更新日:2021/05/30
生命保険は持病を隠すとバレる? 病歴調査や告知義務違反の時効について解説!
内容をまとめると
- 生命保険に持病や過去の病歴を隠して加入すると告知義務違反になってしまう
- 保険会社は様々な方法で告知に嘘はないか調査をする
- 告知義務違反はバレる可能性が高い
- うつ病や高血圧、てんかんなどの疾病も告知が必要
- 審査に落ちてしまった方を対象にした保険もある
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目次を使って気になるところから読みましょう!
生命保険に加入時に持病を隠すとバレる?バレない?
生命保険に加入の際には、告知書が必要になりますよね。生命保険は契約者同士で保険料を負担し、困った時に助け合う相互扶助の仕組みになっているので、保険会社は平等に契約を引き受けることが大切になります。その為、加入の際に持病や過去の病歴を隠すことなく告知しなければなりません。
ところが、契約を断られたり保険料が高くなることを防ぐために持病があることや、過去の入院・手術歴を隠すことを考える方もいます。しかし、告知内容が事実かどうか保険会社がしっかり調査しますので持病や過去の病歴はバレてしまう可能性が極めて高いです。
保険会社はどのように調査しているのか、もし持病や既往歴を隠して生命保険に加入し告知義務違反を犯してしまった時にはどうなるのか解説していきます。
告知義務違反を犯してしまうとどうなる?
加入の際に必要な告知書に事実を記入しなかった場合は、告知義務違反になります。
もし告知義務違反をしてしまった場合は
- 契約解除
- 契約取り消し
故意または重大な過失により告知義務違反があった場合、保険の責任開始日から2年以内であれば保険会社は契約を解除することができます。もし保険金の受け取り事由が責任開始日から2年以内であれば2年経過後も解除されることがあります。保険金や給付金を受け取ることはできませんが解約返戻金があれば受け取ることは可能です。
また、特に重大な告知義務違反だと認められたときは詐欺として契約の取り消しになることもあります。この場合は、保険金や給付金を受け取ることはできなくなり今まで支払った保険料が返ってくることもありません。
保険会社の告知義務違反の調べ方とは?
保険に加入するときに持病や過去の病歴を隠すとバレてしまうことはわかりました。では、保険会社は告知義務違反をどのように調査しているのでしょうか。
調査方法は保険会社によって異なりますが、様々な方法で告知内容が事実であるかを調べています。保険金や給付金を保険会社に請求した際に調査が入ったり、保険会社の調査員が自宅に訪問して調査をしたりと調べるタイミングも保険会社によって変わってきます。
今回こちらでは
- 健康診断の結果の調査
- 病歴の調査
- 医療保険など他の保険の調査
について解説していきます。
告知義務違反の調べ方を、しっかり確認しておきましょう。
健康診断の結果でバレる
保険会社によっても異なりますが、まず告知書の項目の一つに「過去2年以内に健康診断・人間ドックで異常な指摘(要経過観察・要再検査・要精密検査・要治療)を受けたことがあるか」などと聞かれる質問があります。この他、告知書の記入以外に健康診断・人間ドックの結果を提出する場合もあります。
また保険金や給付金の支払いの際に、契約者の許可を得ることで健康診断・人間ドックの結果を調べることができるので事実と異なる告知をした際にはバレてしまいます。
病歴を調査された際にバレる
保険会社は保険金や給付金を支払う際に、過去の病歴についても徹底的に調査します。
提出した診断書に記載されている医療機関に問い合わせをし、カルテの記録からいままでの病歴や健康状態を調べることができます。カルテが保存されている過去3~5年は遡ることが可能です。
また、健康保険の履歴を調査することもできるので病院が違う場合も調査が可能になります。
過去の病歴は個人情報になりますので調べるときには、契約者本人の同意が必要になりますが、調査を拒否すると保険金や給付金の支払いが無くなってしまいます。
医療保険やその他の保険でも持病はバレる!
