アキコアオキ(AKIKOAOKI)が2020年春夏コレクションを8月30日、プレゼンテーション形式にて発表した。ギリシャ語で「ひとつ」を意味する「monos」をタイトルとしたコレクションのテーマは、“ユニフォームと⺠族衣装”。
2019年09月09日エズミ(EZUMi)の2020年春夏コレクションが、2019年9月3日(火)に発表された。タイトルは「Untitled:0339」。サンティアゴ・カラトラバの建築から着想デザイナー・江角泰俊がJALの新制服を手掛けたことでも話題を集めているエズミ(EZUMi)が、2年ぶりにファッションショーを開催。今シーズン、インスピレーションの源となったのは、サンティアゴ・カラトラバが手掛ける建築や彫刻作品だ。彼は人体構造、骨、鳥の翼など自然界の理にかなった構造形状から発想した建築作品でその名を馳せるスペインの建築家・構造家である。ベルトやドローコードを多用デザイナーの江角は、サンティアゴ・カラトラバの建築や彫刻作品における構造表現や、力のつり合いからインスパイアされた構造やディテールを、コレクションピースに落とし込んだ。具体的にはベルトやドローコードなど布をつる力を持つディテールを洋服に取り入れることで、独自のシルエットを生み出している。たとえば、コントラストを効かせたバイカラーのブラウスにはドローコードを組み込むことで、ウエストとスリーブをぐっと絞った。江角が得意とする美しいプリーツを取り入れたワンピースも、胸元にベルトをぐるりと巻き付けることで新鮮な表情を加えている。グラフィカルなチェック柄また、サンティアゴ・カラトラバの作品が持つ形態の反復による強いビジュアルは、グラフィカルなチェック柄で表現。3種類のチェックを組み合わせ、トレンチコートやドレープスカートなど多彩なアイテムに取り入れることで、コレクションをリズミカルに仕上げている。チェック柄を構成する鮮やかなカラーは、アートディレクターの多田明日香が手掛ける、人間の骨格を押し花で表現したアート作品にもインスパイアされたもの。マジェンダ、イエロー、グリーンなど豊かな色彩を織り交ぜている。
2019年09月06日アキコアオキ(AKIKOAOKI)の2020年春夏コレクションが、2019年8月30日(金)に発表された。現代のユニフォーム×東洋の民族衣装今シーズン、デザイナーの青木明子が取り組んだのは、以前から服作りのベースとしていた“ユニフォーム”に、東洋の民族衣装の要素を加えるというアプローチ。現代社会を生きる人々ならば誰でもそのシルエットが思い浮かぶテーラードジャケットやYシャツといった“ユニフォーム”を、それとはかけ離れた存在である東洋の民族衣装と掛け合わせることにより再構築した。一枚の布から生み出されるシルエットを意識コレクションのベースとなったのは、グレンチェックのテーラードジャケットや、ピンストライプのシャツなどマスキュリンな“ユニフォーム”たち。そこに、東洋の民族衣装から着想を得て、一枚の正方形の布から生み出されるドレープやボリューム感を意識したディテールを落とし込み、フェミニンなピースに仕上げている。例えばブラックのシャツは、歩くたびに空気を含み、裾が美しく揺れ動くドレスに姿を変えている。グレンチェックのテーラードジャケットも、ボリューミーなドレープを取り入れたオールインワンに再構築された。青木が今まで意識してきた西洋の構築的な服作りから脱却し、一枚の布を身体に巻き付けて服を創り出すような東洋的なアプローチを試みたという。男性的な“ユニフォーム”にフェミニティをプラスまた、下半身に布をたっぷりと使いつつも、胸元やサイド、バックスタイルを大きく開けて肌を露出させることで、フェミニティをプラス。ウエストにリボンやテープを結んだり、コルセット風のベルトを配したりと、青木が得意とするディテールを取り入れることで、男性的な“ユニフォーム”を女性的なシルエットへと昇華する手法も見て取れた。フューチャーリスティックな演出披露の舞台となったのは、宇宙を意識したフューチャーリスティックな空間。強いライトが差し込む真っ白なフロアに、鏡面を配した柱状のモニュメントが立ち並んでいた。またRMK(アールエムケー)とのコラボレーションによるメイクアップも、ブルーのアイシャドウやホワイトのアイラインを駆使した未来的な仕上がり。フューチャーリスティックな演出で、民族衣装をコンセプトとしたコレクションピースを引き立たせた。
2019年09月02日おとな向け週末映画ガイド今週オススメしたい映画は、この4作品。ぴあ編集部 坂口英明19/8/30(金)イラストレーション:高松啓二今週末に公開の作品は14本。全国で拡大上映される『引っ越し大名!』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説』と、ミニシアターなどで上映の11本です。その中から、おとなの映画ファンにオススメしたい作品をご紹介します。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド 』ぴあ(アプリ版)の名物企画「水先案内」で、エンタメ目利きのプロ、過去最多の11人が推している映画。鬼才クエンティン・タランティーノの新作です。皆さん絶賛の理由は3つ。まず、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピッドという超ビッグな俳優の初共演。ディカプリオはやや人気にかげりのあるTVのアクションスター、ブラピは彼と仲のいいスタントマンという役どころ。つぎに、1969年8月のハリウッド、という時代と場所の面白さ。スティーブ・マックイーンやブルース・リーなどの当時のスター、映画スタジオ、映画館、街の風景の細かいところまで再現していて、これが映画ファンにとっては、たまりません。そして、シャロン・テート事件の描かれ方。私もこの結末には驚きました。これら全てを、映画オタクのタランティーノがいかに凝って作り上げたか、が最大の魅力です。上映時間が2時間41分と相変わらず長いのですが、あれもこれも好き放題入れたせいで。逆にそれが高評価の理由にもなっています。『やっぱり契約破棄していいですか!?』やっぱりイギリスはブラック・ユーモアが冴える国です。ノルマに追われる殺し屋なんて、かつて「どうも雑用が多くて、いけねえ」とつぶやいた、われらが宍戸錠さん以来のおかしさです。現代のロンドン。この映画に登場する殺し屋は、英国暗殺組合のベテラン会員なのですが、課せられたノルマの達成が困難になってきた今日このごろ。未達だと「卒業」せざるをえません。そこで考えついたのが、自殺の名所に行き、自殺志願者に声をかけ、その手伝いとして殺人契約を結び、目標を達成しようというアイデア。夜のチェルシー橋で、身投げをしようとする若者を見つけ、やっと契約にこぎつけます。若者は小説家志望だが人生に絶望、実に7回も自殺に失敗していたのです。にもかかわらず、この殺し屋と契約を交わしたとたん、運命が開けてきて、タイトルのようなことになってしまい……。クールな殺し屋なんだけれど、定年間際のサラリーマン家庭のような日常、組合活動とか、研修も受けなきゃいけないし、雑用も多い。そのへんのギャップと、老いと若きの人生を賭けたドタバタがなんとも楽しいコメディです。『ガーンジー島の読書会の秘密』第2次世界大戦中、イギリス海峡に浮かぶガーンジー島は、イギリスで唯一、ドイツの占領下にありました。家畜を没収され、外出にも制限が加えられたこの島で、住民は、密かに読書会を開いていたのです。戦後、この読書会の存在を知ったロンドンの作家が、彼らを取材し、『タイムズ』に記事を書こうと、島へ渡るのですが……。戦争中にこの島で何がおきたのか? それを探る作家を演じるのはディズニー『シンデレラ』の主演、リリー・ジェームズ。彼女を探偵にしたロマンティック・ミステリーです。アメリカ人の裕福な恋人がいる彼女、読書会をめぐるいくつかの人間ドラマに接し、魅力的な人たちに出会うことで、気持ちに微妙な変化が出始めます。そして思わぬ展開が。当時のファッションや、時代背景の描写、緑豊かな島ののどかな暮らしなど、アンティーク感も楽しめます。イギリスではおなじみの「フッシャーマンズセーター」、その元祖ともいえる「ガンジーセーター」はこの島から生まれたそうです。『おしえて!ドクター・ルース』日本では知名度の低い人物ですが、アメリカにおいてはニューヨーク・タイムズに誕生日を祝う記事が載るほどの有名人。こういう人がいるんだ、と感動し、元気になれます。アメリカのメディアで活躍する、セックス・セラピスト、ドクター・ルースを描いたドキュメンタリーです。90歳でエネルギッシュに世界を駆け回る彼女。話題になったのは1980年代のラジオ出演から。ニューヨークの独立局で始まった日曜深夜のトーク番組が、密かな人気を博しました。誰もが知りたいけれど、話すのをためらう、性の悩み。ルースおばさんが、ストレート、かつリアルな言葉でわかりやすく解決してくれたのです。