東京都・京橋のLIXILギャラリーにて「タイルが伝える物語~図像の謎解き~」が開催される。会期は12月4日~2月21日(水曜、12月27~2015年1月4日休廊)。開館時間は10:00~18:00。入場無料。同展は、「建築とデザインとその周辺」をめぐり、独自の視点でテーマを発掘するLIXILギャラリーとINAXライブミュージアムとの共同企画による展覧会。室内外を華やかに飾るタイルの装飾性だけでなく大衆へのメッセージを含んだ「メディア」としての機能に着目し、描かれた文様の意味や物語を読み解く。また、展示内容としては、LIXILが運営する「世界のタイル博物館」収蔵の、紀元前から近代までの装飾タイルコレクションをひも解き、「物語や教訓、信仰、文化を発信するメディア」という観点から選び出したタイル約70点を、描かれた物語やメッセージとともに紹介する。そのほか、関連企画として、2015年1月24日 14:00~15:30には東京都・京橋「AGC studio」において、イラン初の日本人留学生で日本イラン文化交流協会会長の岡田恵美子氏による講演会「タイルに描かれた物語 -ペルシャの神話と恋物語-」が開催される。この講演会では、展覧会場のタイルからペルシャ恋愛叙事詩をはじめとする物語や神話を、当時の時代背景、ペルシャ文化とともにより詳しく解説するほか、ペルシャ詩の朗読も予定されている。参加費は無料。定員は80名で、参加に際しては電話もしくはLIXILギャラリーのWebページからの申し込みが必要となる。
2014年11月07日JR東日本新潟支社は、東京駅が12月20日に開業100周年を迎えることに合わせ、上越新幹線の団体臨時列車「東京駅開業100周年号」をはじめとする記念企画を実施する。「東京駅開業100周年号」は12月23日、新潟駅7時7分発・東京駅9時20分着の団体臨時列車(全車指定席)として運行される。E4系8両編成で、2・3号車の2階は通常3人掛けの座席を2人で使用する「ゆったりペアシート」、4・5号車の2階は家族専用「ファミリーシート」となる。7・8号車の2階はグリーン席。5号車1階はファミリーシート利用者向けのイベントスペースとして使用し、抽選会や紙芝居上演を行うほか、ぬり絵や折り紙も用意する。「東京駅開業100周年号」を利用するびゅう旅行商品も発売。一例として、日帰りの「鉄道博物館と東京スカイツリー展望デッキ体験の旅」では、鉄道博物館の人気展示であるジオラマセットを一般来館者よりひと足早く入館して優先的に見学できるという。新潟駅発着の旅行代金は大人1万8,200円、子供1万100円。その他、「Suicaのペンギン」グッズ専門店「Pensta」をはじめ、赤レンガや丸の内駅舎など東京駅らしい要素を盛り込んだイベント「TOKYOBOX」での買い物が楽しめる日帰りプラン、東京ディズニーリゾートオフィシャルホテルを含む東京エリアや舞浜エリアの人気ホテルが用意された宿泊プランなども設定している。東京行の通常のびゅう商品も設定し、開業100周年の東京駅の魅力に触れる旅を提案するという。
2014年10月29日2020年のオリンピック・パラリンピックを招致する“TOKYO”。世界の巨大都市の中で、東京だけが経験してきた歴史がある。100年の間に震災と戦争によって2度焼け野原となり、そこから不死鳥のように蘇った不屈の歩みだ。NHKでは10月19日(日)、東京を撮影した白黒フィルムを世界中から収集、フランスのプロダクションと協力して現実にできるだけ近い色彩の復元に挑んだNHKスペシャル「カラーでよみがえる東京~不死鳥都市の100年~」(総合テレビ)を放送する。本番組で描かれるのは、「関東大震災前の東京/明治・大正」(1902~1923)、「関東大震災」(1923)、「震災復興・モダン都市」(1924~1937)、「昭和の戦争」(1937~1945)、「占領・戦後復興」(1946~)の5つの時代で綴る、東京の100年だ。その激動の歩みをタイムトラベルのような感覚で追体験できる。色を取り戻した映像からは、2度の崩壊のすさまじさ、そこから立ち上がった庶民の喜怒哀楽など、リアルな歴史の手触りが生々しく伝えられる。何故フルカラー化にこだわったのか?戦火の恐怖も、復興の活気も、子どもたちの笑顔も、そこには色付いた世界でしか伝えられないものがあるからだ。今回、カラー化にあたりNHKが手を組んだのは、2つの世界大戦の映像をカラー化したシリーズ「アポカリプス」で世界に衝撃を与えたフランスのCC&C社。最新のテクノロジーに加え、国内外の専門家100人以上と綿密な時代考証を行い、色の特定をおこなっていったそうだ。長く色彩の再現に取り組んできたフランソワ・モンペリエ氏は、色彩の再現について「実際に仕上げてみなければ自然に再現できるかはわかりません。それがもっとも難しいところです。集めた全ての色を一つの映像の中に溶け込ませて一貫性のある自然なものにしなければならないのです」と語る。写真のように止まっているものではなく、そこに動きが加わるだけで、その作業がいかに高度な技術であるかは想像に難くない。そして、その色は想像ではなく、膨大な資料群から紐解かれた当時の“生”の色だ。炎上する日比谷の帝国劇場、銀座の夜に煌めくネオンライト、戦車部隊のパレード、1945年8月15日に流れた敗戦を告げる玉音放送に放心する人々、そして1959年、五輪マークの隣で揺れる「東京オリンピック招致決定」の文字と歓喜する人々。海の向こうからやってくる人々に「お・も・て・な・し」をする前に、日本が歩んできたその姿を今一度、その目で確かめてみてはいかがだろうか?NHKスペシャル「カラーでよみがえる東京~不死鳥都市の100年~」は10月19日(日)午後9:00~10:13、総合テレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2014年10月17日東京駅が開業100周年を迎えるにあたり、東京ステーションシティ運営協議会、三越伊勢丹、大丸松坂屋、高島屋、三井不動産の5者は共同で東京と日本橋エリアを回遊するイベントを10月11日にスタートした。会期初日には5者によるオープニングセレモニーが行われた。このイベントは、今年12月20日に東京駅が開業100周年を迎えるにあたり、八重洲・日本橋エリアへの玄関口として整備が進められていた八重洲口駅前広場が全面使用開始されたことを記念した企画で、東京駅から日本橋間が気軽に散策できるほど身近な距離であることを体感してもらうことが趣旨。12月20日まで行われる。「あるこう!東京駅―日本橋百年散策」と題された当イベントは、東京駅および、大丸東京店、日本橋高島屋、日本橋三越本店、日本橋案内所(コレド室町)の5ヶ所において、東京駅から日本橋間の散策マップと限定ノベルティーである記念レプリカ硬券が無料で配布される。散策マップには、東京駅・八重洲と日本橋エリアの江戸・大正および現在の地図と、老舗店舗や歴史的見どころが掲載され、参加者は歴史を旅する感覚で散策を楽しむことができる。会期初日に行われたオープニングセレモニーでは、各企業のアテンダントによって大判記念レプリカ硬券が披露され、JR東日本東京駅長の江藤尚志による指差歓呼および出発合図も行われた。セレモニー終了後には配布される記念レプリカ硬券に、元駅員が入鋏(にゅうきょう)するイベントも行われた。来月11月4日から11月30日には、各者を代表するキャラクターが東京駅に集合するイベントが開催される。三越からは設置されてから100年を迎える「三越ライオン像」、JR東日本からは「Suicaのペンギン」、大丸・松坂屋からは「さくらパンダ」、高島屋からは「ローズちゃん」が東京駅の改札内地下1階「銀の鈴」待ち合わせ場所で一堂に展示される。
