「予約していたフレンチの時間に遅れそうだった」旧通産省工業技術院の元院長・飯塚幸三容疑者(88)は、そう供述したという。事故が発生したのは4月19日。横断歩道を渡っていた松永真菜さん(当時31)と娘の莉子ちゃん(当時3)が犠牲になったほか、10人が負傷した。それから7カ月後の11月12日に、ようやく飯塚元院長が自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で書類送検されたのだ。「よほど予約の時間に遅れたくなかったのか、飯塚元院長は前方のバイクや車を追い越すために蛇行運転を繰り返していたのです。縁石に衝突した後も加速し、自転車に乗っていた真菜さんと莉子ちゃんをはねたときには、車のスピードは時速90キロ台後半に達していました。ドライブレコーダーには、高速で突入してくる車を見つめる莉子ちゃんの姿も映っていたそうです……」(全国紙社会部記者)暴走事故を起こしながら逮捕もされなかったことについては、「元エリート官僚という“上級国民”だから特別扱いされているのではないか」といった疑問の声も湧き上がっていた。この点について元検事で東京地検特捜部副部長などを歴任した若狭勝弁護士は言う。「犯人と疑われる人物に逃亡の恐れや、証拠隠滅の恐れがある場合は、逮捕し、身柄を拘束します。しかし飯塚幸三被疑者は事故により大けがをして病院に運ばれました。退院時にも、すでに警察は車を押収して事故原因の分析も始まっていましたから、証拠隠滅もできません。そういった理由から、逮捕の必要がなかったのだと思います」いっぽう事故の直後に著書『上級国民/下級国民』(小学館新書)を出版した作家の橘玲さんは次のように語る。「事故発生当時、私も知り合いの弁護士などと、いろいろ検討しました。いわゆる“人権派弁護士”たちの間でも、今回のケースは話題になっていたそうです。これまでの事件でも彼らは警察に対し、『容疑者は逃亡の恐れもないし、証拠隠滅の恐れもないのだから、逮捕する必要はないのではないか』などと抗議してきたそうですが、認められることはなかったのです。しかし飯塚元院長は最初から“逮捕は不要”とされました。確かに警察による説明は正論であり、弁護士たちがこれまで主張し続けていたことでもあるのですが、『なぜ飯塚元院長だけが……』と釈然としない思いにとらわれたと言っていました。私も何らかの“忖度”はあったのではないかと考えています」飯塚元院長に厳罰を求める署名は、9月までに39万筆も集まり、東京地検に提出された。果たして元院長にはどのような裁きが待っているのか?若狭弁護士が今後の展開を解説する。「警視庁は書類送検の際に、起訴(訴えを裁判所に提起すること)を求める『厳重処分』の意見を付けていました。検察も早ければ年内には起訴すると思います。その後は公開での裁判が行われるでしょう。逮捕されず、書類送検だったからといって量刑が軽くなるわけではありません」過失運転致死傷罪の場合、「7年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金」が科せられる。厳罰を求める人々が心配しているのが飯塚元院長の年齢だ。元院長はすでに88歳という高齢。裁判になっても弁護側が引き延ばし工作を行い、刑が確定するまでに、元院長が“天寿を全うしてしまう”のではないかと指摘している専門家もいる。若狭弁護士が続ける。「第一審の段階で、被告人が体調不良を訴え、入院したりするなどして引き延ばすことは可能だと思います。しかし数カ月程度の時間稼ぎにしかなりませんし、裁判官の心証を悪くする可能性もあります。私の経験から言えば、飯塚被疑者は容疑を認め、裁判では争わず、執行猶予を狙おうとするのではないでしょうか。しかし遺族との示談が成立しない場合、今回のケースでは実刑の可能性が高いと思います。おそらく来年の3月あたりには判決が下ることでしょう」だが驚くべきことに、たとえ実刑判決が下っても、遺族の意に沿わない展開もありうるという。「法律的には70歳を超えているときは、刑の執行停止、つまり服役しないですむ場合もあると規定されています。もちろん現代の70歳ですとまだまだ健康に支障もなく、70歳以上でも刑務所で懲役に服するケースも多いです。しかし飯塚元院長は88歳。体がかなり弱っていることから、服役に耐えられないと判断され、執行が停止される可能性もないとは言えないのです」飯塚元院長を待っているのは、実刑でも服役なしの“特別待遇”なのか、それとも遺族もある程度納得できる結果なのか。