ついに84年には全国ネットのテレビ番組に進出。140センチと小柄で、実に愛嬌のあるひょうきんな顔。テレビで人気になるのもうなずけます。実はドイツ生まれのユダヤ人。波乱万丈とはこのこと。ホロコーストで家族を失い、イスラエルからアメリカへ流浪の人生を送ったつらい過去があります。パレスチナ時代に一時ついた仕事にも、驚きます。詳しくは、是非、映画館で。特集上映では。「獅子文六 ハイカラ日和」(ラピュタ阿佐ヶ谷) 9/1〜11/30「獅子文六 ハイカラ日和」(ラピュタ阿佐ヶ谷) 9/1〜11/30本屋さんの文庫本コーナーで、最近見かける小説家、獅子文六。戦後まもない頃のベストセラー作家で、作品はユーモア小説とよばれています。これがなぜかいま受けて、シリーズ累計25万部突破、だそうです。そういう人気作家ですから、当時絶頂期だった映画界も目をつけ、映画化された作品も多いのです。そんな獅子文六原作の、1950年代から60年代初頭に発表された14本が上映されます。株屋の「ギューちゃん」を加東大介が演じた『大番』シリーズ4作。松竹・渋谷実監督の不思議なタイトル『てんやわんや』『やっさもっさ』と『自由学校』。チラシに使われた『特急にっぽん』は川島雄三監督作品で、原作のタイトルは『七時間半』。東京ー大阪を7時間半で結んだ特急こだまの食堂車を舞台にしたコメディです。*編集部からご愛読いただいている「おとな向け週末映画ガイド」は9月から「おとな向け映画ガイド」として、掲載を毎週月曜日に変更させていただきます。次回掲載は、9月2日(月)です。よろしくお願いいたします。
2019年08月30日東京2020オリンピック・パラリンピック公式ライセンス商品の《東京2020エンブレムバナナカスタードケーキ》が2019年夏に販売開始されました。米粉仕立てのもっちりとしたケーキで、ほどよい甘さのバナナカスタードを包んだお菓子なんです♪来年の開催に向けて、ひと足先に気分を盛り上げてみませんか?特別感のある東京2020大会エンブレムがデザインされたパッケージ♪左:8個入り1,050円(税別)右:4個入り530円(税別)いよいよ来年に迫った東京2020オリンピック・パラリンピック。せっかくだから、今から気分を盛り上げていきたいですよね!《東京2020エンブレムバナナカスタードケーキ》はエンブレムの入った公式ライセンス商品で、手に取るだけでもなんだかワクワクしてきます。もちろん実際に東京2020大会が開催されたときには、特別感のあるお土産として想い出を持ち帰るのにもぴったりですよ♪バリエーションは画像の8個入り、4個入りの他に12個入り(1,550円/税別)もあるので、お好みに合わせて選びましょう。個包装でシェアにもおすすめ!中身はすべて個包装になっているので、手軽に食べられますよ。職場や友人への差し入れやシェアとしても◎。一つひとつに「TOKYO2020OFFICIALLICENSEDPRODUCT」の文字が入っているのもポイントです。おうちでのティータイムや観覧のおともにティータイムはもちろん、オフィスでの軽い休憩や、おうちでTVを見ながらパクっとつまむのもいいですね。口当たりはしっとり、中のカスタードクリームがなめらかです。バナナのやさしい風味とほどよい甘さに、なんだかほっとして疲れも癒やされそう♪主な販売店舗●HANAGATAYA(JR東京駅1F)●1stTreeby東京ばな奈(東京スカイツリータウン・東京ソラマチ1Fイーストヤード11番地ソラマチ商店街)●特選洋菓子館(羽田空港国内線第1旅客ターミナル2Fマーケットプレイス17)●TIATセントラル(羽田空港国際線旅客ターミナルゲート内)●Edo食賓館(時代館)(羽田空港国際線旅客ターミナル4F江戸小路)●Fa-So-LaTAXFREE(成田国際空港第2旅客ターミナル3Fナリタ5番街)●Fa-So-LaTAXFREE(成田国際空港第1ターミナル南ウイング3Fnakamise)●萬(関西国際空港第1ターミナルビル3F国内線ゲート内)※2019年7月10日(水)時点。東京土産は《東京2020エンブレムバナナカスタードケーキ》で決まり!東京2020公式ライセンス商品の、《東京2020エンブレムバナナカスタードケーキ》をご紹介しました。こうしてエンブレムの入った商品を見ると、来年の開催に向けて気分も上がりますよね♪個包装で手軽に食べられて、差し入れやシェアはもちろん自分用のお菓子としてもぴったりなので、ぜひチェックしてみてください。
2019年08月27日おとな向け週末映画ガイド今週オススメしたい映画は、『ロケットマン』『火口のふたり』など4作品と市川雷蔵映画祭。ぴあ編集部 坂口英明19/8/23(金)イラストレーション:高松啓二今週末に公開の作品は15本。全国で拡大上映される『ロケットマン』『二ノ国』『劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』と、ミニシアターなどで上映の12本です。その中から、おとなの映画ファンにオススメしたい作品をご紹介します。『ロケットマン』ロックのレジェンド、エルトン・ジョンの半生を描いた映画です。彼自身がプロデュースしているのに、普通触れたくない想い出まで、容赦なく取り上げられていて、美化もされていません。まずそれに好感が持てます。さらに、この映画が単なる「伝記映画」でなく、ミュージカル仕立てで、ぶっとんだ作りになっていること。ぶっとんだ人生が、エルトン自身の歌22曲で綴られるのです。エルトンは、常に突飛なスタイルでライブに登場していました。そうか、あの格好のときは、そんなことが背景にあったのか、と精神状態や健康状態がすべてよくわかります。1975年のLA、トルバドールのアメリカデビューなど、ライブシーンも見ものです。声はエルトンで口パク、ではなく、実際に歌ってのけたタロン・エジャトンが素晴らしいです。アニメ映画『SING/シング』のゴリラ君の声で、エルトン・ジョンの『I’m still standing」を歌っていたのが、彼です。『火口のふたり』セックスがテーマの映画、です。近ごろ珍しく真っ向勝負、といった感じで、すがすがしいとすら思えます。登場人物は、男と女、ほとんどふたりです。いとこ、直子の結婚話で秋田の郷里に帰った30がらみのフリーター、賢治。かつて直子とは恋人同士。結婚式の5日前、誘ったのは直子の方でした。青春の日々に戻りたかったのでしょう。一晩だけ、のはずだったのですが…。賢治を演じるのは柄本佑。やや無感動にみえますが、決して投げやりでも捨て鉢でもない、でも、どんどん深みにはまっていく役どころ。『愛のコリーダ』の藤竜也のようです。さらに魅力的なのは、その賢治を無意識のうちに翻弄していく直子役の瀧内公美。はっとする美しい裸体です。ふたりには悲壮感も、罪悪感もありません。世界がどうなろうと知ったこっちゃないという潔さで、最後のそれに、夢中になっていきます。監督はロマンポルノの名作『赫い髪の女』の脚本を手がけた荒井晴彦。青春ラブストーリーの傑作です。R18+ですが。『ディリリとパリの時間旅行』フランスのアニメ作品です。ニューカレドニアからやって来たチャーミングな少女ディリリが、ベル・エポックのパリで、少女誘拐団をめぐる事件に巻き込まれ、街中を駆け回るという冒険物語です。特筆すべき魅力が3つあります。まず、パリの風景が素敵です。石畳を馬車が行き来し、まだ出始めの自動車もちらほら、空には飛行船が飛ぶ。1900年のこの街の名所が次から次へとでてきます。凱旋門、エッフェル塔、オペラ座、コンコルド広場、いくつもの美術館…。ロマンチックな風景は写真を加工して描かれています。つぎに、ディリリが遭遇する、この時代のパリの著名人たちの豪華なこと。アートの世界だけでも、ルノワール、ドガ、ロートレック、ピカソ、モジリアニ、モネ…。ロダンは重要な役で出演です。彼らもセリフをしゃべるキャスト。その人数は100を超えます。探すだけでもとても楽しめます。最後に、ディリリが、実に上品なレディであること。出会う人たちへの敬いと礼儀を忘れず、優雅に振る舞う少女の姿がとても印象的です。『ジョアン・ジルベルトを探して』『イパネマの娘』で知られる、”ボサノヴァの神様”ジョアン・ジルベルトをめぐるドキュメンタリーです。この映画の公開が決まったあと、7月6日にジルベルトの訃報が伝えられ、予期せぬ追悼上映になりました。世の中と関係を絶ち、謎の隠遁生活を送る芸術家に、なんとか接触を試みるというのは、小説家のサリンジャーが有名ですが、ジルベルトも2008年、リオ・デ・ジャネイロのライブ出演を最後に、公の世界から姿を消しています。この映画は、ジルベルトに接触を試み、結局実現できずに世を去ったドイツ人作家マーク・フィッシャーの著書をもとに、フランスのドキュメンタリストが、意思を継ぎ再チャレンジする一部始終です。彼の近況を探る中で、『サマー・サンバ』のマルコス・ヴァーリなど、様々なミュージシャンにもインタビューをしていき、ジョアン・ジルベルトとはどういう存在であったか、そしてボサノヴァがいかに魅力的な音楽であるかも語られます。電話で出前をうけるが実際に会ったことはないというレストンのシェフ、口の固い床屋、インタビュー中にジルベルト本人から電話がかかってきても、紹介すらしてくれない実の妹など、ミステリーのような登場人物や展開があり、さて、どうなるか…。なかなか面白い結末です。特集上映では。「没後五〇年特別企画 市川雷蔵祭」(角川シネマ有楽町) 8/23〜9/26「没後五〇年特別企画 市川雷蔵祭」ここ数年、連続上映されている大映の回顧企画、今回は市川雷蔵作品40本です。注目は、森一生監督、雷蔵の代表作のひとつ『薄桜記』が初の4Kデジタル修復版で上映されること。赤穂浪士にからめた剣士の悲劇。中山安兵衛役で勝新太郎が共演しています。他に『旅はお色気』を含む21本が新規デジタル化作品です。