2014年10月12日最終電車の出発後、真夜中の東京駅を散歩しよう。そんなユニークなツアーがこのほど開催された。主管は東京駅と東京ステーションホテル。東京駅開業100周年記念企画として、駅とホテルのスタッフがアイデアを出し合い実現した。無人の東京駅はまるで異次元空間に迷い込んだよう。参加者たちはミステリーな雰囲気を楽しんだ。このツアーは、東京ステーションホテル初のミッドナイトツアー付き宿泊プランとして販売された。正式名称は「オトナの東京駅物語」。10月1日泊と11月29日泊の2回、各10室限定の募集だった。第1回が実施された10月1日は、東京駅丸の内駅舎の保存・復原工事完成記念日(2012年)にあたる。ツアー参加者はホテルに到着してくつろいだ後、山手線の最終電車を見送り、在来線のゼロキロポストを見学。丸の内南口改札口に集合した。○寝そべってドームの内側を見上げる日付は変わって10月2日。時計は1時30分を示していた。お楽しみは東京駅丸の内駅舎のシンボルであるドームの内側の見学だ。しかし階段は上らない。参加者にヨガマットが配布され、「どうぞ床に寝そべってください」とのこと。そう、普段は人々が忙しく行き交う改札前通路に寝転がり、仰向けになってじっくりとドームを鑑賞するのだ。ドーム内側の干支のレリーフなど、ドームや駅舎建設のエピソードが説明される。これから異次元空間に向かうための儀式のようだ。次に、係員の案内で改札口を通り、丸の内南口トイレへ。トイレ休憩ではなく、ここにはドーム内側の「大鷲の彫刻」と同じサイズのレリーフがある。これ、普段はなかなか気づかないだろう。レリーフの黒い壁は男子トイレまで続く。係員の案内で、女性も奥まで見学できた。続いて無人の駅構内を歩いて東北新幹線ホームへ。人影のないコンコースは明るく、そして寂寥感がある。1日の宴の後。学生の頃、文化祭の後片付けで達成感と寂しさが混じった感覚を思い出す。東京駅は年中無休。毎日、この時間が訪れる。新幹線ホームに電車はいなかった。普段は始発列車が待機しているけれど、今日は珍しく車両がないという。おかげで在来線側、東海道新幹線側の両方を見渡せた。車両がない理由はしばらくしてわかった。架線検査だから。特殊車両がゆっくりと現れてホームを行き来する。珍しい風景を見られた。お隣は開業50周年を迎えた東海道新幹線ホーム。大阪寄りのオレンジ色は、新幹線計画に貢献した第4代国鉄総裁・十河信二のレリーフ。24時間ライトアップされ、つねに新幹線を見守っているという。○「銀の鈴」広場で休憩、中央線電車と記念撮影新幹線ホームを降りて地下へ。待ち合わせ場所として有名な「銀の鈴」の広場だ。ここでホテルから温かいコーヒーがふるまわれ、クイズ大会が始まる。カフェインと東京駅にまつわるトリビアの数々が参加者の眠気を冷ます。ひとつ紹介すると、この「銀の鈴」の広場の床は、開業当時の東京駅周辺の地図が描かれている。東京駅を探してみよう。その後、ツアー再開。コンコースから長いエスカレーターに乗り、東京駅で最も高い中央線ホームへ。ここにはE233系が待機中。スタッフによる記念撮影サービスが行われた。これにてミッドナイトツアーの全行程が終了。ただ歩き回るだけではなく、随所で東京駅に関するさまざまなエピソードが紹介された。ここでは紹介しきれないほどの内容で、知識欲も満たされるイベントだった。同ツアーは11月29日宿泊(見学は30日)でも開催されるが、第1回と同様、第2回も満室とのこと。憧れの東京ステーションホテルに泊まり、東京駅を楽しむ催しだ。興味を持たれる向きも多いのだろう。定例化に期待したい。中央線ホームからは初日の出も見られるそうで、初日の出ツアーがあったら楽しそうだ。ただ、時間的に電車が動いているだろうから無理かな……。
2014年10月10日東京駅丸の内駅舎の南ドームに位置する「TORAYA TOKYO(トラヤ トウキョウ)」は10月1日、東京駅開業100周年を記念して、特別メニューを発売した。同店は、虎屋の4ブランドのスペシャリテを扱うコンセプトショップ。「TOKYOパルフェ」は、虎屋グループの各ブランドのおいしさを一度に味わえる、同店限定のパルフェ。東京駅舎の赤レンガに見立てて積み上げたアンズ羹(かん)に、水ようかんやあんペースト、豆乳アイスクリームを合わせた。価格は1,404円。同店のオリジナルメニュー「祝い膳」は、赤飯とさまざまな付け合わせが楽しめる。赤飯は、小豆(あずき)の香り、小豆の渋の自然な色合いが特徴。セットのデザートは、とらや、TORAYA CAFE、とらやパリ店、とらや工房のミニサイズのお菓子の中から2種を選択できる。価格は2,484円。販売期間は10月1日~11月30日。価格はすべて税込。
2014年10月01日マットは、同社が運営するアートギャラリー「GoFa」(東京都・青山)において、漫画家・イラストレーター山田章博が挿絵を担当した「十二国記」から100点以上の生原画を展示する「山田章博展 Exhibition&Cafe」を開催している。開催期間は8月31日まで(毎週月曜日定休(祝日除く)、8月10日、8月19日は休館)。営業時間は12:00~18:00。入場料は500円(コーヒーチケット付き)。同イベントは、イラストレーターとして多数の挿絵を手掛ける山田章博の『「十二国記」画集<第一集>久遠の庭』の刊行を記念して開催されるもの。今までのカバーイラストや挿絵など20年以上におよぶ「十二国記」の集大成となる展示内容が展開されており、100枚以上の生原画が公開されている。コラボレーションカフェでは、「十二国記」の世界観やキャラクターをイメージしたメニューが用意されるということだ。また、会場では、山田章博サイン入り画集やポストカード、タンブラー、ポスターなどの販売に加え、最終日となる8月31日には「じゃんけん大会」が開催される予定。なお、来場者特典として、山田章博が同イベントのために書き下ろしたウェルカムペーパーがプレゼントされるほか、会場にて同画集を購入すると会場限定のしおりが進呈されるという。
2014年08月05日「百年の恋も冷める」という言葉を聞いたことがありますか?どんなに好きになった相手でも、冷めてしまう瞬間があるということですが、その瞬間は意外と身近にあるかもしれません!男性へのインタビューから、私たちがうっかり犯してしまっている4つのミスが見えてきました。■1.おじさんみたいなくしゃみ「すっごい可愛くて、本当にお嬢様という感じの子と付き合った時に、デート中に『へっくしょん』というような大きな声で、おっさんの様なくしゃみをしたので『えっ・・・』と思っていたらもう一度同じようなくしゃみをしてきました。見た目とのギャップもあって完全に引きました。」(26歳/広告)くしゃみの正解なんてあるのでしょうか?と思うところですが、少なくとも大きな声のくしゃみなど、豪快なものはNGなようです。また、くしゃみをする時には、誰しも変顔になってしまうので、顔を見せないようにするのもポイントです。■2.低い音の咳や痰「電話をしている時に、彼女が『ちょっと待ってね』というので待っていたら電話口から『ゴホンッゴホンッ』とおじさんのような咳が聞こえてきたました。電話に戻って来た彼女に『どうした?お父さんでも来た?』と聞いたら、『えっ?来てないよ。なんで?』と言われ、『いや、おじさんの咳が聞こえたから・・・』と言ってしまい、気まずくなったことがあります。」(22歳/学生)女性だって喉に痰が詰まったり、風邪気味で喉のイガイガが取れなかったりといろんな状態の時があります!と言いたくなりそうですが、男性にとっての女性の理想の咳は「コホッコホッ」と言った感じでしょうか?「ゴホンッ」というおじさんのような咳が出そうな時は、男性に聞こえないところに隠れたほうが良いかもしれません。■3.他の男性との比較「『私今までこんな恋愛してきました』とか『前の彼はこんなことをしてくれた』というのを教えてくる女。あれって、同じようなことをして欲しいという気持ちが隠れているのは見え見えだけど、できることとできないことがある。そんな風に扱って欲しいなら、そんなことをしてくれる人と付き合えば?と思う。」(27歳/出版)経験豊富な方はつい「あれ?前の彼と違う・・・」という気持ちや「ここ嫌だな」というのが目につきがちです。でもそれを彼に伝えるのはNG。昔の恋愛や他の男性との比較を、彼に伝えることのメリットはないと考えて良さそうです。■4.「なんでもイイ」と言っておいてのダメだし「何食べたいか聞いても『なんでもイイ』という元カノ。どこ行きたか聞いても『なんでもイイ』と。だから俺が選んで連れて行ったら『ここ、美味しくないね』とか『ここに来るなら、あっちの方が良かった』と文句ばかり言うので、もう彼女のために何かしようという気持ちがなくなりました。」(24歳/商社)確かにこれは逆の立場でも嫌ですね。「なんでもイイ」と言ったからには、感謝するのが礼儀。もし、彼のお店選びがいつもイマイチだったとしたら、今度は自分で選ぶくらいの気持ちを持ち、決して批判はしないように注意。■おわりにいかがでしたでしょうか?心当たりがあるという方も多いのでは?特にくしゃみや咳では、日頃の癖が出てしまうので、好きな人や彼がいないところでも意識しておく必要がありそうです。こうして考えていると女子って大変ですね!(栢原陽子/ハウコレ)
