治ったかと思うとまた現れ、悩みのタネとなることが多い大人ニキビ。思春期ニキビが皮脂過剰によって引き起こされるのに対し、大人ニキビは肌の乾燥や刺激によって肌バリアが低下し、角層が乱れることが主な原因なのです。■1.大人ニキビができるプロセス肌刺激を受けると角層が傷つき、炎症反応でその部分の角層が厚くなってきます。すると、角質が剥がれやすくなり、それが毛穴に入り込んで角栓となって毛穴づまりを起こします。毛穴の奥では出口を失った皮脂がたまり、常在菌のアクネ菌が増殖します。炎症が起きることで、毛穴が赤く腫れ、ニキビになるのです。■2.大人ニキビ対策大人ニキビ対策のカギは、角層の乱れを防ぐことです。しかし、ニキビを繰り返す人は、よかれと思ってしているスキンケアが逆に角層を乱し、ニキビの原因となっていることがあります。先ずは洗顔!ニキビ対策=皮脂対策と考えて洗いすぎるのは厳禁です。肌の乾燥を招き、角層が傷ついてしまします。また、乾燥保湿ケアにも注意点があります。 水分を与え過ぎても、角層がふやけて角層の乱れを招き、かえって肌が乾燥することになりかねません。ニキビ部分もふやけて潰れやすくなり、跡が残ることもあるので注意してください。また、ニキビの意外な悪化原因に、『顔の触りすぎ』があります。よく触っている部分にニキビは出やすいのです。髪をかきあげたり、口に手を当てたり、知らず知らずのうちに顔を触ってしまっていませんか?触るという刺激が、角層の乱れを招き、ニキビの原因になります。触り癖 はストレスを感じている時に出やすいので、意識的に行動を変えてみてください。■3.大人ニキビのスキンケア大人ニキビ対策として、メイク・スキンケア方法もご紹介いたします。・ベースメイクはパウダーで、ニキビ用も検討する。クリームファンデや美容液入りの下地クリームはニキビ肌には栄養過多。パウダータイプで軽く仕上げましょう。・洗顔料は部分使い洗顔料は脂っぽく、毛穴が開いている部分に使用するようにしましょう。洗い流した後はタオルを押し当てるようにして水気を取るようにしましょう。ゴシゴシ擦ったり、叩いたり、肌に刺激を与えるのはNGです。・化粧水はビタミンC配合ニキビのできやすい人は、ビタミンC配合の化粧水が効果的です。ビタミンCに若干ではありますが皮脂を抑える効果があり、ニキビ予防に役立ちます。ニキビ跡の赤みを薄くする作用も期待できます。それから乾燥はニキビを助長させるので、ビタミンC入り化粧水の上から、保湿美容液を塗るようにしてください。また、ニキビ用化粧品が市販されていますが、中には肌を乾燥させる作用の強いものもあるので、ニキビ用化粧品を使うなら、『大人ニキビ用』、『敏感肌用』などの表示があるものを購入しましょう。・皮脂の分泌を抑える食事ニキビは体内バランスの乱れから、毛穴の出入り口が塞がれてしまう角化異常をおこすことから始まります。予防は皮脂の分泌を抑える食事がポイントです。ニキビ予防のために取りたい栄養素は、皮脂の分泌を抑える効果のビタミンB1、B2と血流改善するビタミンEです。それから便秘もニキビの原因となりますので、食物繊維もたっぷり取るようにしてください。■おわりに大人ニキビは簡単に原因を特定できないケースも多いのです。ニキビが慢性化している人はスキンケアだけで治らないことが多いので、早めに皮膚科などを受診してください。(下山一/ハウコレ)
2014年06月12日春になったら治ると思ったのに、なかなかよくならない手荒れ。ガサガサ、ひび割れ、水泡など、手荒れのタイプは異なれど、よくなったと思ったら、また繰り返す・・・この症状、特に女性に多いようなのです。この、治りづらい手荒れについて、美肌についての著書も多い、「私のクリニック目白」の平田雅子先生に聞きました。以下、平田雅子先生主婦や美容師など、毎日水仕事をする人にみられる強い手荒れを「主婦湿疹(しっしん)(しゅふしっしん)」といいます。主婦湿疹(しっしん)は、手以外には症状がみられないことから「手湿疹(しっしん)」とも呼ばれています。人間の皮膚は、皮脂腺から分泌される天然の保湿クリームである「皮脂」が、外からの刺激や乾燥から肌を守ってくれています。ところが、手のひらには皮脂腺がなく、もともと乾燥しやすい状態なのです。それなのに、ひんぱんに水仕事をしていると、皮膚を保護する皮脂がなくなって保護機能が弱まり、手荒れを起こしてしまうのです。主婦湿疹(しっしん)は大きく分けて、「乾燥型」と「湿潤型」の2つのタイプがありますが、実際は両方が混合していることがほとんどです。まず、乾燥型は皮膚がカサカサして、ひどくなるとひび割れが生じたり、指紋が消える、皮膚が硬くなるなどの症状がみられます。つぎに、湿潤型は小さな発疹や水ぶくれができるのが特徴です。どちらのタイプの治療も、手を保護し保湿するために保湿剤を使用します。保湿剤は、なるべく刺激の少ない物を選びましょう。そして、よくなったと思っても、保湿剤の使用は止めずに続けてください。そのほかには、炎症を起こしている部位については、ステロイド外用薬を使う場合もあります。市販薬でもステロイド入りの軟こうがありますが、皮膚科で自分の症状に合った薬を処方してもらうほうが安心です。また、どちらのタイプの湿疹(しっしん)も薬による治療だけでなく、生活習慣を見直すことも大切です。以下に主婦湿疹(しっしん)を改善するためのポイントを紹介します。1.水仕事をするときには、お湯の温度はぬるめにする2.食器を洗う場合、あらかじめボロ布などで油汚れをふきとってから行うなど、食器洗いの時間を短くする工夫をする3 シャンプーや石けんなどは、低刺激性のものを選ぶ4.水仕事や入浴の後などは、すぐにハンドクリームなどで保湿をする5.水仕事をする場合は、ゴム手袋を使用する(ゴム手袋の下に木綿の手袋をすると、ゴムの刺激から皮膚を守れるのでさらによいでしょう)6.・室内にいる場合でも普段から手袋(できれば木綿)をして、外部からの刺激や乾燥から皮膚を守るようにするこれらの生活習慣を見直しても湿疹(しっしん)が治らない場合は、早めに皮膚科を受診してくださいね。(ビューティ&ダイエット編集部)
2013年04月14日