2019年08月23日エンジニアド ガーメンツ(ENGINEERED GARMENTS)は、2020年春夏ウィメンズ&メンズコレクションを発表した。“フランス”から着想今シーズンのテーマは“フランス”。フランスならではの多民族性や、フランスの作家・ジャズトランペット奏者のボリス・ヴィアンから着想を得たコレクションを展開する。軽快でアヴァンギャルドな雰囲気の漂うプリントTシャツや、様々なファブリックを使ったウェアからは、多様な主張を受容するフランスの空気を読み取ることができる。ジャカードやプリントなど多彩なファブリック注目したいのは、トロピカルなハワイアン柄のファブリックや、一見パッチワークのように見える、様々な柄を組み合わせたプリント、カラフルなマドラスチェック、小花柄など、多様性を表現するかのように多彩なテキスタイル。アクティブなベージュのブルゾン、カーゴパンツには、ホワイトのシャツ、エスニックジャカードのベストを組み合わせて、着こなしにアクセントをプラスする。淡いピンクやライトブルーのストライプのジャカード生地は、凹凸のあるソフトな質感が特徴的。ポンチョとワンピースを組み合わせることで、軽快で開放的な着こなしに。目の異なるチェックを組み合わせたマドラスチェックのワンピースには、同柄のジレを重ねることで流れるようなドレープが加わり、より遊びのあるシルエットを作り出す。ツイードジャケットやボーダーカットソーなど加えて象徴的なのは、ツイードで仕立てたノーカラージャケットだ。一見するとシックなオーラを放つものの、中に着た活動的なジャケットや、ラフなワンピースと組み合わせることで、カジュアルな雰囲気に溶け込んでいく。身頃には、紋章を思わせるゴールドのブローチを複数飾り、華やかに仕上げた。また、フレンチシックを彷彿させるボーダーのフーディーやカットソー、パンツなども展開する。フラワー刺繍デニムのオールインワンやジャケットカラフルなフラワーモチーフの刺繍を配したインディゴデニムは、ジャケットやベスト、パンツ、オールインワンに用いられている。柔らかな肌触りと表情豊かなシワ感に、花の色彩が映え、春夏らしい穏やかな空気感を作り出す。オールインワンには、細かいドットの半袖パーカー、ボーダーカットソーを組み合わせることで、爽やかな雰囲気を演出する。バブアー、キーンとコラボまた、バブアー(Barbour)とコラボレーションしたアノラックパーカーやショートジャケット、コートは、洗いにかけた、独特の風合いが印象的。キーン(KEEN)とコラボレーションしたサンダルも登場する。
2019年08月20日ジョン ローレンス サリバン(JOHN LAWRENCE SULLIVAN)は、2020年春夏ウィメンズ&メンズコレクションを発表した。インダストリアル&エレクトロパンクの精神を表現「Deeper Than Night」と題した今季は、インダストリアルミュージックとエレクトロパンクの精神を表現。ノイジーな電子音楽とともに、“インダストリアル”から連想される工業的なイメージも投影し、ダークでゴスな世界観を繰り広げる。金属的な表現象徴的なのは、金属を用いたハードなデザインだ。パワーショルダーのクラシカルなコートやバイカージャケットの背中や裾、袖にはシルバージップがあしらわれ、自在に開閉する事ができる。つなぎ目を残した武骨で大ぶりなチェーンのネックレスやベルトチェーンは、スタイリングのアクセントとして用いられている。ヨシコ クリエーション(YOSHiKO CREATiON)とコラボレーションした、指を象ったリングも大胆でアイキャッチなアクセサリーだ。また、フロッキー加工やアルミの粉によって、光とともにグラデーションを描くパンツやTシャツも、無機質な表情。布地にダイレクトに人工的かつ金属的な装飾をあしらうことで、異なる物質同士を同化させた、ノイジーなムードを漂わせた。ノイジーな表情の布地ヴィンテージライクなシワ感のレザーで仕立てたセットアップや、所々褪せたような質感のデニムジャケット、風合いのある不均一な光沢感のブラックレザーコートなど、素材の表情から読み取れる退廃的な空気感も印象的だ。カットソーやシャツにあしらわれたグラフィックプリントは、デザイナー・柳川荒士の友人でもあるフォトグラファー・コリー・ブラウン(Coley Brown)が手がけたもの。陰影の中に浮かぶ木々や、枯れた花は、絵画的な美しさを見せながらも、儚い存在として写し出されている。変形可能なパターンメイキング前述したシルバージップ付きアウターも含め、変形可能なパターンで仕立てたジャケットやニット、スウェットなどが散見された。デニムジャケットやメッシュのカットソーは、袖を後ろに垂らすようにして着用し、カーキのテーラードジャケットは、バックに配したボタンを外して背中を開け、インナーを見せるようにしてスタイリング。既存の袖とは異なる部分から腕を通したトレンチコートは、パワーショルダーの造形がより際立っている。尚、前シーズンに引き続き、ランウェイショーではダークなエレクトロバンド・ダイスピープル(Dicepeople)がライブパフォーマンスを行った。
2019年08月17日おとな向け週末映画ガイド今週オススメしたい映画は、この4作品。ぴあ編集部 坂口英明19/8/16(金)イラストレーション:高松啓二今週末に公開の作品は13本。全国270スクリーンで拡大上映される『ダンスウィズミー』、100スクリーンで上映される『イソップの思うツボ』と、ミニシアターなどで上映の11本です。その中から、おとなの映画ファンにオススメしたい作品をご紹介します。『鉄道運転士の花束』ブラックな味わいもありますが、浮世ばなれした雰囲気が魅力の、実に心温まるセルビア映画の傑作です。のっけから鉄道の轢死事故で始まります。6人のロマ(ジプシー)の楽団が犠牲者。車ごと跳ね飛ばされます。鉄道運転士は60がらみのベテラン、イリヤ。この映画の主人公です。祖父の代からこの仕事を継いで、住まいは鉄道の官舎。中庭で白い花を大切に栽培し、小さなわんちゃんが同居人。隣に運転士仲間が廃列車を改造して暮らしています。すぐ横を、深夜までバルカン半島を横切る遠距離列車が通過し、鉄道から離れることのない質素な生活です。携帯がでてきますので、時代は現代と思われますが、20世紀後半、といわれても不自然ではありません。鉄道員仲間が集まると、俺は何人殺した、と人身事故の話題ばかり。その恐怖を克服して初めて一人前とか、世間の人が聞いたらヒンシュクものの会話が飛び交います。しかしそれは、笑い飛ばさないとやってはいられないほど、トラウマになっているからです。実はイリヤも、美しい自慢の妻を若い時に列車事故で亡くしています。大事に育てている花は、犠牲者たちへの弔いの花束用でもあるのです。ある日、鉄道自殺をしようとしたみなしごの少年シーマを、すんでのところで救ったイリヤは、実の息子のように育ててゆきます。やがてその息子も鉄道運転士をめざすのですが……。「線路は幸せを運んでくる……ごくたまに」。イリヤが心を許す女友だちの、この言葉がとても印象的でした。人生悪いことばかりではない、そんな作品です。イリヤ役は、バルカンを代表する名優ラザル・リストフスキー。この作品のプロデューサーも兼ねています。監督はベテランの、ミロシュ・ラドヴィッチ。同じバルカン半島出身の監督、エミール・クストリッツァの『オン・ザ・ミルキー・ロード』や、北欧フィンランドのアキ・カウリスマキのテイストも感じられます。『永遠に僕のもの』1970年代初頭のアルゼンチンを震撼させた、連続強盗殺人犯がモデルの物語です。彼は17歳。「黒い天使」とよばれ、まるでマリリン・モンローのような美少年だったそうです。盗みも人を殺すことも、悪事とはみじんも思わず犯罪を重ねていく、そんな若くて、クールで魅惑的な悪党の、ピカレスクロマンです。ひとりで、他人の家に忍び込み、ごくごく自然にレコードをかけ、踊って、軽く盗みもする。最初はほんの遊び心から。やがてクラスメートに同じ肌合いの少年をみつけ、ワル仲間に。