今秋に来日した指揮者クラウス・マケラの来日ツアーの模様が来年1月8日(月)までオンライン配信されている。クラウス・マケラは、フィンランド出身の指揮者。20代でオスロ・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者に指名された人物で、今年の秋に待望の来日を果たした。配信されるのは、辻井伸行がショスタコーヴィチのピアノ協奏曲を演奏したAプログラム。年末年始に自宅でじっくりと楽しめる内容になっている。≪オンライン有料配信≫クラウス・マケラ指揮オスロ・フィルハーモニー管弦楽団辻井伸行(ピアノ)(C)Rikmaru Hotta■チケット情報(&afid=P66)2024年1月8日(月)23:59 まで【演奏曲目・収録日】◆2023年10月20日(金)アクトシティ浜松 大ホールショスタコーヴィチ:祝典序曲ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第2番[ピアノ:辻井伸行]カプースチン:8つの演奏会用エチュードより プレリュード[アンコール演奏/ピアノ:辻井伸行]R.シュトラウス:交響詩《英雄の生涯》J.シュトラウス2世: 歌劇《騎士パズマン》より チャルダッシュ[アンコール演奏]◆2023年10月23日(月)サントリーホールショスタコーヴィチ:祝典序曲ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第2番[ピアノ:辻井伸行]カプースチン:8つの演奏会用エチュードより プレリュード[アンコール演奏/ピアノ:辻井伸行]グリーグ:抒情小曲集 第5集より 小人の行進[アンコール演奏/ピアノ:辻井伸行]R.シュトラウス:交響詩《英雄の生涯》J.シュトラウス2世: 歌劇《騎士パズマン》より チャルダッシュ[アンコール演奏]◆10月26日(木)熊本県立劇場コンサートホールショスタコーヴィチ:祝典序曲ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第2番[ピアノ:辻井伸行]リスト:ラ・カンパネラ[アンコール演奏/ピアノ:辻井伸行]R.シュトラウス:交響詩《英雄の生涯》J.シュトラウス2世: 歌劇《騎士パズマン》より チャルダッシュ[アンコール演奏]
2023年12月29日クラウス・マケラは魔法をかける。オーケストラが嬉々としてクリアに鳴り響く。音の鳴りが尋常ではない。あらゆる音がひらかれている。輝かしく精彩を放ち、すみずみまで細胞が目覚めるように、生き生きと湧き立ってくる。酵素が効いたみたいに。誇り高きパリ管の自由な面々が、マケラとの音楽づくりを生き生きと楽しみ、一心に音を出している。なんとも心地よさそうだ。マケラが抽き出す息づかいが、終始伸びやかで自然だからだろう。しなやかに明敏な指揮で、細かな工夫も克明に凝らすが、決して全体の呼吸を傷つけることなく、全曲を通じての大きな流れをエレガントに保っていく。だから、オーケストラの最上の音が優美に出てくる。適切な緊張を湛え、しかし余計な負荷はないから、あらゆる響きが汚れたり濁ったりせず、流麗に息づく。自分たちが美しい時間を創り出している、という誇りがオーケストラの面々に自ずと充ち満ちている。高精度のレンズで率直に作品をみるように、マケラは明瞭な像を鋭敏に描き出す。明けていく《海》から光彩と歓喜に溢れ、明快な響きが満ちてくる。とくに《ボレロ》が精妙で、胸のすく快演だった。管の名手のソロも優美でそれぞれに巧いだけでなく、素晴らしい節度をもって全体に奉仕するのが絶妙だ。弦の響きも輝かしく満ちて、ピチカートでリズムを刻むときも音を出す喜びに弾けている。《春の祭典》は鮮烈な生命を敏捷に躍動させ、光の舞踊と化す。しかし、それはまだ若く眩い焔なのである。いま26歳のスターは、名門の新たな希望だ。初共演が2019年で、音楽監督として2年目のシーズンをこの9月で幕開けしたばかり。今回の日本公演は言ってみれば、待ち焦がれたハネムーンのようなものだろう。つき合いはじめの季節だからこそのわくわくやドキドキ、新鮮な期待や予感がまざまざと伝わってきた。相思相愛の関係はいつだって熱く旬なのかもしれないが、特別ないまは、やはりいましかない。いま生で体験するほかない。日本を旅してコンサートを重ねるさなかにも、彼らの蜜月はみるみる幸福度を高めていくだろう。そして、クラウス・マケラが魔法をかけるのは奏者だけではなく、その場に立ち会う聴き手のまっさらな心すべてなのである。(青澤隆明(音楽評論))