2019年11月21日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優の松永有紗さんです。大舞台のヒロインを演じる運動神経抜群のアクティブガール!8月から公演の舞台『四月は君の嘘』で主演する松永さん。今の心境は?「舞台にも挑戦したいと思っていたとき、原作を読んでいた作品の主演が決まって本当に嬉しいです。大きな舞台は初めてなので緊張しますが、ワクワクしています!」。アイドル、モデルを経験し、現在女優として活躍している松永さんの今後の目標は?「石原さとみさんみたいに、いろんな役にハマる女優になりたいです。具体的には、青春モノの学園ドラマで、特技のバトントワリングが活かせる役を演じられたらいいな~!」派手な小物を集めるのが好き。イヤリング、サングラス、ネックレスなど。古着屋さんでよく購入します。見た目の可愛さで気分が上がるリップ。鮮やかなピンク、オレンジ、赤が多め。今は、ランコムが一番好きです♪空を眺めると、癒されるんです。一駅前で降りて、空を眺めながら歩くのが至福のとき。無心になれます。まつなが・ありさ1998年生まれ。女優の他、アイドルグループ「リンクSTAR‘s」でも活動中。主演する舞台『四月は君の嘘』は8月24日から東京で、9月7日から大阪で公演が始まる。※『anan』2017年8月9日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2017年08月07日手塚治虫が死の縁まで綴っていた日記の一節を原案に映画化をした『トイレのピエタ』。公開を前日に控えた5日(金)、タワーレコード渋谷店にて松永大司監督と杉咲花さんがトークショーを行った。実は今回が初対談ということで、監督から「二人だと嫌だって言われると怖いな」というと、杉咲さんからすかさず「これ、楽屋でも言われたんですけど、本当にやめて欲しいな、って思っています」と突っ込みが。すると監督は監督で、「泣かされたって杉咲が色々なところで言っていますけど、虚像ですよ、虚像!」と報道を否定。それを聞き、不服そうな杉咲さんの可愛らしい姿に、会場は温かい笑いで包まれた。本作では、パワフルな役を演じた杉咲さんだったが、オーディションでの初対面では、びっくりするほど声が小さく「この子はないだろうな」って思ったと監督が激白。とはいえ、芝居をした瞬間からのパワーがものすごく、そのギャップに惚れ込み、1年間オーディションを行ったとはいうものの、即決だったそうだ。一方で、監督との思い出はやっぱり泣かされたことですか?とMCから尋ねられた杉咲さんは「そうですね。泣かされたことですね」と応答。「監督の第一印象は、すごく大きくて、前髪が斜めだな、って…」というと会場からは笑いと拍手が起こり、「おいおい、拍手が起こっているじゃないかお前!」と監督が苦笑。お互い信頼関係を持ちながら、すっかり打ち解けている様子だった。完成作品を観た杉咲さんは「監督からの最高のプレゼントだなと思いました。凄いものに出逢ってしまったからこそ、ピエタを超えるものを創らないといけいと思いました」と絶賛。また本作は、「RADWIMPS」の野田洋次郎さんが映画初主演を務めるということでも話題を集めている。杉咲さんは、野田さんについて「ずっと宏(本作での役名)でした。とにかく冷静で繊細で気がついたらみんなが宏を見ているような素晴らしい方でした」と魅力を話した。小説としても楽しめるこの作品について、監督は「理想は、映画を観て、本を読んで、また映画を観てもらいたいです。杉咲花という少女のようなあどけない時から、女の子に変わっていく貴重な過程を収めさせてもらったので、ドキュメンタリーとしても是非味わって欲しいです」とPRをした。『トイレのピエタ』は6月6日(土)より 新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:トイレのピエタ 2015年6月6日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2015「トイレのピエタ」製作委員会
2015年06月05日