2014年07月26日ニューヨークを舞台に、100年の時を超える運命的な愛の物語を描いた映画『ニューヨーク 冬物語』。シェイクスピアと並ぶとまで絶賛されたマーク・ヘルプリンの美しい小説「ウィンターズ・テイル」を映画化。真実の愛とは何か?を深く考えさせるこの作品について、恋愛科学研究所所長の荒牧佳代先生は、様々な“恋愛のなぜ?”を解消できる作品だと語っています。それっていったいどういうこと!?一問一答形式で、教えていただきましょう!【荒牧佳代先生が“恋愛のなぜ?”を解説】(1)なぜ、運命だと感じる恋があるの?主人公のピーター(コリン・ファレル)はある日、泥棒をするために入った邸宅で病身の令嬢ベバリー(ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ)と出会い恋に落ちます。その瞬間からベバリーは、「ピーターと出会って、ベバリーは他のことはどうでもいいと思えるようになった。彼女にとって大切なのは、ピーターとの間に芽生えた奇跡のような絆だけなの」とジェシカ自身が話すほど、“恋は盲目”的にピーターを愛するようになります。→女は直感を信じているから!荒牧先生:「女性は偶然の出来事に対して運命を感じます。なぜなら自分の直感を信じているから。思うに女性は、恋愛への関心度の強弱こそあれ、基本的にはみんな能動的で肉食系の生き物。女性は嗅覚で恋をするとも言われるくらい、自分の好きな男性の“匂い”に敏感ですが、それも遺伝子レベルで自分に合った男性を選ぶための優れたスキルなんです。また、フェロモンに関しても、現代の科学では女性のみが男性フェロモンを感知できているのではないか?とも言われています。つまり女性の恋愛の直感は男性と較べてとても鋭いんですね。」(2)なぜ、身分格差の恋愛は燃えるの?「ピーターは高嶺の花のような美しい女性と出会うことで、生まれて初めて本物の愛を知るんです」ピーター役のコリン・ファレルがそう話す通り、この作品に描かれるのはニューヨークの裏社会で生きてきた男と、広大な邸宅に暮らす令嬢との恋。一見してどうしてこの2人が?と驚くほど不釣り合いなカップルが、切なくもロマンチックなラブストーリーを繰り広げます。→障害があると気持ちが燃え上がるから!荒牧先生:「恋愛をするうえで障害があると、2人の気持ちは燃え上がります。『ロミオとジュリエット』もそうですが、障害のある恋や階級を超えた愛はよく物語のテーマになりますね。実は恋愛の相性において、性格や価値観にはあまり意味がありません。それらは主観的なうえ流動的なもの。年齢や経験によっても変化するのであてにしないほうがいいのです。もちろん、共通する部分が多ければ同一化の作用で急接近でき、恋のボルテージも高まります。でも、だからといって関係が長続きするとは限りません。相性とはお互いを思いやる気持ち、求める気持ち、相手を愛したい気持ちのバランスだからです。バランスが良ければ想いは続きますし、絆も深まります。なお、相手を愛したいという気持ちはその人自身しか持ちえないもの。本人にしかわからないオンリーワンの感覚だからこそ、自分が愛した相手は“運命の人”だと信じることができるのです。」(3)なぜ、か弱い女はモテるの?余命わずかのベバリー。彼女の死後も生き続けるピーターを演じたファレルは、「誰かを愛する気持ちは、たとえその人が死んだとしても、相手の人にきちんと受け継がれるものだと思う。そういう意味では、愛は時間を超えることができる」と話しています。→男の“守りたい願望”をくすぐるから!荒牧先生:「男性には心から愛する女性を“守りたい”“大切にしたい”という男のプライドをかけた本能があります。ラブストーリーにはしばしば、薄命の女性に想いを寄せる男性が描かれますが、それはこんなふうに守ってあげたいという男の願望の表れ。ですから、病身でなくても、男性が“守りたい”と思えば女性は自然と愛されるようになります。そして、浮気もされなくなります。浮気は自分が大切にしたいと思った女性を裏切る行為なので、それは自分のプライドが許さないのです。よく男性が強そうな女性(本当に強いかどうかは別)に向かって“素直になれ”など余計なお世話ともいえるアドバイスを言うのは、そういう男心を理解させたいという想いがあるからです。」主演のファレルはこの作品について「魔法のようなパワーに満ちた壮大な作品。不思議な力に導かれた人々の人生という、ものすごく大きなスケールと親密な物語が共存しているところが魅力的」とコメント。荒牧先生も「今までに観たことのないラブストーリー」と絶賛しています。彼との関係や将来のことで悩んでいるみなさん、劇場で、恋愛科学のプロをもうならせた物語を堪能してみてはいかがでしょうか?映画と一緒に自分の心を見つめることで、問題解決の糸口が見つかるかもしれませんよ!(文=編集J)【STORY】幼い頃に両親と生き別れ、気がつけばニューヨークの裏社会で悪に手を染める日々を送っていたピーター。ある日彼は美しい令嬢ベバリーと出会い、すぐに恋に落ちる。初めて生きることの素晴らしさを知ったピーター。だが、ベバリーの余命はわずかだった。彼女を救うためなら何だってする──ピーターの切なる想いは叶わず、ベバリーの命はつきてしまう。100年後、ニューヨークの街に、記憶を失くしたピーターの姿があった。「俺は、なぜまだ生きている?」記憶がひとつ甦るたびに、生まれる謎。100年にわたり生かされた男に与えられた、ある使命とは──。5月16日(金)丸の内ピカデリー新宿ピカデリー他 大ヒット上映中監督:アキバ・ゴールズマン出演:コリン・ファレル、ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ、ジェニファー・コネリー、ラッセル・クロウ配給:ワーナー・ブラザース映画『ニューヨーク 冬物語』 2013 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND VILLAGE ROADSHOW FILMS(BVI) LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.★オリジナルグッズプレゼント★映画をイメージしたオリジナルグッズ(ジュエリーボックス)を1名様にプレゼントします!応募・詳細はこちらから♪※プレゼント応募にはcocoloni PROLOの会員登録が必要です。ご応募期限:6/23(月)~こちらも併せてご覧ください!~いつまでも愛される女になる!12星座別“運命の愛”に巡り会える場所~100年の時を超えるラブストーリー『ニューヨーク 冬物語』【恋占ニュース】()荒牧佳代先生が恋愛・結婚・男ウケにまつわる恋愛科学豆知識を伝授!今日の恋愛科学プチコラム()
2014年05月30日100周年を迎え、様々な記念イベントが注目を集めている宝塚歌劇団。中でも、著名なOGが集結して贈るショーが、この『セレブレーション100!宝塚』だ。キャストは平成期に在団した元トップスター12名を中心に、アンサンブルにも元生徒(劇団員)12名、さらに日替わりゲストとスペシャルゲスト27名も加えた豪華版。『ベルサイユのばら』『エリザベート』『風と共に去りぬ』など、数多の傑作からよりすぐりの名曲と名場面で綴る構成だ。5月18日(日)、初日を前にゲネプロと囲み会見が行われた。『Celebration 100!宝塚~この愛よ永遠に~』チケット情報オープニングの「レインボウ宝塚」を歌いながら、杜けあき、麻路さき、高嶺ふぶき、稔幸、姿月あさと、湖月わたる、貴城けいが登場すると、ステージは一気に華やかなオーラに包まれる。続けて昭和の時代の名曲を、風花舞、星奈優里、大鳥れい、彩乃かなみ、蒼乃夕妃がキュートに歌い継ぐと、今度は貴城から順に、それぞれの代表作の主題歌を歌い上げてゆく。観ているうちに、こちらもすっかり彼女らが在団していた当時の自分に戻ってしまうのが“宝塚マジック”だ。ゲネプロでは日替わりゲストからA日程の眞帆志ぶき、初風諄、榛名由梨、スペシャルゲストからは加茂さくらが出演し、健在ぶりをアピール。1952年に39期生として入団した眞帆が「アマール・アマール」を小粋に歌うと、思わず見学席からも拍手が。そのほか、『ベルサイユ~』の初演(1974年)に出演した初風の「青きドナウの岸辺」、『風と共に~』(1977年)の初演を成功に導いた榛名の「さよならは夕映えの中で」など、全てが見どころといった印象。一方で、ダンスの名手である湖月と風花により『LAST STEPS』からタンゴの名場面が再現されるなど、宝塚歌劇団が芝居や歌はもちろんシアターダンスにおいても日本芸能史を支えてきたのだと、改めて思い出させてくれる演出となっている。ゲネプロ後に行われた囲み会見では、「39期生から96期生まで、家族でいえば3世代に渡るキャスト。でも誠心誠意、物事に取り組む姿勢は変わらないと感じました」と語った杜。「いまだに男役の姿のほうがラク」と麻路が笑わせつつも、「“努力・忍耐・根性”というのを教えてもらった。世の中が変わっても、そこは変わらなくていいのでは」という高嶺の言葉に全員がうなずくひとコマも。宝塚が100年続いた理由については、「古き良きものを大切にしている」(稔)、「伝統を受け継ぐ上下関係」(姿月)、「先輩から後輩への惜しみない指導」(湖月)とそれぞれに想いを述べた出演者たち。「それもずっと観てくださっているファンの方あってこそ」という貴城の言葉通り、劇団の歴史は“人”の歴史でもあったのだと、再認識できる舞台となりそうだ。公演は5月18日(日)から6月8日(日)まで東京・青山劇場、6月13日(金)・14日(土)に愛知芸術劇場 大ホール、6月24日(火)から30日(月)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて。取材・文佐藤さくら
