更新日:2023/01/26
気まずい生命保険解約、引き止められたら?第一生命・日本生命は担当者にペナルティって本当?
生命保険を解約したいけど引き止められた、気まずくて出来ないという場合の対処法について詳しく解説しています。生命保険の解約で契約者に起こることや、契約担当者へのペナルティはあるのかについても書いていますので生命保険解約でお悩みの方は必見です。
目次を使って気になるところから読みましょう!
解約の前に確認!保険解約で起こること
- 保険解約は、契約者の権利でいつでも可能でありペナルティなどはないが、契約内容によっては短期解約などは不利な条件となることもある
- 2年以内の短期間で解約では、契約担当者にペナルティが課されることがある
- 保険解約を引き止めることは保険法において違反行為となる
- 契約担当者を介さず解約する方法はあるが最終的には解約したという情報は届く
保険解約したいと考えたときには、まず解約したら今と何が変わるのかについて確認しておく必要があります。
ここでは保険解約において起こる
- 早期解約による契約者側のペナルティはない
- 保険の保障がなくなる
- 解約すると元の契約には戻せない
- 保険の内容によっては解約返戻金が戻ってくる
早期解約による契約者側のペナルティはない
その保険の保障がなくなる
解約すると加入していた保険の保障は消滅しますが「いつから保障がなくなるか」というと、保険会社が解約を受理した日になります。
つまり、郵送にて解約書類を送った場合は送付日ではなくて保険会社へ書類が到着した日が解約日となります。
ここで1つ注意しなくてはいけないのが保険の空白期間です。
今加入している保険を解約し、新たな保険へ加入する場合に何の保険にも加入していない「空白期間」が出来てしまう可能性があります。
そうならないためにも、解約日と新しい保険への加入日を調節して空白期間が出来ないように気を付けましょう。
解約すると元の契約には戻せない
一旦解約してしまうと、「やっぱり解約するのを止めたい」と思っても元の契約に戻すことは残念ながら出来ません。
保険会社へ解約書類が到着する前であれば連絡することで解約の撤回をすることも出来ますが到着してしまうと解約処理をされててしまいます。
また、再度同じ保険へ加入したとしても今まで加入していた時と同じ条件というわけにはいかないことがほとんどですので、解約する場合には慎重に検討しましょう。
保険の内容によっては解約金が戻ってくるが、額は少ない
保険と貯蓄を兼ね備えているタイプの保険では、解約するとお金が戻ってきます。
これを解約返戻金と言いますが、契約から間もない場合には、掛けた金額が全て戻ってこないことがほとんどですが、一定期間掛けている場合には掛金よりも戻しが多くなります。
そのため、急な出費があり早急に解約したいという人でなければ、解約のタイミングがとても大切です。
解約前に一度、返戻金の金額を確かめておきましょう。
なぜ保険解約しようとすると引き止められるのか?
解約することは、契約者の自由です。
そして解約返戻金の元本割れのリスクに関しても負うのは契約者であるにも関わらず、なぜ解約しようとすると引き止められるのでしょうか。
それには、契約者側の知らない会社の事情があります。
ここでは、生命保険解約をなぜ引き止めることがあるのか生命保険解約の契約担当者側の事情について解説していきます。
生命保険解約の引き止めは違法となる
生命保険など保険に関して、契約者にはいつでも解約することの出来る権利があることは最初に説明しました。
保険法とは、保険契約に関する法律的な決まりを定めたものですが、この第54条において「保険契約者は、いつでも生命保険契約を解除することができる。」ということが明記されています。
そのため、もし契約担当者が無理に保険の解約を引き留めるなどこの権利を侵害するようなことがあれば、これは違反となります。
しかし、それでも保険契約担当者が引き留めてくるのはどうしてなのでしょうか。このことについて次に説明していきます。
生命保険をすぐに解約してしまうと契約担当者のペナルティとなる
実は、自分が担当した保険契約が早期解約されると契約担当者にはペナルティがあると言われています。
この理由としては、契約にあたり不適切な営業があったと判断されるからです。
