最近、病院の待合室であまりにも暇だったので子ども用の絵本を眺めていたら、急に童心に返った気持ちになりました。さまざまな絵本がありますが、皆さんの心に残っている絵本は何でしょうか?"衝撃的な作品"をテーマにまとめてみました。調査期間:2011/1/27~2011/1/31アンケート対象:COBS ONLINE会員有効回答数 702件(ウェブログイン式)まずは、「一番好きな絵本は?」をアンケート。皆さんいろんな思い入れがあるようで票が割れましたが、特に人気が高かったのは次の3作でした。1位『ぐりとぐら』シリーズ(19.4%)2位『はらぺこあおむし』(6.6%)3位『ノンタン』シリーズ(5.1%)説明不要!おなじみの3作ですね。さて次に、「衝撃的な印象を受けた作品」をテーマに少数派の絵本を聞いてみました。あなたが知っている絵本はいくつあるでしょうか?■ちょっと切ない衝撃編『きえたこいぬ』著:マルシャーク/世界文化社「子犬が消えた話だけど、結局子犬がどこに行ったか分からないまま」(29歳/女性)『はじめてのおつかい』作:筒井頼子、絵:林明子/福音館書店「頑張っておつかいに行こうとしているのに、途中で主人公の女の子が転んでしまう場面があり、その絵が本当に痛々しかった」(26歳/女性)『かわいそうなぞう』作:土家由岐雄、絵:武部本一郎、他/金の星社「戦時中に動物園でゾウたちが処分される話。戦争という出来事を初めて知ったのがこの本だったので、忘れられないです」(24歳/女性)切ない気持ちや、やるせない気持ち。感情にはいろいろなひだがあることを初めてしったきっかけが絵本だった、という人が多かったです。子どものころは悲しみや恐怖がとても大きく感じられますよね。■不思議な言葉・表現に衝撃『うろんな客』著:エドワード ゴーリー/河出書房新社「変な生き物がいきなりやってくる話。うろんという言葉の響きとキャラクターの不可思議な絵が夢に出て来ました」(24歳/女性)『ちびくろ・さんぼ』著:ヘレン・バンナーマン、他/瑞雲舎「トラがぐるぐるまわってバターになるシーンで、本気でそうなるものだと信じていた」(27歳/男性)『めっきらもっきらどおんどん』著:長谷川 摂子 、イラスト:ふりや なな/福音館書店「主人公がおばけと一緒に遊ぶ話で、その妖怪がちょっと怖くて面白かった。あと絵がミステリアスで、読む度に夜中に一人でトイレに行くような恐怖感と不思議感があった」(24歳/女性)韻や繰り返し、リズム感など言葉が面白い絵本には、つい何度も読みたくなる魔力が潜んでいそうです。■読んでみたくなる隠れた衝撃絵本5選最後に、選者が私で恐縮ですが、ぜひとも読んでみたい衝撃的な絵本を5つ紹介します。『こぶたがずんずん』作:渡辺 一枝、絵:長 新太/あすなろ書房「ピンク色の豚がいろいろな場所をずんずんずんずん走っていいくだけで、ぜんぜん言いたいことがわからず、いろんな意味で衝撃的な絵本だった」(27歳/女性)『じごくのそうべえ』著:田島 征彦/童心社「主人公が地獄を冒険する話。とにかくふんどし姿の男がたくさん描かれていることが衝撃だった」(30歳/女性)『おしいれのぼうけん』著:古田 足日、絵:田畑 精一/童心社「男の子がいたずらをして、罰として入れられた押し入れがどこかにつながっていて冒険するというお話。おしいれに入れば冒険ができるかも?と幼心に思った」(30歳/女性)『もじゃもじゃペーター』著:ハインリッヒ・ホフマン、訳:ささき たづこ/ほるぷ出版「爪も髪も伸び放題の表紙からして衝撃的で、内容が過激な教訓話でまた衝撃だった」(29歳/男性)『ぼくはおこった』著:ハーウィン オラム、訳:きたむら さとし/評論社「とにかくすごいインパクト!母親に怒られただけなのに、『ぼく』は怒って、怒って、怒って、最後にはついに地球が……!という衝撃的な内容です」(28歳/女性)衝撃的な絵本は、まず題名からも興味を引かれますね!大人になってからは何も疑問に感じないことが、子どものころはいちいち衝撃だったり、小さなことが気になってしょうがなかったりするようです。また、大人では引っかかる内容も、子どもなら無邪気に楽しめてしまいます。絵本を読む時間は、全く知らなかった世界がいきなり飛び込んでくる刺激的な瞬間だったのかもしれません。童心に帰って、名作絵本に浸る時間を持ってみるのはいかが?(玉井しようこ/プレスラボ)【関連リンク】【ランキング男性編】子どものころに読んだ絵本ランキング【コラム】携帯絵本って子どものため?【コラム】大人になった今こそ読みたい、4カ国の「心にしみる絵本」
2011年02月18日