2014年05月19日お昼どきに気軽にオルガンの生演奏を楽しめる東京芸術劇場の人気企画「ランチタイム・パイプオルガンコンサート」が、7月25日(木)に記念すべき第100回を迎える。開演は昼12時15分より同劇場コンサートホールにて。次回の101回目(9月開催)より500円の有料公演となるため、入場無料で聴けるのは今回が最後の機会となる。「東京芸術劇場パイプオルガンコンサート」の公演情報東京芸術劇場のシンボルとして1991年の完成より長きにわたって親しまれてきたパイプオルガン。約9000本のパイプは世界最大級の規模。歴史上のいくつかの違うスタイルのオルガンをひとつにまとめるというコンセプトのもと、ルネッサンス様式とバロック様式、フランス古典からロマン派への移行期の各様式に対応することが可能。また、世界でも類を見ない回転方式を採用していることも人気を集める要因だ。2011年から12年にかけて行われた同劇場の改修工事を機に、パイプオルガンもオーバーホールを実施。鍵盤のタッチ、音色の切り替えなど、機能面に改良を加えるほか、ホール自体の改装に伴って、ホールの音響に合わせた音色に調整され、今年3月末のコンサートで待望のお披露目がなされたばかり。今後の東京芸術劇場のパイプオルガンのコンサートシリーズは、多くのファンに親しまれてきたランチタイムコンサートを発展させ、様々な時間帯に開催。8月からは新たに隔月で「ティータイム・コンサート」(平日14時開演)、「ナイトタイム・パイプオルガンコンサート」(平日19時30分開演)がスタート。また「ランチタイム・パイプオルガンコンサート」は、次回の9月より隔月開催。500円の有料公演となるが、より深く楽しめる内容にバージョンアップされる予定だ。■東京芸術劇場ランチタイム・パイプオルガンコンサートVol.100:7月25日(木)Vol.101:9月26日(木)Vol.102:11月7日(木)Vol.103:2014年1月16日(木)Vol.104:2014年3月20日(木)各回12:15開演(11:45開場)※9月26日公演以降は、ロビー開場11:15全席自由:Vol.100まで入場無料、Vol.101より入場料金500円。■東京芸術劇場ナイトタイム・パイプオルガンコンサートVol.1:8月8日(木)Vol.2:10月3日(木)Vol.3:2014年2月13日(木)各回19:30開演(18:30ロビー開場)全席指定:1,000円■東京芸術劇場ティータイム・コンサートVol.1:8月27日(火)Vol.2:10月29日(火)Vol.3:12月24日(火)Vol.4:2014年2月18日(火)各回14:00開演(13:30開場)※終演予定14:30(※2月18日のみ終演予定16:00)全席自由:入場無料
2013年07月23日3月より4月中旬まで上野で開催中のクラシック音楽祭「東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2013-」で、ストラヴィンスキーの「春の祭典」初演100周年を記念した公演が開催される。東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2013-「東京春祭のStravinsky vol.2 ストラヴィンスキー・ザ・バレエ~ド・バナの《アポロ》、ベジャールの《春の祭典》」の公演情報ディアギレフ率いるバレエ・リュスのためにストラヴィンスキーが作曲した「春の祭典」は、「火の鳥」「ペトルーシュカ」と並ぶストラヴィンスキー三大バレエ音楽のひとつ。1913年のパリでの初演は怪我人も出る大騒動となり、音楽史上最大の「スキャンダル」と称されるほどの賛否両論を巻き起こした。不協和音や変拍子、混合拍子が大々的に取り入られ、今日では20世紀音楽の嚆矢とみられている。初演100周年を記念した今回のプロジェクトでは、20世紀後半のバレエに革命的変革をもたらした巨匠モーリス・ベジャールの振付作品を上演。担当するのは、生前のベジャールと密接な関係を築いていた東京バレエ団。英国の名匠ジェームズ・ジャッド指揮、東京都交響楽団の演奏とともに、作品への深い理解と愛情に基づいた感動的な舞台を見せてくれるはずだ。「春の祭典」とのカップリングで上演されるのは、同じくストラヴィンスキーのバレエ音楽「ミューズを率いるアポロ」。作曲者のキャリア最初期に生まれた「春の祭典」から15年後に書かれた本作は、弦楽合奏と群舞ともに小編成(今回はオーケストラ17名とダンサー5名)。100名超のオーケストラと大群舞による「春の祭典」との比較で、ストラヴィンスキーの音楽の多様性が浮き彫りとなるだろう。また注目の振付は、1980年代後半から90年代初頭までベジャールのバレエ団で活躍していたパトリック・ド・バナの新作。ベジャール振付の「春の祭典」との師弟の比較という側面からも興味深い舞台となりそうだ。東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2013-「東京春祭のStravinsky vol.2 ストラヴィンスキー・ザ・バレエ~ド・バナの《アポロ》、ベジャールの《春の祭典》」は、4月14日(日)に東京文化会館 大ホールで開催。チケットは発売中。
2013年04月05日日本は創業して100年以上続いている企業が世界一多い国だといわれています。100年以上あり続けるなんてスゴイことです。日本にどのくらいその老舗企業があるかご存じでしょうか?■100年以上続く企業2万7,441社!日本には100年以上続いている会社が多数あります。2012年8月2日に株式会社東京商工リサーチさんから公開されたデータによりますと、2012年時点で創業100年を超える企業はなんと2万7,441社もあります。一番創業年が古い会社は、有名ですが「株式会社金剛組」で、なんと創業578年、1435年も続いています! 金剛組さんだけずばぬけて古いのかと思いきや、続くのが創業587年、1426年続く「財団法人池坊華道会」。創業の古い順に5位までを挙げますと……。●第1位創業578年株式会社金剛組:1435年継続●第2位創業587年財団法人池坊華道会:1426年継続●第3位創業705年有限会社西山温泉慶雲館:1308年継続●第4位創業717年株式会社古まん:1296年継続●第5位創業718年有限会社善吾楼:1295年継続■なぜ長く続く企業が多いのか!?なぜ日本にはこれほど長く続く会社が多いのでしょうか。会社経営者と、会社経営やお金の話をする場面の多い「税理士さん」に聞いてみました。――日本には長く続いている会社が多いのですが、これはなぜでしょうか?まず第一に日本人の経営者の気質の問題があると思います。――気質ですか?現在もそうなのですが、日本の社長さんというのは「企業を存続させること」に一生懸命になる人が多いと思います。途中で会社をつぶしてしまうことを良しとしない体質といいますか。――体質ですか……。日本人が地域、家と密着して暮らしてきたからというのも大きいんだと思いますよ。「家業」を守っていくことが、家の安定、それが地域の安定につながっていくんだという意識ですね。それを教えていく教育、こういった素地があったんですよ。ですから、お金がもうかったんで、それでリタイアといった人が少ないですよ、日本人の場合は。例えば、アメリカの人なんかは、会社を起業して上場したら、その利益であとは悠々自適に暮らす。会社はよその人に売却してもいい、なんてケースが多いと思います。日本人はあんまりそうじゃないんですね。――経営という観点からはどうなのでしょうか。ニーズのなくなりにくい専業業種に特化しているというのが大きいのだと思います。私のクライアントでも、そういった会社の業績が急激に悪化することはないですよ。もしあるとしたら、その本業以外のところに新規に投資して失敗とか、そういう場合ですよね。――なるほど。その本業を全うすることが継続につながると。そうです。またその精神が日本人に合っているのではないでしょうか(笑)。先日、別件の取材で株式会社日本香堂さんの広報に連絡をしたのですが、「もしや」と思って調べてみると、日本香堂の創業は天正年間。なんと織田信長さんが大活躍していたころの創業です(笑)。日本はすごい国です。(高橋モータース@dcp)⇒東京商工リサーチの「全国老舗企業調査」●株式会社金剛組●有限会社西山温泉慶雲館●株式会社古まん●有限会社善吾楼