この相棒の家族の稼業が泥棒で、不敵なツラをしたオヤジたちと犯行を繰り返しますが、仲間が気後れするくらい、彼の犯行はどんどん大胆、かつど派手になっていきます。主人公と相棒のちょっとした同性愛的な関係描写は、制作にあたったスペインの巨匠ペドロ・アルモドバル、監督のルイス・オルテガのテイストでしょうか。そのあたりの味付けもなかなか。『朝日のあたる家』や、カンツォーネ『夢みる想い』など、音楽の使われ方も面白く、印象的です。本国アルゼンチンでは2018年最大のヒットとなった作品です。『アートのお値段』アートの世界を、「で、それおいくら?」という金銭感覚中心に描いたドキュメンタリーです。主戦場はサザビーズのNYでのオークション。その準備から競売当日の表裏を追いかけるだけでなく、コレクター、業者、批評家など多くの人々の、アートビジネスに関する証言を加えて構成されています。興味深いのは、現代を代表するアーティストたちの制作現場にもカメラが向けられていること。100人のスタッフをかかえ、大規模な工房で制作をするジェフ・クーンズ、抽象画家ラリー・プーンズの風変わりな日常、価格高騰に直面するナイジェリア生まれのアーティスト、ジデカ・アクーニーリ・クロスビーなど。もちろん美術品の数々も紹介されます。いくらで買って、いくらで売れた、不動産よりも大胆に価格が変わるアート売買で、自分の目利きぶりを自慢するコレクター。「値段は知っていても価値は知らない」と冷やかされますが、1970年代に比べ、100倍のコレクターがいて、1000倍のアーティストが作品を作っている。「まさにいまがバブルだ」といいます。『ダンスウィズミー』突然歌いだしたり、踊りだしたりするの変だと思いませんか?この設定なら必然性があり、ミュージカル・シーンも嘘っぽくない、というのが矢口史靖監督のコンセプト。そうわりきったら、どんな場所でもミュージカルの舞台に。さあ、これで固いこといわず、楽しみましょう。ヒロインの静香(三吉彩花)はたまたま行った遊園地で、老催眠術師に、音楽が聞こえてくると歌いだし、踊ってしまうという術をかけられます。その翌日、会社のプレゼンに音楽が使われていたものですから、オフィスはまるで『ラ・ラ・ランド』のような群舞のシーンに。夜の先輩とのデートはシャンデリアにぶらさがるハリウッド・ミュージカルと化してしまい……。困ったヒロインは、謎の催眠術師を探して日本全国を駆け回ります。旅の途中でも『狙いうち』『夢の中へ』『年下の男の子』『タイムマシンにおねがい』など、懐かしいナンバーが続々登場します。懐かしいといえば、老催眠術師役として出演の宝田明さん。85歳の和製ミュージカルのレジェンドが、歌って踊る大活躍。「ザッツ・エンタテインメント!」です。
2019年08月16日デザイナー山岸慎平によるメンズブランド、ベッドフォード(BED j.w. FORD)がミラノで2020年春夏コレクションを発表。
2019年08月08日エルメネジルド ゼニア クチュール(Ermenegildo Zegna)の2020年春夏コレクションがミラノで発表された。
2019年08月07日ホワイトマウンテニアリング(White Mountaineering) 2020年春夏ウィンズコレクションが発表された。“COINCIDENCE”をテーマに今季デザイナーの相澤陽介は、レイルランニングやスカイダイビングといった、エクストリームスポーツに着想を得た。それらのスポーツで使用される“身体を守る”ためのコードが、パンクファッションやアンチテーゼの表現と重複して見えたことから、メンズ同様“COINCIDENCE”=「偶然の一致」をテーマに、様々な事象を重ね合わせたワードローブを展開していく。洋服から垂れる複数のコードノイジーな柄の目立つメンズとは一変、今季のウィメンズウェアは余分なモノを排除したミニマルな表情が印象的。ホワイト、ベージュ、ネイビーなどベーシックなカラーパレットを基軸に、モノトーンや同系色で揃えたスタイリングが目立つ。そんな着こなしのアクセントとなっているのが、今季デザイナーが目を付けた“コード”。洋服の裾やサイドからヒラリと揺れるそれらのコードは、シンプルな洋服に躍動感をもたらし、アクティブな印象を添えてくれる。異素材のドッキングがもたらすものまた単調なパレットの中でも、女性らしさをさり気なく表現しているのが、素材のドッキングである。本来ラフなスウェット生地のホワイトのチュニックには、艶めくシャツ地のパフスリーブを組み合わせて、フェミニンなムードをプラス。またリネン100%のツイル生地で仕立てたブラックのマニッシュなワイドパンツには、なめらかなドレープを描くレーヨンをサイドに差し込んだことで、ミニマルなスタイリングでもエレガントに着こなすことができる。洋服に潜むミリタリーテイスト時にはミリタリーなムードも香らせて。ブラウンのスウェットシャツは、後部のアームのみギャザーを施して、MA-1のような独特なデザインを表現。また光沢感のあるプリーツと組み合わせたラップスカートや、ヨーク部分と袖のレイヤードで構築的なシルエットに仕上げたジャケットは、ミリタリーライクなカーキ色が多用されている。アイキャッチな花柄コレクションの中でひと際存在感を放っていたアロハ調の花柄のテキスタイルは、メンズコレクションでも展開されていたもの。ロング丈のティアードスカートには、オリジナルのボタニカル生地を組み合わせて、アイキャッチな一着に仕上げていた。
2019年08月06日おとな向け週末映画ガイド今週のオススメは『アルキメデスの大戦』『隣の影』『北の果ての小さな村で』『パラダイス・ネクスト』。ぴあ編集部 坂口英明19/7/26(金)イラストレーション:高松啓二今週公開の作品は20本。うち全国300スクリーン規模で上映されるのは4本。大ヒット作の続編『ペット2』、東映の『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!!』、そして東宝の戦争映画大作『アルキメデスの大戦』。あとはミニシアターなど小規模での公開です。その中からおとなの映画ファンにオススメしたい作品をご紹介します。『アルキメデスの大戦』黒煙を上げて沈んでいく戦艦大和の映像と、海軍幹部を演じるこれまでにない役者の顔ぶれを予告編で観て、期待していました。が、直球の戦争映画大作ではなく、それ以上に面白いエンタテインメントです。1933年、これからの戦いは飛行機と空母が中心になると確信する山本五十六海軍少将は、軍中枢が進める巨大戦艦建造計画に反対し、それがいかに国家予算の無駄使いかを立証しようと考える。そこで抜擢されたのが菅田将暉演じる天才数学者。計画決定の会議までに、対抗勢力の妨害をくぐり、それを証明できるか、というタイムリミット付きのサスペンスです。山本五十六役は舘ひろし。おお、ついにこういう役をやるようになったか、という感じです。菅田の敵、戦艦大和設計の中心人物は田中泯扮する造船中将、戦艦派の頭目は橋爪功、反対派は國村隼、他に小林克也、笑福亭鶴瓶、小日向文世、主人公の部下役で柄本佑、なかなか新鮮な顔ぶれです。もちろんどう反対しようと歴史は歴史。戦艦大和は建造され、危惧したように大した活躍もせずに撃沈されます。これまでに観た中でもリアルで壮絶な最後です。『隣の影』このところ、北欧映画が静かなブーム。そのどれもが結構面白いのです。全体的に静かで、独特の空気感があります。別の時間が流れている感じ。それと着想がいい。これはアイスランドの作品。2017年のアイスランド・アカデミー賞で、作品賞を受賞しています。ロケ地は特定していませんが、たぶんレイキャビク。出てくる人々の暮らしぶり、インテリアなど、どことなくおしゃれです。大きな木を挟んだ左右対称のテラスハウスで、世代の違うお隣同士が諍いを起こしてしまいます。日光浴をするのに木で陰ができる、ペットの排泄物が気になる、そんな些細なことが始まりで、罵り合いからどんどんエスカレートしていきます。夜のない、白夜の国の悪夢です。誰にでも起こりうる狂気を巧みに描く大人向けのサスペンス、またはホラーか。真夏の映画館で、じわじわとアイスランドの冷気を感じて下さい。『北の果ての小さな村で』これも北欧。アイスランドより、さらに北に位置するグリーンランドが舞台の映画です。地球儀をみると、ドイツ、フランス、スペインを合わせたくらいの巨大な島。いろんな歴史的経緯があり、長くデンマークの支配下におかれています。例えば、教育はデンマーク語で。学校の先生はデンマーク政府が雇い、グリーンランドに派遣します。この映画の主人公もそういう教師のひとり。人口80人の寒村にある、小さな海辺の学校に赴任します。演じているのは、デンマーク人の青年ご本人。実は彼の経験をもとにした映画なんです。ドキュメンタリーとドラマを合わせたドキュラマというスタイルです。オーロラ、大雪原、北極クマ、犬そり…イヌイットの人たちと暮らすなかで、彼がどんな風に変わっていったか。こんな生き方もあるのだな、世界は広いなあ、と子どものような純な気持ちになること必至。