保険というものは、保険の種類もあるかもしれませんが、基本的には長期に渡って契約するものです。
それが、短期間で解約になるということは、その人にとって必要性のないものを無理に提案したのではないか、資金計画に無理のあるものを契約させたのではないかということになるわけです。
そのため解約担当者へペナルティが課されます。
どんなペナルティがあるかというと、大体は
- 金銭的ペナルティ
- 営業成績におけるペナルティ
ただし、このようなペナルティが課せられるのは2年以内の短期解約であることがほとんどです。
クーリングオフ制度を利用すれば担当者にはペナルティが課せられない
短期間で解約であってもペナルティが課せられない場合があります。それは「クーリングオフ制度」を利用した場合です。
クーリングオフとは保険や様々なサービスなどの契約を契約から8日以内に書面にて解約の申し出を行うことです。
この理由はペナルティが課せられるのは、あくまで契約成立後の短期解約であり、クーリングオフすることで契約は不成立となるからです。
断れずついつい申し込みしてしまったという人などは、すぐにクーリングオフすることで契約を撤回できますので是非覚えておくといいと思います。
2年以上契約していれば気にせず保険解約できる
先ほど、2年以内の短期解約には契約担当者にペナルティがあることを説明しました。
では2年経過したらどうなのかというと、基本的にはペナルティはなくなりますので特に契約担当者のことは気にしなくて大丈夫です。
もちろん、説明済みのとおり契約者には短期であっても保険を解約する権利があり何のペナルティもありませんので解約は自由に出来ます。
しかし、中には知り合いのお付き合いで入ったので自分が解約することで相手がペナルティを受けることが気まずい、申し訳ないという方もいると思います。
そういった場合でも2年以上契約していれば気にすることはないでしょう。
生命保険解約で気まずい・言いにくい場合の解決方法
生命保険を解約する時は、気まずいことや言いにくい場合もありますよね。先ほど言ったような契約担当者の方が知り合いの場合などは直接言いたくないという人もたくさんいると思います。
ここでは、生命保険の解約方法で気まずくない方法として
- 支社や窓口を利用して保険を解約する
- コールセンターを利用して保険を解約する
支社や窓口を利用して保険を解約する
まず1つ目は支社や窓口を利用して解約するという方法です。
保険会社にもよりますが、店舗がある形の保険会社の場合には支社や窓口がいくつかあるのが普通です。
そういったところを利用して解約すれば契約担当者の方に連絡しなくても解約することが出来ます。
手続き自体も必要書類や本人確認資料を持参すれば15分程度で出来ますし、事前に予約等しなくても手続きできる場合もあります。
ただし、手続き後に契約担当者の方へ解約したという情報はいくと思われますので頭に入れておきましょう。
解約出来る窓口があるかどうかは公式HPなどで調べることが出来ますので事前に確認しておきましょう。
コールセンターを利用して保険を解約する
2つ目はコールセンターを利用する方法です。
保険のコールセンターへ電話し解約したい旨を伝えると、解約に必要な書類を自宅へ郵送してもらうことが出来ます。
その書類を記入し返送することで解約手続きをすることが出来ます。
コールセンターであれば、契約担当者に連絡しなくても手続き出来ます。また、引き止められてなかなか解約手続きを進められないという場合でも解約書類を貰うことも出来ます。
コールセンターへ電話する際は保険証書や契約内容が分かる書類を必ず手元に置いて電話するとスムーズに進めることが出来ますので用意しておきましょう。
しかし先ほど同様に最終的には契約担当者の方へ解約したことは伝わりますし、担当者から電話がかかってくることもありますので、担当者からの連絡が不要であることは伝えておいた方がよいでしょう。
いづれの方法も解約手続きは契約担当者の方に連絡することなく解約できますが、解約したという連絡がいかないわけではないということです。
ただし、気まづくて解約手続き出来ないとお悩みの方は是非この方法がおすすめです。
付き合いで加入した保険でもバレずに解約できる?