2013年03月08日東京都お台場の温泉テーマパーク「大江戸温泉物語」と「東池袋大勝軒」は、1月11日に「大江戸温泉物語」施設内に新業態の店舗「大勝軒大江戸温泉お台場店」をオープンした。「東池袋大勝軒」はつけ麺(もりそば)発祥の店で、日々長蛇の列ができる店として有名なラーメン店。また、「大江戸温泉物語」は、温泉テーマパークとして「癒やし・美・健康・グルメをはじめとする様々なエンターテインメント」を提供してきた。このほどオープンした「大勝軒大江戸温泉お台場店」は、強烈なオリジナリティーを持つ両者がコラボした新業態店舗となる。今回のようなブランドを確立した飲食店がのれん分けではなく、テーマパークに新業態として出店することは非常に珍しいケースとのこと。東池袋大勝軒は今回の出店に関し、「テーマパークへの出店を決断した理由のひとつは、女性客への取り組み。リラックスした女性客の皆さまに、『東池袋大勝軒』の味をぜひご堪能いただきたい。また、外国人観光客の皆さまにも、日本体験のひとつとして当店の味を試してほしい」とコメントしている。「大勝軒大江戸温泉お台場店」お台場店の営業時間は11時から。元祖特製もりそば(800円)ほか、中華そば(780円)、手作り焼きギョーザ(480円)などを販売する。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年01月17日浜屋はこのほど、東京都・新橋に100円ワインを主力としたレストラン「三笠バル」をオープンした。同店の特徴は、100ml=100円の「100円ワイン」。これまでのレストランに見られた「飲み代が高くついて、料理が十分に楽しめない」という不満を解消することが目的だという。ボトルワインは2,800円からで、おおよそ3,000~6,000円のものをラインナップ。食後酒も多く用意し、コーヒーではなく食後酒での締め方を提案する。さらに料理も、仲田輝男シェフの「身体が喜ぶものは”うまい”につながり、うまいと感じたものは、身体が喜んでいる証拠」との発想のもと、野菜は、土浦の久松農園など3社から仕入れる無農薬野菜を使用。埼玉の岡本自然農園で飼育された鶏卵、平飼い自然卵や、肉類には富士桜ポーク、千代幻豚、尾崎牛などのブランド肉を使用するなど、身体に良いものを中心に素材をそろえているという。「三笠バル」は、東京都港区新橋2-20-15 新橋駅前ビル1号館2階。営業時間は17時~23時。定休日は日曜・祝日。客席は58席を用意する。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月25日『二十四の瞳』や『楢山節考』などの作品を手がけた巨匠・木下恵介の生誕100年を記念する新作映画『はじまりのみち』の撮影がこのほど終了し、木下監督の生誕100年の日となる本日、映画の場面写真が公開された。その他の写真『はじまりのみち』は、戦時中、木下が脳溢血で倒れた母を疎開させるためにリヤカーに乗せて山越えをした、という実話を主軸に、血気盛んな映画青年として軍部に睨まれ、松竹を一時離れるきっかけとなった『陸軍』の製作時のエピソードを盛り込みながら、子を想う母と、母を想う子の愛の物語を描く感動作。『クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』や『カラフル』などを手がた原恵一が監督を務める。本作の撮影は先月9日から行われ、静岡県浜松市を始め、長野県、群馬県、栃木県などロケ地を移りながら撮影が行われた。最終日は先月29日で、主人公・恵介(加瀬亮)と彼の母を乗せたリヤカーを共におす便利屋(濱田岳)の出演シーンを撮り終えて、全カットの撮影を完了。原監督は「俳優のみなさんや一所懸命に働いてくれたスタッフの姿を見て『いい映画にしなくてはいけない』と、気持ちを新たにしました」と語り「実写とアニメの一番大きな違いは季節と天気に左右されるということ」と約20日間におよぶ撮影を振り返った。このほど公開された場面写真は、疎開先に向かう途中の山で、昇ってくる朝日に向かって恵介、その兄の・敏三(ユースケサンタマリア)と母・たま(田中裕子)が手を合わせる場面。病で動くことさえ困難な母の身を案じる息子たちが、雨に濡れ、泥だらけになりながら山を越える場面は本作のハイライトといってよいだろう。木下恵介監督は今日からちょうど100年前の1912年12月5日に生まれ、映画監督として数々の傑作を生み出してきた。その作品は、人間の心理描写に重点を置き、人間の弱さや哀しみを描くものが多く、同時期に活躍した黒澤明監督のダイナミックな作風と比較されることも多い。しかし、現在開催中の回顧上映や研究を通じて、洗練された映像技法の導入や、コメディ描写のキレの良さなど“木下作品の新たな魅力”にスポットがあたりつつある。映画『はじまりのみち』も単純な伝記映画や、木下監督を賞賛するだけの作品ではないそうで、偉大な映画作家の“新たな魅力”にさらなる光をあてる作品に仕上がるのではないだろうか。『はじまりのみち』2013年6月1日(土)ロードショー
2012年12月05日東京都目黒区の結婚式場「目黒雅叙園」は、11月30日~2013年1月14日、開運アイテム約160点を集めた企画展「招福展×百段階段~開運のススメ~」を開催する。同企画展は、園内に現存する東京都指定有形文化財「百段階段」を舞台にさまざまな開運アイテムを展示し、開運体験を楽しんでもらおうというもの。東京都台東区・浅草の鷲(おおとり)神社協力による熊手や、浅草寺の歳の市で扱われる羽子板のほか、招き猫、だるま、七福神、十二支、五節供の室(しつ)礼(らい)など日本に古くから伝わる風習に関わる開運アイテム、風水アイテムをそろえるという。だるまが赤い理由や招き猫の手の向きの意味など、招福アイテムの由来やエピソードも紹介する。また一般社団法人国際・パワーストーン協会監修のもと、さまざまなパワーストーンを展示。中でも恋愛運や夫婦仲が向上する、直径35cmの巨大パワーストーン「ローズクォーツ」は、実際に触れて福を願うことができるという。その他、水晶やアメジストのさざれ石を敷き詰めた「さざれ石の浄化スポット」や、水槽にパワーストーンをちりばめた「パワーアクアリウム」なども展示される。園内のスイーツ&デリ「メゾン・ジェ・トウキョウ」では、企画展の会期中、色の持つ力で招福を願う限定スイーツを販売する。メニューは金運と幸運を色で示した「練乳ロールケーキ」(380円)、幸運を引きつける白と勝負運アップの赤を組み合わせた「リンゴとフランボワーズのムース」(430円)、安定や育むという意味を持つ茶色と金運の金色をあしらった「チョコレートムースケーキ」(430円)の3種類。開催期間は11月30日~2013年1月14日。開催時間は10時~18時(最終入館17時30分)。会場は東京都目黒区下目黒1-8-1の「目黒雅叙園」内、東京都指定有形文化財「百段階段」。入場料は大人1,200円(前売り券1,000円)、学生600円(小学生以下無料)。詳細は「目黒雅叙園公式ページ催し物案内」へ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月16日日本は100年以上続いている企業が多く、推定十数万もあるそうです。これは世界的に見ても非常に珍しいことなのだとか。また、企業だけでなく、100年以上続く老舗と呼ばれる飲食店がたくさんあることも、これまた珍しいことのようです。今回は、そんな100年以上続く伝統の老舗飲食店の数々を紹介します。これらの店の名前を知っておけば、ちょっとした食通に思われるかも!?●『資生堂パーラー』(東京都・銀座)1902年(明治35年)創業の洋食レストラン。創業当時はアイスクリームや日本では珍しかったソーダを提供するお店だったそうです。ミートクロケットをはじめとする伝統的な洋食メニューを堪能できます。●『神谷バー』(東京都・浅草)1880年(明治13年)創業の日本で最初のバー。独特の風味で有名なお酒『電気ブラン』でも有名ですね。また、国の登録有形文化財に登録された本館建物も見どころの1つです。●『煉瓦亭』(東京都・銀座)1895年(明治28年)創業の洋食レストランです。オムライスを最初に提供した店としても有名です。その他、トンカツやエビフライなど、煉瓦亭発祥と言われている洋食メニューは数知れず。伝統の味を楽しみたい人はぜひ。●『割烹とよだ』(東京都・日本橋)文久3年(1863年)創業の超老舗割烹料理のお店です。ちなみ文久3年というと、あの坂本龍馬が勝海舟とともに海軍作りに奔走していた頃です。そんな時代から現代までずっと続けていらっしゃる訳ですね。●『いし橋』(東京都・末広町)1972年(明治5年)創業の東京都内で一番古いと言われているすき焼きのお店。もともとはお肉屋さんとして始められ、それから7年後の明治12年に二階ですき焼きを提供し始めたそうです。ミシュラン東京版で1つ星を獲得した伝統の味を楽しみたい方はぜひ。●『大角玉屋』(東京都・曙橋)1912年(大正元年)創業の老舗和菓子店。今年がちょうど100年にあたります。あの『いちご大福』の発祥の店としても知られています。売られている和菓子の中には洋酒を香り付けに使っているものもあり、ほかの和菓子とは違った独特の風味を楽しむことができますよ。