出
- 2人の関係性を示す書類の提出
- 同棲期間がどのくらいあるのか調査
LGBTの方が生命保険に加入しているとき、同性パートナーが受取人になることは可能?
控除を受けるために条件があるというのは先程説明しましたが、保険金の受取人を同性のパートナーに設定することは可能なのでしょうか。
結論から申しますと保険会社によりますが、受取人にすることは可能です。
下記の記事で
- 受取人を同性パートナーにできる保険会社
- 指定する具体的な方法
- 生命保険以外にお金を残す方法
同性パートナ―を生命保険の受取人にすることができる保険一覧
LGBTの方が同性のパートナーを受取人にするにあたって、パートナーシップ証明書が条件である保険会社もあります。
この証明書は二人の関係が互いを尊重しあい共に生きていくパートナーシップ関係にあることを自治体が証明したものだが婚姻と同等の法律的効果はありません。
現在、47以上の自治体が証明書を発行しています。
各生命保険会社ごとに条件をまとめましたのでご覧ください。
パートナーシップ証明書 | 特記事項 | |
---|---|---|
ライフネット生命 | 不要 | 会社所定の書類と住民票が必要 |
アクサ生命 | 不要 | 双方の住民票が必要 |
日本生命 | あったほうがよい | 証明書があると手続きスムーズ |
メットライフ生命 | 要 | 渋谷区以外の証明書の場合、公正証書必要 |
第一生命 | あったほうがよい | 証明書があると手続きスムーズ |
オリックス生命 | 要 | 特になし |
東京海上日動 | 不要 | 2人の関係性を示す所定の書類の提出 |
FDW富士生命 | 不要 | 保険会社による確認、所定の書類の提出 |
ジブラルタ生命 | 要 | 特になし |
損保ジャパン日本興和ひまわり生命 | あったほうがよい | 証明書があると手続きスムーズ |
SBI生命 | 不要 | 所定の書類を提出 |
PGF生命 | 不要 | 保険会社による確認がある |
マニュライフ生命 | あったほうがよい | 所定の確認書の提出 |
楽天生命 | 要 | 特になし |
アフラック | 要 | 所定の条件あり |
チューリッヒ | 不明 | 問い合わせが必要 |
三井住友海上あいおい生命 | 不要 | 3年以上の同棲、双方に配偶者なし |
これらが示すように、各社とも様々な条件はありますが受取人に同性のパートナーを指定することは可能です。
【具体例】メットライフ生命・ライフネットで同性パートナーを生命保険受取人にする方法は?
メットライフ生命ではパートナーシップ証明書の提出が必要ですが、ライフネット生命では提出不要です。
では2つの会社の必要書類を実際に確認していきましょう。
メットライフ生命は2016年4月1日より、受取人を同性パートナーに指定することが可能になっており
- 自治体発行の「パートナーシップ証明書類」のコピー
- 「任意後見契約の公正証書」または「生活、療養看護および財産の管理に関する事務を援助する旨の合意契約の構成証書」
- 所定の確認書に被保険者と受取人の署名と捺印
- 住民票
おすすめの生命保険は少額短期保険
- 保険期間1年を毎年更新するタイプ
- 保険料が手ごろな価格
- 保険金額の上限は300万円
LGBTの方が生命保険に加入することのメリットとは
生命保険に加入するメリットといえば、残された遺族にお金を残してあげることができるという点です。
- 残されたパートナーの為にお金を残してあげることができる
同性パートナーにお金の保障を準備できる
LGBTの方がパートナーにお金を残してあげる方法として
- 生命保険(受取人に指定できるものに限る)
- 少額短期保険
- 遺言による遺贈
参考:性同一性障害により、性別変更をした場合の生命保険はどうなる?
LGBTに総称される中でFTM(女性から男性へ性別を変えたい人)やMTF(男性から女性へ性別を変えたい人)の方が性転換をし、性別の変更が認められた場合保障内容に変更がなされるのでしょうか。
性同一性障害の方専用の保険相談窓口はある!
- 既にホルモン治療
を開始していると加入出来ないと言われた - 手術歴があると入れないと言われた
- 保険会社にカミングアウトすることに抵抗がある
- 保険窓口に理解されず門前払いされた
- 数社問い合わせたが、加入出来る保険がなくて諦めてしまった
まとめ:LGBTの方は生命保険に加入することが難しいが、少額短期保険は加入しやすい
今回この記事では、LGBTの方が生命保険に加入した際に気をつけるべきことについてまとめてきました。
この記事のポイントは
- 現状は受取人に同性のパートナーを指定した場合、生命保険料控除を受ける事は不可能
- 受取人に同性パートナーを指定することは可能であるが、パートナーシップ証明書やその他公正証書が必要な場合があり手間がかかる
- 少額短期保険は保険金額は比較的少ないが、生命保険よりも保険金の受け取りに同性パートナーを指定しやすい
- 性同一性障害(FTM・MTF)の方でも加入できる保険はある。保険相談はGID保険相談窓口がおすすめ
LGBTというワードは欧米で生まれた言葉で、日本にも近年浸透してきました。
LGBTとは略称で
の頭文字をとって表されています。
LGBTの方がもしもの時、残された同性パートナーのために生命保険に入ろうと思った場合に保険金の受取人にパートナーを指定できない場合があります。
なぜ指定するのが難しいのか、受け取るにはどうすればよいのかについても説明します。
この記事のポイントは
以上について詳しくまとめます。
この記事を読んでいただけたら、万が一の備えについてよくわかると思いますのでぜひ最後までご覧下さい。