さきほども説明したように、基本的には解約したことは遅かれ早かれ契約担当者の方には顧客の情報として伝わります。
そのため、バレずに解約できるのかというと残念ながらほとんどの場合それは出来ないと言えると思います。
ただ、先ほど紹介した方法であれば担当者の方へ連絡することなく解約はできます。
また解約手続き後に担当者から連絡がくることもありますが、解約手続きの際に窓口やコールセンターに、担当者からの連絡は不要ということを伝えておくと直接のやりとりはなくなります。
しかし、解約手続き後も契約担当者の方と付き合いがあるということもあると思います。
このような場合には、解約理由として仕方ないなと相手も納得する理由を考えておくと気まづさも和らぐと思いますのでおすすめです。
生命保険解約のよくある理由
先ほど、解約する際には相手も納得する解約理由を用意しておくことをおすすめしました。
保険を解約する理由は個人個人で様々な事情ありますがどんな理由が多いのか気になりますよね。
そこでここでは、生命保険の解約でよくある解約理由として
- 保険料の支払いが厳しくなったから
- 他の生命保険に切り替えたから
- 保険料が更新によって高くなってしまったから
解約理由に困っている人は、是非参考になると思いますので読んでみて下さいね。
保険料の支払いが厳しくなったから
まず1つ目は、保険料の支払いが厳しくなったからという理由です。これは保険の解約理由の上位を占めます。
これについては、保険料の支払いが出来ないのであれば契約の継続は難しいため仕方ないとしか言えませんよね。
結婚や出産、転職や退職など様々な理由で家計の収支は変わっていきます。そしてその事情は各家庭において色々あります。この部分について他人がとやかく言うことではありません。
ただ、短期解約でもし契約する前に家計など収支の相談もしていたとすれば、急にそうなるのはおかしいとバレバレになる可能性もありますので注意です。
また、解約しなくても保険料を下げる方法もあります。保障額を下げたり、契約者貸付などの制度を提案される場合もあります。
他の生命保険に切り替えたから
2つ目は他の生命保険に切り替えたからという理由です。
保険解約をすれば、多くの場合は保険の空白期間がないようにそれに代わる他の保険へ加入します。
すでに他の保険は加入済みであれば仕方ないなと相手も諦めるでしょう。
もしかしたら、どんな保障内容のものに変えたのか聞いてくるかもしれませんので念のため答えを少し用意しておくと引き止められた時にも対応出来ると思います。
保険料が更新によって高くなってしまったから
3つ目は、保険料が更新によって高くなってしまったからという理由です。
これについても、1つ目の理由と同じくそれぞれの家計の中で様々な事情がありますので仕方ないことです。
更新のために掛金が上がってしまうことは契約担当者の人はどうしようもないことです。
保障内容も大切ですが掛金は少しでも安い方がいいという人は多いと思います。掛金が高くなったので他の保険へ乗り換えるといった流れは多くて当然ですよね。
ただし、掛金についての説明は契約時に必ずシミュレーション等を用いて必ずしてくれているはずなので知らなかったということはあまり理由になりませんので注意です。
契約時は納得していたが、契約時と現在で家計の収支も変わったため更新後の保険料の支払いが難しくなったという場合や、もっと条件の良い保険へ切り替えることにしたということであれば仕方ないとなるでしょう。
生命保険解約の具体的な流れをご紹介
ここまでを踏まえたうえで、解約手続きをしようと思った時、手続きは具体的にどう進めたらよいのか分からない人もいると思います。
ここでは、生命保険の解約方法を
- 一般的な解約手順
- ネットを利用した解約手順
一般的な解約手順
まず、基本的な解約手順を説明していきます。
<解約手順>
- 解約の意志を伝える→担当者・窓口・コールセンター等
- 解約書類を送付して貰う
- 解約書類を記入
- 解約書類と必要な添付書類を返送する
まず、解約の意志を保険会社へ伝えます。伝える方法としては、担当者の方や支店などの窓口、コールセンターを利用します。
直接、窓口でそのまま手続きする場合以外には、解約書類を送って貰います。解約書類に必要な事項を記入します。署名のみで大丈夫な場合も多いですが中には印鑑が必要なこともあります。
もし印鑑を紛失している時は印鑑変更の手続きも必要ですので事前に相談しましょう。
添付書類としては保険証券や本人確認資料が一般的です。
解約返戻金があるタイプの保険を解約する場合で金額が大きいと住民票などが必要であることもあるので説明をきちんと読みましょう。
書類に不備があると手続きが長引いてしまうので不備のないように気をつけて下さい。ひととおり準備が出来たら後は返送するだけです。
返送書類を送付し、保険会社に届いたら解約手続きは完了です。
ネットを利用した解約手順
次にネットを利用した解約手順です。
保険会社では、住所変更など保険契約に関わる様々な手続きがオンライン化されています。そして、中には解約手続きもネットで出来るところも出てきました。
<解約手順>
- 公式HPからマイページを作成
- マイページから解約手続きを行う
- 解約書類を送付されてくる
- 解約書類を記入
- 解約書類と必要な添付書類を返送する
オンラインで解約手続きを進める場合にはまず、予め契約している保険会社のHPから必要情報を登録してマイページを開設しておく必要があります。