●『ランチョン』(東京都・神保町)1909年(明治42年)に開業した老舗ビアレストラン。コック帽の人形が出迎える店の入り口には独特の雰囲気があります。お酒だけでなく、ランチも楽しめるので「ビールはちょっと……」という人も安心です。●『勝利亭』(愛知県・名古屋市西区)1909年(明治42年)創業の名古屋の老舗洋食店。名古屋でも一番古い洋食店と言われてます。評判のオムライスは黒毛和牛の牛タンが入った逸品。名古屋に立ち寄った際にぜひ立ち寄りたいお店です。●『ビフテキのスエヒロ』(大阪府・大阪市淀屋橋)1910年(明治43年)創業の老舗ステーキ店です。もともとは『弘得社』という洋食店でした。毎日周辺の会社のサラリーマンが足を運ぶ知る人ぞ知る名店です。お店の外にまで広がる焼けた肉の香りはそのつもりがなくても入店させてしまう魔力がありますよ。●『菊乃井』(京都府・京都市東山)1912年(大正元年)創業の老舗料亭。料理だけでなく、部屋や庭も楽しむことができます。ハードルの高いお店ではありますが、店の名前を知っておくだけでも価値がありますよ。●『きんなべ』(京都府)詳細な創業年は明らかにされていませんが、明治時代から続く京都の老舗紙鍋料理のお店。金製の鍋で料理を提供していたことからこの名前が付けられたそうです。その後、金鍋が戦時中に拠出されたため、戦後から和紙製の鍋で提供するようにしたとのこと。特製ポン酢で食べる鶏の水炊きは一度は食べてみたい逸品です。これら以外にも、100年以上の歴史を持つ飲食店は数多くあります。長きに渡り受け継がれてきた伝統の味を楽しみたい人はぜひ足を運んでみてはいかがですか?(貫井康徳@dcp)
2012年11月02日トリップアドバイザーはこのほど、「創業100年以上の歴史を持つ日本の老舗宿 トップ20」を発表。100年以上の歴史を持つ宿泊施設を、クチコミでの評価をもとにランキングした。同調査は東京商工リサーチ提供の「100年以上の老舗企業」リストをもとに、100年以上の歴史を持つ宿泊施設をリサーチ。これらの宿泊施設を対象に、2011年1月から2012年8月に投稿された口コミの、星評価(5段階)の平均、口コミの投稿数などを独自のアルゴリズムで分析・集計した。1位となったのは、兵庫県の城崎(きのさき)温泉の「西村屋本館」。安政年間(1854年から1859年)に創業した150年以上の歴史を持つ温泉旅館だ。口コミでは「何度でも訪れたい」「欠点が見当たらない」「料金が高くても見合う価値がある」と、集計期間すべての口コミが5つ星評価だった。2位は、万延元年(1860)創業の岐阜県の長良川(ながらがわ)温泉「十八楼」。ウ飼いの宿として有名な同旅館は、口コミでは、「もう一度泊まりたい」「古風ながらも高級感ある老舗旅館」と高い評価を受けた。3位は慶雲2年(705)の創業で、「世界で最も歴史のある旅館」としてギネスブックにも登録されている山梨県の「慶雲館」だった。「すべてのお湯がかけ流し」「お風呂が6つもあり飲泉もできる」「日本最古の宿だがとてもきれい」といった口コミが寄せられた。4位は東京の老舗ホテル「帝国ホテル東京」、5位には福島県の「母畑(ぼばた)温泉八幡屋」がランクインした。20位までにランキングした各旅館の口コミは、トリップアドバイザー「100年以上の老舗宿トップ20」で閲覧できる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月25日麺匠の心つくし”つるとんたん”や東京ソラマチ”TOP of TREE”などのレストランを手掛けるカトープレジャーグループは、同社が運営する「男の惣菜百膳」(大丸東京店)で販売している「箱めし」などの商品における、人気BEST3を発表した。「箱めし」(1人用にアレンジした手のひらサイズの丼)の人気BEST3では、総合1位に「とろける穴子の山椒(さんしょう)煮」(480円)が選ばれた。ご飯に染み込んだ秘伝のたれと、やわらかい穴子にピリッと効いた山椒が、働く男性に支持されているという。2位は、バター風味のスープがしみ込んだアサリがのった「アサリバターのまぜまぜメシ」(480円)、3位は、みそ漬けのサケとしょうゆ漬けのいくらがのった「北海道本鮭の味噌焼き」(480円)だった。男女別では、男性1位が「とろける穴子の山椒煮」、2位「鶏照り」、3位「ふーんわり甘辛サンマ蒲焼」、女性1位は「アサリバターのまぜまぜメシ」、2位「北海道本鮭の味噌焼き」、3位「こんがりチーズの海老ドリア」となっている。また、おにぎりの人気BEST3では、1位に「鮭むすび」、2位に「銀シャリ」、3位に「釜揚げしらす」が選ばれた。なお、同店はテークアウト専門の総菜店。単身者や近隣で働く男性が主なターゲットだったが、「量り売りではなく陳列販売はゆっくり選べる」、「組み合わせが自由で選びやすい」、「1つでも大満足」などという理由から、予想に反して女性客が大多数という結果になったとのこと。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月05日日本デザイン振興会は、2012年のグッドデザイン・ベスト100を発表した。このベスト100の中から、11月末に東京ビックサイトで開催される「グッドデザインエキシビジョン」開催期間中に、2012年特別賞各賞が決定する。ユニットバスが持つ高い防水機能・清掃性を備えつつ、壁材の選択や開口部のアレンジが自由にできるハーフバス。同製品は、センターポールやシャワーヘッドは使いやすい自然な位置に配置し、天井もディテールの美しさにこだわっている。社内の他、外部建築家とのコラボで、新しい提案を丁寧に実現している姿勢が評価された。キューブを回しながら読む木の絵本「おなはし木っこ」の「どれがどすた?」。この絵本では、誰が?、どこで?、なにを?、どうした?のパートに分けた4個の立方体を自由に組み合わせ、1,296通りもの「おはなし」を自由に作ることができる。大人と子供が木の絵本を楽しみながら、言葉によるコミュニケーションの文化を伝えてゆく点が評価された。起きる時刻をセットして枕元にセットすれば、寝返りなどを検知し、寝付くまでの時間と起きるまでの睡眠時間を計る「ねむり時間計」。ネットとの連動性で、客観的に自分の眠りを確認できることや、それらのサービスを通して、行動意識の改善につなげようとする姿勢が評価された。形態、グラフィック、手触りなどのデザインも高評価を得ている。同製品は、どんな凹凸にも反応し肌への負担をコントロールするインテリジェントフィッティング機構を搭載した使い捨てカミソリ。使い勝手のいいサイズとホールド感、樹脂量の削減を実現させたデザイン、日本製でありながら1本150円程度いう価格設定が、意欲的な取り組みであると評価された。同製品は家庭用のコンピューターミシン。ボタンを押すだけで好みの縫い模様を選べる機能や、視認性の高い液晶パネル、簡単な糸通しなど使い勝手の向上に積極的に取り組んでいる点が評価された。また、大型ボタンの採用で、直感的に使いやすさが伝わるデザインとなっており、ミシン初心者にもぴったりだ。同製品は視力補整が必要な人にとって、釣りシーンなどのアウトドアに重宝する「度付きの偏光サングラス」。新しいデザインの発想により、視力補正と偏光機能を1本で両立。従来までの経済性や持ち運びのコンパクトさに欠ける側面を補っている。機能性とデザイン性はもちろん、それらを低価格で実現させた点が評価されている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月03日東京都千代田区のJR東京駅丸の内口駅舎の復元、保存工事が終了し、約100年前の東京駅の開業当初の姿を取り戻した。6月から駅の1階部分など順次開業がしていたが、10月1日にグランドオープン(全面開業)となる。JR東京駅丸の内口駅舎は大正3年(西暦1914年)に完成。当時から繁華街であった京橋側に作らず、皇居に面した丸の内口につくるなど、駅機能としての実用面のみならず、象徴的な意味もあった建築物だ。平成9年に関東の駅百選、平成15年には国指定の重要文化財に指定された。駅舎の設計は明治、大正と日本の建築界をリードしてきた辰野金吾だ。辰野金吾はこのほか、日本銀行本店や旧岩手銀行本店本館、大阪市中央公会堂、旧第一銀行神戸支店、旧大阪教育生命保険などを設計。赤レンガに白のラインをほどこした建築様式に特徴がある。辰野金吾はジョサイア・コンドルに学んだことでも知られる。ジョサイア・コンドルは明治10年から来日し、三島由紀夫の戯曲や芥川龍之介の小説で知られる鹿鳴館や、上野の旧岩崎邸庭園洋館、北区にある旧古河庭園などを設計したほか、日本の建築家を育成した。丸の内口駅舎は太平洋戦争終戦直前の昭和20年5月、東京大空襲により焼夷弾が着弾、多くの建造物が破壊された。終戦後に規模を縮小して修理され、屋根の小屋組みは5年くらい持てば良いという考えで応急処置的に修復された。