生命保険の受取人は他人を指定できる?第三者を受取人にする方法や税金も解説

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「生命保険の保険金の受取人は他人を指定しても良いのかな。」

このような疑問をもっている方は多いかもしれません。 


たとえば内縁関係にある配偶者を生命保険の受取人にしたいと考える方は増えてきています。

もしも保険金を受け取れるのなら相続時に発生する可能性のある問題を回避することができるからです。 


実は生命保険の受取人を法定相続人以外の他人に指定することは条件付きで可能になります。 


そこで、この記事では 

  • 生命保険の保険金の受取人は他人でも良いのか 
  • 内縁の妻や彼女、甥姪、友人、同性パートナーは生命保険の受取人になれるのか
     
  • 保険金受取人がいない場合
     
  • 保険金受取人ごとの税金の違い 

以上のことを中心に解説していきます。 


この記事を読んでいただければ、生命保険の保険金の受取人の指定について正しい知識を得ることができます。 


是非最後までご覧ください。  

内容をまとめると

  1. 生命保険の保険金の受取人には基本的に制限がある
  2. 事実婚、LGBTの場合でも保険金の受取人になれる可能性はある
  3. 法人契約生命保険信託制度の利用により、法定相続人以外でも保険金受取人にできる
  4. 契約の形態によって課税される税金と課税額が異なる
  5. 実際に自分の保険の場合はどうなるのか、具体的に知りたい場合は無料保険相談に確認する
  6. 今ならスマホからかんたんに無料オンライン保険相談で解決できる

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【他人は基本的に無理】生命保険受取人の基本的な範囲は戸籍上の配偶者・血族!ただし例外はある



生命保険の受取人を法定相続人以外の他人に指定することは基本的にはできません。保険金の受取人は戸籍上の配偶者2親等以内の血族と決められているからです。

 2親等以内の血族とは子供、孫、両親、祖父母、兄弟姉妹をいいます。いずれも本人と血のつながりのある親族です。

血のつながらない親族、たとえば配偶者の親、兄弟姉妹などは他人とされ含まれません。ただし戸籍上の養子は含まれます。 

冒頭でふれた法定相続人にはこれら以外の人も入りますが、保険金の受取人はその部分がさらにしぼられているのです。 

こういった規定が設けられている背景にはモラルリスクの存在があります。モラルリスクとは保険金を不正な手段で取得しようとするリスクのことです。

保険金の受取人が誰でも良いとなると不正受給が行われる可能性が高まります。

それを防止するために対象となる人を制限するのがこの規定の目的なのです。 

さて、保険金受取人の範囲は以上の通りですが、近年家族のあり方が多様になってきているなかでこの考え方が見直されるようになってきました。

本人との関係性から例外として保険金受取人の範囲を広げる措置を認める保険会社が登場してきたのです。

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【パターン別に解説】生命保険受取人に他人を指定することはできる?


生命保険の保険金受取人の他人への指定の可否は保険会社によって対応が違います。

多様化する価値観を反映して家族のあり方が変わってきている今日、他人となる人の範囲につき保険会社も対応を迫られているようです。

しかしこれまで他人とされてきた人を保険金受取人にできるとする保険会社はまだ多くありません。

またあったとしても様々な条件が決められています。

そこで他人を保険金受取人にしたいのなら、その点について事前に保険会社へ確認することが大切です。

これを前提としてパターン別に解説していきます。

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内縁の妻や彼女を指定することはできるのか

内縁関係にある妻や彼女を保険金受取人としての指定は可能です。


ただしそのためには本人との関係を説明できる書類を用意して保険会社に相談することが必要となります。相談の結果として保険金受取人として認められる可能性があるのです。 


ちなみに内縁関係とは戸籍上の婚姻届をだしていない関係をいいます。法律上の夫婦ではなく、他人とみなされるので2人の関係を証明するための書類が必要となるのです。 


その際に用意したいのは次の点を説明するための書類となります。 

  1. 重婚ではないこと
  2. 一定期間、同居していること
  3. 一定期間、生計をともにしていること
具体的な書類としては戸籍謄本、住民票などがありますが、くわしくは保険会社の指示にしたがうこととなります。 

