JR京都駅から東海道本線で5駅。そのJR山崎駅から、10分ほど歩くと現れるのが、日本初のモルトウイスキー蒸溜所「サントリー山崎蒸溜所」だ。1924年の竣工以来、ジャパニーズウイスキーをつくり続けている。タイプの異なる酵母、そして、木桶とステンレスタンクの発酵槽の使い分け、蒸溜時の加熱方法、形状の異なる複数の蒸溜釜を使い分けることなどで、個性豊かな、モルト原酒を生み出す蒸溜所として世界的にも知られている。そして、日本を代表するシングルモルトウイスキー「山崎」がつくられている場所だ。緑豊かな敷地内に足を踏み入れると、森林浴をしているような、すがすがしい気分にさせられる。天王山のふもと、霧が発生しやすい湿潤な気候が、モルトウイスキーの製造に適している。山崎は、桂川、宇治川、木津川の3つの川が合流する場所。ウイスキーの仕込み水として使用するのは、ミネラルバランスがよい軟水。その昔、千利休が茶を点てたことでも知られる名水だ。蒸溜所では、蒸溜設備の見学と、モルトウイスキーがつくられる工程についての知識を深められる、ガイドツアーに無料で参加できる(平日、土・日・祝日の午前中実施。約60分。前日までに要予約)。木桶での発酵工程。温度管理が難しく、手入れも手間がかかるが、保湿性に優れるなど利点も多い。木桶内の乳酸菌や微生物の働きによって、優れたモルト原酒をつくり出す。大小、形状もさまざまな銅製の蒸溜釜(ポットスチル)が並ぶ。これらを使い、加熱方法を変えるなどして、ライトからヘビーなものまで、タイプの異なる原酒をつくりわける。樽に詰めた原酒を熟成させる樽貯蔵庫。オーク樽をメインに、種類、形状、サイズの異なる何万もの樽が、静かに熟成までの時間を過ごす。日本独自のミズナラ樽も使用。ビャクダンやキャラを想わせるオリエンタルな香りが特徴だ。貯蔵庫を巡ると、この地で最初に蒸溜した原酒を詰めた、1924年の樽を見ることもできる。ガイドツアーの最後には、「山崎」の試飲も。手間と時間をかけて育まれた、さまざまな原酒を合わせた琥珀色のしずく。背景を知った後での味わいは格別だ。ウイスキーライブラリーには約7000本もの原酒を展示。テイスティングカウンターでは、モルト原酒の香味の違い、経年によるモルト原酒の香味の比較なども体験できる(有料)。併設のショップでは、限定のウイスキーや貯蔵に使用した樽材を再利用したオリジナルグッズなどを手に入れられる。山崎蒸溜所ならではの日本のウイスキーづくりの歴史やこだわりに触れられ、さらには、味わうこともできる蒸溜所見学ツアー。京都や大阪など、関西方面への旅の計画に加えてみては。お問い合わせ:サントリー山崎蒸溜所 tel.075-962-1423大阪府三島郡島本町山崎5-2-1【工場見学】開館時間:10:00~16:45(最終入館16:00)休館日:年末年始・工場休業日(臨時休業あり)※要予約。 公式サイト 取材/はまだふくこ
2011年12月08日変わりダネのコーラシリーズが話題を集める今日このごろ。先月末に発売された「グリーンコーラ」や「ペプシバオバブ」もその一つですね。皆さんはもう飲まれましたか?筆者はこれまでさまざまなコーラを試飲してきましたが、うっかりしたことにこれらを飲み比べることを忘れていました。ほかのサイトは発売日にしっかりと飲み比べていてえらいなあと思うのですが、あくまでもマイペースなコブス横丁も一歩出遅れつつも、今あらためてこれらを飲み比べてみることにしました。■ペプシバオバブ販売元:サントリーフーズ原材料:果糖ぶどう糖液糖、酸味料、香料、カラメル色素、保存料(安息香酸Na)、カフェインパッケージには「アフリカの大地にそびえるバオバブの木をモチーフにした開放感あふれるさわやかなコーラ!」とあります。これまで「きゅうり味」、「しそ味」、「あずき味」など変わりダネコーラを出し続けてきたペプシですが、今度ばかりは味の想像がつきません。液体が黄金色なのも従来のコーラとは違うところですね。<味の特徴>・酸味がある(炭酸も強い)・甘みがある(が、しつこくはない)・バジル(?)のような、独特の香味を感じる<感想>エキゾチックな風味に好き嫌いは分かれるかもしれませんが、そんなに嫌みさはなく、思ったよりもさっぱりしていて飲みやすいと思いました。見た目はジンジャーエールなのに、味はコーラというミスマッチもちょっとおもしろいですね。■グリーンコーラ販売元:アサヒ飲料原材料:砂糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、レモン果汁、モルトエキス、香料パッケージには「力強い刺激と爽快感。果実など植物本来の原料でつくった大人の素材派コーラ」とあります。また、なぜかローマ字で「OTONA TANSAN」とも。なんでローマ字なんでしょうか。ちなみに原材料で目を引く「モルトエキス」は、大麦の麦芽から抽出されるシロップのこと。お菓子やパン作りなどにも使われることがあるようですね。<味の特徴>・ズッシリとした甘み(濃い印象)・やや辛い(バオバブに比べて)・奥の方でかすかにレモンの風味<感想>大人のコーラをうたっているゆえんは、このズッシリ感ですね。さっきのバオバブが昼間に飲みたいとしたら、グリーンコーラはまちがいなく夜中ですね。では、これらのコーラをミックスさせるとどんな味になるのでしょうか。オーソドックスなコカ・コーラを交えて、三つどもえで相性を検証しました。■バオバブ×グリーンコーラ判定:△感想:双方の特徴がかき消されてしまったような印象を受けました。かすかにバオバブの風味が後ろの方からやってくる感じはあります。グリーンコーラの特徴でもあるレモン風味は、残念ながらよく分からなくなってしまいました。■バオバブ×コカ・コーラ判定:△感想:これも先ほどと同様、バオバブが薄れた形で後方からやってきます。競馬で言うと、ものすごい追い込み馬だが、切れる末脚を持ってないタイプと言えばお分かりいただけるでしょうか(分かりにくいでしょうか)。ただ、それぞれがやはりコーラなので、相応にコーラの風味は保たれていて、コーラであるということだけは間違いがありませんし、むしろ、うどんやそばにほんのちょっとだけ七味唐辛子を加えた(?)ぐらいの微細な変化とでも言うべきなのでしょうか(さらに分かりにくくなってしまいました)。■コーラ×グリーンコーラ判定:○感想:違和感がないですね。グリーンコーラとコカ・コーラの味は似ているところがあるのかもしれません。混ざってもお互いを殺しあわないというか。ちなみに、これまでの結果からある一つの結論を導き出すとすれば、「バオバブを混ぜると、バオバブになってしまう」ということ。最後にバオバブ、グリーンコーラ、コカ・コーラをすべて混ぜ合わせたところ、やはり結果は予想通り。「バオバブがどこかにいる」ことだけは証明されました。バオバブ、おそるべし。抑えきれない個性があふれ出ていますね。(根岸達朗/プレスラボ)【関連リンク】ゼロカロリーってほんとにゼロなの?コカ・コーラさんに聞いた【男性編】ドリンクバーでついいっぱい飲んでしまう飲み物ランキング【男性編】心に響いた好きなCMランキング
2010年06月11日