その後60年以上にわたり本格修理できないままとなっていたが、平成11年に本来の姿に復元することが決まった。平成19年に復元工事を開始。現存している駅舎の外壁など、可能な限り保存、活用して外観を創建当時の姿に再現しつつ、機能を拡大。さらに巨大地震に備える工事がなされた。平成23年には屋根材に使用予定だった宮城県産の天然スレートの一部が東日本大震災の津波で被害を受けるなどの障壁を乗り越えてのグランドオープンだ。10月3日には駅舎内の東京ステーションホテルも開業する。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月27日神戸、名古屋、東京の3都市のライブハウスに100組以上のアーティストが出演するライブハウス・サーキットイベント「UNIONWAY FEST 2012」が10月6日(土)から3日間にわたって開催される。UNIONWAY FEST 2012 開催情報6日(土)に神戸、7日(日)に名古屋、8日(月・祝)に東京で開催される同イベントには、東名神あわせて24のライブハウスに国内のみならず、海外のアーティストも多数登場。国内勢はSECRET 7 LINE、RADIOTS、FULLSCRATCHほか、海外からはMXPX★オールスターズ、コットンマウス・キングス、アリスターらが出演する。オフィシャルホームページでは先ごろ、出演アーティストのタイムテーブルも発表になっているので、ご興味の方はそちらでご確認を。■UNIONWAY FEST 2012開催日:10月6日(土)・神戸/10月7日(日)・名古屋/10月8日(月・祝)・東京開場11:00/開演12:00神戸会場:上屋劇場/VARIT. /チキンジョージ/ウィンターランド/アートハウス/RAT/ブルーポート/キングスクロス/太陽と虎名古屋会場:ダイアモンドホール/アポロシアター/クラブクアトロ/OZON/サンセットストリップ/クラブ ロックンロール/R.A.D東京会場:渋谷AX/クラブクアトロ/屋根裏/エッグマン/サイクロン/ザゲーム/チェルシーホテル/クラブエイジア
2012年09月20日麺匠の心つくし”つるとんたん”や、東京ソラマチ”TOP of TREE”などのレストランを手掛けるカトープレジャーグループは8月22日、「男の惣菜 百膳」を大丸東京店にオープンした。同店舗は弁当売り場面積を1.5倍に拡大した大丸東京店の、「ほっぺタウン」と呼ばれるエリア内にある”お弁当ストリート”に開店。忙しい男子や働き盛りの男子をターゲットにしたテークアウト専門の惣菜店だ。近隣に勤める会社員をはじめ、出張や旅行で東京駅を利用する人のために、惣菜は全て一人用の”個食”として販売。新幹線にも持ち込みやすく、あと一品足したい時や毎日のランチなど、様々な場面で利用できるようになっている。さらに、手作りが恋しい一人暮らしの食卓へ向けて、家庭の味がするメニューを中心に展開。常時100種以上の惣菜が用意されている。全て少量サイズなので、多種多彩な組み合わせが可能。自分スタイルで、ぬくもりある弁当が楽しめると期待されている。販売価格は210円から。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月23日東京駅丸の内駅舎の復原工事が仕上げの段階に入ろうとしている。大正3年当時の本来の東京駅が姿を現し、今年10月に完成する。その工事現場の活気と、東京駅に集まる人々の雑踏を感じつつ、100年前から始まる東京駅の歴史に想いを馳せてみよう。小説『東京駅物語』(1996年刊。文春文庫版にて発売中)は、明治35年から昭和21年までの東京駅を描いている。東京駅の開業は1914(大正3)年。『東京駅物語』はそれより前の明治35年から物語が始まる。第1話の主人公、立花新平は横浜の実家を飛び出し、東京にやって来た。パン職人として働こうと思っていたところ、鉄道好きの娘と出会う。第2話は開業7日後の東京駅待合室が舞台。主人公は女流歌人。東京の暮らしに疲れ、実家に帰ろうとしながらも決心できずにいたとき、たまたま居合わせたパン職人の男に話しかけられる。第2話に登場するパン職人は、第1話の主人公、立花新平だ。同作品は全9話の短編集で、それぞれの話は独立しているけれど、ある話の主人公が、別の話では脇役として登場する。東京駅の時の流れの中、登場人物同士の縁がもつれ、ほぐれていく。読み進めながら、この人物は別の話の誰かだな、などと縁を追っていく楽しさもある。立花の下宿の主人である左官職人が塗った東京駅待合室の壁を、別の話で同業者が見物に来るなど、緻密で遊び心のあるしかけも楽しい。このように、ある場所に居合わせた登場人物それぞれにスポットを当てるスタイルを「グランドホテル形式」という。1932年のアメリカ映画『グランドホテル』がその名の由来だ。近年の日本映画では、『THE 有頂天ホテル』『ハッピーフライト』がグランドホテル形式の作品。小説では北方謙三氏の『ブラディ・ドール』も該当するだろう。『東京駅物語』のおもしろさは、グランドホテル形式に時間の経過を加えたところ。各話の主人公の後日談が、以降の話で描かれる。出会い、別れ、恋愛、友情、裏切り、憧れ、親子の情愛などが東京駅で繰り返される。別々の人生を歩んでいるようで、じつはつながっている。登場人物たちはお互いに気づかないまま、物語は終わる。すべてを知るのは読者と、丸の内駅舎のドームだけ。いまも、そしてこれからも、東京駅を訪れる誰もがそれぞれのドラマを持っている。他人だと思ったら、じつは縁があるかもしれない。東京駅を訪れるとき、もしかしたら自分もこの物語の登場人物たちとつながっているかも……。そう考えると楽しい。その意味で同作品は、未来永劫続く「東京駅物語」の序章ともいえるだろう。1890年代、東海道本線の新橋駅と、日本鉄道(後の東北本線)の上野駅を結ぶ高架鉄道が計画された。東京駅はその途中駅で、国を代表する中央駅として建設。設計は辰野金吾事務所で、その名は同作品にもある。登場人物に辰野事務所と、そのライバル、宍戸肇事務所の設計士たちもいる。誕生時の東京駅の構造は、乗車口ひとつ、降車口が汽車用・電車用にひとつずつ、そして皇室用の乗降口がひとつあったという。開業時の丸の内側は広大な野原であった。こういう情報は、資料をひも解けば書籍や鉄道雑誌の記事など、いくらでも見つけられるだろう。同作品では、登場人物が「乗降口と降車口が別なんて不便」と言っていたり、「三菱が原」と呼ばれた野原に少しずつ建物が増えたり、新しいビルの前に行き倒れがいたり、着物から背広に着替えて闊歩する詐欺師がいたりする。人間模様を描きつつ、当時の人々にとっての旅や東京駅に対するの価値観が描かれていて、興味深い。東京駅の建設当時、旅はまだ徒歩が主だったようだし、通勤も徒歩圏内。時代が進むにつれて、移動が汽車になり、電車に変わっていく。こういう描写によって、鉄道ファンにとって資料としての存在だったかつての東京駅を、生き生きとした生活空間として疑似体験できる。小説という、想像力を刺激する作品ならではのおもしろさだ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月13日吉本興業百年の歴史を芝居にし、月替りで大阪・なんばグランド花月にて上演する『吉本百年物語』の6月公演の制作発表が行われた。『吉本百年物語』チケット情報本公演は、吉本吉兵衛・せい夫婦による吉本興業部立上げを描いた4月公演、漫才師のエンタツ・アチャコらが築いた昭和初めの漫才黎明期を描いた5月公演に続く物語。5月公演と時代は同じ、舞台は東京・浅草となり、吉本吉兵衛に代わって吉本興業を動かす林正之助と、その弟・林弘高が日本のエンタメシーンを盛り立てようと奮闘する姿を描いてゆく。林弘高役を演じるミュージシャンの中川晃教は、「笑いあり、涙あり、そして感動がある、そんな日本のエンタテインメントの聖地はなんばグランド花月ではないかと、『吉本百年物語』4月公演を観て実感しました。そして『吉本百年物語』は、そんなエンタテインメントのいいところを大阪・なんばから発信していこうというエネルギーに満ち溢れています。6月公演では僕も、そのエネルギーを全身で表現していきたいと思いますし、もちろん歌も歌います!」と熱く語った。6月公演には、間寛平、林明日香、アジアン・隅田美保、西川忠志、川畑泰史、チャド・マレーン、太田里織菜(NMB48TeamM)、村瀬紗英(NMB48TeamM)らが出演。劇中ではNMB48による歌や踊りのレビューショーや現代風にアレンジされた安来節なども披露される。『吉本百年物語』<6月公演「舶来上等、どうでっか?」>は、6月12日(火)から大阪・なんばグランド花月にて上演。5月14日(月)からは六角精児、板尾創路、中川家 礼二らが出演する<5月公演「キミとボクから始まった」>が幕を開ける。いずれもチケット発売中。