2022年10月17日クラウス・マケラが指揮を務めるパリ管弦楽団が10月に来日する。すでに今シーズンが開幕しており、先ごろオープニングを飾る公演が開催された。オープニング・コンサートは、現地9月8日にフランス・パリのフィルハーモニー・ド・パリ、ピエール・ブーレーズ・ホールで行われた。プログラムは、2曲の世界初演作を含む冒険的な構成。マケラと同朋フィンランドを代表する現代作曲家カイヤ・サーリアホの2005年作「小惑星4179:トータティス」で幕を開け、リヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストゥラはかく語りき」、ジミー・ロペス・ベリードの新作「アイノ」、パスカル・デュサパンの新作「A Linea」、そして、スクリャービンの「法悦の詩」で締めくくられた。このオープニング・コンサートの模様は現在、medici.tv JAPANにて、特別に無料視聴が可能。この公演だけでなく、ベルクとマーラーに臨んだ2021年のコンサートや、2020年にロックダウン以降初めて再開された本拠地パリでの貴重なコンサートなども来日記念特集として無料で公開されている。待望の来日公演は、10月15日(土)に東京芸術劇場コンサートホールで幕を開け、東京、名古屋、大阪、岡山にて全6公演を予定している。セキスイハイム presentsクラウス・マケラ指揮 パリ管弦楽団日本ツアー10月15日(土)16:00開演東京芸術劇場コンサートホール<A>10月17日(月)19:00開演サントリーホール<A>10月18日(火)19:00開演サントリーホール<B>10月20日(木)18:45開演愛知県芸術劇場 コンサートホール<B>10月21日(金)19:00開演岡山シンフォニーホール<B>10月23日(日)14:00開演フェスティバルホール<A>◎Aプログラムドビュッシー:交響詩《海》ラヴェル:ボレロストラヴィンスキー:春の祭典◎Bプログラムドビュッシー:交響詩《海》ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調 [ピアノ:アリス=紗良・オット]ストラヴィンスキー:火の鳥 (全曲) JAPANクラウス・マケラ指揮 パリ管弦楽団来日記念特集■チケット情報
2022年09月16日昨年まで4年間にわたって人気を博してきた“シンフォニック・ジャズ”のコンサート「N響JAZZ at 芸劇」が、今年は装いも新たに「NEO-SYMPHONIC JAZZ at 芸劇」として登場する。クラシックとジャズを融合させた“シンフォニック・ジャズ”の定番曲、ガーシュウィンの『ラプソディ・イン・ブルー』が初演されてから95年。その後も様々なシンフォニック・ジャズが作られてはきたが、コンサートで紹介される機会は非常に少ない。そこで「ガーシュウィンやバーンスタイン以降の優れた作品を採り上げ、さらに新作も発表するコンサート」として企画されたのが「NEO-SYMPHONIC JAZZ at 芸劇」だ。コンサート全体の構成を考えプロデュースするのは、ニューヨークを拠点にワールドワイドに活躍するジャズ作・編曲家の挾間美帆。ジャズ界で最も権威のある米・ダウンビート誌が特集した"未来を担う25人のジャズアーティスト"において、アジア人で唯一選出されたジャズ界の逸材だ。タクトを握るのはアメリカのメジャー、シンシナティ交響楽団でアソシエイト・コンダクターを務める原田慶太楼。近年、日本でも多くのオーケストラに客演、進境著しい活躍をみせている。