グリーンランドの大自然も一見の価値あり、です。『パラダイス・ネクスト』がらっと変わって、ねっとりとしたアジアの空気感。日本映画なんですが、全編台湾ロケ。東南アジアだろうと、南米だろうと、どんな土地でも現地に溶け込んで、ふてぶてしく生きていけそうな面構えの豊川悦司、てんで情けなく誰かに頼らないと生きていけそうもない妻夫木聡、このヤクザな二人と旅の途中で出会った台湾女性ニッキー・シエの逃避行の映画です。ごった煮的な、いかにもアジアな町なかのシーン、深夜や早朝に繰り広げられるアクションなど、エキゾチックで、日本映画としては異色です。中国語の赤い大文字タイトルとか、映像も、どことなくウォン・カーウァイの若い頃の作品を彷彿とさせます。特集上映では。「名脚本家から名監督へ」(シネマヴェーラ渋谷)7/27〜8/30「名脚本家から名監督へ」(シネマヴェーラ渋谷)7/27〜8/30シネマヴェーラ渋谷で人気の外国映画1930〜50年代の旧作特集。今回は、名脚本家であり名監督とも評価された、プレストン・スタージェス、ビリー・ワイルダー、ジョセフ・L・マンキウィッツ、エルンスト・ルビッチなどの35作品を上映します。例えば、ビリー・ワイルダーでは、フランス時代の監督(共同)作『ろくでなし』、脚本家時代の『青髭八人目の妻』『ミッドナイト』『ニノチカ』『教授と美女』、ハリウッドでの監督作『熱砂の秘密』『深夜の告白』『失われた週末』『異国の出来事』『サンセット大通り』『地獄の英雄』『第十七捕虜収容所』と、これだけでもボリューム感のある特集。この機会に全踏破したくなるラインナップです。■関連作品・公演『アルキメデスの大戦』7/26日(金)〜TOHOシネマズ日比谷ほか公開『隣の影』7/27(土)〜ユーロスペースほか公開『北の果ての小さな村で』7/27(土)〜シネスイッチ銀座ほか公開『パラダイス・ネクスト』7/27(土)〜新宿武蔵野館ほか公開「名脚本家から名監督へ」7/27(土) 〜 8/30(金) シネマヴェーラ渋谷
2019年07月26日ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)による、ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)の2020年春夏プレメンズコレクションルックが公開。Photographer: Nick Sethiまた、2019年秋に発表した定番ライン「ステープルズ エディション バイ ルイ・ヴィトン」の新作も、2020年春夏プレコレクションの一部として登場。
2019年07月25日7月22日(月)深夜の日本テレビ「映画天国」は、ヒュー・ジャックマンら出演の2001年公開の恋愛ドラマ『恋する遺伝子』をオンエアする。ニューヨークのテレビ局に務めるジェーンは、新任プロデューサー・レイとあっという間に相思相愛になり、「一緒に住もう」の言葉に早急、引越しを…と思った矢先、レイと元カノの復活愛が発覚。アパートの解約日も迫りジェーンはしぶしぶルームメイト募集中のエディのアパートメントに転がり込み一緒に暮らすことになるのだが…という本作。ジェーン役には『エンド・オブ・ホワイトハウス』『ダイバージェント』などのアシュレイ・ジャッド、レイ役には『ユー・ガット・メール』などのグレッグ・キニア、そしてエディ役には『X-MEN』シリーズ、『グレイテスト・ショーマン』などのヒュー・ジャックマンといったキャスト。また本番組お馴染みの「さらば青春の光」によるコントは、今回は7月26日(金)より全国東宝系にて公開される映画『アルキメデスの大戦』がテーマ。同作は第二次世界大戦前夜の1930年代、超大型戦艦「大和」に期待をかける日本帝国海軍の上層部に対し危機感を抱いた海軍少将・山本五十六がこれからは航空母艦の時代と進言するも、上層部は「大和」建造に動き出す。山本は天才数学者・櫂直を海軍に招き入れ、櫂の数学的能力で「戦艦大和」建設の裏に隠された不正を暴き計画を打ち崩そうと考えるが…という物語。櫂直役には『あゝ、荒野』『火花』などの菅田将暉を迎え、櫂直に想いを寄せる造船会社の社長令嬢・尾崎鏡子に『君の膵臓をたべたい』『亜人』の浜辺美波、山本五十六には「あぶない刑事」シリーズなどの舘ひろし。さらに柄本佑、小林克也、小日向文世、國村隼、橋爪功、田中泯らも出演。映画天国『恋する遺伝子』は7月22日(月)25時59分~日本テレビでオンエア。(笠緒)
2019年07月22日おとな向け週末映画ガイド今週のオススメは『アポロ11完全版』『天気の子』『工作』『存在のない子供たち』。ぴあ編集部 坂口英明19/7/19(金)イラストレーション:高松啓二今週公開の作品は17本。全国350スクリーン規模で上映の新海誠監督新作アニメ『天気の子』と、250スクリーンの『東京喰種 トーキョーグール【S】』、そしてこれらに続く135スクリーンの『チャイルド・プレイ』、以上3本がいわゆる拡大ロードショー。あとはミニシアターなど小規模での公開です。その中からおとなの映画ファンにオススメしたい作品をご紹介します。『アポロ11 完全版』いまから50年前の7月20日、人類が初めて月に降り立った、あのアポロ11号のミッションを収めたドキュメンタリーです。信じられないことですが、NASAによって70ミリの高精細フィルムで撮影された未公開映像や、管制センターと宇宙飛行士たちとの交信記録など11,000時間を越える音声データが残っていて、それが今回「発掘」されました。映像は4Kリマスター処理され、現代に蘇り、これが驚くほどにドラマチックなのです。打ち上げの日、ロケットに乗り込む宇宙飛行士たち、見守る管制センター内部の様子、打ち上げ見物で宇宙基地のあるフロリダのビーチに集まった100万人の観衆を歓声とともに高精細のカメラでとらえます。50年前のアメリカ人の姿、形です。センターにつめるスタッフの大半はワイシャツに細身のタイ、女性とアフリカ系の人の姿はほんのわずかです。そして、当たり前ですが、パソコンがない。ぼけたモニター画面と、膨大なスイッチ、ダイヤル式の電話など。いまみると恐ろしくローテクです。そして始まる9日間の旅の記録。探査船の月面着陸時、「鷲は舞い降りた」と交信し、アームストロング船長が「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な躍進だ」と月に足を踏み入れる。いちいちカッコいいんです。夢を信じた時代です。こういう映画こそ大きなスクリーンの映画館で是非!『天気の子』雨の多いこの7月にお似合いの映画です。公開初日、東京の朝は気持ち雨模様でしたが、9時からの上映が終わって外に出ると、青空さえ顔をのぞかせ、これは天気の子の神通力かと思いました。家出をして東京に出てきた16歳の少年が、天気を晴れにする超能力を持った少女と出会い、「世界を変える」というファンタジー。新海誠さんの作品は、背景や風景が実写の街よりもフォトジェニックで、詩情があり、ロマンティックにすら感じるのですが、それがこの映画のテーマにぴったりです。実景のなかに映り込む、商品名やビルボード、ネオンの実名も、アニメなら普通消しますが、逆にかなり精彩に描き込んでいて、とても効果的です。東京のあちこちが登場します。田端なんて聖地巡礼、流行りそうですね。平泉成さんや倍賞千恵子さんなど、安定感ある声の出演にも親しみを感じます。シニアの方まで充分楽しめる映画です。『工作 黒金星と呼ばれた男』韓国のポリティカルサスペンス映画は絶好調です。この作品も実話に基づく、ブラック・ヴィーナス(黒金星)というコード名でよばれたスパイの物語。舞台は1990年代初頭。主人公は、核開発の疑惑を探るため、なんと北朝鮮まで潜入し、当時の金正日総書記接見までやってのける「韓国のスパイ史上最も成功した対北工作員」です。黒金星がいかにして、北の信頼を勝ち取っていくか。その大胆不敵な行動も見ものですが、彼の所属する国家安全企画部についてもていねいに描かれます。かつてKCIAとよばれた、金大中拉致事件の実行犯とされる組織。金大中が大統領選の有力候補となり、もし政権交代にでもなったらその組織があぶない、そんな背景がスリリングです。ぴあの連載「池上彰の 映画で世界がわかる!」で、この映画をとりあげた池上さんは、例えば平壌の空港に降り立つシーンなど「過去に2回、北朝鮮を取材したことのある私から見ても、このあたりの描写はリアルです」と書かれています。そのリアルさに裏打ちされた、サスペンスの傑作です。『存在のない子供たち』現代のレバノン。12歳の少年が「どうしてこんな世の中に、僕を産んだのか」と両親を法廷で訴える、というショッキングな出だし。なぜ、彼はそういう行動に出たのか。貧民窟に生まれ、親が出生届をださなかったので、誕生日もわからないし、学校へも行っていない。まさに社会に「存在をしていない」子供なのです。演じているゼイン・アル=ラフィーアという子役の目に吸い寄せられます。目力があります。