こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。大相撲無観客春場所縁あって私は 学生時代、大相撲の出羽海部屋と出羽海親方のご邸宅に 居候(いそうろう)をしていた年がありました。この縁については、またいつか…。局アナになってからも、この体験を買われ、大相撲担当アナを務めました。そんな相撲ファンですから、前代未聞の無観客となった大阪場所も テレビ桟敷でしっかり観戦を致しました。荒れる春場所といわれ、初日から満員御礼の垂幕(たれまく)が下がり、大歓声に湧く大阪場所ですが、今場所は人っ子1人いない無観客場所です。館内は し~んと静まり返り、呼び出しと行司の声だけがハッキリ聴こえます。土俵上の力士が締め込み(回し)を叩く音や ふぅ~っと吐く息も しっかり聴こえます。将豊竜の弓取式の弓のしなる音が びゅんびゅん響きます。静寂の中での春場所。これは好取組でした。優勝にからんでいる碧山と炎鵬との対戦。191センチ193キロの超弩級(ちょうどきゅう)の碧山と 168センチ99キロの小兵の炎鵬が 土俵に上がっただけでその対比に大歓声が響く所ですが、無人の館内は物の音1つ聴こえず、静寂の中でこの勝負は いとも簡単に終わりました。大入り満員の中でこの取組が行われれば、名勝負になったかも…と思ったことでした。お客様の歓声、応援の声が名勝負を生む、と言われていますから…。無観客大相撲春場所、幸い力士にコロナウイルスの感染もなく、各力士は集中力を切らさず立派に15日間の土俵を務めたと思っております。侘しさも感じる場所ではありましたが、千秋楽は白鵬、鶴竜の横綱対決で土俵を盛り上げ、白鵬が44回目の優勝を飾りました。そして人気の関脇朝乃山が 大関を射止めた大阪場所でもありました。懸賞金は4割減、視聴率の下がった無観客場所ではありましたが、相撲ファンにとっては 開催できてよかったと思っております。何といっても大相撲は、日本の『国技』なのですから…。<2020年4月>フリーアナウンサー押阪 忍1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2019年現在、アナウンサー生活61年。日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。
2020年04月15日「めっちゃモテてますよ!なんて、言ってみたいなあ(笑)。実際は全然です。最近は街中で、『あ、御嶽海だ』なんて言われることもありますけど、モテはしないですね。バレンタインもちょっとは期待してたんですけど……、結局チョコは6個だけ。やっぱ俺はモテないんだと、ガックリきましたね」 期待の若手として注目度急上昇中の御嶽海(24・出羽海)だが、陽気な性格とトーク力の高さでも知られている。 「気分転換はカラオケです。よく歌うのは玉置浩二さん。ちょっと古めですけどね。好みの女性は、目がぱっちりしてて鼻筋がすーっと通ってて、そういうはっきりした顔立ちですね」 場所直前、軽快なトークとは裏腹に、ハートはメラメラと燃えている。 「やっぱり気合が入りますよ、三役は。初日から横綱や大関と対戦すると思うんですが、相手も序盤はまだ探り探りくるはず。そこがカギですよね」 一月場所は二つの金星を含む11勝を挙げ、技能賞を獲得。三月場所は昨年の十一月場所以来、2度めの小結として迎える。 「金星はめっちゃ嬉しいですよ。座布団が舞うあの瞬間。テレビでしか見たことなかったのがナマですからね。それに、座布団が飛ぶのは結びの一番だけでしょ。それを2回(日馬富士戦、鶴竜戦)もやれた。なかなかない経験ですよね」 一月場所では、二日目から3日連続で横綱戦、結びの一番に登場した。平幕力士の3日連続の結びは異例であり、協会の期待の大きさの証明ともいえる。 「あれで3連敗してたら、『なんだアイツは』ってなっちゃうからね。でも、白鵬関はそんな簡単に勝たせてくれなかった。3回とも、全部立合いが違いますから。さすが大横綱です」 世代交代が進むなかでも中心的存在。ほかにもホープと期待される正代(25)、遠藤(26)、北勝富士(24)、宇良(24)、大翔丸(25)は、いずれも大学出身。現在42人いる幕内力士のうち大学出身は10人で、モンゴル出身力士(10人)に並ぶ一大勢力となっている。 「やっぱり気になる存在ですよ。学生時代から対戦してきたし、番付では自分のほうが上にいたいという気持ちは強くなりますね。世代交代といわれてますが、当然自分たちも、『次は俺たちの時代だ』という気持ちはあります。『大学出てるくせに……』と周囲から言われないように、話し方や言葉遣いを気をつけるようにはしています」 (週刊FLASH 2017年3月21日号)
2017年03月11日