今回の公演では、第一部でシンフォニック・ジャズの偉大な先達ガーシュウィンとバーンスタインの作品、さらにそのふたり以降の重要人物クラウス・オガーマンとヴィンス・メンドーサの作品を採り上げる。そしてこのコンサートに華を添えるのが、昨年ECMからアルバムをリリースしたイスラエル出身でニューヨーク在住の奇才ジャズ・ピアニスト、シャイ・マエストロ。コンサートの第二部は彼がフィーチャーされ、自作曲(挾間美帆の編曲によるオーケストラ版)と、東京芸術劇場が委嘱した挾間美帆の新作ピアノ協奏曲でもソリストを務める(世界初演)。アメリカを拠点に活躍する3人のアーティスト(3人とも30代前半!)が奏でる、新たなるシンフォニック・ジャズ「NEO-SYMPHONIC JAZZ」に期待したい。◆公演概要8月30日(金)東京芸術劇場コンサートホールNEO-SYMPHONIC JAZZ at 芸劇●挾間 美帆(構成・作編曲)Miho Hazama●シャイ・マエストロ(ピアノ)Shai Maestro, Piano(C)Gabriel Baharlia昨年、マンフレート・アイヒャーのプロデュースによるECMからの第一弾アルバム『ドリーム・シーフ』をリリースしたシャイ・マエストロ(1987年イスラエル生まれ)は、同世代で最も才能があるジャズ・ピアニストである。5歳でクラシック・ピアノを始め、8歳の時にオスカー・ピーターソンを聴いてジャズに開眼、テルマ・イェリン国立芸術高等学校でジャズとクラシックを学び、その後ボストンのバークリー音楽大学へ入学した。2006年、19歳で世界的なベース奏者アヴィシャイ・コーエンのトリオに抜擢され、ブルーノートへの2作品を含む4作品のアルバム録音に参加。2010年に自身のユニットを結成し、2011年春、トリオのデビュー・アルバム「シャイ・マエストロ・トリオ」をフランスのLaborieからリリースした。また並行してテオ・ブレックマンとのコラボレーション、マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット等でも才能を発揮してきた。現代ミュージック・シーンでひときわ輝きを放つイスラエル・ジャズの中心に立つひとりである。現在は拠点とするNYで業界やメディアから絶大な評価を受けながら、ジャズ・クラブや音楽ホールで著名ジャズ・アーティストとの共演を行う他、クラシック音楽のリサイタルも開くなど積極的な音楽活動を展開している。
2019年08月26日ニューヨークを拠点に活躍するジャズ作曲家・挾間美帆。権威のある米国のジャズ誌『ダウンビート』の「未来を担う25人」に、アジア人で唯一選ばれた注目のアーティストだ。この夏、新たに始まる「ネオ・シンフォニック・ジャズ at 芸劇」をプロデュースする。【チケットの詳細はこちら】シンフォニック・ジャズとは、ガーシュウィン《ラプソディ・イン・ブルー》(1924年)を発端とする、クラシック音楽のオーケストラ編成によるジャズのこと。「とにかくオーケストラが好きで、エレクトーンでオケの曲ばかり弾いているような子供だったので、今でも頭の中で最初に鳴るのはオケの音なんです」大学まではクラシックの作曲を学んでいた。「音楽のジャンル分け自体がもはやナンセンス」と、クラシックとジャズを分けて考えることはないが、ジャズの特徴に「即興演奏」があることはポイントとして挙げる。「私も作曲科の学生時代、ジャズは敷居が高いというか、音符が書かれていない音楽への恐怖心がありました。実際には即興は努力とトレーニングのたまものなのですが、当時は、天才たちが、降って来たものをそのまま演奏していると思っていたんですね」だからクラシック奏者のための作品では、基本的に即興を用いないし、今回も、通常のクラシック・オーケストラ編成で演奏できる曲だけを集めた。ガーシュウィン、バーンスタインから、シンフォニック・ジャズの「中興の祖」的な重要作曲家クラウス・オガーマン(1930~2016)とヴィンス・メンドーサ(1961~)。そして挾間自身の新作《ピアノ協奏曲第1番》の世界初演。「初演から90年以上。