生命保険以外でも持病や過去の病歴を隠すことはできません。どの保険も契約者同士で保険金を支払いながら困った時に助け合う相互扶助の仕組みになっています。
そのため、医療保険やその他の保険の場合でも生命保険と同じように保険金や給付金の請求をした際、保険会社は徹底的に調査をします。
医療機関への問い合わせや健康保険の履歴など数年前の病気まで遡って調べるので、告知義務違反をして保険金や給付金を受け取ることができないという事にならないように加入の際はしっかり事実を伝えてくださいね。
5年以上前の病気は告知しない?生命保険加入時の告知事項に時効はあるのか?
告知書の内容は、5年以内の手術・入院歴について答えることが一般的です。その為、5年以上前の病気については告知の必要はありません。
しかし、現在も定期的に検査を受けていたり治療をしている場合は告知が必要になります。
告知義務違反が発覚した場合、保険会社が契約を解除することができますが時効はあるのでしょうか?
保険会社の解除権が消滅する場合が
- 保険契約をした日から5年を超えて保険契約が継続しているとき
- 保険会社が解除の原因を知った日から、1ヶ月以内に解除を行わなかったとき
- 営業職員が、事実を告げるのを妨いだり事実を隠すように勧めたとき
になります。以上の場合、保険会社は契約の解除ができないことになります。
持病を隠すつもりはなかったが忘れていた場合の対処法
隠すつもりはなかったのに告知を忘れたときは、どうしたらよいのでしょうか。
告知義務違反に当たるのは、故意または重大な過失により事実を告げなかった、事実でないことを告げたときです。その為、隠すつもりなくうっかり忘れていた場合でも重大な過失になり告知義務違反になってしまう可能性が高いです。
保険金や給付金が支払われないこともあるので、もし告知を忘れていたことに気付いた時には、すぐに保険会社に連絡をして追加で告知をしましょう。
うつ病(精神疾患)などでも告知すべき持病!「覚えてない」ではNG
うつ病や総合失調症などの精神疾患の場合も、告知が必要になります。
保険は相互扶助の仕組みになっているので、健康な人と比べると今後保障が必要になる可能性が高くなることが考えられるからです。
覚えてないからと告知をしなかった場合も、告知義務違反になります。保険金や給付金の支払いがされなかったり、契約解除になってしまう事もあるので注意してくださいね。
生命保険の告知はどこまで必要なのか?
生命保険に加入する際、必ずしなければいけない告知ですが一体どこまで必要なのでしょうか?
まず、生命保険には2種類の告知が必要になります。
- 職業の告知
- 健康状態の告知
過去に入院歴・手術歴がある方や持病がある方はもちろんですが、危険な職業についている方も告知をしなければなりません。
よく聞かれる告知事項のポイントは下記のとおりです。
- 悪性微生物・上皮内新生物・網膜色素変性症と診断されたことがあるか
- 過去5年以内に7日以上の入院・手術をしたことがあるか
- 3ヶ月以内に医師の診察・検査・治療・投薬を受けたか
- 過去2年以内に健康診断・人間ドックの結果で異常と指摘されたか
- 身体障碍者手帳の交付を受けたことがある
- 要介護・要支援の認定を受けたことがある
既往症でも告知は必要?
既往症とは、過去にかかったことのある病気で現在は治癒しているものになります。
保険会社や保険の内容によっても変わりますが、既往症の場合も告知は必要になります。現在の医療では治癒が困難であったり、死亡危険の高い既往症を隠すと保険金・給付金の支払いがされないこともあります。
告知義務違反にならないために、加入の時に告知が必要かを確認して必要な際はしっかりと事実を告知しましょう。
高血圧やてんかんでも告知は必要?