利発な少年で、生活力もある。こんな環境の中ですら、粗暴で、言葉もきたないのですが、弱い存在へのまなざし、彼らを必死で守ろうとするやさしさに胸をうたれます。フィクションなのですが、この少年の未来をみてみたい、そんな気持ちになりました。悪党かもしれないし、社会の役にたっているかもしれない、でも、ひとかどの人物になっていると思います。厳しい現実を突きつけられますが、一筋の希望の光を感じる、そんな映画です。特集上映では。「洒落たタッチと円熟の演出 職人監督降旗康男」(新文芸坐)7/22〜30「洒落たタッチと円熟の演出 職人監督降旗康男」(新文芸坐)7/22~30池袋の新文芸坐では、5月に他界した降旗康男監督の追悼回顧上映が行われます。東映出身、プログラム・ピクチャーで鍛えた「職人監督」です。高倉健出演の作品が多く、東映での代表作は健さん主演の『新網走番外地』シリーズ。フリーになってからも、『あなたへ』(2012年)まで、ふたりの共作は続きます。今回上映する14本も半分以上が高倉健主演作。『新網走番外地』は入っていませんが、最初にコンビを組んだ『地獄の掟に明日はない』(1966年)や、任侠ものというよりは文芸映画のテイスト『冬の華』(1978年)、『駅 STATION』(1981年)など6本や、監督デビュー作、緑魔子主演の『非行少女ヨーコ』(1966年)も上映されます。
2019年07月19日おとな向け週末映画ガイド今週のオススメは『さらば愛しきアウトロー』。ぴあ編集部 坂口英明19/7/12(金)イラストレーション:高松啓二今週ロードショー公開の作品は17本。全国300スクリーン規模での拡大上映は、『トイストーリー4』と『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』のアニメーション2本。あとはミニシアターなど小規模での公開です。その中からおとなの映画ファン向けの作品をご紹介します。今週のオススメ『さらば愛しきアウトロー』ロバート・レッドフォードの俳優引退作品です。レッドフォードは今年82歳。イーストウッドが89歳で、相変わらず元気に主役を演じているし、まだまだいけるのではと思うのですが。そこがイケメンスターの難しいところ。確かに近年のレッドフォードには、顔に多少老いを感じていました。でも今回は、その老いがとてもよく生かされている感じです。銀行強盗でありながら、生涯誰も傷つけず、逆に襲われた銀行マンには「彼は紳士だった。微笑んでいた。」といわれるノーブルなギャング。強盗、逮捕、脱獄、強盗を繰り返した懲りない男を楽しそうに演じています。初期の『逃亡地帯』『明日に向って撃て!』や、70年代の『ホットロック』『スティング』、90年代の『スニーカーズ』など、様々な代表作を思い出します。監督のデヴィッド・ロウリーの前作は、なんとも静かなホラー映画『ア・ゴースト・ストーリー』でした。レッドフォードが主催するサンダンス映画祭において『セインツ〜約束の果て』でグランプリを取った監督というのが彼とのつながり。プロデューサーでもあるレッドフォードのご指名でしょう。全編、このレジェンドへの敬意に満ち満ちていて、気持ちがよいです。ぴあ水先案内では4人(春日太一/高崎俊夫/高松啓二/野村正昭)の皆さんがオススメです。『シンク・オア・スイム イチかバチが俺たちの夢』中年のオジさんたちがアーティスティック(シンクロナイズド)スイミングの世界大会に挑戦する、というフランスのコメディ。男性のシンクロといえば妻夫木聡君の『ウォーターボーイズ』を思い出しますし、オジさんチャレンジものでは『ドッジボール』とか『フル・モンティ』など、いろいろ連想します。つまりネタとしてはそんなに珍しくはありませんが、結構楽しめます。生活に困ったり、精神的に落ち込んでいたりした中年男たちが、最初はシロウトでまるでダメなのですが、やる気というか、やらざるを得ない理由があって、次第に様になり、もちろんトラブルにもあいながら、チームメートの友情や本人の努力もあり、成功を掴みます。映画の設定からそんな展開予想は想像がつきます。それを決して裏切らないところが嬉しいんです。しかも面白い、笑える、ちょっと泣かせる、まるで寅さんのような映画です。フランスのアカデミー賞ともいえるセザール賞で10部門にノミネートされるも、受賞は助演男優賞のみ。それも結構目立たない役の人です。そんなところも好感が持てます。おとなが気軽に楽しめる映画として、オススメです。ぴあ水先案内では佐藤久理子さんもとりあげています。『トイ・ストーリー4』ウッディたちを託され、新しい持ち主になった女の子ボニーとトイたちの物語。いつもながらおとなが観ても十分楽しめますし、セリフの奥深さなど侮れません。羊飼い人形のおもちゃボー・ピープが19年ぶり、『トイ・ストーリー2』以来の再登場。日本語版では戸田恵子さんが前作に続いて声の出演です。ピクサーアニメ初期短編に出演し,トイストーリーの元になった「あの」キャラクターも顔を出します。いろいろな世代の映画ファンにオススメ。ぴあ水先案内では、3人(相田冬二/伊藤さとり/渡辺祥子)のみなさんがセレクトしています。『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』ナチスが月の裏側に逃亡し、力を蓄え、地球を襲うという7年前に作られたトンデモ映画『アイアン・スカイ』の続編です。インパクトは前回ほどではありませんが、前作の世界的ヒットで、クラウドファンディングにも成功し、資金が潤沢になったんでしょうね、特撮など全般的にスケールアップしています。2018年にナチスとの戦いには勝ったものの、核戦争で自滅した地球。その30年後という設定です。ポスターなどでネタバレしてますので、書きますが、ヒトラーが恐竜に乗って登場するというのを始め、世界の政治家などを茶化しまくります。iPhoneや、スティーブ・ジョブズのような存在も重要な悪玉として登場します。どうやらフィンランド人監督ティモ・ブオレンソラのノキア愛がでた感じです。『スター・ウォーズ』愛、もあちこちに。かなりクセが強く、全ての人にオススメとはいいませんが、私は好きです。前作がネットの配信サービスであがっています。この新作を観たあとで、そちらも再見しました。今観ても強烈です。ぴあ水先案内では高松啓二さんがオススメです。上記4作品以外で、ぴあ水先案内人のオススメは (敬称略)『ブロードウェイ版 ロミオとジュリエット』(12日〜)渡辺祥子オーランド・ブルームがブロードウェイデビューを飾ったブロードウェイのステージを、映画館で上映。『ハッパGOGO大統領極秘司令』(13日〜)水上賢治マリファナを合法化したウルグアイの大統領が考えた秘策とは。『ANIARA アニアーラ』(13日〜)春錵かつら「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2019」で上映特集上映で気になったのは。「常田富士男 じっちゃに逢える日」ポレポレ東中野7/13〜192018年に他界した常田さんの回顧上映です。今村昌平監督の『楢山節考』『黒い雨』『うなぎ』と、河瀬直美監督の『2つ目の窓』の4本が連続上映されます。7/13には長男倉崎青児さん他のトークイベントと短編『輪廻』の上映、7/16には小室等の六文銭などによる、「別役実『スパイものがたり』を歌うコンサート」が予定されています。『スパイ…』は別役が常田富士男主演で書いたミュージカル。名曲『雨が空から降れば』はここから生まれたといいます。常田さんといえば、「まんが日本昔ばなし」で有名ですが、映画でも貴重なバイプレーヤーでした。
2019年07月12日クリエイティブ・ディレクター、アンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)によるサンローラン(SAINT LAURENT)が6月6日、アメリカ・ロサンゼルスで2020春夏メンズコレクションショーを開催。会場には、キアヌ・リーヴスや、ヴィンセント・ギャロやヘイリー・ビーバー、マイリー・サイラスといったゲストが集った。
2019年07月10日エムエスジーエム(MSGM)の2020年春夏メンズコレクションが、イタリア・フィレンツェで開催された第96回ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO96)で発表された。Credits to: Giovanni GiannoniCredits to: Giovanni GiannoniCredits to: Giovanni GiannoniCredits to: Giovanni GiannoniCredits to: Giovanni Giannoni
2019年07月10日デザイナー森下公則による08サーカス(08sircus)2020年春夏メンズコレクションのルックが公開。