甥や姪・いとこを指定することはできるのか

甥姪、いとこなどの親族を保険金受取人とするのは認められていません。保険金受取人になれるのは配偶者の他には2親等内の血族とされているからです。 

2親等内の血族は被保険者の兄弟姉妹までをいい、そこから先の親族は含まれません。それゆえに甥姪、いとこを保険金受取人に指定することができないのです。 

ただし、他に相続人がいない時には例外として認められる可能性はあります。生命保険の受取人の制限は法律で決められているものではありません。保険会社がモラルリスク防止の観点から独自に決めている制限にすぎないのです。 

民法の相続に関する規定によれば被相続人の兄弟姉妹がいない時にはその子ども(甥姪)が被相続人の財産を相続するとされています。代襲相続の規定です。
 

生命保険の保険金受取人についても同様に考えることができます。他に相続人がいない場合、保険会社の判断によっては他人とされる甥姪、いとこへの保険金が支払われる可能性があるのです。

このようなケースについては保険会社に相談することをおすすめします。  

仲の良い友人を指定することはできるのか

仲の良い友人を保険金受取人に指定することはできません。


 既述の通りモラルハザードによる不正受給を防ぐため生命保険の保険金受取人になれる人の範囲は決められています。すなわち、配偶者および2親等内の血族です。

仲のよい友人はこの範囲に入らない他人とみなされ、保険金受取人に指定できないのです 

同性パートナーを受取人にできる?

同性パートナーを保険金受取人に指定できるか否かは保険会社によって異なります。


近年LGBTに対する理解が広がり、同性パートナー保険金受取人として認める保険会社も増えてきました。しかし、すべての保険会社が同じ対応をしているわけではありません。 


日本の法律では同性婚は認められておらず、他人同士とみなされます。


自治体によっては同性婚のカップルに法律上の婚姻と同程度の権利を認めるパートナーシップ証明を発行しているところもあります。しかしまだ発行している自治体は少なく、仮にパートナーシップ証明をもっていても全国どこでも効力が認められるものではないのです。 


保険金受取人の指定についてもこれに準じた扱いがされているといってよいでしょう。ただし冒頭で解説した通り保険会社の対応は分かれています。 


そこでまずは保険会社に相談するところから始めるのをおすすめします。そのうえで認められるのであれば保険会社の指示にしたがうようにしてください。


保険のプロに相談してみたいという場合は無料保険相談に連絡するといいでしょう。今ならスマホからかんたんにできる無料オンライン保険相談がおすすめです。

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生命保険受取人がおらず、どうしても第三者受取にしたい場合は?



保険金受取人となる法定相続人以外の他人に保険金を渡すことは可能です。 


一つには企業福利厚生の目的で従業員に保険金に支払う方法がそれにあたります。 


もう一つは生命保険信託制度を利用する方法。信託という特殊な財産管理の仕組みを使い、他人を保険金受取人にするのです。


通常受取人のいない生命保険の保険金は国庫に収納されます。それを避けるため他人を受取人として指定できないだろうか、というのがここでの問題です。それの解決策が紹介した2つの方法になります。 

法人契約を結ぶ

契約者および保険金受取人を法人とする契約をむすぶことができます。他人である役員や従業員を被保険者として法人から保険金を渡す、といった形をとるのです。
 


法人は個人と異なり、法定相続人に関する規定とは無縁の存在となります。そのためこの方式ならば、被保険者である役員や従業員の法律上の立場に関係なく保険金を渡すことができるのです。 


さらに法人を保険金受取人とすることで、代表がなくなったことにより取引先から急な資金や負債の回収を迫られた時の対応や事業承継などの手続きを円滑に行なうことができます。 


また従業員を被保険者とすることで、もしものときの弔慰金や遺族への保障金の準備といった福利厚生資金にあてることができるメリットもあるのです

生命保険信託制度を利用する

生命保険信託制度の利用によって他人に保険金を渡す方法があります。 


信託制度とは財産をもつ人(委託者)が信頼できる者(受託者)に財産を託して特定の個人(受益者)の生活を守らせる仕組み。保険金を信託銀行に受け取らせ受益者のために管理運用させるというのが生命保険信託制度となります。 


委託者となる保険契約者は信託銀行との間で事前に保険金の活用方法について契約をむすびます。信託銀行は契約内容に沿って受益者のために保険金を管理するのです。  


受益者には他人を指定することができるので、この方法であれば保険金受取人の法律上の身分に関係なく保険金が支払われます。


子供がおらず他人に保険金を渡そうと考えている人にとってはメリットがある仕組みです。 

生命保険の契約者・受取人は誰にすると一番税金がかからない?シミュレーションで解説!