告知が必要である対象の疾患については保険会社によって変わりますが、指循環器疾患である高血圧症や神経・筋疾患であるてんかんについても告知が必要な生命保険が多いです。
健康な方と比べると保障を使う可能性が高くなると考えられるからです。保険会社の指定している告知の対象を見て、持病や過去の病歴を確認し告知義務違反を犯さないように注意しましょう。
生命保険の審査に落ちた場合でも入れる!持病があっても入れる保険
生命保険には沢山の種類がありますが、そのなかに持病や過去の病歴があり保険に入れないと諦めていた方でも入れる保険があるんです。
それがこちらの
- 引受型緩和保険
- 無選択型保険
- 特定部位不担保
になります。
こちらは、持病や入院・手術歴があって通常の生命保険の審査に落ちてしまった方を対象にした保険になります。
それぞれの違いを確認して、保険に加入する時の参考にしてください。
告知事項が少なくゆるい引受緩和型保険
持病があっても入れる生命保険の一つが引受緩和型保険です。
通常の保険に比べると、項目も3~5つ程になり告知内容もゆるいので比較的入りやすい生命保険になります。
告知内容の一例は
- 最近3ヶ月以内に医師に入院・手術・先進医療を進められたことがあるか
- 最近2年以内に入院・手術をしたことがあるか
- 過去5年以内にがん・肝硬変・総合失調症・認知症で医師の診察を受けたことがあるか
医療保険の場合、通常の生命保険と変わらず入院給付金や手術給付金が受け取れる保障内容になりますが、保険会社によっては契約から一定期間は給付金が半額になる支払削除期間がありますのでしっかり確認しましょう。
一般の保険に入れない人におすすめの無選択型保険
告知や医師の診察が必要ないので、だれでも入ることができるのが無選択型保険になります。持病がある方や過去に病歴のある方も加入することができます。
無選択型保険は、保険金や給付金の上限額は通常の生命保険よりも低くなります。上限額は保険会社によって変わりますが、無選択型終身保険が300万、無選択型医療保険で入院1日当たり3,000円~5,000円ほどの上限額になります。また、契約から一定期間の死亡保障はそれまでに支払った保険料になるので注意が必要です。
だれでも入ることの出来る無選択型保険ですが、その分通常の生命保険に比べると制限も多くなります。負担する保険料も高くなりますので、無選択型保険に加入する際にはしっかりと確認して検討してくださいね。
特定部位不担保
保険会社が通常の生命保険に特定部位不担保という条件をつけることがあります。
特定部位不担保とは、保険会社が定めた特定の部位に関する疾病や治療・手術などが保障外となります。例えば「肺」について部位不担保がついている場合は、肺がん・肺炎・肺結核など肺に関するすべての病気が保障の対象外になります。
期間は保険会社によって異なりますが、保障外になるのは1~5年と定めている保険が多いようです。一定期間の場合はその期間が終われば通常の生命保険と同じ保障内容になります。
保険会社によって基準が変わるので、様々な保険を比べて自分に合ったものを選んでくださいね。
生命保険の更新時に持病を隠すとどうなるのか?
生命保険には保証の期間が決まっている「更新型」があります。基本的には自動更新なので、保障の期間が終わっても保証内容や保障額はそのまま継続されます。
生命保険の更新時に持病を隠すと保険の契約解除や契約取り消しになる可能性が高いです。実際に保険金や給付金の請求したときに隠していたことがバレて、保険金や給付金の受け取りができなくなってしまうこともありますので事実をしっかり告知しましょう。
また、保険料については更新時の年齢で再計算されますので、更新前よりも上がることが多いです。保障内容や保険料を確認して今の自分に合っているのか見直しをしてみてくださいね。
生命保険に加入時に持病を隠すのは絶対にだめ!正しく加入条件を確認しましょう
今回こちらの記事では、
- 生命保険の加入時に持病を隠すとバレる
- 告知義務違反になると契約解除、取り消しになる
- 告知義務違反は徹底的に調査される
- 生命保険加入時の告知事項に時効はある
- 既往症・うつ病・高血圧・てんかんも告知は必要
- 持病があっても入れる保険
持病を隠すだけでなく、うっかり忘れていた場合も告知義務違反になってしまうので注意が必要です。もし告知義務違反を犯してしまうと給付金や保険金を受け取ることができなくなったり、契約取り消しになってしまいますので事実を告知しましょう。
保険に加入する際は、保険会社の加入条件をしっかり確認しましょう。
今回こちらの記事では