でもいまだに《ラプソディ・イン・ブルー》ばかりが演奏されて、シンフォニック・ジャズの発展はストップしている。『その次』として残せるような、スタンダードとして末長く楽しんでもらえる作品を作りたい」と意気込む。独奏者にはイスラエル出身の世界No.1ジャズ・ピアニスト、シャイ・マエストロを迎え、ピアノのカデンツァ部分は彼の即興に委ねる。「ゆくゆくはクラシックのピアニストでも弾けるように楽譜を書きますけれども、今回はジャズ・ピアニストとクラシック・オーケストラのバランスをうまくとって作曲したいと思っています」クラウス・オガーマンも彼女の「推し」。この取材の数日後にあった関連レクチャーでは、オガーマンの紹介に多くの時間を割いていた。アントニオ・カルロス・ジョビン、ビル・エヴァンスらとの仕事で知られる名アレンジャーであり、クラシカルな現代作品も手がけた作曲家。挾間いわく「オガーマン、マジ良い!」ジャズやクラシックに限らず、あらゆる音楽ファンに入り口のあるコンサートだと語る「ネオ・シンフォニック・ジャズ at 芸劇」は、8月30日(金)、東京芸術劇場で。原田慶太楼指揮・東京フィルのクールなサウンドで、シンフォニック・ジャズの歴史を浴びる一夜。取材・文:宮本明
2019年06月21日コトブキヤが展開するフィギュアシリーズ「ARTFX J」にて、2014年4月~6月に放送されたTVアニメ『血界戦線』に登場する「クラウス・V・ラインヘルツ」が立体化され、2016年5月に発売されることが決定した。現在「コトブキヤオンラインショップ」にて予約受付中で、価格は5,940円(税込)。クラウス・V・ラインヘルツは、世界の均衡を保つために暗躍する秘密結社ライブラのリーダー。十字架をかたどったナックルガードを使用し、「滅嶽の血」を武器に転化し破壊、封印する「ブレングリード流血闘術」の使い手。実際のフィギュアでは、特徴的なデザインのタイトルロゴをバックに、強い意志を感じる鋭い眼光や、トレードマークである十字架のナックルガードなど細部まで忠実に再現している。原型製作は服部達也氏。全高は170mmと、飾りやすいサイズで、壁掛けも可能なため、仕事のデスクや、部屋の壁など様々な場面で楽しむことができる。商品価格は5,940円(税込)で、現在「コトブキヤオンラインショップ」にて予約受付中。商品の発売および発送は、2016年5月を予定している。(C)2015 内藤泰弘/集英社・血界戦線製作委員会
2015年12月16日伊勢丹各店は11月6日からフィンランド出身のアーティスト、クラウス・ハーパニエミによるクリスマスキャンペーンをスタートした。「地球が育む、多様ないのち。その豊かさを少しでも守り、受け継いでいきたい」と生物多様性へのまなざしから生まれた同キャンペーンは、今年で5回目を迎える。ハーパニエミが手掛ける神秘的でファンタジックな世界には、熱狂的なファンも多く毎年キャンペーン時に販売されるオリジナルアイテムも好評を博しているという。「自然への感謝」がテーマとなる今年は、ワンダークリスマスの世界をより広く伝えるため「クラウス・ハーパニエミコレクション」(11日まで伊勢丹新宿店催物場)を開催。これまでワンダークリスマスで描かれたキャラクター達の人気投票コーナー、スペシャルサイトで視聴できるアニメーションムービーのメイキングビデオやムービーに使用したジオラマなども展示する。またハーパニエミと人気ブランドがコラボレーションした家具や雑貨、スイーツなど様々なオリジナルアイテムも一同に集めて販売する。京都発のジュエリーブランド「カオル(KAORU)」は、キャラクターをモチーフにしたジュエリーを提案。幅広い女性層に人気のバッグ「ルートート(ROOTOTE)」では、ギフトに対応できるボックス入りエコバッグを含む6種類のバッグがそろう。そしてアイシングクッキーの名店「アンファン」は、キャラクターを描いたアイシングクッキーを販売。メディコムトイの新ブランド「Sync.」では、1人掛けソファからトートバッグやドキュメントケースなどを展開する。
2013年11月08日