2019年07月09日アレキサンダー ワン(alexanderwang)が、2020年春夏コレクション(2020年 Collection 1)をニューヨークのロックフェラー センターで発表。
2019年07月05日おとな向け週末映画ガイド今週のオススメは『ゴールデン・リバー』と『Girl/ガール』。野村芳太郎監督回顧、伊藤雄之助&西村晃の名脇役対決などの特集上映も好企画が並びました。ぴあ編集部 坂口英明19/7/5(金)伊藤さとり(dpia-app://pilotDetail?pilotageId=93a38c60-dfa2-48cd-af06-83c2857e4101)真魚八重子(dpia-app://pilotDetail?pilotageId=3565dab2-1ca9-4d27-b5bf-0792183f25a7)高松啓二(dpia-app://pilotDetail?pilotageId=17c89031-2956-4e72-b8a8-45553e3c6697)春日太一(dpia-app://pilotDetail?pilotageId=564cc792-5c0d-4e1d-9a06-ffd654b8f928)『ゴールデン・リバー』は昨年のヴェネチア映画祭の銀獅子賞(監督賞)を受賞していますが、ベルギー映画の『Girl/ガール』は、今年のカンヌ映画祭カメラドール(新人監督賞)受賞とこちらも評価の高い作品です。15歳の主人公ララはトランスジェンダーで、バレリーナを目指しています。この映画はもちろん、その少女の物語なのですが、映画で重要な役どころは父親。少女を取り巻く医療スタッフなど、ベルギーは日本では考えられないほど、理解のある環境ではあるのですが、やはりいじめや、差別はある。その中で「女性になることを急ぐ必要はない。パパだって時間をかけて男になった。焦っちゃダメだ」と暖かく見守る父、そんな家族の映画でもあります。この作品も、渡辺祥子、伊藤さとり、水上賢治、杉本穂高の4人の水先案内人の方々がオススメです。この映画の水先案内渡辺祥子(dpia-app://pilotDetail?pilotageId=dbc05f7b-0538-4572-80f7-00b4eed0a036)伊藤さとり(dpia-app://pilotDetail?pilotageId=ba11039c-a3f7-4258-969b-a9a3d2762c37)水上賢治(dpia-app://pilotDetail?pilotageId=ced68815-35ad-4bf2-af22-977f8986b98b)杉本穂高(dpia-app://pilotDetail?pilotageId=3520c557-722b-4539-9ff1-f689c079b04b)今週は名画座の特集上映に注目すべき企画が3つもあります。「生誕100年記念 映画監督 野村芳太郎」(神保町シアター)7/6〜19 植草信和(dpia-app://pilotDetail?pilotageId=2dc649d8-0919-4888-9dce-b2976a9a7a55)「名脇役列伝IV 伊藤雄之助生誕百年記念 怪優対決 伊藤雄之助vs西村晃」(シネマヴェーラ渋谷) 7/6〜26お人好しか、はたまた曲者か、馬面の怪優伊藤雄之助と、のちに水戸黄門に変身したが、映画では気が弱そうで実は悪人とか、暗躍する敵役が多いこれまた怪優の西村晃という名脇役二人に注目した特集。伊藤雄之助は『現代インチキ物語 騙し屋』の詐欺師や、『にっぽん泥棒物語』などの刑事役、『一等女房と三等亭主』では風采のあがらないサラリーマン…、どの映画も実は強い印象を残す脇役だ。西村晃は『ある脅迫』『散歩する霊柩車』のこれぞ小心者、『北陸代理戦争』で雪の中に首だけだして埋められ、リンチされる伝説のシーンも見ものです。「キネマ旬報創刊100年記念 キネ旬ベストワンからたどる昭和・戦後映画史」(新文芸坐)7/7〜17キャプションの内容を記載映画雑誌『キネマ旬報』が今年、創刊100年を迎えるのを記念した特集。この雑誌の看板企画であるキネ旬ベストテンの、ベストワン作品を集めて、昭和・戦後日本映画史を振り返ろうという企画です。小津安二郎『晩春』『麦秋』の2本立てから、山田洋次『幸福の黄色いハンカチ』と深作欣二『蒲田行進曲』までの20本。組み合わせも興味深い、いかにも新・文芸坐らしいプログラムです。映画の上映ではありませんが、映画ファンにとって見逃せない展覧会が始まりました。「高畑勲展─日本のアニメーションに遺したもの」(東京国立近代美術館) 7/2〜10/6よくこんな資料が残っていたと驚きます。台本、絵コンテ、セル画、演出メモなど。デビュー作『太陽の王子 ホルスの大冒険』では、登場人物の出番とドラマの「テンションチャート」を組み合わせたグラフや、制作の遅延を恐れた会社とのやりとり、いわば「一筆を入れた」書類まで。入り口近くに「ぼくらのかぐや姫」企画ノート、という企画書が展示されています。東映動画時代、内田吐夢監督でかぐや姫を映画化する話があり、自分なりのプランをまとめたもの。遺作『かぐや姫の物語』とループで繋がる高畑勲の原点というわけです。高畑さんは自分で絵を描く訳ではない、アニメの演出のプロです。作品に込めた思いをスタッフに伝えるために使われた様々な表現物で、高畑さんの世界をうかがえるまたとない展覧会です。『アルプスの少女ハイジ』のコーナーでは、ハイジの住む家と大自然のジオラマも設置されています。背景美術用に描かれた風景画の素晴らしさも見もの。関係したスタッフのコメントも入った音声ガイドは借りた方が良いです。
2019年07月05日メゾン キツネ(MAISON KITSUNÉ) 2020年春夏ウィメンズコレクションが、フランス・パリでメンズコレクションと共に、プレゼンテーション形式で発表された。ポジティブなムードをとじこめてデザイナー ユニ・アンによる2度目のコレクションとなる今季は、メゾン キツネを象徴するクラシカルなプレッピースタイルに、意外性のあるカラーや柄、素材をミックス。春夏らしいポジティブなムードを閉じ込めた楽し気なコレクションが展開される。ポップな色・柄をミックスカラーパレットは、ミネラルカラーとアースカラーをベースに、パステルレインボーと柔らかなホノグラムをミックスして春夏の爽やかなムードを演出。薄いグレーのロングコートに合わせたトップスとボトムスには、大胆なチェック柄×ストライプ柄を組み合わせ。異なる柄同士ながらも、イエロー、ブルー、ピンクとどちらも同系色を使用しているので、不思議と纏まりのあるビジュアルに仕上がっている。エネルギッシュなオレンジを着こなす淡いパレットのコレクションに、差し色として取り入れられたのが、太陽のようにエネルギッシュなオレンジ。クリーンなシルエットのオレンジのシャツワンピースは、きっちりと襟元までボタンを留めて一枚でさらりと着こなした。一方でウエストに通したベルトは、だらりと垂れ下げてラフなムードをプラスする。トランスペアレントなアイテムも登場春夏らしいトランスペアレントな素材を取り入れたルックには、ブランドらしい捻りをきかせた。艶やかなオレンジのタートルネックのトップスには、テクニカル素材で仕立てた硬質なトランスペアレントなボトムスを組み合わせて快活さを加えて。また色違いのボトムスに、レモンカラーの柔らかなシアーブラウスを合わせたルックも登場。“肌を透かせる”という共通項を持ちながらも、全く異なるムードを纏うアイテム同士の掛け合わせは、フレッシュな印象をもたらしてくれる。引き続き漂うジェンダーレスなムードコレクション全体を通して感じられるのは、前シーズンに続くジェンダーレスなムード。身体のラインを強調させないルーズなシルエットのワードローブは、肩肘張らないリラクシングなスタイルを創出する。