最初に答えをいってしまうと、同じ契約者と受取人であれば一番税金がかかりません。 


税金の額は誰が契約者や受取人なのかによって違います。また契約の形態によってかけられる税金の種類も異なり、それに応じた額を支払うようになります。 そこで契約形態に応じた税金種類を調べれば一番税金が低くなるケースがわかるのです。 


生命保険にかかる税金は相続税、所得税、贈与税のうちどれかで、契約形態の違いに応じて次のように決まっています。 

  1. 契約者と被保険者が同じとき        : 相続税 
  2. 契約者と保険金受取人が同じとき      : 所得税 
  3. 契約者、被保険者、保険金受取人が違うとき : 贈与税
このなかでいうと1の条件のときに一番税額が低くなるのです。
以下、シミュレーションでその理由を解説していきます。

実際に自分のケースはどうなるのか、具体的に知りたい場合は無料保険相談に確認してみましょう。今ならスマホで無料オンライン保険相談すると保険のプロに相談できます。

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契約者が被保険者の場合

契約者と被保険者同じときの保険金受取人は基本的に法定相続人となり、この場合には相続税がかかってきます。


法定相続人が保険金受取人のとき、法定相続人の人数に500万円を乗じた金額が保険金から控除されます。たとえば法定相続人が被保険者の配偶者と子どもが2人の3人ならば控除額は、 


500万円×3人=1,500万円 

です。


保険金を2,000万円とすると課税対象となるのは 


2,000万円-1,500万円=500万円
 


しかし、この他に相続税には法定相続人の人数に600万円を乗じた額と3,000万円とを足した額が基礎控除として認められています。 


ここでの例のように法定相続人が3人のときには
 


3,000万円+(3人×600万円)=4,800万円
 


が基礎控除額となり、課税対象となる保険金を加えた相続財産がこの金額以下であれば相続税はかかりません。
 


相続財産には被相続人死亡後の家族の生活維持という役割が期待されています。そのため相続税にはこの他にも配偶者控除、未成年者控除といった控除がいくつか認められており、税額の低減が図られているのです。 

契約者と保険金受取人が同じ場合

契約者保険金受取人一緒なら保険金には所得税がかかります。


保険金は保険料を払う契約者への一時所得だからです。 


保険金が2,000万円、保険料が200万円の例で考えてみましょう。この例では課税対象となる一時所得は次のように計算されます。 


2,000万円-200万円-50万円(特別控除額)=1,750万円
 


この金額に1/2を乗じます。 


1,750万円×1/2=875万円 


こうしてえられた額が所得税の課税対象となります。 

契約者と被保険者と保険金受取人が別々の場合

契約者被保険者保険金受取人別々の場合、保険金には贈与税がかかります。


このケースでは保険金受取人は保険料を払っていません。それゆえに受け取った保険金は贈与とみなされるのです。
贈与税には年間110万円基礎控除が認められています。その他に控除はありません。
 


そこで受け取る保険金を2,000万円として課税の対象額を計算すると次の金額となります。
 

2,000万円-110万円=1,890万円
 


相続税、所得税と比べると課税対象となる金額が一番大きくなるのがわかります。

まとめ:生命保険の受取人は他人でも指定できる場合がある!


生命保険の受取人を他人にできるのか、について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
 


今回のこの記事のポイントは、

  1.  生命保険の保険金の受取人には基本的に制限がある
  2. 事実婚、LGBTの場合でも保険金の受取人になれる可能性はある 
  3. 法人契約や生命保険信託制度の利用により、法定相続人以外でも保険金受取人にできる
  4. 契約の形態によって課税される税金と課税額が異なる 
です。 

保険金受取人の範囲を限定している背景にはモラルリスクへの警戒があります。しかし、価値観の多様化によって家族の形態が変化してきた現在では、保険契約についてもそれに応じた対応がとられてきています。 

保険金受取人範囲の緩和もその流れのなかで現れてきました。しかしすべての保険会社が対応しているわけではありません。

保険金受取人の指定については保険会社への事前相談が必要でしょう。  

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