このマイページに、契約している保険の情報が反映されるという仕組みです。
そしてマイページから解約手続きを選択し、必要書類が自宅へ郵送されるという流れです。この後の流れが先ほどの一般的な解約手順と同じなので割愛します。
ネットで解約手続きをするメリットとしては、人を介さなくてよいことや365日24時間いつも進めることが出来るという点です。
また、最近では解約書類を返送せずとも、送られてきた解約書類へ印字されているQRコードを読み込みことでオンラインで手続きが完了することができるものもあります。
オンラインで完了することで郵送にかかるタイムラグもショートカットすることが出来ますのでとても便利ですね。
生命保険解約するときの注意点
解約手続きの流れについて詳しく説明しましたが、その中で気を付けたいことが2点あります。
それは
- 提出書類などの記入ミス
- 加入内容をよく確認すること
ここでは、この2つの注意事項について説明します。
提出書類などの記入ミスなどに気をつける
繰り返しになってしまいますが、解約書類は正確に記入しましょう。
書類に不備があると戻されて、また書き直してと解約までにかかる期間が延びてしまいます。
特に郵送でやりとりと場合には、その分時間もかかってしまいます。よくある不備としては
- 印鑑相違
- 住所相違
- 添付書類不足
解約書類に印鑑が必要な場合は、印鑑が契約時のものと合っているのか確認しない場合には最初にその旨も伝えて同時に手続きもしましょう。
住所についても契約時と今住んでいる住所が違うということが結構あります。引っ越しの都度きちんと住所変更することが望ましいですが、していなかった場合には解約と同時に住所変更も行います。
住所が変わっていたことに気づかず、解約手続きを進めると解約書類自体が自宅へ届かないという事態にもなります。
スムーズに解約手続きをするためにも、書類の不備には注意しましょう。
加入内容をよく確認してから解約すること
一度解約してしまうと、元の保障に戻すことは出来ませんので解約前にはもう一度加入内容を確認しましょう。
その際に
- なぜ解約するのか
- 解約するデメリット
例えば保険料の支払いがきついという場合には保障を下げて保険料を安くするという方法も一度考えてみましょう。
保険は解約して同じものに入り直すとなっても年齢や健康状態など同じ条件でも加入は絶対出来ないです。そのため、どうして解約する必要があるのか、解約するデメリットはどんなことがあるのかきちんと加入内容について今一度確認しましょう。
保険解約後、後悔しない保険の選び方
保険は保険の種類にもよりますがある程度の期間を見通して加入することが基本です。
もし、今加入している保険を解約する予定であるのならば次の保険はなるべく解約せずにお世話になることの出来るようにしたいですよね。
そこでここでは、後悔しない保険の選び方について書いていきたいと思いますので、次の保険選びの参考にしてみて下さいね。
解約をしないように保障内容や保険料をよく考えて加入する
解約しないようにするには、当たり前ですが「保障内容」と「保険料」をよく考えてから加入するということです。
生命保険を選ぶときには
- 保障の種類
- 保障期間
- 保障金額
- 保険料
保険を使う事由が生じたときにいくらあれば安心なのか具体的な金額をシミュレーションしてみます。
またいざ使いたい時に、保障の対象外であったとなれば意味がありませんので保障の対象については厳重に確認しましょう。
そして保険料についても無理なく払える範囲でなければ本末転倒ですので、長く加入するには保険料も重要なポイントです。
このように、なんとなく加入するのではなく、具体的にシュミレーションして考えてから加入しましょう。
無料保険相談サービスを利用する
とはいっても、自分1人では分からないという人が多いと思います。
そんなときは、無料の保険相談サービスを使ってプロに相談することがおすすめです。プロのFPの方であれば、家族構成や収支から最適な保険選びをするためのアドバイスをしてくれます。
現在は、様々な保険の無料相談サービスが充実しています。
そういったサービスを利用し一度プロに相談することで新しい知識を取り入れることも出来ます。
対面がちょっと嫌だという人はオンラインでの相談も出来ますので是非一度試してみてはいかがでしょうか。
生命保険解約の引き止めは違法!言いにくい場合はコールセンター等を利用
以上のように、生命保険解約の引き止めについて詳しく書いてきましたがいかがだったでしょうか。
この記事のポイントをまとめると
- 生命保険は契約者はいつでも本人の意思で解約できる
- 生命保険解約の引き止めは、保険法で禁止されている
- 引き止めの理由としては、2年以内の短期解約では契約担当者へ何らかのペナルティがある場合があるから
- 生命保険の解約をすると契約担当者へ最終的には情報がいく
- 円満に短期解約するのは解約理由をきちんと考えておくのがおすすめ
解約というとどうしても気まずいという気持ちになりますが、契約者の権利なのでそこは心配する必要はありません。
担当者への連絡や引き止められた時の対応が気まずい場合は、オンラインやコールセンターを利用することで担当者へ連絡することなく解約手続きが可能です。
しかし、基本的に保険は長期的に保障を目的としており、ペナルティはないものの解約するにあたり契約者にはデメリットがあることもあります。
保険へ加入する際にはそのことも頭に入れて、長くお世話になることのできる自分にピッタリな保険を探しましょう。