2019年07月01日夏はすぐそこ!どんよりとした梅雨には憂鬱になってしまいがちですが、梅雨の晴れ間に輝く日差しを浴びると、夏の気配を感じてワクワクしてきちゃいますよね。せっかくの夏だから、今のうちにしたいファッションもやってみたいメイクも考えておかないともったいない!普段はナチュラルメイクのあなたも、今年の夏は輝く太陽を浴びてジューシーに育ったオレンジみたいな”柑橘メイク”を試してみませんか?週末のお出かけやデートにピッタリの、透明感あふれる夏のオレンジメイクについてお話します。暖色は秋冬だけじゃない!夏におすすめのオレンジメイク出典:byBirth夏は涼しげなメイクがトレンドになりやすいもの。ブルーやグリーン、ホワイト系など、寒色寄りのカラーメイクに挑戦する方のほうが多いようですが、実は夏こそおすすめの暖色系メイクがあるんです。それは、オレンジメイク。夏に旬を迎える柑橘類みたいな、ジューシーなオレンジを基調としたメイクは、夏のファッションに合わせても違和感なく馴染みます。ラメやグリッター、シアーな発色のアイテムが多い季節なので、それらを上手に組み合わせれば暖色でも涼しげで爽やかな仕上がりに。しかも、オレンジは私たち日本人の肌に馴染みやすいカラー。イエベ・ブルベを問わず肌を美しく見せて、完熟した果実みたいにヘルシーでヌーディな印象に!オレンジを夏のメイクに取り入れるには、ちょっとした工夫が必要。あたたかい印象になりすぎないように、夏ならではのオレンジメイクに仕上げちゃいましょう。ジューシーな魅力満点!オレンジメイクのポイント出典:byBirthテラコッタ系チークでナチュラル血色夏のオレンジメイクでまず大事になるのがチーク。しっかりめのオレンジチークは抵抗がある……という方は、肌の血色に近いテラコッタ系のカラーをチョイスするのがおすすめです。テラコッタチークは赤みとブラウンが強めの発色なので、肌にナチュラルな血色を与えてくれます。頬の一番高くなる部分にふんわりと淡くのせて、ポイントメイクを邪魔せずにヘルシーな血色感をプラス。ここで大事なのが、パール入りのチークを使うこと。秋冬に流行ったようなマットなテラコッタオレンジチークだと、どうしても秋冬っぽさが抜けません。秋冬に余ったオレンジチークを使いたいと思ったなら、パール入りのハイライターなどを薄く重ねて透明感を与えましょう。オレンジラメ×ブラウンで透明感ある大人の目もとにアイメイクには元気いっぱいのオレンジと、大人っぽさをプラスするブラウンを組み合わせて。ラメ入りのオレンジを単色使いでアイホールに塗ったら、目のキワにアイライン風にブラウンをスッと引きましょう。アイカラーに取り入れるオレンジは、黄色みの強いイエローオレンジがおすすめ。大人っぽく仕上がりながらも、透明感あるジューシーな目もとを演出できます。シックなブラウンラインとの相性も抜群で、まるでオレンジピール入りのチョコレートみたいなスイートな瞳に!マット×シアーリップでジューシーリップをゲットリップメイクはジューシーなオレンジメイクの最大のポイント。ここで活躍するのが、秋冬に活躍してくれたマットなオレンジリップです。使いきれずにメイクポーチやドレッサーに忘れられているリップがあったなら、今年の夏こそ活躍させちゃいましょう。マットなオレンジリップをぽんぽんと唇の内側寄りの部分にだけのせるように塗ったら、上からシアーなタイプの淡いオレンジ系のリップを重ねます。リップグロスでもOKですが、より大人っぽく自然なツヤ感に仕上げたいならシアーリップがおすすめ。透けるような印象のオレンジを重ねるだけで、簡単に涼しげなグラデーションリップの完成!柑橘系フルーツみたいな、瑞々しくて可愛い唇に仕上げてくれます。“柑橘メイク”にぴったり!オレンジコスメ3選SUQUUピュア カラー ブラッシュ08 桃橙この投稿をInstagramで見るSUQQU UK OFFICIALさん(@suqqu_uk_official)がシェアした投稿 – 2018年 1月月30日午前9時55分PST果物のようなネーミングがおいしそうでおしゃれな、SUQUUのオレンジチーク。自然なカラーのチークとハイライターが一緒になっているので、ブラシでひと塗りするだけで活き活きとしたメリハリある表情に仕上げてくれます。ピンク寄りのオレンジカラーなので、オレンジチークを使ったことがないという方でも試しやすいのが嬉しいところ。ふわりと優しい印象にも、じんわりと滲み出すようなセクシーな血色感にも仕上げられるので、夏のメイクに1つはあると便利!セルヴォークヴォランタリー ベイシス アイパレット05 テラコッタグリーンこの投稿をInstagramで見るcelvoke.jpさん(@celvoke.jp)がシェアした投稿 – 2019年 4月月14日午後7時12分PDT人気のテラコッタとグリーンの組み合わせが、大人っぽくて個性的なセルヴォークのアイパレット。アイメイクに必要なカラーが全て揃っているので、テクニックなしでも目もとに立体的な陰影を作ることができるのが魅力的。しっとりとした発色のテラコッタオレンジをパール入りのグリーンで引き締めたら、一瞬でハンサムな夏の主役級アイメイクが完成!RMKリップスティック コンフォート マットフィット07 サンセットフォーリングこの投稿をInstagramで見るRMK officialさん(@rmkofficial)がシェアした投稿 – 2019年 5月月5日午前1時00分PDTロマンチックな名前が目を引く、RMKのマットリップ。夏の夕陽のようなノスタルジックで雰囲気のあるオレンジを唇にのせれば、誰もが振り向く魅力的な表情を作ってくれます。明るいオレンジながらオトナ女子の肌に馴染みやすい自然な発色なので、夏によく似合う爽やかな仕上がりに。ちょっぴり刺激的で健康的なセクシーさを演出してくれるオレンジリップを手に入れれば、その瞬間から夏が始まりそう!爽やかオレンジメイクで夏の視線ひとり占め!出典:byBirthオレンジ色というと、どうしても派手なイメージが強くなりがち。でも、メイクでの使い方やカラーのニュアンスをしっかり選べば、オトナ女子でも気軽にチャレンジすることができるカラーなんです。まだまだ梅雨の気配を感じる毎日ですが、日差しの強さは夏の訪れを感じる季節。もうすぐそこに迫る真夏の太陽に身を任せて、たまには柑橘フルーツみたいなジューシーオレンジメイクにチャレンジするのも素敵かも。爽やかなオレンジを身にまとったら、今年の夏の主役はきっとあなたで間違いなしですよ!
2019年07月01日ヘロン プレストン(HERON PRESTON)の2020年春夏コレクションが、パリ・ファッション・ウィーク・メンズの初日の6月18日に行われた。開演前に会場に流れるのは、ニューヨークの地下鉄の騒音、スクリーンにも80年代のニューヨークストリートの映像が流れる。パリで初の公式ショーとなった今年1月の2019-20年秋冬コレクションは空港ロビーがテーマだったが、今回は自身が過ごすニューヨークをイメージに、“コンクリートジャングル”がテーマ。メンズ、ウィメンズ合同のコーエドショーのコレクションで進行した。ゴアテックス(Gore-Tex)、リーバイス(Levi’s)とのコラボや、ニューヨークのグラフィティアーティスト、ロバート・ナヴァ(Robert Nava)のペインティングをプリントしたデニムやシャツ、ジャケット、ヴィンテージのリメイクデザイナーでもありインフルエンサーのサミ・ミロ(SAMI MIRO)とのコラボなどコレクションの幅が広がった。ブランドのシグニチャーカラーのオレンジをベースに、リフレクターやネックラインのロゴプリントなど、ブランドのアイデンティティをはっきりと打ち出し、ラグジュアリーストリートのメインストリームを行く。Text by Tatsuya Noda
2019年06月28日マルセロ・ブロン カウンティ・オブ・ミラン(MARCELO BURLON COUNTY OF MILAN)の2020年春夏コレクションショーが開催された。
2019年06月27日ポール・スミス(Paul Smith)は、2020年春夏ウィメンズコレクションを、2019年6月23日(日)に、フランス・パリで発表。メンズコレクションも同時に発表された。バランスで表情が変わるジャケットスタイルハンサムなジャケットは、ジャケットの丈とボトムスのボリュームのバランスで様々な表情へと変化していく。例えば、コンパクトな丈のダブルジャケットに、優雅なドレープのワイドパンツを組み合わせると、クリーンかつ凛とした佇まいに。また、腰を覆う程度のやや長めの丈に仕立てたカラージャケットは、スマートなロングパンツと合わせると、コンフォートで都会的な印象になり、フレアなショートパンツと合わせると、トラッドなイメージが際立つ。ただ“マニッシュ”なだけではない、ジャケットスタイルの引き出しの多さからは、計算されたデザインの丁寧さが見て取れる。際立つ色使い色彩のパワーを感じるワントーンコーデ柔らかく巧みな色使いにも注目。メンズにも見られたワントーンのコーディネートでは、色彩そのものが持つパワーを前面に表している。ホワイト、イエロー、ピンクといった明るい色彩は華やかさを演出し、ディープブルーやブラウンといった濃いカラーは、インパクトを与え余韻を残していく。プレイフルな配色また、プレイフルな色の組み合わせも魅力的なポイント。レモンイエローのブルゾンの下から、レイヤードしたピンクの裾を出し、ライトブルーのショートパンツを合わせたスタイリングは、コーディネートでカラーの層を表現。ポップでアイキャッチなスタイリングに仕上げている。カーキのコート、ブラウンのジャケットといったアースカラーに差し込まれた淡いピンクのショートパンツは、コーディネートを一気に軽やかに。スモーキーなピンクのセットアップにも、イエローのプリントシャツが明るさをもたらしている。グラフィカルなコントラストグラフィカルなフラワープリントは、リラックスしたドレスやアクティブなウェアに投影。軽やかでスポーティーなコートにはブラックベースのプリントを施し、中に着たウェアは色を反転させることで、コントラストを描く。
2019年06月27日