2012年05月11日劇団ナイロン100℃の第38回本公演『百年の秘密』が、東京・下北沢の本多劇場にて上演中だ。劇作家、演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)が自身の劇団に1年半ぶりに書き下ろした、ふたりの女性の半生を描いた物語である。『百年の秘密』チケット情報ティルダ(犬山イヌコ)とコナ(峯村リエ)。ふたりの12歳の出会いから物語は始まるが、その後、時間軸は縦横無尽に移り変わっていく。ふたりが生まれるはるか以前の、ティルダの屋敷の中央にそびえ立つ楡の木のエピソードから、ふたりの少女時代、結婚、出産、そして死後、ふたりの曾孫の登場までを描くなかで、ふたりと彼女らをとりまく人々の人生が慎ましく、時に不穏な空気を纏って展開する。時間がいっきに数十年先送りされたり、ある局面に巻き戻されたりする毎に、私たち観客は新たな事実に驚き、その発端を探りたくなる。次から次へと小さなドラマを目撃し続け、そこで生まれるひとつひとつの“秘密”の共有者になっていく。寓話的な楡の木の存在、KERA作品に欠かせない映像効果の巧妙さにオープニングから心を掴まれ、瞬時に劇世界へと没入させられた。登場人物の世代交代の度に俳優も入れ替わるので、頭の中で相関図を確かめながら観るのも楽しく、集中が途切れない。中心人物でいながらティルダとコナのたたずまい、そのやりとりは訥々として素朴。それが徐々に重みを増し、ふたりの関係性を観る者に強く印象づけるのは、犬山と峯村の呼吸の確かさゆえか。描かれているのは女同士の友情に違いないけれど、どうも友情というこそばゆい言葉が観ている間はしっくりこなく、もっと無骨でシニカルな味わいだ。萩原聖人、山西惇、近藤フク、田島ゆみかの客演陣がKERAワールドに浸透して、それぞれの魅力を遺憾なく発揮。ティルダの兄エースを演じる大倉孝二は今回は笑いを控えめに、シリアスな表情で観客を惹きつける。案内人の役割を担う女中メアリー役の長田奈麻の、落ち着いた声の響きが心地良い。また、みのすけ、村岡希美といった巧者が、ティルダとコナの人生ドラマの脇役でいながらも、色濃い印象を残す旨味を見せる。2013年に結成20周年を迎える劇団の底力を感じる布陣だ。観賞後に訪れるのは、人生の大きなうねり、深い追憶の旅に同伴したような充足感。ナイロン100℃の集大成とも感じ取れる秀作に痺れながら、こそばゆかった友情という言葉をあらためて反芻したくなった。公演は5月20日(日)まで本多劇場にて上演中。その後、5月26日(土)に大阪・イオン化粧品シアターBRAVA!、5月29日(火)にKAAT神奈川芸術劇場、6月2日(土)・3日(日)に福岡・北九州芸術劇場、6月9日(土)10日(日)に新潟市民芸術文化会館と各地を回る。チケットは発売中。取材・文:上野紀子
2012年04月27日東京フィルハーモニー交響楽団の創立100周年を記念し、特別演奏会が5月2日(水)に開催されることが決定した。「東京フィルハーモニー交響楽団 創立100周年特別演奏会」の公演情報1911年に誕生した「いとう呉服店(現大丸松坂屋)少年音楽隊」をルーツとする東京フィルハーモニー交響楽団。現存している日本最古のオーケストラであるその歴史は、まさに日本の西洋音楽史そのものといっても過言ではない。約150名の楽員数は日本では最多、コンサートオーケストラとしては世界的にも異例の規模を誇る。2011年に迎えた創立100周年を祝して、同3月18日に予定されてい記念演奏会は、東日本大震災の影響により中止となっていたが、今回ようやく開催が決定。同楽団の桂冠名誉指揮者チョン・ミョンフンを指揮に迎え、“悠久の響き”への願いを込め、ドヴォルザークの「新世界」交響曲とラヴェルの「ボレロ」(東京フィル150人編成版)を演奏する。「東京フィルハーモニー交響楽団 創立100周年特別演奏会」は、5月2日(水)にサントリーホールにて開催。チケットの一般発売は、4月14日(土)10時より開始となる。■東京フィルハーモニー交響楽団 創立100周年特別演奏会5月2日(水) 16:00開演サントリーホール 大ホール指揮:チョン・ミョンフン(東京フィル 桂冠名誉指揮者)ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調「新世界より」作品95ラヴェル:ボレロ(東京フィル150人編成版)
2012年04月13日4月13日(金)に開幕を迎える舞台『吉本百年物語』は、同10日にリニューアルオープンしたばかりの大阪・なんばグランド花月で、開幕に先立ってマスコミ向けプレビュー公演が開催され、公演前に主演の陣内智則、国仲涼子が会見で意気込みを語った。『吉本百年物語』チケット情報吉本興業が100周年を迎える本年。なんばグランド花月(NGK)では創業100周年プロジェクトの一環として、4月からの1年間、吉本の歴史を芝居で綴る『吉本百年物語』を月替わりで上演していく。第1弾となる4月公演は、創業者・吉本夫妻の物語「大将と御寮ンさん・二人の夢」。吉本せい役に国仲涼子、吉兵衛役に陣内智則、金貸しのお銀役に神野美伽が扮するほか、吉本芸人や鎌苅健太、いま寛大など、多彩なキャストが見どころのひとつだ。舞台となるのは、大阪のシンボル通天閣が完成した明治45年。吉兵衛の芸人道楽が高じ、老舗の荒物問屋を倒産させてしまった若夫婦は、無一文で大阪ミナミのはずれの芸人たちが住む通称“ドブ底長屋”にたどり着く。すると、夫婦の元に天満の寄席小屋が売りに出ているという話が。だが、営業権だけで大金を支払わねばならず、諦めかける吉兵衛に、せいは「商いのことは私が何とかします」と決断を迫るのだった。二人の本気に、大金を貸すお銀。ここから、吉兵衛夫婦はせいの弟・正之助の力も借り、本格的に寄席経営に乗り出すことに…。陣内は能天気だが憎めない芸事好きの若旦那を、底抜けの明るさでハツラツと好演。一方、国仲は真っすぐで芯の強いしっかり者ながら可愛い浪花女を体現し、新たな“吉本せい”像を描き出した。また、神野美伽の奥に情を秘めた凛としたしたたかさ、いま寛大の迫力ある抑えた演技が、芝居全体を引き締める。さらに、河内音頭に乗せた芸人たちによる躍動感あふれるオープニングや、NGK初となる陣内のフライングシーンといったケレン味もたっぷり。夢を追う若夫婦の絆を主軸に、今までの吉本の芝居とは一線を画する、ドラマチックな舞台に仕上がった。公演前の会見では、国仲が「素晴らしい舞台になっているんじゃないかなと思います。でも、舞台は生もの。千秋楽まで頑張りますのでひとりでも多くの方に見に来ていただきたいなと」と語れば、陣内も「もちろん笑いもあり、ホロッとさせるところもあり。今までの吉本にはない真剣なお芝居になってます。色んな世代の方に見てもらいたいですね。僕のフライングも楽しみにして下さい」と芝居同様、夫唱婦随で公演をアピールした。『吉本百年物語』4月公演は、4月13日(金)より5月6日(日)までなんばグランド花月で開催。チケットは発売中。
2012年04月12日大阪・なんばグランド花月にて4月13日(金)から始まる月替わりの吉本興業100年の歴史物語『吉本百年物語』。3月22日に、第二弾となる5月公演の概要が発表された。吉本興業創業100周年記念公演『吉本百年物語』5月公演チケット情報5月は、六角精児、板尾創路、中川家 礼二が主演の『キミとボクから始まった』を上演。昭和4年の大阪を時代背景に、吉本興業の創始者・吉本せいの弟であり、天才的なプロデュース力を発揮した林正之助と近代漫才の祖と言われている横山エンタツ・花菱アチャコの活躍ぶりを描いてゆく。林正之助を演じる六角精児は、「林正之助さんはつい最近までご存命だったそうで、正之助さんのイメージをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、自分なりの正之助さんを演じたいと思います」と意欲を燃やした。そして横山エンタツ役の板尾創路は、「エンタツさんとして舞台に立てることをうれしく思っていますし、礼二くんと共演できるのも楽しみ。六角さんをはじめ、共演者の皆さんと舞台を作っていけると思うと、今から非常に楽しみです」と主演の喜びを語った。また、アチャコ役の中川家 礼二も「僕が今、こうして漫才師としてやれているのも、エンタツ・アチャコ先生がスーツでしゃべくり漫才を始めてくれたおかげ。今回、そんなアチャコ先生の役をさせていただくということで、非常に感慨深いです」とコメントを発表した。脚本は4月公演に引き続き長川千佳子が担当。大阪・ミナミの道頓堀に劇場が建ち並び、街にはアメリカ直輸入のジャズが流れ、好景気に沸いた“大大阪”時代。エンタツ・アチャコを中心に、古き良き演芸場の雰囲気を生き生きと描いてゆく。共演は西村和彦、南圭介、中川家 剛、海原やすよ・ともこなど。公演は5月14日(月)から6月6日(水)までなんばグランド花月にて。チケットは3月31日(土)10時から一般発売。
2012年03月23日